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まるで死神のように
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「……殺してやる……殺してやる……っ!」
女はリーシャを睨みつけて短刀を振るう。しかし、そのどれもがリーシャに届く前に自身の体を傷つけていく。一度や二度ではない、もう何度もこんな状況が続いていた。
「……あぁ……くそ……くそっ……」
あまりに血を流し過ぎたのか意識が朦朧としてきたようだ。だが、女に一つの変化が起きた。
「いや……死にたくない……死にたくないよぉ……レイトぉ……!」
「……レイト?」
レイトと、そんな名前を呟いた女はついに意識を失って倒れた。このまま何も治療をしなければ死んでしまう、しかしリーシャは特に女に対して何かをするつもりはなかった……する必要がなかったからだ。
「それで、いつまで隠れているつもりですか?」
相変わらずの冷たい視線でリーシャはそう問いかけた。すると草むらが揺れて一人の男が姿を現わす。その男はこの女と一緒に居た片割れ、“あんな男”と言われていた人物である。
「気づかれていたのか。まあそんな気はしていたけど」
薄暗い魔力を漂わせながら男はそう言った。気味の悪い魔力、まるで闇を思わせる属性だがリーシャに対しての敵意は感じさせない。それどころか、倒れた女に対する憐れみのような視線を向けている。
「そいつ、治療してもいいか? たぶん、もう滅多なことはしないと思うから」
「構いませんよ。このままこれが死のうが助かろうがどうでもいいことです」
一歩退いたリーシャの前を通り、男は懐に持っていた回復薬を女に飲ませた。かなりの効能があるのか瞬く間に傷が癒えていく。辛そうだった呼吸が正常に戻ったのを確認し、男は改めて口を開いた。
「こいつは剣聖の被害者だ。魅了の魔眼、心を狂わされた……な」
「おや、そこで剣聖の名が出るのですね。王都で英雄と呼ばれているのに」
剣聖シュダ、何かと噂が絶えない人間ではあるが実力は確かなものがある。故に王都で英雄と呼ばれ贅沢な生活をしているのだが、どうやら何か裏がありそうだとリーシャは興味を持った。
「俺も色々と調べて分かったことだがレイトってのはこいつの恋人だった男だ。本来なら既に結婚しているはずのな。けど、こいつは剣聖に魅了された」
「……………」
魅了とは魔法ではなく、あくまで魔眼の一種である。稀に宿るとされているが、人の心を狂わせるとして禁忌のような扱いを受けている。だがこの男の話を聞くに、どうやら剣聖はその魔眼を惜しみなく利用しているようだ。
「俺の幼馴染二人も奴に……いや、すまない。アンタには関係ないことだったな」
「えぇ、本当です」
シリアスな空気に申し訳ないが、剣聖に何かがあるのだと興味を持ったがこの男のことに関してはあまり興味がない。何か不幸なことがあったのは察するが、それは別にリーシャの知るところではないのだから。剣聖に関しても興味を持った、そう思ったがよくよく考えれば特にどうでもいいとさえ思える。
ハッキリとそう言ったリーシャに男は目を丸くしたが、それもそうかと肩を震わせて笑った。
「確かに魅了の魔眼というものには驚きました。ですがまあ、それはあくまで人間に作用するものですからね。私たちには――」
「うん? どういうことだ?」
「何でもありません」
必要ないことまで言いそうになったとリーシャはそっぽを向く。男は首を傾げていたが、流石にリーシャたちの事情を知らずに正体に行きつくのはほぼ不可能だ。
「それはともかくとして、さっきはその女の生死はどうでもいいと言いましたが殺した方が面倒にならないのも事実。ですがその薬、何かありそうですね?」
「あぁ……回復力が高い代償にしばらくの記憶を失うものだ。この場合だと丁度いいだろう?」
「なるほど」
確かに大きな代償ではあるがちょうどいい。男が嘘を言っている可能性も考えたがその線はなさそうだ。何故ならリーシャの勘が本当だと言っているから、ミネットに比べると抽象的だがリーシャの勘は外れたことがない。それはミネットさえも認めるほどのものだ。
これ以上は話すことはない、そう考えリーシャは背を向けた。だが男は少し気になることがあるのか呼び止める。
「なあアンタ、正直俺も何が起きているのか分からなかった。こいつがおかしくなったのはアンタのスキルか?」
「答える必要があるのですか?」
そうリーシャが口にした瞬間、男はまるで喉元に刃を当てられたような錯覚を覚えた……否、それは錯覚ではなかった。
「っ……」
一体いつから、いつからそこに居たと男は思考する。ある程度離れた位置にリーシャの姿はあったのに、今彼女は男の傍に居た。身の丈ほどもある大きな鎌を持ってその刃先を男の喉に当てていた。
変なことを言えば斬られる、それこそ明確な死が目の前に迫っているではないか。
「……え? 何が……あれ?」
今リーシャは傍に居る……でももう一度見ればさっきまで居た場所にも居る。二人のリーシャが居ることに混乱しながらも、男が感じる気配は一つだけだ。どちらからも感じるしどちらからも感じない、けれども一つしか感じない。ごちゃごちゃになりそうな頭の中で男は必死に考えるも答えは出てこない。
(なんだ……この思考も全部グチャグチャに狂わされる感じは……)
感覚そのものがおかしくなっている、そこまで考えて男は解放された。傍に居たリーシャはいつの間にか消え、遠く離れた場所に歩くリーシャの姿があった。呆然とする男の鼓膜をリーシャの声が震わせる。
「私たちに何かしないのであれば何もしません。それでは名も知らぬ人、もう会うことはないと思いますがさようなら」
そう言ってリーシャの姿は消えた。その影響なのかは分からないが、重かった空気が軽くなった気がして大きく息を吐き出す。
「……めっちゃ震えてやがる」
久しく恐怖なんてものは感じたことがなかった。だが今、男の手は何かに怯えるように震えていた。得体の知れない力ももちろんだが、あの大鎌の切れ味も相当なものだと男は思った。
「あれはたぶん、敵対しなければ大丈夫なタイプだな」
敵対さえしなければ興味すら持たれず、何ならその辺に転がる石ころにしか思わないそんなタイプだ。だからこそ、あれは危険な存在ではないと男は安心出来た。
去ってしまったリーシャのことを考えても仕方ないがないとして、男は眠っている女の体を抱き上げた。
「分かっていたさ、アンタが俺を監視していることくらい。だからこそ俺はアンタに手の内をあまり見せなかった。それに、アンタが傍に居ればそれだけ必然的に奴に近づくことも出来るからな」
男はそう言って空を見上げた。弓姫、聖女として村を出て行った大切な幼馴染、彼女たちが旅から戻ってきた時に罵声を浴びせられたことを思い出す。その時の絶望がトリガーとなって男は闇のスキルを目覚めさせた。
憎しみを生きる糧にしながら、剣聖を含め幼馴染たちに復讐することを生き甲斐としていた。
しかし、ある時男はふと思ったのだ。
確かに男として剣聖は優れていたのかもしれない、だがあんな風に人が変わってしまったようになるのかと。それをおかしいと思いたくさんのことを調べ、幼馴染たちが魔眼の力でおかしくなったことを知った。
だからこそ、前のように戻れるかは分からないが男はその魅了の呪縛から幼馴染たちを救う旅を始めたのだ。そして、これから男は王都へ赴き目的を果たす。剣聖を、奴を倒すことで幼馴染たちを救い出す。仮に上手く行かなくても、あの優しかった二人に戻ってくれると信じているから。
「……それにしても」
そこで男は随分と事が上手く運ぶものだと思った。
ウルド帝国に向かった際、そこで魔眼のことを知ったのだが、そのきっかけは怪しげな姿をした魔女だった。魔女は魔眼のこともそうだが、これから起こることをある程度教えてくれた。
王都の近く、近郊都市付近で異変が起こること。それ自体は大したことはなく処理されるが、それを調べるために王都から騎士が派遣されること……その影響で王都への潜入が楽になることを。
『そうしてあなたは剣聖を葬るでしょう』
妙に自信ありげに言っていたが……そこで男は首を振った。気になることは多いがやることが変わるわけではない。男は眠る女を抱いたまま、来た道を戻るのだった。
女はリーシャを睨みつけて短刀を振るう。しかし、そのどれもがリーシャに届く前に自身の体を傷つけていく。一度や二度ではない、もう何度もこんな状況が続いていた。
「……あぁ……くそ……くそっ……」
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「いや……死にたくない……死にたくないよぉ……レイトぉ……!」
「……レイト?」
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「それで、いつまで隠れているつもりですか?」
相変わらずの冷たい視線でリーシャはそう問いかけた。すると草むらが揺れて一人の男が姿を現わす。その男はこの女と一緒に居た片割れ、“あんな男”と言われていた人物である。
「気づかれていたのか。まあそんな気はしていたけど」
薄暗い魔力を漂わせながら男はそう言った。気味の悪い魔力、まるで闇を思わせる属性だがリーシャに対しての敵意は感じさせない。それどころか、倒れた女に対する憐れみのような視線を向けている。
「そいつ、治療してもいいか? たぶん、もう滅多なことはしないと思うから」
「構いませんよ。このままこれが死のうが助かろうがどうでもいいことです」
一歩退いたリーシャの前を通り、男は懐に持っていた回復薬を女に飲ませた。かなりの効能があるのか瞬く間に傷が癒えていく。辛そうだった呼吸が正常に戻ったのを確認し、男は改めて口を開いた。
「こいつは剣聖の被害者だ。魅了の魔眼、心を狂わされた……な」
「おや、そこで剣聖の名が出るのですね。王都で英雄と呼ばれているのに」
剣聖シュダ、何かと噂が絶えない人間ではあるが実力は確かなものがある。故に王都で英雄と呼ばれ贅沢な生活をしているのだが、どうやら何か裏がありそうだとリーシャは興味を持った。
「俺も色々と調べて分かったことだがレイトってのはこいつの恋人だった男だ。本来なら既に結婚しているはずのな。けど、こいつは剣聖に魅了された」
「……………」
魅了とは魔法ではなく、あくまで魔眼の一種である。稀に宿るとされているが、人の心を狂わせるとして禁忌のような扱いを受けている。だがこの男の話を聞くに、どうやら剣聖はその魔眼を惜しみなく利用しているようだ。
「俺の幼馴染二人も奴に……いや、すまない。アンタには関係ないことだったな」
「えぇ、本当です」
シリアスな空気に申し訳ないが、剣聖に何かがあるのだと興味を持ったがこの男のことに関してはあまり興味がない。何か不幸なことがあったのは察するが、それは別にリーシャの知るところではないのだから。剣聖に関しても興味を持った、そう思ったがよくよく考えれば特にどうでもいいとさえ思える。
ハッキリとそう言ったリーシャに男は目を丸くしたが、それもそうかと肩を震わせて笑った。
「確かに魅了の魔眼というものには驚きました。ですがまあ、それはあくまで人間に作用するものですからね。私たちには――」
「うん? どういうことだ?」
「何でもありません」
必要ないことまで言いそうになったとリーシャはそっぽを向く。男は首を傾げていたが、流石にリーシャたちの事情を知らずに正体に行きつくのはほぼ不可能だ。
「それはともかくとして、さっきはその女の生死はどうでもいいと言いましたが殺した方が面倒にならないのも事実。ですがその薬、何かありそうですね?」
「あぁ……回復力が高い代償にしばらくの記憶を失うものだ。この場合だと丁度いいだろう?」
「なるほど」
確かに大きな代償ではあるがちょうどいい。男が嘘を言っている可能性も考えたがその線はなさそうだ。何故ならリーシャの勘が本当だと言っているから、ミネットに比べると抽象的だがリーシャの勘は外れたことがない。それはミネットさえも認めるほどのものだ。
これ以上は話すことはない、そう考えリーシャは背を向けた。だが男は少し気になることがあるのか呼び止める。
「なあアンタ、正直俺も何が起きているのか分からなかった。こいつがおかしくなったのはアンタのスキルか?」
「答える必要があるのですか?」
そうリーシャが口にした瞬間、男はまるで喉元に刃を当てられたような錯覚を覚えた……否、それは錯覚ではなかった。
「っ……」
一体いつから、いつからそこに居たと男は思考する。ある程度離れた位置にリーシャの姿はあったのに、今彼女は男の傍に居た。身の丈ほどもある大きな鎌を持ってその刃先を男の喉に当てていた。
変なことを言えば斬られる、それこそ明確な死が目の前に迫っているではないか。
「……え? 何が……あれ?」
今リーシャは傍に居る……でももう一度見ればさっきまで居た場所にも居る。二人のリーシャが居ることに混乱しながらも、男が感じる気配は一つだけだ。どちらからも感じるしどちらからも感じない、けれども一つしか感じない。ごちゃごちゃになりそうな頭の中で男は必死に考えるも答えは出てこない。
(なんだ……この思考も全部グチャグチャに狂わされる感じは……)
感覚そのものがおかしくなっている、そこまで考えて男は解放された。傍に居たリーシャはいつの間にか消え、遠く離れた場所に歩くリーシャの姿があった。呆然とする男の鼓膜をリーシャの声が震わせる。
「私たちに何かしないのであれば何もしません。それでは名も知らぬ人、もう会うことはないと思いますがさようなら」
そう言ってリーシャの姿は消えた。その影響なのかは分からないが、重かった空気が軽くなった気がして大きく息を吐き出す。
「……めっちゃ震えてやがる」
久しく恐怖なんてものは感じたことがなかった。だが今、男の手は何かに怯えるように震えていた。得体の知れない力ももちろんだが、あの大鎌の切れ味も相当なものだと男は思った。
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憎しみを生きる糧にしながら、剣聖を含め幼馴染たちに復讐することを生き甲斐としていた。
しかし、ある時男はふと思ったのだ。
確かに男として剣聖は優れていたのかもしれない、だがあんな風に人が変わってしまったようになるのかと。それをおかしいと思いたくさんのことを調べ、幼馴染たちが魔眼の力でおかしくなったことを知った。
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