16 / 28
決着
しおりを挟む
シロトに敵対する存在に対しては容赦ないシアだが、今回のような戦いは別だ。自身のみがスキルを使って一方的に戦っても面白くはない、だからこそ己の剣術のみで勝利してみせると誓った。
「……っ!」
「………………」
鋭く踏み込んで斬りつけるも、影は容易くシアの一撃を凌ぐ。やはり、素の部分ともいえる剣術は拮抗しているようだ。
「流石だね……って、“自分”に言うのも変な話だけど」
「……………」
素直に目の前の存在に対する評価を口にしたが、影はシアの言葉に答えるどころか表情一つ変化させない。自分と同じ見た目なのに感情の揺らぎさえ見えないことに一種の不気味さを覚えはしても、シアの攻撃の手を緩めることはしない。
お互いの刀が鍔迫り合いをする中、二人は同時に距離を離す。シアはその過程で一度刀を鞘に納め、刀身に魔力を乗せるように振り抜いた。まるで刀から斬撃が飛ぶように影を襲うも、影もまた同じ動作をした。
空中で二人の斬撃が交差し、大きな音を立てて破裂した。シアはすぐに駆け出し、影の背後に回った。
「もらった!!」
目にも止まらぬ速度からの一撃、しかし……影はやはりシアの分身だった。影は背後に回ったシアに目を向けることもせず、ただ刀を背後に構えることで防御した。死角からの攻撃ではあったが、これで決まるとは思ってなかったシアは次の行動に移った。
刀が受け止められた状態でありながら、シアは体を捻るようにして回し蹴りを放つ。元々体術は刀を失った時のために会得したものではあるが、稀にシアは戦いの中にそれが混ざることがある。剣術のみと言いはしたが、これもまたシアを構成する一部だった。
「……!」
頭の横から迫るシアの左足、そこで初めて影が表情に変化を見せた。無表情だと思っていた表情、目の色が変わるような変化だ。それは予想外の一撃だからか、或いは分かってはいたがこのタイミングで繰り出してきたことへの驚きか……おそらくは後者だろう。
影は驚きながらも、刀を持つ手とは別の腕で防御した。
「……へぇ」
普通なら腕が折れてもおかしくはないが、シアは手甲を付けているためそれが固い防御の代わりになったようだ。
刀、左足、だがまだ残っている右足がある。更に素早く体を回転させるように、シアは右足で影の顔を思いっきり蹴飛ばした。強く地面を滑りながら転がる影を見つめて小さく息を整えようとした時、そんなシアの一瞬の隙を突くように砂煙から何かが飛び出す。
「……っ!?」
歴戦の勘か、それを感じたシアはすぐに頭を動かす。するとシアの頭があった場所を通過したものがある――それは刀だった。刀に一瞬目を向けた後、その発射地点に目を向けたのがマズかったのかもしれない。既にその場に影の姿はなく、背後から刀を握る音が僅かに聞こえた。
「速い……」
速度的には先ほどのシアの再現だが、それを思い返すほどの余裕はなく、シアはただ刀を構えて来る衝撃に備えるのだった。ガツンと音を立てて刀が影の刀を受け止めたが、まだ攻撃は止まらないとシアは警戒する。何故ならここまではさっきと全く逆になっただけで同じだから。
振り向いた先にあったのは己の顔に迫る影の左足だ。全く同じことをされれば受け止めることは容易、しかしそもそも速過ぎて分かっていたとしても防御するので精一杯だ。ただ、シアは影とは違う方法を取ることにした。
手甲の付けられた腕で防御するが、その蹴られた衝撃を利用することにした。少なくとも距離を取ることが大事で、そうしてしまえば追撃の対処も容易だからである。
「……っ」
腕に響く痛み、それを感じながらもシアは蹴られた衝撃を利用して距離を取った。影としては望んだ結果でないにしても、刀を構えていつでも動けるようにしている。シアは決して目を離さずにしながらも、本当に強いなと心の中で呟いた。
(……強いなぁ。これがマスターの望んだ私……か、うん。いい気分だ凄く。けれど二人も要らないんだよ)
そう、どんなに強くてもシアという存在は二人も要らない。シロトに名前をもらったシアという存在は自分だけ、それは何があっても変わることはない。
シアは小さく深呼吸をして、そして前を見据えた。同じ姿をする自分を斬ることでそれを証明する。シアは一人、マスターに愛されるシアは私だけだと。
「……行くよ」
刀を構え、そして先ほどよりも速く斬り込んだ。もちろん、速いとはいっても影も同様に動く。何度も何度も切り結んでも隙は生まれず、お互いに致命的な一撃を入れることは出来ない。
そんな中、シアは手に汗握るようにこちらを見つめているシロトの顔を見た。甘えれば困ったようにしながらも対応してくれる彼、シアを含め他のみんなに困らせられたとしても楽しそうにしている彼……そんな彼が、マスターが今自分の勝利を祈るように見つめている。その事実が、シアの限界を超える力を引き出した。
「……勝つって、約束したもんね。あぁそうさ、なら負けるわけにはいかない」
クスッと笑みが零れる。
そうだ。自分は絶対に負けない、シロトの生み出した人形として、敗北なんてものは絶対に許されない。もちろん負けたとしてもシロトは笑って慰めてくれるだろう、でもそれでも嫌なのだ――何故ならシアは負けず嫌いだから。
「そうだ。私は負けず嫌いなんだよ……だから、この勝負は必ず勝つ!」
「……!」
シアの声に負けじと影も反応した。なるほど、どうやら負けず嫌いなのは向こうも同じようだとシアは面白そうに頬を緩めた。
気合を入れ直したといってもこのままやっては結果は変わらない、ならばどうすればいいのか。簡単だ……自分が影よりも強くなればいい。
「マスターを想えば私は強くなれる。昨日の私よりも、今日の私よりも、君が生み出されたさっきの私よりももっと強く!!」
刀に力を込め、一気に振り抜いた。その一撃を影は受け止めることが出来ず、ついにその均衡が崩れた瞬間だった。
驚くように目を見張った影に追い打ちを掛けるように、シアは構える。
「ありがとう。君と戦えたことは嬉しかった。この戦いは更に私を強くさせ、大切な人を守る力になる」
無防備になった影の肉体を両断するように、シアの刀は影の首から腰に掛けて一筋の一閃を刻むのだった。
影は力を失ったように倒れ込み、シアが刀を鞘に納めたと同時に風に吹かれて消えて行った。
「……ふぅ、疲れた」
汗を服の裾で拭きながら、シロトに視線を向けると彼は嬉しそうに手を振っていた。どうやら凄く興奮しているようで、それだけシアの勝利を喜んでくれているようだった。リーシャとサリアも手を振っていたが、あのミネットが息を吐くように安心しているのは少し新鮮だった。
「あれだけ頑張ったんだ。背中くらい流してもらえないかな」
そんなことを呟きながら、シアはシロトたちの元へ戻るのだった。
ちなみに、この影の間で生まれる存在は間違いなく自分を再現したものだ。故に勝てた者は存在せず、影の無尽蔵の体力に敗北するか同士討ちで引き分けにするかのどちらかしかない。
今の戦いを見ていた者はシロトたち以外にはおらず、今初めて本当の意味で影に打ち勝った者が現れたのだが、それは誰にも語られることのない戦いなのは言うまでもなかった。
「……っ!」
「………………」
鋭く踏み込んで斬りつけるも、影は容易くシアの一撃を凌ぐ。やはり、素の部分ともいえる剣術は拮抗しているようだ。
「流石だね……って、“自分”に言うのも変な話だけど」
「……………」
素直に目の前の存在に対する評価を口にしたが、影はシアの言葉に答えるどころか表情一つ変化させない。自分と同じ見た目なのに感情の揺らぎさえ見えないことに一種の不気味さを覚えはしても、シアの攻撃の手を緩めることはしない。
お互いの刀が鍔迫り合いをする中、二人は同時に距離を離す。シアはその過程で一度刀を鞘に納め、刀身に魔力を乗せるように振り抜いた。まるで刀から斬撃が飛ぶように影を襲うも、影もまた同じ動作をした。
空中で二人の斬撃が交差し、大きな音を立てて破裂した。シアはすぐに駆け出し、影の背後に回った。
「もらった!!」
目にも止まらぬ速度からの一撃、しかし……影はやはりシアの分身だった。影は背後に回ったシアに目を向けることもせず、ただ刀を背後に構えることで防御した。死角からの攻撃ではあったが、これで決まるとは思ってなかったシアは次の行動に移った。
刀が受け止められた状態でありながら、シアは体を捻るようにして回し蹴りを放つ。元々体術は刀を失った時のために会得したものではあるが、稀にシアは戦いの中にそれが混ざることがある。剣術のみと言いはしたが、これもまたシアを構成する一部だった。
「……!」
頭の横から迫るシアの左足、そこで初めて影が表情に変化を見せた。無表情だと思っていた表情、目の色が変わるような変化だ。それは予想外の一撃だからか、或いは分かってはいたがこのタイミングで繰り出してきたことへの驚きか……おそらくは後者だろう。
影は驚きながらも、刀を持つ手とは別の腕で防御した。
「……へぇ」
普通なら腕が折れてもおかしくはないが、シアは手甲を付けているためそれが固い防御の代わりになったようだ。
刀、左足、だがまだ残っている右足がある。更に素早く体を回転させるように、シアは右足で影の顔を思いっきり蹴飛ばした。強く地面を滑りながら転がる影を見つめて小さく息を整えようとした時、そんなシアの一瞬の隙を突くように砂煙から何かが飛び出す。
「……っ!?」
歴戦の勘か、それを感じたシアはすぐに頭を動かす。するとシアの頭があった場所を通過したものがある――それは刀だった。刀に一瞬目を向けた後、その発射地点に目を向けたのがマズかったのかもしれない。既にその場に影の姿はなく、背後から刀を握る音が僅かに聞こえた。
「速い……」
速度的には先ほどのシアの再現だが、それを思い返すほどの余裕はなく、シアはただ刀を構えて来る衝撃に備えるのだった。ガツンと音を立てて刀が影の刀を受け止めたが、まだ攻撃は止まらないとシアは警戒する。何故ならここまではさっきと全く逆になっただけで同じだから。
振り向いた先にあったのは己の顔に迫る影の左足だ。全く同じことをされれば受け止めることは容易、しかしそもそも速過ぎて分かっていたとしても防御するので精一杯だ。ただ、シアは影とは違う方法を取ることにした。
手甲の付けられた腕で防御するが、その蹴られた衝撃を利用することにした。少なくとも距離を取ることが大事で、そうしてしまえば追撃の対処も容易だからである。
「……っ」
腕に響く痛み、それを感じながらもシアは蹴られた衝撃を利用して距離を取った。影としては望んだ結果でないにしても、刀を構えていつでも動けるようにしている。シアは決して目を離さずにしながらも、本当に強いなと心の中で呟いた。
(……強いなぁ。これがマスターの望んだ私……か、うん。いい気分だ凄く。けれど二人も要らないんだよ)
そう、どんなに強くてもシアという存在は二人も要らない。シロトに名前をもらったシアという存在は自分だけ、それは何があっても変わることはない。
シアは小さく深呼吸をして、そして前を見据えた。同じ姿をする自分を斬ることでそれを証明する。シアは一人、マスターに愛されるシアは私だけだと。
「……行くよ」
刀を構え、そして先ほどよりも速く斬り込んだ。もちろん、速いとはいっても影も同様に動く。何度も何度も切り結んでも隙は生まれず、お互いに致命的な一撃を入れることは出来ない。
そんな中、シアは手に汗握るようにこちらを見つめているシロトの顔を見た。甘えれば困ったようにしながらも対応してくれる彼、シアを含め他のみんなに困らせられたとしても楽しそうにしている彼……そんな彼が、マスターが今自分の勝利を祈るように見つめている。その事実が、シアの限界を超える力を引き出した。
「……勝つって、約束したもんね。あぁそうさ、なら負けるわけにはいかない」
クスッと笑みが零れる。
そうだ。自分は絶対に負けない、シロトの生み出した人形として、敗北なんてものは絶対に許されない。もちろん負けたとしてもシロトは笑って慰めてくれるだろう、でもそれでも嫌なのだ――何故ならシアは負けず嫌いだから。
「そうだ。私は負けず嫌いなんだよ……だから、この勝負は必ず勝つ!」
「……!」
シアの声に負けじと影も反応した。なるほど、どうやら負けず嫌いなのは向こうも同じようだとシアは面白そうに頬を緩めた。
気合を入れ直したといってもこのままやっては結果は変わらない、ならばどうすればいいのか。簡単だ……自分が影よりも強くなればいい。
「マスターを想えば私は強くなれる。昨日の私よりも、今日の私よりも、君が生み出されたさっきの私よりももっと強く!!」
刀に力を込め、一気に振り抜いた。その一撃を影は受け止めることが出来ず、ついにその均衡が崩れた瞬間だった。
驚くように目を見張った影に追い打ちを掛けるように、シアは構える。
「ありがとう。君と戦えたことは嬉しかった。この戦いは更に私を強くさせ、大切な人を守る力になる」
無防備になった影の肉体を両断するように、シアの刀は影の首から腰に掛けて一筋の一閃を刻むのだった。
影は力を失ったように倒れ込み、シアが刀を鞘に納めたと同時に風に吹かれて消えて行った。
「……ふぅ、疲れた」
汗を服の裾で拭きながら、シロトに視線を向けると彼は嬉しそうに手を振っていた。どうやら凄く興奮しているようで、それだけシアの勝利を喜んでくれているようだった。リーシャとサリアも手を振っていたが、あのミネットが息を吐くように安心しているのは少し新鮮だった。
「あれだけ頑張ったんだ。背中くらい流してもらえないかな」
そんなことを呟きながら、シアはシロトたちの元へ戻るのだった。
ちなみに、この影の間で生まれる存在は間違いなく自分を再現したものだ。故に勝てた者は存在せず、影の無尽蔵の体力に敗北するか同士討ちで引き分けにするかのどちらかしかない。
今の戦いを見ていた者はシロトたち以外にはおらず、今初めて本当の意味で影に打ち勝った者が現れたのだが、それは誰にも語られることのない戦いなのは言うまでもなかった。
0
あなたにおすすめの小説
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
異世界ラグナロク 〜妹を探したいだけの神災級の俺、上位スキル使用禁止でも気づいたら世界を蹂躙してたっぽい〜
Tri-TON
ファンタジー
核戦争で死んだ俺は、神災級と呼ばれるチートな力を持ったまま異世界へ転生した。
目的はひとつ――行方不明になった“妹”を探すことだ。
だがそこは、大量の転生者が前世の知識と魔素を融合させた“魔素学”によって、
神・魔物・人間の均衡が崩れた危うい世界だった。
そんな中で、魔王と女神が勝手に俺の精神世界で居候し、
挙句の果てに俺は魔物たちに崇拝されるという意味不明な状況に巻き込まれていく。
そして、謎の魔獣の襲来、七つの大罪を名乗る異世界人勇者たちとの因縁、
さらには俺の前世すら巻き込む神々の陰謀まで飛び出して――。
妹を探すだけのはずが、どうやら“世界の命運”まで背負わされるらしい。
笑い、シリアス、涙、そして家族愛。
騒がしくも温かい仲間たちと紡ぐ新たな伝説が、今始まる――。
※小説家になろう様でも掲載しております。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
付きまとう聖女様は、貧乏貴族の僕にだけ甘すぎる〜人生相談がきっかけで日常がカオスに。でも、モテたい願望が強すぎて、つい……〜
咲月ねむと
ファンタジー
この乙女ゲーの世界に転生してからというもの毎日教会に通い詰めている。アランという貧乏貴族の三男に生まれた俺は、何を目指し、何を糧にして生きていけばいいのか分からない。
そんな人生のアドバイスをもらうため教会に通っているのだが……。
「アランくん。今日も来てくれたのね」
そう優しく語り掛けてくれるのは、頼れる聖女リリシア様だ。人々の悩みを静かに聞き入れ、的確なアドバイスをくれる美人聖女様だと人気だ。
そんな彼女だが、なぜか俺が相談するといつも様子が変になる。アドバイスはくれるのだがそのアドバイス自体が問題でどうも自己主張が強すぎるのだ。
「お母様のプレゼントは何を買えばいい?」
と相談すれば、
「ネックレスをプレゼントするのはどう? でもね私は結婚指輪が欲しいの」などという発言が飛び出すのだ。意味が分からない。
そして俺もようやく一人暮らしを始める歳になった。王都にある学園に通い始めたのだが、教会本部にそれはもう美人な聖女が赴任してきたとか。
興味本位で俺は教会本部に人生相談をお願いした。担当になった人物というのが、またもやリリシアさんで…………。
ようやく俺は気づいたんだ。
リリシアさんに付きまとわれていること、この頻繁に相談する関係が実は異常だったということに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる