267 / 352
267 いや、空手スポ根じゃない。嫁ズのためだ
1月10日の原隣商、武道館内。
勇太は仲間と柔道部に合同練習に来たが、勇太だけ空手部スペースに移動。
空手部の大山マスコが少しだけ柔道をかじったことがあるのをルナに聞いていた。
前世でも、空手の達人・マスオーヤマという人が、投げ技を使う相手、超接近戦の打開策に柔道の練習をしていたと聞いたことがある。
だから、寝技を捨てて立ち技特化で行くときに、少しスタイルを変えようと思っている。
この世界は女子主導で何もかもが成り立っている。だから戦闘職も女子。打撃系の女性格闘家もかなりいる。
不知火マイコが花京院夏樹を助けたときに考えた。
幸いに勇太は暴力で男子獲得を狙う女子には会っていない。けれど、殴りかかってきたり、武器を使う女性もいることは事実。
だから対策する。
今のような行儀がいい柔道ばかりしていても、暴女が現れた時に対抗できない。
簡単にいえば、武道でなく暴力のスイッチに切り替える頭を持っておかなければならない。
ルナやカオルは何かあれば一緒に戦おうとする。いや、他の嫁ズ5人も、戦闘力がないのに戦うと感じている。
男女比1対12のこの世界、女性が戦って男子が無傷なら勝負は勝ちらしい。
とんでもない。
勇太的にはアウトだ。ハーレムはじめ、色んな常識を受け入れるけれど、それだけはダメだ。
自分を守って、ルナ達が大怪我するなんてあり得ない。
だから、打撃に対抗できる合気道を高めた感じの格闘技を考えている。
厳密には柔道とは別口だ。
ルナの友人で原隣商空手部の、パラレルマスコと話している。
「蹴り対策、パンチ対策を考えたいんだ」
「え、じゃあ、勇太君も蹴りとかやるの?」
勇太はマスコだけ借りたつもりだけど、空手部9人全員が練習をストップして集まってきた。
「蹴りの型は自分で練習するけど、実際には対策として覚える」
「勇太君は力ありそうだし、打撃技で戦えばいいと思う・・」
「けど、それをやったら女の子に怪我をさせちゃうでしょ」
「え?」「え?」「え?」
勇太としては、至極全うな答え。
だけどこの世界の女子からしたら、女子を守ろうと本気で考えている貴重な男子が目の前にいる。
「ゆ、勇太君って、ルナのこと、そんなに大事なんだね」
「当たり前でしょ。ルナや嫁ズに怪我させたくない、俺」
どよめいた。考え方が優しい上に、それを実践しようとしている男子がいる。
「大山さん。ちょっと相手してよ」
勇太はそのまんま構えたが、マスコから待ったがかかった。
「男子を殴れないよ~」
勇太は仕方なくフェイスガードだけ装着した。マスコはフェイスガードとナックル用のグローブ。
「じゃあ大山マスコさん、よろしく」
「押忍!」
とはいってもマスコは攻撃力特化型。そして勇太は、空手家にはいない希少な男子。
男子にボクサー、空手家、拳法家はいる。ただし、先に『自称』と付くレベル。
ボクササイズ、体操レベルで護身術になれば御の字。
その講師もいるらしいが、女性から男性に反撃などあり得ないというのが、この世界の常識。
だからマスコは受けに徹しようとしている。
「どこからでもきていいよ、勇太君」
「・・いえ、大山さんの方からお願い」
「え?」
え?え?え?と女の子達の疑問が重なっていく。
だって、練習とはいえ女子が男子を殴るなんて考えられたい。
さすがに勇太も、この不文律は知らなかった。
「じゃ、じゃあジャブから」
「よっと」
軽くマスコが手を出すと、動体視力がいい勇太が軽くいなす。
これだけでも歓声が上がった。
「ちっとやりにくいな・・」
段々とリズムを上げるマスコに合わせて、勇太も手を出した。いなされた。
相手が勇太に合わせてくれるのが大きいけれど、簡単な型のようなものができた。
ぱん、ぱぱん、ぱん、と動きがいい。
4回ほど攻防を繰り返すと、マスコのギアが上がった。初の男子との組み手が楽しくなってきた。
「おっ、すげ」
勇太がマスコの右パンチを外に弾くと、それがフェイントだった。そのまんま左のパンチが飛んできた。
勇太のフェイスガードに拳が当たった。
きゃー、と女子の悲鳴が上がったが、勇太はなるほどと思っただけ。手加減したパンチではよろけもしない。
柔道で襟を掴みにくる女子の間合いに慣れていて、接近しすぎていた。
マスコは動揺している。フェイスガードの上からとはいえ、男子を殴ってしまった。
だけど勇太は、半歩後ろに下がって続行。自分から手を出した。
「よし、この間合いでお願い」
「は、はい」
勇太としては面白いし、いい練習になった。けれど、いちいち女子のどよめきが大きい。
間合い、その他の『もしものとき』の対策は思い浮かんだ。
ただ、柔道以上に人前では練習しにくい。
勇太は仲間と柔道部に合同練習に来たが、勇太だけ空手部スペースに移動。
空手部の大山マスコが少しだけ柔道をかじったことがあるのをルナに聞いていた。
前世でも、空手の達人・マスオーヤマという人が、投げ技を使う相手、超接近戦の打開策に柔道の練習をしていたと聞いたことがある。
だから、寝技を捨てて立ち技特化で行くときに、少しスタイルを変えようと思っている。
この世界は女子主導で何もかもが成り立っている。だから戦闘職も女子。打撃系の女性格闘家もかなりいる。
不知火マイコが花京院夏樹を助けたときに考えた。
幸いに勇太は暴力で男子獲得を狙う女子には会っていない。けれど、殴りかかってきたり、武器を使う女性もいることは事実。
だから対策する。
今のような行儀がいい柔道ばかりしていても、暴女が現れた時に対抗できない。
簡単にいえば、武道でなく暴力のスイッチに切り替える頭を持っておかなければならない。
ルナやカオルは何かあれば一緒に戦おうとする。いや、他の嫁ズ5人も、戦闘力がないのに戦うと感じている。
男女比1対12のこの世界、女性が戦って男子が無傷なら勝負は勝ちらしい。
とんでもない。
勇太的にはアウトだ。ハーレムはじめ、色んな常識を受け入れるけれど、それだけはダメだ。
自分を守って、ルナ達が大怪我するなんてあり得ない。
だから、打撃に対抗できる合気道を高めた感じの格闘技を考えている。
厳密には柔道とは別口だ。
ルナの友人で原隣商空手部の、パラレルマスコと話している。
「蹴り対策、パンチ対策を考えたいんだ」
「え、じゃあ、勇太君も蹴りとかやるの?」
勇太はマスコだけ借りたつもりだけど、空手部9人全員が練習をストップして集まってきた。
「蹴りの型は自分で練習するけど、実際には対策として覚える」
「勇太君は力ありそうだし、打撃技で戦えばいいと思う・・」
「けど、それをやったら女の子に怪我をさせちゃうでしょ」
「え?」「え?」「え?」
勇太としては、至極全うな答え。
だけどこの世界の女子からしたら、女子を守ろうと本気で考えている貴重な男子が目の前にいる。
「ゆ、勇太君って、ルナのこと、そんなに大事なんだね」
「当たり前でしょ。ルナや嫁ズに怪我させたくない、俺」
どよめいた。考え方が優しい上に、それを実践しようとしている男子がいる。
「大山さん。ちょっと相手してよ」
勇太はそのまんま構えたが、マスコから待ったがかかった。
「男子を殴れないよ~」
勇太は仕方なくフェイスガードだけ装着した。マスコはフェイスガードとナックル用のグローブ。
「じゃあ大山マスコさん、よろしく」
「押忍!」
とはいってもマスコは攻撃力特化型。そして勇太は、空手家にはいない希少な男子。
男子にボクサー、空手家、拳法家はいる。ただし、先に『自称』と付くレベル。
ボクササイズ、体操レベルで護身術になれば御の字。
その講師もいるらしいが、女性から男性に反撃などあり得ないというのが、この世界の常識。
だからマスコは受けに徹しようとしている。
「どこからでもきていいよ、勇太君」
「・・いえ、大山さんの方からお願い」
「え?」
え?え?え?と女の子達の疑問が重なっていく。
だって、練習とはいえ女子が男子を殴るなんて考えられたい。
さすがに勇太も、この不文律は知らなかった。
「じゃ、じゃあジャブから」
「よっと」
軽くマスコが手を出すと、動体視力がいい勇太が軽くいなす。
これだけでも歓声が上がった。
「ちっとやりにくいな・・」
段々とリズムを上げるマスコに合わせて、勇太も手を出した。いなされた。
相手が勇太に合わせてくれるのが大きいけれど、簡単な型のようなものができた。
ぱん、ぱぱん、ぱん、と動きがいい。
4回ほど攻防を繰り返すと、マスコのギアが上がった。初の男子との組み手が楽しくなってきた。
「おっ、すげ」
勇太がマスコの右パンチを外に弾くと、それがフェイントだった。そのまんま左のパンチが飛んできた。
勇太のフェイスガードに拳が当たった。
きゃー、と女子の悲鳴が上がったが、勇太はなるほどと思っただけ。手加減したパンチではよろけもしない。
柔道で襟を掴みにくる女子の間合いに慣れていて、接近しすぎていた。
マスコは動揺している。フェイスガードの上からとはいえ、男子を殴ってしまった。
だけど勇太は、半歩後ろに下がって続行。自分から手を出した。
「よし、この間合いでお願い」
「は、はい」
勇太としては面白いし、いい練習になった。けれど、いちいち女子のどよめきが大きい。
間合い、その他の『もしものとき』の対策は思い浮かんだ。
ただ、柔道以上に人前では練習しにくい。
あなたにおすすめの小説
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
WIN5で六億円馬券当てちゃった俺がいろいろ巻き込まれた結果現代社会で無双する!
TB
ファンタジー
小栗東〈おぐりあずま〉 二十九歳 趣味競馬 派遣社員。
その日、負け組な感じの人生を歩んできた俺に神が舞い降りた。
競馬のWIN5を的中させその配当は的中者一名だけの六億円だったのだ。
俺は仕事を辞め、豪華客船での世界一周旅行に旅立った。
その航海中に太平洋上で嵐に巻き込まれ豪華客船は沈没してしまう。
意識を失った俺がつぎに気付いたのは穏やかな海上。
相変わらずの豪華客船の中だった。
しかし、そこは地球では無かった。
魔法の存在する世界、そしてギャンブルが支配をする世界だった。
船の乗客二千名、クルー二百名とともにこの異世界の大陸国家カージノで様々な出来事はあったが、無事に地球に戻る事が出来た。
ただし……人口一億人を超えるカージノ大陸と地球には生存しない魔獣たちも一緒に太平洋のど真ん中へ……
果たして、地球と東の運命はどうなるの?
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
異世界帰りのハーレム王
ぬんまる兄貴
ファンタジー
俺、飯田雷丸。どこにでもいる普通の高校生……だったはずが、気づいたら異世界に召喚されて魔王を倒してた。すごいだろ?いや、自分でもびっくりしてる。異世界で魔王討伐なんて人生のピークじゃねぇか?でも、そのピークのまま現実世界に帰ってきたわけだ。
で、戻ってきたら、日常生活が平和に戻ると思うだろ?甘かったねぇ。何か知らんけど、妖怪とか悪魔とか幽霊とか、そんなのが普通に見えるようになっちまったんだよ!なんだこれ、チート能力の延長線上か?それとも人生ハードモードのお知らせか?
異世界で魔王を倒した俺が、今度は地球で恋と戦いとボールを転がす!最高にアツいハーレムバトル、開幕!
異世界帰りのハーレム王
朝7:00/夜21:00に各サイトで毎日更新中!
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。