67 / 125
恋愛編
66
しおりを挟む
紅茶を飲んでゆっくり息を吐き出す
一呼吸おいて気持ちを落ち着けてからレオナルドに話すように促した
「やっぱり単刀直入にいったら怒ったじゃん…
最初から一から話せばよかった…」
「ぶつぶつ言ってないで早く話せ」
軽く睨むとレオナルドが肩をすくめる
「はいはい、ん~…何からはなそうか」
「早く」
「わかってるって。そうだなぁ…
まずさ、大前提としてなんだけどうちの妹…ローズマリーが君に懸想してることには気がついてる?」
「は?」
予想していなかった質問にまた間抜けな声が出た
俺の反応を見てレオナルドが苦笑する
「…その感じ、気づいてなかったね」
「いや…なんとなく気がついてはいたが、子供の戯れだと…」
「子供って…確かにちょっと言動は幼いけど、あの子あれでも年齢はセシリア嬢と一つしか変わらないよ?」
「言われてみれば…そうか」
納得して頷く
しかしすぐに首をかしげた
「それはわかったが…
今ローズマリーの気持ちは関係ないだろう?」
今はセシリアをレオナルドに譲れという話だったはずだ
話にローズマリーが登場するのはおかしい
だがレオナルドは俺の発言に首をふった
「いや、それが大有りなんだよねぇ…」
「…?どういうことだ?」
「んー…恥ずかしい話、うちの王族は揃いも揃ってどうもローズマリーに甘くてね
ま、僕を除いてなんだけど…」
「…それが?」
「ん~…なんかね、あの子のいうことはなんでも叶えようとするんだよ」
「…よくわからないな
簡潔に話してくれ」
要領を得ない説明にしびれを切らしてそう言うと、レオナルドは苦笑を深め、ゆっくりと話し出した
アンバー王国の第一王女であるローズマリーは、国王夫妻がそれなりに年を取ってから生まれた待望の女児だということに加え、体が弱かったせいもあり、両親と年の離れた兄達にそれはそれは甘やかされて育った
そんな彼女は腹違いの兄の友人である隣国の皇太子に恋をする
毎年兄の誕生パーティーに参加するためやってくる彼に会うのを楽しみに日々を過ごし、大切に大切に恋心を育てていたある日、その想い人である皇太子が自国の公爵令嬢と婚約したと聞きつけた
ローズマリーはショックを受け塞ぎ込み、部屋から出てこなくなってしまう
それを心配した国王夫妻と兄達は考えた
彼女の初恋を実らせる方法を
そして、考え付いた方法は…
「君の婚約者であるセシリア嬢を兄達か僕が口説き落として恋人になる
そしてセシリア嬢をもらい受ける代わりに、ローズマリーを君に宛がうっていう作戦さ」
話終え、やりきったとばかりに息をついてお茶を飲みだしたレオナルド
「そんな無茶苦茶な…」
政治的なものならまだしも、姫の我が儘のために他国の皇太子の婚約者をとろうとするなど…
この国の王族達は何を考えているのか
俺はその話の突拍子のなさに唖然とし、ポツリと呟いた
しかしレオナルドは首をふる
「無茶苦茶でもないさ
僕たちの国も君達の国も恋愛結婚を推奨してるんだから当人が望めば婚約破棄はありえる」
「それはそうだが…」
「本当ならローズマリーとアルベルトが恋仲になって、そのかわりにセシリア嬢を…っていう逆パターンの方が火種が少ないのはわかってるんだろうけど、君がローズマリーを恋愛対象として見ていないのは皆わかってたみたいだからね」
レオナルドはそう言うと再び紅茶に手を伸ばした
一呼吸おいて気持ちを落ち着けてからレオナルドに話すように促した
「やっぱり単刀直入にいったら怒ったじゃん…
最初から一から話せばよかった…」
「ぶつぶつ言ってないで早く話せ」
軽く睨むとレオナルドが肩をすくめる
「はいはい、ん~…何からはなそうか」
「早く」
「わかってるって。そうだなぁ…
まずさ、大前提としてなんだけどうちの妹…ローズマリーが君に懸想してることには気がついてる?」
「は?」
予想していなかった質問にまた間抜けな声が出た
俺の反応を見てレオナルドが苦笑する
「…その感じ、気づいてなかったね」
「いや…なんとなく気がついてはいたが、子供の戯れだと…」
「子供って…確かにちょっと言動は幼いけど、あの子あれでも年齢はセシリア嬢と一つしか変わらないよ?」
「言われてみれば…そうか」
納得して頷く
しかしすぐに首をかしげた
「それはわかったが…
今ローズマリーの気持ちは関係ないだろう?」
今はセシリアをレオナルドに譲れという話だったはずだ
話にローズマリーが登場するのはおかしい
だがレオナルドは俺の発言に首をふった
「いや、それが大有りなんだよねぇ…」
「…?どういうことだ?」
「んー…恥ずかしい話、うちの王族は揃いも揃ってどうもローズマリーに甘くてね
ま、僕を除いてなんだけど…」
「…それが?」
