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10.猫になった婚約者とブラッシング
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婚約者を人間に戻すために、魔女を探すことになった。しかし、私はこれでも令嬢。ふらふらと街を歩いて人探しをするわけにはいかない。
だから、使用人に魔女探しを頼んだ。理由は、最近妙な出来事が多発しており、それが魔女の仕業だという噂が流れているから調査してくれと適当に言っておいた。これで、間接的に魔女を探せる。
あまり成果を得られなかったら、お父様やお母様にもそれとなく伝えてみるしかない。魔女ということは信じて貰えずとも、調査さえできれば手がかりにはなる。
私自身が動けず、頼るばかりなのは情けないが、むやみに動くのも良くないと分かっている。ひとまずは、これが最善だろう。
「ところでライル様」
「ん?」
「ブラッシングしませんか?」
「ブラッシング?」
ライルは頻繁に毛繕いをする。猫はよく毛繕いをするらしいが、その際に毛玉が詰まることがあると聞いた。
毛玉を吐くならここに。と指定してありライルも守っている。しかし、できるだけ、その頻度は少ない方が良い。
あと、ブラッシングした方が毛並みが良くなると聞いた。全てあの店の店主から聞いたことだが、せっかく教えてくれたのだから、早速やることにした。
「ブラッシング、した方が良いと店主に聞きましたの。毛並みも良くなるみたいですし」
「そうか……。動物専門の店主が言うならした方が良いのだろうな」
「ええ」
「悪いが、頼めるか?」
「もちろん、いいですわ」
あの店で購入したブラッシングを手に取る。ライルの意見も聞きつつ、店主のアドバイスも貰ったので、そこまで嫌がらないだろう。
「それではライル様。今からしますね」
「うむ」
「あ、膝に乗ってくださる?」
「ひっ膝に!?」
「ええ。そちらの方がやりやすいと聞きましたの」
「そうか……うん、分かった」
ライルがとことこと歩いて来て膝に乗った。肉球の感触ともふもふの毛の感触が太ももに伝わる。はぁ……やはり、猫は可愛い。子供の頃、野良猫を庭で見つけては近寄っていたのを思い出す。
人懐っこい子はこうやって膝に乗ってきてくれたんだ。撫でさせてもくれたし、本当に可愛かった。
「カレン?」
ライルが顔を上げて私を見る。このアングル、すごい可愛い。やはり、ライルは人間じゃなくて猫のままでいいのに。その方が絶対可愛い。
「あっ、今ブラッシングしますわ」
「ああ、よろしく」
ブラシで優しく毛を解く。嫌がる様子はない。続けて、何回か繰り返す。
「おお! これはなかなか良いぞ。マッサージみたいだ」
「あら、そうですか。嫌がる猫も多いと聞いたのですが……」
「普段、髪をとかしているのとあまり変わらないな。それより少し気持ちいいくらいだ」
「元々人間だったから、慣れているのかもしれませんね」
ライルの喉がゴロゴロ鳴っている。これは、気持ちいい時やリラックスしている時に猫が出すという声だ。この辺りも猫になっているのか。
ブラッシングついでに少し撫でさせてもらった。普段、ライルに触ろうとすると怒られるから触れないが、こういう時ならさりげなくできる。もふもふを堪能できる。
ブラシで毛をとくのを繰り返して数分。大体終わっただろう。
「はい、終わりましたよ」
「……ん? 終わりか。早かったな」
うとうとしていたようで、反応がいつもより遅かった。ライルはブラッシングが気に入ったみたいだし、眠くなってしまったのだろう。
「かなりすっきりした感じがする」
「あら、そうですか?」
「ああ、これいいな」
「では毎日やりましょう。店主に猫が嫌がらなければ毎日した方が良いと聞きましたわ」
「毎日? まぁ、人も毎日髪をとかすし、猫もそうなのか……」
