35 / 48
34.
Happy Christmas
しおりを挟む
### Happy Christmas
12月25日、朝の光がカーテンの隙間からそっと差し込む。
カズは、いつもより少し早く目を覚ました。
寝癖のついた髪を掻き上げながら、彼は布団の中で小さく微笑む。
今日はクリスマス。
特別な日じゃないけれど、彼にとっては「特別にしたい日」だった。
「よし、行くぞ!」
カズは布団を蹴り飛ばすと、パジャマのままキッチンへと駆け込む。
「皆んな、今日は仕事は禁止だぞ!」
彼の声がリビングに響く。
まだソファで寝転がっていたマサシが、びくりと体を跳ねさせた。
「はぁ? 何言ってんの、カズ。今日も原稿の締め切りあるんだけど⋯⋯」
とぼけた顔で言うマサシに、カズは冷蔵庫の扉をバタンと閉めながら言う。
「そんなのどうでもいい! 今日はクリスマス。創作は休む日。それがルール」
「創作のルールにクリスマス休暇ってどこに書いてあるの?」
とマサシが文句を言いかけたそのとき、ハヤトが静かに言った。
「イエス・キリストの生誕日だよ」
マサシはキョトンとした顔でハヤトを見つめる。
「⋯⋯え? それ、マジで?」
「うん。25日が生誕日。前日はイブ。24日が誕生日だと思ってる人もいるみたいだけど、教会的には25日が正式な日なんだ」
「へぇ⋯⋯」
マサシは頭を掻きながら、
「でも、俺らキリスト教じゃないし、関係ないじゃん」
と呟く。
「関係ないけど、祝ってもいいだろ?」
とカズが笑いながら言う。
「という訳で、今日は祝日とします!」
ハヤトが眉をひそめた。
「この中にキリスト教の奴でもいるのか?」
マサシとハルが同時にブンブンと首を横に振る。
「いないね」
「俺は神社に初詣行くタイプだし」
「そんじゃ、俺たちなりのクリスマスを作ればいいんだよ」
カズは得意げに胸を張った。
「ちゃんとチキンも用意するし、ケーキも焼くからな! サラダはマサシに任せる!」
「えっ、なんで俺!?」
マサシが慌てる。
「野菜切るの、マサシが一番丁寧なんだもん。それに、サラダのドレッシングも絶品じゃん」
「⋯⋯まあ、確かに俺のドレッシングは神レベルだけど⋯⋯」
マサシは照れ隠しに鼻を鳴らす。
「ハヤトと兄貴は部屋の片付けと掃除を頼む!」
ハヤトとハルが顔を見合わせ、
「⋯⋯了解」
と、少しだけ渋々ながらも応えた。
朝からマンションは活気に満ちていく。
カズはオーブンを予熱しながら、冷蔵庫から丸鶏を取り出す。
マサシは包丁を研ぎながら、キャベツとトマトを洗う。
ハルはソファの下に潜り込んで、いつの間にか散らばったスケッチブックを拾い集め、ハヤトは窓拭きの雑巾を手に、静かにガラスを磨いていく。
「それにしても⋯⋯」
とハルがふと口を開く。
「カズ、今年もケーキ焼くの? 去年のチョコケーキ、ちょっと焦げてたよね」
「あれは⋯⋯アートなんだよ! 焦げた部分が味に深みを出すって!」
カズは顔を赤らめながら言い返す。
「今年は大丈夫。レシピをちゃんと調べたし、温度も計る。絶対に成功させる!」
「楽しみだな」
とハヤトが微笑む。
「カズのケーキ、失敗しても、みんなで笑いながら食べるから」
その言葉に、カズの胸がじんわりと温かくなった。
昼過ぎ、部屋は見違えるほど綺麗になり、キッチンからはチキンの香ばしい匂いが漂い始める。
マサシのサラダは彩り豊かに盛りつけられ、ハルが描いた手作りのクリスマスカードがテーブルの中央に置かれた。
「兄貴、それ⋯⋯俺たちのために描いたの?」
カズがカードを手に取る。
「ああ。今年も無事にクリスマスを迎えられたこと、感謝してさ」
ハルの声はいつもより少し優しかった。
「それに、お前らとこうやって過ごせることが、俺にとっては一番の幸せなんだよ」
カズは言葉を失い、ただうなずいた。
午後4時、オーブンのタイマーが鳴った。
カズは手袋をはめ、慎重にチキンを取り出す。
表面はきつね色に焼き上がり、ジューシーな脂が滴っている。
「やった! 完璧!」
カズの声に、みんながキッチンに集まる。
「ケーキも焼けたよ!」
続いてオーブンから取り出したケーキは、ふっくらと膨らみ、表面は均等な焼き色。
カズは胸を張った。
「これは⋯⋯奇跡だ」
とマサシが真剣な顔で言う。
「カズがケーキを焦がさなかった日が、ついに来たのか⋯⋯」
「うるさいな!」
カズは笑いながらマサシの頭を軽く叩く。
夕方5時、テーブルにはチキン、サラダ、ポテト、グリンピース、そしてカズのケーキが並ぶ。
ワインの代わりにノンアルコールスパークリングワインをグラスに注ぎ、四人は円を描くように座った。
「じゃあ、乾杯!」
カズが立ち上がる。
「今年も、無事にこうやって一緒に過ごせて、本当に嬉しい。来年も、またこうやって笑い合える日々が続きますように。乾杯!」
「乾杯!」
グラスが重なり、温かい空気が流れる。
食事は和やかに進む。
マサシのサラダは相変わらず絶品で、ハヤトは「これ、プロのシェフも負けるな」と本気で褒める。
チキンは外はパリッと、中はジューシー。
カズのケーキは、甘すぎず、ふわふわで、みんなが「今年一番の出来!」と絶賛した。
食後、四人はリビングの床に座り、ストーブの前でコーヒーを飲みながら、昔話に花を咲かせる。
「そういえば、カズとマサシが付き合い始めたのって、何年前だっけ?」
とハヤトが尋ねる。
「一年前だよ。あの、カズの小説の漫画化が決まった時だろ?」
マサシが照れながら答える。
「高校に入学してすぐに出逢って、その時から好きになってたんだけど、喫茶店で久し振りに会って、その時に『この人、大好きだ』って思ったんだよ」
「えっ、マジで!?」
カズが目を丸くする。
「俺は高校で出逢ってから半年くらいにやっと気づいたのに⋯⋯」
「こっちは一目惚れだったんだよ。でも、カズが人気マンガ家の人気作家で、自分なんかが⋯⋯って、ずいぶん悩んだよ」
ハルが静かに口を挟む。
「でも、マサシがカズを支えてくれて、本当に良かった。あの頃のカズは、売れすぎて逆に辛そうだったからな」
カズは黙ってうなずいた。
あの頃の自分は、賞を取っても、読者に愛されても、心のどこかで孤独を感じていた。
でも、マサシがそばにいてくれたことで、少しずつ、笑顔を取り戻していった。
「それにしても⋯⋯」
とハヤトが空を見上げる。
「今年は、みんなそれぞれ忙しかったけど、こうしてこうやって過ごせるって、本当に幸せだよ」
「うん」
カズは窓の外を見る。
雪が、静かに舞い降り始めていた。
「毎年、こんな風に、誰もが笑顔でいられる日が続けばいいな」
「来年も、またやろうぜ」
とマサシが言う。
「俺がサラダ担当、変わんないけど」
「ハズレ担当はカズだな」
とハヤトが笑う。
「えー!? 去年だけだよ、あれ!」
みんなの笑い声が、部屋中に響く。
ストーブの火がゆらゆらと揺れ、四人の影が壁に重なり合う。
夜が更け、プレゼントの時間になった。
カズが用意したのは、手作りのブックカバー。
それぞれの名前と、好きな小説のタイトルが刺繍されている。
マサシはカズに、彼の小説の世界観を描いたイラスト集をプレゼントした。
ハルはハヤトに、彼の小説の登場人物をモチーフにしたオリジナルのスカーフを。
ハヤトは、カズたち三人に、それぞれの作品を並べて撮った写真を額に入れたものだった。
「『私たちの物語』ってタイトルにした」
とハヤトは照れくさそうに言う。
「これからも、一緒に物語を作っていこう」
カズはその額を胸に抱き、そっと目を閉じた。
――この日々が、物語そのものだ。
夜の終わり近く、四人はソファに寄り添って、古い映画を流す。
誰もが静かに、でも心から満たされた表情で、画面を見つめている。
カズはマサシの肩にもたれかかり、ふとつぶやく。
「なぁ、マサシ」
「ん? どうした?」
「今年のクリスマス⋯⋯最高だった」
マサシは微笑んで、カズの髪をそっと撫でた。
「俺もだよ。来年も、またこうして、君と一緒に過ごしたい」
外は雪が静かに積もり、街の灯りがきらきらと輝いている。
このマンションの中には、誰もが求める「幸せ」が、確かに存在していた。
――特別な日じゃなくても、特別に思える日がある。
それこそが、本当のクリスマスなのかもしれない。
12月25日、朝の光がカーテンの隙間からそっと差し込む。
カズは、いつもより少し早く目を覚ました。
寝癖のついた髪を掻き上げながら、彼は布団の中で小さく微笑む。
今日はクリスマス。
特別な日じゃないけれど、彼にとっては「特別にしたい日」だった。
「よし、行くぞ!」
カズは布団を蹴り飛ばすと、パジャマのままキッチンへと駆け込む。
「皆んな、今日は仕事は禁止だぞ!」
彼の声がリビングに響く。
まだソファで寝転がっていたマサシが、びくりと体を跳ねさせた。
「はぁ? 何言ってんの、カズ。今日も原稿の締め切りあるんだけど⋯⋯」
とぼけた顔で言うマサシに、カズは冷蔵庫の扉をバタンと閉めながら言う。
「そんなのどうでもいい! 今日はクリスマス。創作は休む日。それがルール」
「創作のルールにクリスマス休暇ってどこに書いてあるの?」
とマサシが文句を言いかけたそのとき、ハヤトが静かに言った。
「イエス・キリストの生誕日だよ」
マサシはキョトンとした顔でハヤトを見つめる。
「⋯⋯え? それ、マジで?」
「うん。25日が生誕日。前日はイブ。24日が誕生日だと思ってる人もいるみたいだけど、教会的には25日が正式な日なんだ」
「へぇ⋯⋯」
マサシは頭を掻きながら、
「でも、俺らキリスト教じゃないし、関係ないじゃん」
と呟く。
「関係ないけど、祝ってもいいだろ?」
とカズが笑いながら言う。
「という訳で、今日は祝日とします!」
ハヤトが眉をひそめた。
「この中にキリスト教の奴でもいるのか?」
マサシとハルが同時にブンブンと首を横に振る。
「いないね」
「俺は神社に初詣行くタイプだし」
「そんじゃ、俺たちなりのクリスマスを作ればいいんだよ」
カズは得意げに胸を張った。
「ちゃんとチキンも用意するし、ケーキも焼くからな! サラダはマサシに任せる!」
「えっ、なんで俺!?」
マサシが慌てる。
「野菜切るの、マサシが一番丁寧なんだもん。それに、サラダのドレッシングも絶品じゃん」
「⋯⋯まあ、確かに俺のドレッシングは神レベルだけど⋯⋯」
マサシは照れ隠しに鼻を鳴らす。
「ハヤトと兄貴は部屋の片付けと掃除を頼む!」
ハヤトとハルが顔を見合わせ、
「⋯⋯了解」
と、少しだけ渋々ながらも応えた。
朝からマンションは活気に満ちていく。
カズはオーブンを予熱しながら、冷蔵庫から丸鶏を取り出す。
マサシは包丁を研ぎながら、キャベツとトマトを洗う。
ハルはソファの下に潜り込んで、いつの間にか散らばったスケッチブックを拾い集め、ハヤトは窓拭きの雑巾を手に、静かにガラスを磨いていく。
「それにしても⋯⋯」
とハルがふと口を開く。
「カズ、今年もケーキ焼くの? 去年のチョコケーキ、ちょっと焦げてたよね」
「あれは⋯⋯アートなんだよ! 焦げた部分が味に深みを出すって!」
カズは顔を赤らめながら言い返す。
「今年は大丈夫。レシピをちゃんと調べたし、温度も計る。絶対に成功させる!」
「楽しみだな」
とハヤトが微笑む。
「カズのケーキ、失敗しても、みんなで笑いながら食べるから」
その言葉に、カズの胸がじんわりと温かくなった。
昼過ぎ、部屋は見違えるほど綺麗になり、キッチンからはチキンの香ばしい匂いが漂い始める。
マサシのサラダは彩り豊かに盛りつけられ、ハルが描いた手作りのクリスマスカードがテーブルの中央に置かれた。
「兄貴、それ⋯⋯俺たちのために描いたの?」
カズがカードを手に取る。
「ああ。今年も無事にクリスマスを迎えられたこと、感謝してさ」
ハルの声はいつもより少し優しかった。
「それに、お前らとこうやって過ごせることが、俺にとっては一番の幸せなんだよ」
カズは言葉を失い、ただうなずいた。
午後4時、オーブンのタイマーが鳴った。
カズは手袋をはめ、慎重にチキンを取り出す。
表面はきつね色に焼き上がり、ジューシーな脂が滴っている。
「やった! 完璧!」
カズの声に、みんながキッチンに集まる。
「ケーキも焼けたよ!」
続いてオーブンから取り出したケーキは、ふっくらと膨らみ、表面は均等な焼き色。
カズは胸を張った。
「これは⋯⋯奇跡だ」
とマサシが真剣な顔で言う。
