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第102話:紹介
しおりを挟む「魔物の討伐・・・・・・」
「私にルザハーツの当主の座を譲ってすぐのことでね。二人して自由なものだよ。おそらく親しくしている友人が困っていると聞いて、ジッとしてられなかったのだろう」
(お二人のお父様は国王の弟。ということは血筋的にも持っている魔力が大きいんだろうし、頼られてるんだろうな)
「ルザハーツの領地を治めるのは兄さんに。領内に出没する魔物は俺に任せると言って二人で仲良く出て行ったんだ。あれから六ヶ月。ずっと帰ってないんじゃないかな」
「そうだな」
(ということは、私がお二人に挨拶出来るのはいつになるかわからないってこと?)
気合いを入れていただけに力が抜ける愛那。
「だけど、せっかくマナがルザハーツ領に来ているのだから、一度戻って挨拶するようにと伝言を出そう」
そのリオルートの言葉に愛那は焦って断る。
「え? やめてくださいっ! この大変な時期に魔物討伐の邪魔は出来ません。私自身も今は魔物を討伐する力を得ることを第一に考えていますので、ご挨拶は大量発生している魔物の件が落ち着いてからで大丈夫です」
「・・・・・・頼もしいね」
ニコリとリオルートが愛那へと微笑む。
「それじゃあ両親の挨拶は後回しにして、まずは私の妻と子供たちを紹介するよ」
そう言って立ち上がるリオルート。
ライツに促され愛那たち二人も立ち上がる。
「そうそう。二人は恋人になったばかりで、結婚を意識している関係だと紹介するからそのつもりで」
リオルートにかけられたその言葉に愛那の動きが止まった。
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