社畜さん、ヒモになる〜助けた少女は大富豪の令嬢だった〜

空野進

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10.

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 流石に二回絶叫系が続いてるわけだからな。
 次はもっと落ち着いた……莉愛も楽しめるようなものがいいよな。

 そう考えながら歩いて見て回ると、近くにメリーゴーラウンドがあった。


 ……いや、流石にあれは子供っぽいか。


 俺もそうだが、莉愛みたいな女子高生が乗るものでもないだろう。
 もっと違うものを……と思って、他のものを探し出そうとすると目を輝かせた莉愛と視線が合う。


「有場さん、次はあれ、あれに乗りましょう!」


 どういうわけかメリーゴーラウンドがすごく気に入ったようで莉愛は目を輝かせながら指を向けていた。

 流石に俺の歳では乗るのが恥ずかしい。でも、案外莉愛くらいの歳だと大丈夫なのか?

 まぁ今は俺たち以外に客はいない。恥ずかしがることもないか。


「あれ……でいいのか?」
「はいっ、一緒に乗りましょう!」


 俺が頷くと莉愛はすごく嬉しそうな表情をして、手を引っ張ってくる。

 ◇

「メリーゴーラウンド、二名様ですね。今なら隣同士で乗れるカボチャの馬車や二人並んで馬に乗れるものがオススメですよ。おまけで写真を撮るサービスも行いましょうか?」

 おそらくこれは普段してないサービスだろうな。
 今いるのが俺たちだけだからしてくれるのだろう。
 でも、莉愛は嬉しそうに驚いていた。


「いいのですか!? 是非お願いします! あっ、スマホの方もお願いできますか?」
「えぇ、もちろんですよ」


 優しそうな笑みを浮かべて頷くスタッフの人にスマホを渡す莉愛。

 そして、俺を引っ張ってメリーゴーラウンドに近づいていった。

 様々な馬や馬車といった乗り物がある。基本的には一人用なのだが、やはりこのテーマパークがカップル狙いということもあり、二人用も数多くある。


 その中で莉愛は真剣に悩んでいた。
 口に手を当てて一つ一つ食い入るように眺めながら呟いていた。


「どれにしましょうか……。馬で隣同士に並ぶのも捨てがたいですけど、馬車で隣同士……も捨てがたいですね」


 悩むのも楽しさの醍醐味か……。
 俺からしたらこんなことで悩まなくてもいいのにな、と思えるが……。


「悩むなら二回乗ればいいんじゃないか?」
「……!? それは名案です! ありがとうございます、有場さん」


 ぽつりと思ったことを言っただけなのに、莉愛にすごく感謝されてしまった。
 気づいていなかったのか?


「では、まずはこっちの馬の方に乗りましょう!」


 莉愛に促されるまま俺は二人横並びの馬に乗る。

 そして、ゆっくり上下に動きながら回るメリーゴーラウンド。


 普段なら絶対に乗らないんだけどな。
 でも、誰にも見られてないなら――っ!?


 写真を撮ってくれるといったスタッフの横に別のスタッフが微笑ましい目つきで手を振っているのに気づいてしまう。
 スタッフだから仕方ないのだろうけど、見られてるとわかると急に恥ずかしく思えてくる。


 二回いいと言わなければよかった……。


 俺は恥ずかしさのあまり顔を伏せたくなるが、写真を撮られるとわかってるので、いやでも笑顔を作らざるをえなかった。
 莉愛の方に視線を向けると彼女は全く気づいていない様子で楽しそうに笑みを浮かべていた。


 まぁ、莉愛の記念になるわけだもんな。なるべく良い表情を作っておかないと……。


 引きつった笑みを浮かべ、それでもなんとか一回目のメリーゴーラウンドを終わらせる。


「有場さん、次はこっちの馬車に乗りましょう!」


 よほど楽しかったのか、莉愛が嬉しそうに引っ張ってくる。


 どうやら見られていることは全く気にしていない様子だった。
 いや、気づいていないのか?


 この無邪気な微笑みを見てるとその方が正しそうな気がする。
 なら、教えてやるか?


 いや、せっかく楽しんでるんだもんな。教えるのは野暮というものか。

 この事実を俺は胸の中にしまい込み、馬車へと乗り込む。
 すると、莉愛が後に続いて乗り込んでくる。
 ただ、ぴったり肩が付くくらいの距離まで近づいてくる。


「えへへっ」


 莉愛は少し照れた笑みを見せてくる。


 あー、もう、こんな表情を見せられたら離れることもできないじゃないか!


 しかし、改めて横に並んで座ってみると莉愛は頭一つ分くらい低いな。
 小動物……という感じだろうか。
 常に嬉しそうに近づいてくるから犬のようにも感じる。

 そんなことを思いながら莉愛の顔を見てると彼女は不思議そうに聞いてくる。


「有場さん? 私の顔に何か付いてますか?」
「いや、何も付いてないぞ」
「……?」


 首をかしげる莉愛。
 ただ、再びメリーゴーラウンドが動き出すと意識がそちらに向いていた。


 こんなすぐ隣に座って、スタッフの人の見せ物になる……なんの罰ゲームだろうか?
 いや、これも思い出か……。


 たまに俺の方を向いてはにかんでくる莉愛。


「なんだかこうしてると二人だけの世界にいるみたいですね……」
「そうだな……」


 楽しそうな莉愛の顔を見ると俺も微笑ましくなって、そっと彼女の頭に手を伸ばして撫でる。


「有場さんに撫でられるの、私好きなんですよ……。なんだか無意識に頬が緩んでしまって……」


 莉愛は呟いた通りに頬が緩み、笑みを浮かべていた。

 この馬車は上下に動くことなく、ただ回るだけのようだった。
 そのゆっくりとした動きに俺はあくびをしてしまう。


「……眠たいですか?」
「まぁ結構ゆっくりした動きだもんな。眠くもなるわけだ」
「私も昨日はあまり寝られなくてちょっとだけ眠たいです……。あっ、そうだ、ここなら寝れますよ」


 莉愛が自分の膝を叩いて、目を輝かせる。


 いやいや、ここで寝るわけにはいかないだろう。気がついたらメリーゴーラウンドが止まって見世物になる……と言う未来が見えてしまう。

 でも、期待のこもった表情でみてくる莉愛を体よく断るために俺は頭をかいて答える。


「……また今度な」
「約束ですよ!」


 普通俺の方が約束をしてもらう側じゃないのだろうか?

 力強く答える莉愛にそんな疑問が浮かぶ。
 それでも楽しそうにしているので、頷くだけにとどめる。

 ◇


「どうぞ、こちらが出来上がった写真になります」


 メリーゴーラウンドから降りるとスタッフの人に出来上がった写真と莉愛のスマホが渡される。

 そこには仲睦まじく楽しげに笑う俺と莉愛が映っていた。
 やはり馬に乗っていたときのは真っ赤な顔をしていたが、意外と馬車の方は普通の顔色だ。


 確かにこれはいい写真だな……。


 そう思い、莉愛を見ると彼女はようやく人に見られていたことを思い出したのか、恥ずかしさのあまり肩を震わせていた。


「そ、そうですね。写真を撮るっていってましたもんね……」
「あと、もう一人も手を振って見守っていたぞ?」


 俺の言葉を聞き、莉愛は更に顔も真っ赤に染め上げる。

 でも、あのときに見られているといったらこの写真は撮れなかっただろうな。


「あ、有場さんも気づいてたなら言ってくださいよー!」
「だって言ったらこの笑顔の写真は撮れなかっただろう?」


 写真を見せながら伝えると莉愛が視線を落とす。


「本当ですね……。うん、すごくいい写真です……」


 莉愛はギュッと写真を握りしめていた。
 そして、それをカバンの中にしまい込んだかと思うと早速スマホをいじり始めていた。


「できました。見てください、これ。待ち受けにしました」


 嬉しそうにスマホの画面を見せてくる莉愛。
 そこには真っ赤な顔をしている俺のアップ画像が表紙を飾っていた。


「な、なんでこっちを選んでるんだ!?」


 照れたような、恥ずかしがってるようなそんな表情。それを見ていると照れのあまりむず痒くなってくる。


「だってこんな有場さんの表情、滅多に見られませんから……」


 嬉しそうに告げる莉愛。
 そして、スマホを大事そうにカバンへしまった。

 ◇


「そろそろお昼ですね」


 莉愛が時計を見ながら教えてくれる。どこかソワソワとしながらカバンをチラチラと見ていた。


「そうだな。どこか食べるところはあるんだろうか?」
「あの……ご飯なんですけど……私が……その……」


 もじもじしながらギュッとカバンを握りしめる莉愛。
 その表情を見て俺はピンときた。

 もしかすると花見のときみたいに弁当を持ってきてくれたのかもしれない。
 それならどこか食べる場所は……。

 近くにベンチはあるもののテーブルがセットになっているような所はない。
 それなら広場のような所は……。
 少し歩けばありそうだ。


「よし、それじゃあまずは広場に移動するか。せっかく莉愛が弁当を持ってきてくれたんだからな」
「はいっ!」


 笑みを浮かべる莉愛とともに広場へ移動してくる。
 レジャーシートとかがあればよかったのだが、さすがにそこまで準備してきていないので草むらの上にそのまま腰掛ける。
 ただ、莉愛が座るところには俺が持っていたハンカチを引いておく。


「ありがとうございます。でも有場さんが……」
「気にするな。俺はあとから土を払えばどうにでもなるからな。でも、莉愛の服は汚れたら大変だろう?」
「……はいっ」


 嬉しそうに目を細め、莉愛はハンカチの上に座る。
 そして鞄の中から可愛らしく包まれた箱のようなものを取り出す。。


 袋包みをほどくと中から小さめの弁当箱が顔を見せる。


「今日は私一人で作ったんです……。だからあまり自信がなくて――」


 不安げに俺の反応を伺う莉愛。
 弁当箱の蓋を開けるとふりかけが掛けられ、食べやすいように海苔が巻かれた小さめのおにぎり。
 前作った時は焦げていたのに今回は綺麗な黄色をした卵焼き。
 逆にちょっと焦げてしまったかなと思われる唐揚げ。
 他にも鮮やかな色のミニトマトや色が映えるように唐揚げの下にひかれたレタス。

 朝から頑張ってくれたんだろうな……。

 莉愛のそんな心遣いがとてもありがたい。


「それじゃあ食べるか」
「う、うん……」


 緊張した様子の莉愛が強張った表情で俺の手元に視線を向ける。そこまで見られてるとなんだか食べづらいな……。
 そんなことを考えていると莉愛の前には何も置かれていないことに気づいた。


「もしかして、弁当ってこれだけなのか?」
「……あっ!?」


 今になって莉愛は自分の弁当がないことに気づいたらしい。


「その、私、有場さんのお弁当を作ったんですけど、自分のことは頭から抜けてました……。だ、大丈夫です、有場さんに食べていただけたら……」
「そんなわけにはいかないだろ……。とりあえずこの弁当を半分ずつ食うか……」


 小さな弁当箱なので、腹一杯にはならないだろうが、ここはテーマパークなので幸いなことに買い食いもできるだろう。


「そ、そんな……。有場さんが食べてください! 私は大丈夫ですから――」
「……二人で食った方が美味いだろ? それに買い食いもするだろうし、少なめでちょうどいいな」
「そ、そうですね……。で、でも、まず有場さんが食べてくださいね。そのために作ったのですから!」


 そこだけはどうしても譲らない莉愛。
 そんな強情な莉愛に苦笑を浮かべながらまずは卵焼きを掴む。

 柔らかく箸で持っただけでぷるぷると震える。
 本当に莉愛一人で作ったのかと感心してしまう。


「その……、味付けは料理人の方に確認しましたので大丈夫……だと思いますけど、どう……でしょうか?」


 確かに料理人に見てもらったというだけあって、味付けはまるで問題ない。程よく柔らかく、莉愛が作ったとは信じられないほどの出来だった。


「うん、すごく美味いな……」
「ほ、本当ですか!?」


 俺のすぐそばに近づいてきて確認してくる。

 ち、近い……。
 一歩でも前に出れば顔がくっつきそうなほど近づいてくる。


「あぁ、莉愛も食べてみるといい」


 もう一つ卵焼きを掴むとそのまま莉愛の口へ運ぶ。
 一瞬莉愛は固まっていたのだが、恥ずかしそうに頬を染め、目を閉じて口を開ける。
 そこに俺は卵焼きを入れると、莉愛はモゴモゴと口を動かしていく。


「……美味しい」
「だな。莉愛も料理の腕を上げたな」


 莉愛の頭を撫でてあげると彼女は嬉しそうに頷いてくれる。


「それじゃあ次は唐揚げだな」
「……はい。ちょっと油の温度を間違えて焦げちゃったので、無理なら食べなくても……」


 莉愛が言い切る前に唐揚げを食べる。

 確かに表面は少し焦げているが、それでも食べられないほどではないし、逆にこれがサクサク感を生み出していて、俺は好きだな。


「うん、美味いぞ!」
「ほ、本当ですか!? だ、だって焦げてますよ?」


 疑惑の目を向けてくる莉愛の口に唐揚げを入れる。

 ただ、少し大きいようで全てが口に入らずに途中で噛み切っていた。


「やっぱり焦げの部分が残ってますね……。でも、味は美味しいです……」
「なっ、美味しいだろ!」


 そう言いながら余っている唐揚げの残りを俺の口へ放り込む。


「あっ!?」


 莉愛が声を漏らす


「んっ、どうかしたか?」
「間接……、いえ、有場さんが気にしてないのなら……」


 恥ずかしそうに莉愛は箸先をボーっと眺めていた。


「何もないならいいが――」
「は、はいっ、本当に何もありませんから!」


 力強く宣言してくるので俺はこれ以上何も言わなかった。

 そして、莉愛と交互に食べあって、気がつくと弁当箱の中は空になっていた。


「ご馳走さま、美味かったよ。ありがとう、莉愛」
「いえ、有場さんに喜んでもらえたのなら……よかったです……」


 礼を言うと莉愛は頬を染め、はにかむ。
 そのあと、照れを隠すように莉愛は慌てて弁当箱を片付けていった。
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