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幼年期編
叱られました
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はっきり言おう。化学や原理を知らなければ、理解できないと思う。それに、想像力。目に見えなくても、映像化したものを見たことがあれば出来るだろう。俺は、それらを知っているから使えるだけ。
「頭痛い」
「さっぱり分からんな」
「その方の頭の中はどうなってるんだ?」
「やっぱり僕ん家、こない?」
「影属性の中には、闇属性もいて、バウンキース殿下のように扱える可能性があると考えて宜しいか?」
それは、なかなか難しいんじゃないかな?
「どうだろう?試してみれば?」
「5歳児にできるなら、他の者でも・・・・」
「バイオール、こいつを5歳と思うな。こんな常識外れなこと、そう易々と出来るものか!」
「・・、そう言われると、そんな気がしてきた」
ヒドい言われようだが、間違っていないから反論もできない。
「他には何が出来る?」
「何をしてほしい?」
「・・・・土属性は使えるのか?」
「使えるけど、ちょっと待って」
俺は窓から見える花壇の土から鉄分を抜き取りゴーレムを造った。
コンコンコン
「誰だ?呼ぶまで誰も来ぬようにと言っておいたはずだが」
父様が返事をしているけど、こちらの声は外には聞こえない。俺は結界を解き、扉を開けた。そして現れたのは・・・・。それを招き入れた後、また結界を張った。
「はい。土属性で造ったアイアンゴーレム。付与付き」
ここまで歩かせるのは大変だった。魔道具化した方が自由度は高い。
「お前、おかしいんじゃないのか?発想が普通じゃない。何だってこの場面でこんな物造るかなぁ?」
「楽しいじゃん」
大人達は呆れているが、どうせ魔力を消費するんだから楽しい方がいいに決まってる。
「で、こっちの魔道具は何だ?このゴーレムとどう違う?」
宰相閣下は、蝿型の小型盗聴器を指さした。
「ゴーレムは、たいしたことは出来ない。強度はあるから、精々盾になるくらいかな。こっちの魔道具は、・・・・蝿型の小型盗聴器」
「これは、簡単に情報が集まってきていいぞ。精査するのは大変だが、その分精度は上がる。他にも鼠型がある。鳥型の拠点をもう少し活用できないか試行錯誤中だ」
オーシャック侯爵が俺の代わりに説明してくれた。
「その方、いつの間にこんな物を・・・・。材料はどうしたんだ?」
夜な夜な集めに行っているとは言えない。絶対に言えない。
「まさか、自分で取りに行っているなんてことはないよな?」
鋭すぎる、宰相閣下。
「ま、まさか・・・・ははは」
「キース。その方、行ってるんだな?」
父様は、確信を持って俺に再度問うてきた。その目が嘘は許さないと言っている。
「あう。ちょっと散歩には行ってたかなぁ」
視線がウロウロと彷徨ってしまう。俺、正直者だから。
「禁止しても無駄か。護衛の増員も意味ないだろうなぁ」
「だが、何かあったとき、罪を問われるのは護衛たちだ。見過ごすわけにはいかんな。キース殿下は、まだ剣術も体術も習っていないだろう。魔法が使えないこともあると想定するなら、少し早いが、習得させるべきだ」
騎士団長の言うことはもっともだし、護衛たちを巻き込みたくはない。
「キース、その方、レンと一緒に明日から騎士団で稽古をつけてもらえ」
「分かりました。ただ、体術は習得済みなので、剣術中心でお願いします」
「ほう。どのくらい出来るのか、明日、試させてもらおう」
俺、前世で柔道黒帯だったんだよなぁ。師範持ってたし。思い出してから勘を取り戻したくて稽古してたから、手加減いるかもな。
翌日、体術を得意とする騎士をあっという間に伸してしまい、訓練場が大騒ぎになったの大誤算だった。弱すぎないか?
「頭痛い」
「さっぱり分からんな」
「その方の頭の中はどうなってるんだ?」
「やっぱり僕ん家、こない?」
「影属性の中には、闇属性もいて、バウンキース殿下のように扱える可能性があると考えて宜しいか?」
それは、なかなか難しいんじゃないかな?
「どうだろう?試してみれば?」
「5歳児にできるなら、他の者でも・・・・」
「バイオール、こいつを5歳と思うな。こんな常識外れなこと、そう易々と出来るものか!」
「・・、そう言われると、そんな気がしてきた」
ヒドい言われようだが、間違っていないから反論もできない。
「他には何が出来る?」
「何をしてほしい?」
「・・・・土属性は使えるのか?」
「使えるけど、ちょっと待って」
俺は窓から見える花壇の土から鉄分を抜き取りゴーレムを造った。
コンコンコン
「誰だ?呼ぶまで誰も来ぬようにと言っておいたはずだが」
父様が返事をしているけど、こちらの声は外には聞こえない。俺は結界を解き、扉を開けた。そして現れたのは・・・・。それを招き入れた後、また結界を張った。
「はい。土属性で造ったアイアンゴーレム。付与付き」
ここまで歩かせるのは大変だった。魔道具化した方が自由度は高い。
「お前、おかしいんじゃないのか?発想が普通じゃない。何だってこの場面でこんな物造るかなぁ?」
「楽しいじゃん」
大人達は呆れているが、どうせ魔力を消費するんだから楽しい方がいいに決まってる。
「で、こっちの魔道具は何だ?このゴーレムとどう違う?」
宰相閣下は、蝿型の小型盗聴器を指さした。
「ゴーレムは、たいしたことは出来ない。強度はあるから、精々盾になるくらいかな。こっちの魔道具は、・・・・蝿型の小型盗聴器」
「これは、簡単に情報が集まってきていいぞ。精査するのは大変だが、その分精度は上がる。他にも鼠型がある。鳥型の拠点をもう少し活用できないか試行錯誤中だ」
オーシャック侯爵が俺の代わりに説明してくれた。
「その方、いつの間にこんな物を・・・・。材料はどうしたんだ?」
夜な夜な集めに行っているとは言えない。絶対に言えない。
「まさか、自分で取りに行っているなんてことはないよな?」
鋭すぎる、宰相閣下。
「ま、まさか・・・・ははは」
「キース。その方、行ってるんだな?」
父様は、確信を持って俺に再度問うてきた。その目が嘘は許さないと言っている。
「あう。ちょっと散歩には行ってたかなぁ」
視線がウロウロと彷徨ってしまう。俺、正直者だから。
「禁止しても無駄か。護衛の増員も意味ないだろうなぁ」
「だが、何かあったとき、罪を問われるのは護衛たちだ。見過ごすわけにはいかんな。キース殿下は、まだ剣術も体術も習っていないだろう。魔法が使えないこともあると想定するなら、少し早いが、習得させるべきだ」
騎士団長の言うことはもっともだし、護衛たちを巻き込みたくはない。
「キース、その方、レンと一緒に明日から騎士団で稽古をつけてもらえ」
「分かりました。ただ、体術は習得済みなので、剣術中心でお願いします」
「ほう。どのくらい出来るのか、明日、試させてもらおう」
俺、前世で柔道黒帯だったんだよなぁ。師範持ってたし。思い出してから勘を取り戻したくて稽古してたから、手加減いるかもな。
翌日、体術を得意とする騎士をあっという間に伸してしまい、訓練場が大騒ぎになったの大誤算だった。弱すぎないか?
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