「そうみたいですね」
よし、ライルのブラッシングを毎日できる。つまり、毎日もふもふを堪能できる。私もライルも嬉しい。ウィン・ウィンの関係だ。
だから、使用人に魔女探しを頼んだ。理由は、最近妙な出来事が多発しており、それが魔女の仕業だという噂が流れているから調査してくれと適当に言っておいた。これで、間接的に魔女を探せる。
あまり成果を得られなかったら、お父様やお母様にもそれとなく伝えてみるしかない。魔女ということは信じて貰えずとも、調査さえできれば手がかりにはなる。
私自身が動けず、頼るばかりなのは情けないが、むやみに動くのも良くないと分かっている。ひとまずは、これが最善だろう。
「ところでライル様」
「ん?」
「ブラッシングしませんか?」
「ブラッシング?」
ライルは頻繁に毛繕いをする。猫はよく毛繕いをするらしいが、その際に毛玉が詰まることがあると聞いた。
毛玉を吐くならここに。と指定してありライルも守っている。しかし、できるだけ、その頻度は少ない方が良い。
あと、ブラッシングした方が毛並みが良くなると聞いた。全てあの店の店主から聞いたことだが、せっかく教えてくれたのだから、早速やることにした。
「ブラッシング、した方が良いと店主に聞きましたの。毛並みも良くなるみたいですし」
「そうか……。動物専門の店主が言うならした方が良いのだろうな」
「ええ」
「悪いが、頼めるか?」
「もちろん、いいですわ」
あの店で購入したブラッシングを手に取る。ライルの意見も聞きつつ、店主のアドバイスも貰ったので、そこまで嫌がらないだろう。
「それではライル様。今からしますね」
「うむ」
「あ、膝に乗ってくださる?」
「ひっ膝に!?」
「ええ。そちらの方がやりやすいと聞きましたの」
「そうか……うん、分かった」
ライルがとことこと歩いて来て膝に乗った。肉球の感触ともふもふの毛の感触が太ももに伝わる。はぁ……やはり、猫は可愛い。子供の頃、野良猫を庭で見つけては近寄っていたのを思い出す。
人懐っこい子はこうやって膝に乗ってきてくれたんだ。撫でさせてもくれたし、本当に可愛かった。
「カレン?」
ライルが顔を上げて私を見る。このアングル、すごい可愛い。やはり、ライルは人間じゃなくて猫のままでいいのに。その方が絶対可愛い。
「あっ、今ブラッシングしますわ」
「ああ、よろしく」
ブラシで優しく毛を解く。嫌がる様子はない。続けて、何回か繰り返す。
「おお! これはなかなか良いぞ。マッサージみたいだ」
「あら、そうですか。嫌がる猫も多いと聞いたのですが……」
「普段、髪をとかしているのとあまり変わらないな。それより少し気持ちいいくらいだ」
「元々人間だったから、慣れているのかもしれませんね」
ライルの喉がゴロゴロ鳴っている。これは、気持ちいい時やリラックスしている時に猫が出すという声だ。この辺りも猫になっているのか。
ブラッシングついでに少し撫でさせてもらった。普段、ライルに触ろうとすると怒られるから触れないが、こういう時ならさりげなくできる。もふもふを堪能できる。
ブラシで毛をとくのを繰り返して数分。大体終わっただろう。
「はい、終わりましたよ」
「……ん? 終わりか。早かったな」
うとうとしていたようで、反応がいつもより遅かった。ライルはブラッシングが気に入ったみたいだし、眠くなってしまったのだろう。
「かなりすっきりした感じがする」
「あら、そうですか?」
「ああ、これいいな」
「では毎日やりましょう。店主に猫が嫌がらなければ毎日した方が良いと聞きましたわ」
「毎日? まぁ、人も毎日髪をとかすし、猫もそうなのか……」
「そうみたいですね」
よし、ライルのブラッシングを毎日できる。つまり、毎日もふもふを堪能できる。私もライルも嬉しい。ウィン・ウィンの関係だ。
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