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番外編
新しい人間関係①〜ネイオウミ〜
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「その後、彼とはまだゆっくり会うことも出来ていないの?」
そう私に問いかけて下さったのは国王様の第二夫人アリア様です。
「本当にフレッドにも困ったものだわ。やっていることが幼稚過ぎるのよね。」
そうお話しされたのが国王の正妻である王妃様ソフィア様です。
「ソフィア様が言ってもお聞きにならないとなると…誰の言葉になら耳を傾けてくださるのかしら?これじゃあ2人が可哀想だわ。」
最後にそう言った方が第三夫人であるカトリーヌ様です。
王妃様達はこうして私を含めお茶会を開いて下さいます。
同じ方の妻である人同士で思うこともあるのでは?と思っていましたが皆様は仲がとても良いのです。
私はハル様が他の女性を妻に迎えなければならなくなった時に、こうして笑っていられるでしょうか?
ハル様が国王様の跡をお継ぎになった時には、そういった話も出るのでしょうが…私は受け入れられるでしょうか?
「あら?イオちゃんはどうしてそんなに暗い顔をしているの?フレッドが2人を認めないからだけじゃないわよね?」
カトリーヌ様に私が考え事をして落ち込んでいる事を指摘されてしまいました。
ちなみにフレッドというのは国王様の愛称だそうです。
「あの…その…」
仲の良い皆様の前でこのような心配事を話していいのでしょうか?
「カティ、イオちゃんはハロルド公爵令息との事を心配しているのよ。」
アリア様は私の心配事を察している様でそうカトリーヌ様に言われます。
「ハロルド公爵令息の心配?イオちゃん以外は目に入らない様子なのに?」
「それは…確かにそうね。イオちゃん何が心配なの?」
「あの…」
「ハロルドが王位に就いたあと、正妻にはイオがなるでしょうが国王の妻が1人である事は少ないですからね。その事を心配しているのでしょう?」
ソフィア様には全て見抜かれているのですね…
「「あ~」」
そしてお二人も納得という様子です。
「お恥ずかしながら…私には令嬢にあるべき常識がありません。この1年余りの間、皆様のおかげで少なからず学ぶことが出来ましたが…その…知っていくことで、どんどん嫌な考えが浮かんできてしまって…ハル様と婚約し、ゆくゆくは結婚し夫婦になりたいと思っています。ですが…」
「国王になれば世継ぎは必要だからね。…と言っても私達もフレッドとの間に子は成せなかったのだから、妻が何人いたとて産まれてこないこともあるってことよ。子は本当に授かりものだわ。あぁ、だから余計にかしら?」
「「何がですの?」」
「フレッドは共に過ごせなかった異母妹の娘であるイオを我が子にしたことで、自分だけじゃなく私達にも我が子と過ごす日々を満喫させたかったのね。おかげで私達は娘と過ごす日々を送れているわね。」
「なるほど。なら尚更早く2人の婚約を許してもらわなくちゃ。」
「そうね。私、娘も欲しかったけど息子も欲しかったのよ。」
「そうね。フレッドには私からもう一度話してみるわ。それからイオ、ハロルドと話をする時間くらい早急に用意するようにフレッドには言うから今の話を…自分の気持ちを彼にも伝えてみなさい。」
ソフィア様…
「それから!フレッドにはイオちゃんから、可愛くお願いするのも効果が高いと思うわよ。」
カトリーヌ様…
「それでも言う事を聞いてくれないなら脅せばいいのよ。今までの事は王家のせいだ!とかお父様なんて大嫌い!とかね。」
「「それが一番良いわね。」」
そんな話をしていたら何だか可笑しくなってしまって4人で笑ってしまいました。
私もこんな風にお母様と話をしてみたかったから嬉しいです。
「ありがとうございます。お母様。」
そう言ってみたら皆様が波目で喜んで下さいました。
こんな風に過ごせるようになったこと、国王様には…お父様には感謝していますって、いつか言えたら良いです…
そう私に問いかけて下さったのは国王様の第二夫人アリア様です。
「本当にフレッドにも困ったものだわ。やっていることが幼稚過ぎるのよね。」
そうお話しされたのが国王の正妻である王妃様ソフィア様です。
「ソフィア様が言ってもお聞きにならないとなると…誰の言葉になら耳を傾けてくださるのかしら?これじゃあ2人が可哀想だわ。」
最後にそう言った方が第三夫人であるカトリーヌ様です。
王妃様達はこうして私を含めお茶会を開いて下さいます。
同じ方の妻である人同士で思うこともあるのでは?と思っていましたが皆様は仲がとても良いのです。
私はハル様が他の女性を妻に迎えなければならなくなった時に、こうして笑っていられるでしょうか?
ハル様が国王様の跡をお継ぎになった時には、そういった話も出るのでしょうが…私は受け入れられるでしょうか?
「あら?イオちゃんはどうしてそんなに暗い顔をしているの?フレッドが2人を認めないからだけじゃないわよね?」
カトリーヌ様に私が考え事をして落ち込んでいる事を指摘されてしまいました。
ちなみにフレッドというのは国王様の愛称だそうです。
「あの…その…」
仲の良い皆様の前でこのような心配事を話していいのでしょうか?
「カティ、イオちゃんはハロルド公爵令息との事を心配しているのよ。」
アリア様は私の心配事を察している様でそうカトリーヌ様に言われます。
「ハロルド公爵令息の心配?イオちゃん以外は目に入らない様子なのに?」
「それは…確かにそうね。イオちゃん何が心配なの?」
「あの…」
「ハロルドが王位に就いたあと、正妻にはイオがなるでしょうが国王の妻が1人である事は少ないですからね。その事を心配しているのでしょう?」
ソフィア様には全て見抜かれているのですね…
「「あ~」」
そしてお二人も納得という様子です。
「お恥ずかしながら…私には令嬢にあるべき常識がありません。この1年余りの間、皆様のおかげで少なからず学ぶことが出来ましたが…その…知っていくことで、どんどん嫌な考えが浮かんできてしまって…ハル様と婚約し、ゆくゆくは結婚し夫婦になりたいと思っています。ですが…」
「国王になれば世継ぎは必要だからね。…と言っても私達もフレッドとの間に子は成せなかったのだから、妻が何人いたとて産まれてこないこともあるってことよ。子は本当に授かりものだわ。あぁ、だから余計にかしら?」
「「何がですの?」」
「フレッドは共に過ごせなかった異母妹の娘であるイオを我が子にしたことで、自分だけじゃなく私達にも我が子と過ごす日々を満喫させたかったのね。おかげで私達は娘と過ごす日々を送れているわね。」
「なるほど。なら尚更早く2人の婚約を許してもらわなくちゃ。」
「そうね。私、娘も欲しかったけど息子も欲しかったのよ。」
「そうね。フレッドには私からもう一度話してみるわ。それからイオ、ハロルドと話をする時間くらい早急に用意するようにフレッドには言うから今の話を…自分の気持ちを彼にも伝えてみなさい。」
ソフィア様…
「それから!フレッドにはイオちゃんから、可愛くお願いするのも効果が高いと思うわよ。」
カトリーヌ様…
「それでも言う事を聞いてくれないなら脅せばいいのよ。今までの事は王家のせいだ!とかお父様なんて大嫌い!とかね。」
「「それが一番良いわね。」」
そんな話をしていたら何だか可笑しくなってしまって4人で笑ってしまいました。
私もこんな風にお母様と話をしてみたかったから嬉しいです。
「ありがとうございます。お母様。」
そう言ってみたら皆様が波目で喜んで下さいました。
こんな風に過ごせるようになったこと、国王様には…お父様には感謝していますって、いつか言えたら良いです…
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