「カズがケーキを焦がさなかった日が、ついに来たのか⋯⋯」
「うるさいな!」
カズは笑いながらマサシの頭を軽く叩く。
夕方5時、テーブルにはチキン、サラダ、ポテト、グリンピース、そしてカズのケーキが並ぶ。
ワインの代わりにノンアルコールスパークリングワインをグラスに注ぎ、四人は円を描くように座った。
「じゃあ、乾杯!」
カズが立ち上がる。
「今年も、無事にこうやって一緒に過ごせて、本当に嬉しい。来年も、またこうやって笑い合える日々が続きますように。乾杯!」
「乾杯!」
グラスが重なり、温かい空気が流れる。
食事は和やかに進む。
マサシのサラダは相変わらず絶品で、ハヤトは「これ、プロのシェフも負けるな」と本気で褒める。
チキンは外はパリッと、中はジューシー。
カズのケーキは、甘すぎず、ふわふわで、みんなが「今年一番の出来!」と絶賛した。
食後、四人はリビングの床に座り、ストーブの前でコーヒーを飲みながら、昔話に花を咲かせる。
「そういえば、カズとマサシが付き合い始めたのって、何年前だっけ?」
とハヤトが尋ねる。
「一年前だよ。あの、カズの小説の漫画化が決まった時だろ?」
マサシが照れながら答える。
「高校に入学してすぐに出逢って、その時から好きになってたんだけど、喫茶店で久し振りに会って、その時に『この人、大好きだ』って思ったんだよ」
「えっ、マジで!?」
カズが目を丸くする。
「俺は高校で出逢ってから半年くらいにやっと気づいたのに⋯⋯」
「こっちは一目惚れだったんだよ。でも、カズが人気マンガ家の人気作家で、自分なんかが⋯⋯って、ずいぶん悩んだよ」
ハルが静かに口を挟む。
「でも、マサシがカズを支えてくれて、本当に良かった。あの頃のカズは、売れすぎて逆に辛そうだったからな」
カズは黙ってうなずいた。
あの頃の自分は、賞を取っても、読者に愛されても、心のどこかで孤独を感じていた。
でも、マサシがそばにいてくれたことで、少しずつ、笑顔を取り戻していった。
「それにしても⋯⋯」
とハヤトが空を見上げる。
「今年は、みんなそれぞれ忙しかったけど、こうしてこうやって過ごせるって、本当に幸せだよ」
「うん」
カズは窓の外を見る。
雪が、静かに舞い降り始めていた。
「毎年、こんな風に、誰もが笑顔でいられる日が続けばいいな」
「来年も、またやろうぜ」
とマサシが言う。
「俺がサラダ担当、変わんないけど」
「ハズレ担当はカズだな」
とハヤトが笑う。
「えー!? 去年だけだよ、あれ!」
みんなの笑い声が、部屋中に響く。
ストーブの火がゆらゆらと揺れ、四人の影が壁に重なり合う。
夜が更け、プレゼントの時間になった。
カズが用意したのは、手作りのブックカバー。
それぞれの名前と、好きな小説のタイトルが刺繍されている。
マサシはカズに、彼の小説の世界観を描いたイラスト集をプレゼントした。
ハルはハヤトに、彼の小説の登場人物をモチーフにしたオリジナルのスカーフを。
ハヤトは、カズたち三人に、それぞれの作品を並べて撮った写真を額に入れたものだった。
「『私たちの物語』ってタイトルにした」
とハヤトは照れくさそうに言う。
「これからも、一緒に物語を作っていこう」
カズはその額を胸に抱き、そっと目を閉じた。
――この日々が、物語そのものだ。
夜の終わり近く、四人はソファに寄り添って、古い映画を流す。
誰もが静かに、でも心から満たされた表情で、画面を見つめている。
カズはマサシの肩にもたれかかり、ふとつぶやく。
「なぁ、マサシ」
「ん? どうした?」
「今年のクリスマス⋯⋯最高だった」
マサシは微笑んで、カズの髪をそっと撫でた。
「俺もだよ。来年も、またこうして、君と一緒に過ごしたい」
外は雪が静かに積もり、街の灯りがきらきらと輝いている。
このマンションの中には、誰もが求める「幸せ」が、確かに存在していた。
――特別な日じゃなくても、特別に思える日がある。
それこそが、本当のクリスマスなのかもしれない。
0
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる