美食倶楽部クーラウ ~秘密は甘い罠~

米原湖子

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第3章 事件、事件、事件

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「あの五番テーブル?」
「そうです。さっきから一口食べるたびにメモを取っているんです」

探偵よろしくマミさんが話を続ける。

「それから、ボックス席の三番。覆面調査員が一人とは限りませんよね?」
「確かに、二人組とか三人組とかもあるらしいからね」
「でしょう。彼らもさっきから変な行動を取っているんです」
「どんな?」
「入れ替わり立ち替わりトイレに立つんです」
「それは怪しいね」

樫野チーフの頷きに、「おいおい」と脳内で思わず突っ込んでしまった。

怪しいと思うとどんな人でも怪しく思えてしまうが……誰だってトイレぐらい行くだろう。

樫野チーフともあろう人が……と思うが、どうやらクーラウの現状況は、私が感じている以上に緊迫しているらしい。

「ほら、寧々も見て! 貴女はどう思う?」
「ちょっ、ちょっと私は仕事中です」

抵抗虚しく無理やりマミさんに手を引っ張られ、ホールを覗かされた。

「ほら、よく見て!」

マミさんに言われ、渋々店内を見回し、「あっ!」と私の目はある一点に留まった。それは、五番でも三番でもない十一番テーブルだった。

まさか……と自分の目が信じられず擦るが……間違いなくその吹き出しは、視線の先にいる彼から浮かぶものだった。

彼が……ゲテモノ好き?
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