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タルの街
やっと街だぁ
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あの後、常識を教えてこまれた、ガルの膝の上で。幼い子供に常識がないのなんて当たり前だ、という建前のもと、いろいろと突っ込んでみて、そして、判ったこと。
この世界には、竜人・エルフ・獣人・ドワーフ・小人・巨人がいる。寿命は、600年~5000年くらい(なが!)。成人は140歳。
国はひとつしかなく、この世界を創った女神の名からカルディナというそうだ。竜人を皇族とし、獣人・エルフ・ドワーフと小人・巨人の其々に王族がおり、自分達の地区を治めている。人種の差はなく、最も長寿で力の強い竜人を一段上に置いているそう。
ここは、竜人の国で、タルという街の管轄になるマレビの森という。中央付近にマレビ山があり、山に近づくほど強い魔物が出る。わたしたちが出会ったところは、どうやらその森の真ん中当たりだったらしい。なら、わたしはもっと山裾に近いところにいたことになる。
魔物は、魔力が濃くなればなるほど、その魔力を吸収して強くなる。魔力溜まりから発生する以外は、魔物の発生源は解っていない。
魔力は誰にでもあり、誰でも魔法は使える。一般的に、成人していれば、生活魔法で種火やジョッキ1杯くらいの水なら出せるそう。1属性~3属性が標準。スキルも3、4個から多くても10くらい。これは、増えることもあるらしい。幼い子供だと魔力量も少ないため、水を自分の掌1杯出せたら凄いらしい。
そうすると、わたし、異常だね。
魔法創造があるから、スキルはどんどん増えてくし、魔力量は、∞。
ガルは、隠せと言うけど、無理な気がする。
常識を教えられて、だんだん顔が青くなっていく。
「大丈夫だ。俺が護ってやる」
優しく頭を撫でてくれる。その場の慰めだとわかってはいるが、その言葉にすがりたくなって、コクリと頷き、不安から逃げるように瞼を落とした。
やっとシャナが眠った。
これだけ頭の回る子供もなかなかいない。
「ハァ」
俺は、この子を護りきれるのだろうか?
いや、護らねばならない。番を喪うなどあり得ない。まだ、俺の言葉は、慰め程度にしか届いていないだろう。まずは、この愛しい子をどうやったら自分のそばに置いておけるか思案しながら、眠りについた。
朝でーす。
目が覚めたら、座って眠るガルの腕の中でした!ひー、恥ずかしい!
マントの中に入れてくれていたので、ご尊顔と直面しなかったことは救いです。
モゾモゾと動いて、腕の中から抜け出そうと試みたけど、無理だった。ふっとい腕は、見た目以上に重くて、動かない。
なんとか抜け出そうと足掻いてみる。別にトイレとに行きたいわけじゃない。この世界にはトイレ石なるものがあって、それを下腹に当てると吸いとってくれる便利アイテムがある。この石は、結構その辺に転がっていて、魔力を通すとトイレ石になる。それを服に容れておくのだ。
ただ、この状況が恥ずかしくていたたまれないだけだ!
これでもかとモゾモゾモゾモゾしているのに、ガルは、いっこうに目を覚まさない。昨日はやはり疲れたのだろうかと、心配になり顔を覗くとなんだか様子がおかしい。
「クフ・・・・、ククク・・・・」
むう。笑いをこらえているのか!
キー!!!!!
腹立ち紛れに、頭突きをかますと、ガルは、堪えきれずに声を出して笑い始めた。
ムカァ!
ぷんすかとガルの腕から抜け出して、身なりを整えると、ガルは、漸く笑いを納めて周りを片付け始めた。
「ガル、それ何?」
「これか?これは、魔獣避けだ」
「鑑定してもいい?」
「ああ」
わたしは、それを貸してもらい、
(鑑定!)
魔獣避け 特効薬
魔獣の嫌いな臭いを発する
人にはわからない臭い
魔よけ草・ヒトクイタケ・チシオタケ・魔力毒草・コフキタケ・カンゾタケ・ヌメヌメタケ・魔力水少量を調合し乾燥させたもの
魔獣避け 普通薬よりも効き目が強い
ふーん。森に来るには必要ってことだな。
材料はあるから、作れそう。
「ありがとう」
「何かわかったか?」
クスクス笑いながら聞いてくる。
なんか、イラッとするなぁ。
「・・・・・・」
「悪かった。」
わたしの不機嫌に気がついて、ごきげんをとるように、頭を撫でてきた。
わたしたちは、早々に朝ごはんを済ませて、やつらの動向を探る。
「おう、朝飯くったら、出発するぞ」
「ああ、わかってらぁ。はえぇとこでねぇと明日までに着かねぇからな」
「今日の野営地は、行きと同じところでいんだよな?」
「・・・・あそこまでなら、少し急げば、夕方に間に合う・・・・」
「決まりだな。行くぞ」
どうやら、出発するようだ。マップで進む方向を視ると、タルの街に向かって移動している。ガルの目を見て頷くことで行き先を伝える。
「よし、俺たちも行くぞ」
わたしは今日もガルに抱っこされて移動だ。
昨日の教訓をいかし、今日は最初からしっかりと手を回して、ガルに結界を固定する。マップを視ているとどうやら、最短距離で魔物を避けながら、タルの街に向かっている。やつらとどんどん離れていくが、進んでいる方向は同じだ。
休憩と移動を繰り返し、陽が傾きかけた頃、森が開けて街道に出た。高い石塀がぐるっと続く壁沿いにがたいのいい人たちや荷物を背負った人たちが列を作っている。
「あの列の先が、タルの南門だ。なんとか間に合ったな。皇都以外は、どの街でも夕方の6の鐘で門を閉める。その後は、外で野宿だ」
走るのを止めたガルは、そう説明しながら列の後ろについた。それを待って、ガルの服をツンツンと引っ張る。
こちらに顔を向けたガルに
「降りる」
「・・・・・・」
無言でにっこりと笑顔が返ってくる。
無言の圧力だ。
そのあまりの怖さにわたしはゆっくりと目を逸らして、ぎゅっとガルにしがみついた。
機嫌のよくなったガルは、わたしの背中をポンポンとあやすように叩かれた。
「眠いなら、寝てていいぞ」
そんなにリズムよくポンポンされたら眠くなるじゃないか!
だんだんとまぶたが落ちてくる。
そして、いつのまにか、zzzzzzzzzzzzz。
この世界には、竜人・エルフ・獣人・ドワーフ・小人・巨人がいる。寿命は、600年~5000年くらい(なが!)。成人は140歳。
国はひとつしかなく、この世界を創った女神の名からカルディナというそうだ。竜人を皇族とし、獣人・エルフ・ドワーフと小人・巨人の其々に王族がおり、自分達の地区を治めている。人種の差はなく、最も長寿で力の強い竜人を一段上に置いているそう。
ここは、竜人の国で、タルという街の管轄になるマレビの森という。中央付近にマレビ山があり、山に近づくほど強い魔物が出る。わたしたちが出会ったところは、どうやらその森の真ん中当たりだったらしい。なら、わたしはもっと山裾に近いところにいたことになる。
魔物は、魔力が濃くなればなるほど、その魔力を吸収して強くなる。魔力溜まりから発生する以外は、魔物の発生源は解っていない。
魔力は誰にでもあり、誰でも魔法は使える。一般的に、成人していれば、生活魔法で種火やジョッキ1杯くらいの水なら出せるそう。1属性~3属性が標準。スキルも3、4個から多くても10くらい。これは、増えることもあるらしい。幼い子供だと魔力量も少ないため、水を自分の掌1杯出せたら凄いらしい。
そうすると、わたし、異常だね。
魔法創造があるから、スキルはどんどん増えてくし、魔力量は、∞。
ガルは、隠せと言うけど、無理な気がする。
常識を教えられて、だんだん顔が青くなっていく。
「大丈夫だ。俺が護ってやる」
優しく頭を撫でてくれる。その場の慰めだとわかってはいるが、その言葉にすがりたくなって、コクリと頷き、不安から逃げるように瞼を落とした。
やっとシャナが眠った。
これだけ頭の回る子供もなかなかいない。
「ハァ」
俺は、この子を護りきれるのだろうか?
いや、護らねばならない。番を喪うなどあり得ない。まだ、俺の言葉は、慰め程度にしか届いていないだろう。まずは、この愛しい子をどうやったら自分のそばに置いておけるか思案しながら、眠りについた。
朝でーす。
目が覚めたら、座って眠るガルの腕の中でした!ひー、恥ずかしい!
マントの中に入れてくれていたので、ご尊顔と直面しなかったことは救いです。
モゾモゾと動いて、腕の中から抜け出そうと試みたけど、無理だった。ふっとい腕は、見た目以上に重くて、動かない。
なんとか抜け出そうと足掻いてみる。別にトイレとに行きたいわけじゃない。この世界にはトイレ石なるものがあって、それを下腹に当てると吸いとってくれる便利アイテムがある。この石は、結構その辺に転がっていて、魔力を通すとトイレ石になる。それを服に容れておくのだ。
ただ、この状況が恥ずかしくていたたまれないだけだ!
これでもかとモゾモゾモゾモゾしているのに、ガルは、いっこうに目を覚まさない。昨日はやはり疲れたのだろうかと、心配になり顔を覗くとなんだか様子がおかしい。
「クフ・・・・、ククク・・・・」
むう。笑いをこらえているのか!
キー!!!!!
腹立ち紛れに、頭突きをかますと、ガルは、堪えきれずに声を出して笑い始めた。
ムカァ!
ぷんすかとガルの腕から抜け出して、身なりを整えると、ガルは、漸く笑いを納めて周りを片付け始めた。
「ガル、それ何?」
「これか?これは、魔獣避けだ」
「鑑定してもいい?」
「ああ」
わたしは、それを貸してもらい、
(鑑定!)
魔獣避け 特効薬
魔獣の嫌いな臭いを発する
人にはわからない臭い
魔よけ草・ヒトクイタケ・チシオタケ・魔力毒草・コフキタケ・カンゾタケ・ヌメヌメタケ・魔力水少量を調合し乾燥させたもの
魔獣避け 普通薬よりも効き目が強い
ふーん。森に来るには必要ってことだな。
材料はあるから、作れそう。
「ありがとう」
「何かわかったか?」
クスクス笑いながら聞いてくる。
なんか、イラッとするなぁ。
「・・・・・・」
「悪かった。」
わたしの不機嫌に気がついて、ごきげんをとるように、頭を撫でてきた。
わたしたちは、早々に朝ごはんを済ませて、やつらの動向を探る。
「おう、朝飯くったら、出発するぞ」
「ああ、わかってらぁ。はえぇとこでねぇと明日までに着かねぇからな」
「今日の野営地は、行きと同じところでいんだよな?」
「・・・・あそこまでなら、少し急げば、夕方に間に合う・・・・」
「決まりだな。行くぞ」
どうやら、出発するようだ。マップで進む方向を視ると、タルの街に向かって移動している。ガルの目を見て頷くことで行き先を伝える。
「よし、俺たちも行くぞ」
わたしは今日もガルに抱っこされて移動だ。
昨日の教訓をいかし、今日は最初からしっかりと手を回して、ガルに結界を固定する。マップを視ているとどうやら、最短距離で魔物を避けながら、タルの街に向かっている。やつらとどんどん離れていくが、進んでいる方向は同じだ。
休憩と移動を繰り返し、陽が傾きかけた頃、森が開けて街道に出た。高い石塀がぐるっと続く壁沿いにがたいのいい人たちや荷物を背負った人たちが列を作っている。
「あの列の先が、タルの南門だ。なんとか間に合ったな。皇都以外は、どの街でも夕方の6の鐘で門を閉める。その後は、外で野宿だ」
走るのを止めたガルは、そう説明しながら列の後ろについた。それを待って、ガルの服をツンツンと引っ張る。
こちらに顔を向けたガルに
「降りる」
「・・・・・・」
無言でにっこりと笑顔が返ってくる。
無言の圧力だ。
そのあまりの怖さにわたしはゆっくりと目を逸らして、ぎゅっとガルにしがみついた。
機嫌のよくなったガルは、わたしの背中をポンポンとあやすように叩かれた。
「眠いなら、寝てていいぞ」
そんなにリズムよくポンポンされたら眠くなるじゃないか!
だんだんとまぶたが落ちてくる。
そして、いつのまにか、zzzzzzzzzzzzz。
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