「ん~…なんかね、あの子のいうことはなんでも叶えようとするんだよ」
「…よくわからないな
簡潔に話してくれ」
要領を得ない説明にしびれを切らしてそう言うと、レオナルドは苦笑を深め、ゆっくりと話し出した
アンバー王国の第一王女であるローズマリーは、国王夫妻がそれなりに年を取ってから生まれた待望の女児だということに加え、体が弱かったせいもあり、両親と年の離れた兄達にそれはそれは甘やかされて育った
そんな彼女は腹違いの兄の友人である隣国の皇太子に恋をする
毎年兄の誕生パーティーに参加するためやってくる彼に会うのを楽しみに日々を過ごし、大切に大切に恋心を育てていたある日、その想い人である皇太子が自国の公爵令嬢と婚約したと聞きつけた
ローズマリーはショックを受け塞ぎ込み、部屋から出てこなくなってしまう
それを心配した国王夫妻と兄達は考えた
彼女の初恋を実らせる方法を
そして、考え付いた方法は…
「君の婚約者であるセシリア嬢を兄達か僕が口説き落として恋人になる
そしてセシリア嬢をもらい受ける代わりに、ローズマリーを君に宛がうっていう作戦さ」
話終え、やりきったとばかりに息をついてお茶を飲みだしたレオナルド
「そんな無茶苦茶な…」
政治的なものならまだしも、姫の我が儘のために他国の皇太子の婚約者をとろうとするなど…
この国の王族達は何を考えているのか
俺はその話の突拍子のなさに唖然とし、ポツリと呟いた
しかしレオナルドは首をふる
「無茶苦茶でもないさ
僕たちの国も君達の国も恋愛結婚を推奨してるんだから当人が望めば婚約破棄はありえる」
「それはそうだが…」
「本当ならローズマリーとアルベルトが恋仲になって、そのかわりにセシリア嬢を…っていう逆パターンの方が火種が少ないのはわかってるんだろうけど、君がローズマリーを恋愛対象として見ていないのは皆わかってたみたいだからね」
レオナルドはそう言うと再び紅茶に手を伸ばした
37
あなたにおすすめの小説
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
無事にバッドエンドは回避できたので、これからは自由に楽しく生きていきます。
木山楽斗
恋愛
悪役令嬢ラナトゥーリ・ウェルリグルに転生した私は、無事にゲームのエンディングである魔法学校の卒業式の日を迎えていた。
本来であれば、ラナトゥーリはこの時点で断罪されており、良くて国外追放になっているのだが、私は大人しく生活を送ったおかげでそれを回避することができていた。
しかしながら、思い返してみると私の今までの人生というものは、それ程面白いものではなかったように感じられる。
特に友達も作らず勉強ばかりしてきたこの人生は、悪いとは言えないが少々彩りに欠けているような気がしたのだ。
せっかく掴んだ二度目の人生を、このまま終わらせていいはずはない。
そう思った私は、これからの人生を楽しいものにすることを決意した。
幸いにも、私はそれ程貴族としてのしがらみに縛られている訳でもない。多少のわがままも許してもらえるはずだ。
こうして私は、改めてゲームの世界で新たな人生を送る決意をするのだった。
※一部キャラクターの名前を変更しました。(リウェルド→リベルト)
【完結】モブの王太子殿下に愛されてる転生悪役令嬢は、国外追放される運命のはずでした
Rohdea
恋愛
公爵令嬢であるスフィアは、8歳の時に王子兄弟と会った事で前世を思い出した。
同時に、今、生きているこの世界は前世で読んだ小説の世界なのだと気付く。
さらに自分はヒーロー(第二王子)とヒロインが結ばれる為に、
婚約破棄されて国外追放となる運命の悪役令嬢だった……
とりあえず、王家と距離を置きヒーロー(第二王子)との婚約から逃げる事にしたスフィア。
それから数年後、そろそろ逃げるのに限界を迎えつつあったスフィアの前に現れたのは、
婚約者となるはずのヒーロー(第二王子)ではなく……
※ 『記憶喪失になってから、あなたの本当の気持ちを知りました』
に出てくる主人公の友人の話です。
そちらを読んでいなくても問題ありません。
小説主人公の悪役令嬢の姉に転生しました〜モブのはずが第一王子に一途に愛されています〜
みかん桜
恋愛
第一王子と妹が並んでいる姿を見て前世を思い出したリリーナ。
ここは、乙女ゲームが舞台の小説の世界だった。
悪役令嬢が主役で、破滅を回避して幸せを掴む——そんな物語。
私はその主人公の姉。しかもゲームの妹が、悪役令嬢になった原因の1つが姉である私だったはず。
とはいえ私はただのモブ。
この世界のルールから逸脱せず、無難に生きていこうと決意したのに……なぜか第一王子に執着されている。
……そういえば、元々『姉の婚約者を奪った』って設定だったような……?
※2025年5月に副題を追加しました。
死亡予定の脇役令嬢に転生したら、断罪前に裏ルートで皇帝陛下に溺愛されました!?
六角
恋愛
「え、私が…断罪?処刑?――冗談じゃないわよっ!」
前世の記憶が蘇った瞬間、私、公爵令嬢スカーレットは理解した。
ここが乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる典型的な悪役令嬢であり、婚約者のアルフォンス王太子に断罪される未来しかないことを!
その元凶であるアルフォンス王太子と聖女セレスティアは、今日も今日とて私の目の前で愛の劇場を繰り広げている。
「まあアルフォンス様! スカーレット様も本当は心優しい方のはずですわ。わたくしたちの真実の愛の力で彼女を正しい道に導いて差し上げましょう…!」
「ああセレスティア!君はなんて清らかなんだ!よし、我々の愛でスカーレットを更生させよう!」
(…………はぁ。茶番は他所でやってくれる?)
自分たちの恋路に酔いしれ、私を「救済すべき悪」と見なすめでたい頭の二人組。
あなたたちの自己満足のために私の首が飛んでたまるものですか!
絶望の淵でゲームの知識を総動員して見つけ出した唯一の活路。
それは血も涙もない「漆黒の皇帝」と万人に恐れられる若き皇帝ゼノン陛下に接触するという、あまりに危険な【裏ルート】だった。
「命惜しさにこの私に魂でも売りに来たか。愚かで滑稽で…そして実に唆る女だ、スカーレット」
氷の視線に射抜かれ覚悟を決めたその時。
冷酷非情なはずの皇帝陛下はなぜか私の悪あがきを心底面白そうに眺め、その美しい唇を歪めた。
「良いだろう。お前を私の『籠の中の真紅の鳥』として、この手ずから愛でてやろう」
その日から私の運命は激変!
「他の男にその瞳を向けるな。お前のすべては私のものだ」
皇帝陛下からの凄まじい独占欲と息もできないほどの甘い溺愛に、スカーレットの心臓は鳴りっぱなし!?
その頃、王宮では――。
「今頃スカーレットも一人寂しく己の罪を反省しているだろう」
「ええアルフォンス様。わたくしたちが彼女を温かく迎え入れてあげましょうね」
などと最高にズレた会話が繰り広げられていることを、彼らはまだ知らない。
悪役(笑)たちが壮大な勘違いをしている間に、最強の庇護者(皇帝陛下)からの溺愛ルート、確定です!
もう何も奪わせない。私が悪役令嬢になったとしても。
パリパリかぷちーの
恋愛
侯爵令嬢エレノアは、長年の婚約者であった第一王子エドワードから、公衆の面前で突然婚約破棄を言い渡される。エドワードが選んだのは、エレノアが妹のように可愛がっていた隣国の王女リリアンだった。
全てを失い絶望したエレノアは、この婚約破棄によって実家であるヴァルガス侯爵家までもが王家から冷遇され、窮地に立たされたことを知る。
【完結】【35万pt感謝】転生したらお飾りにもならない王妃のようなので自由にやらせていただきます
宇水涼麻
恋愛
王妃レイジーナは出産を期に入れ替わった。現世の知識と前世の記憶を持ったレイジーナは王子を産む道具である現状の脱却に奮闘する。
さらには息子に殺される運命から逃れられるのか。
中世ヨーロッパ風異世界転生。
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる