夜の守人

ATSUSHI

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邂逅

平和な日常

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2095年4月。

仄かに暗い林の中で風が吹き、木々がざわめく。

刀、月影「ツキカゲ」は俺との鍛練を終えて肩にもたれ掛けられている。

俺に剣の師匠はいない。
いや。正確には5年前までは居た。
だからほんのちょっぴり師匠からかじってる程度でしかない。
端から見たらただ棒切れを振り回してるだけに見えるかもしれない。

しかしまぁ、なんだ。やってると意外と楽しいもんだ。
少しは身についたと思いたいが、実際はどうだろうか。



「連兄ぃー!」
こんな風に俺を呼ぶ声が聞こえるってことはもう昼時か。

タッタッタと駆け寄る少年。

「どうした晴太。もう昼メシか?」
 

晴太と呼ばれた少年はニカッと笑いながら元気良くうなづいた。

晴太は孤児だ。しかしそれ感じさせない明るさは素直に凄いと俺は思う。
俺も孤児だけど晴太の様にはなれない。
正直、羨ましさすら覚える。


「うん!お母さんが呼んできてって!でも……日課は終わったの??」

「ああ、終わってるよ。じゃあチトセんとこに帰るか」

「連兄ぃ、ちゃんとお母さんって呼ばないと怒られるよ??」

んなこたぁわかってるんですよ、晴太さんや。でもな、

「未だに、ちゃん付けされてるから仕返しだ。」

ニッって笑う晴太。
「まぁいいや!ね、連兄ぃ!お昼食べたらみんなで鬼ごっこしようよ!」

「俺より先にご飯食べたら考えてやるさ」

「いやったぁ!!約束だよ?連兄ぃ!男に二言は?」

「「無い!」」

こんなやり取りを楽しめるって平和だよな。
ま、とりあえず帰ろうか。我が家へ。
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