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第8話:毒入りのドレス
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クロード領の産業改革が軌道に乗り始めた頃、隣接するガモン子爵領から夕食会の招待状が届いた。
ガモン子爵は、以前から領地境界の権利や水利権を巡って難癖をつけてくる、強欲で知られる男だ。
今回の招待も、親睦とは名ばかりの、アレックスたちの成功の秘密を探るための罠であることは明白だった。
「……行きたくないですね」
「同感だ。あの男の顔の脂で、私の眼鏡が曇りそうだ」
馬車の中でアレックスは嫌そうに吐き捨てたが、隣領との外交を無下にするわけにもいかず、二人はガモン邸へと向かった。
屋敷に到着するなり、アクシデントが起きた。
出迎えのメイドが足を滑らせ、手に持っていた赤ワインをソフィアのドレスにぶちまけたのだ。
「も、申し訳ございません!」
「あらあら、大変。ソフィア様、すぐに着替えをご用意させますわ」
白々しいほどの手際の良さで、ガモン子爵夫人が代わりのドレスを持ってきた。
それは、目の覚めるような鮮やかな緑色――エメラルドグリーンのシルクドレスだった。
「これは……、ずいぶん鮮やかな色ですね」
「ええ、当家自慢の特注品ですの。さあ、どうぞ」
断ることもできず、ソフィアはそのドレスに着替えて晩餐会に出席することになった。
食堂に通されると、異様なほどの熱気が二人を包んだ。
季節は初冬だというのに、暖炉には薪がくべられ、窓は全て閉め切られている。
「やあ、ようこそ公爵閣下。寒かろうと思って暖かくしておきましたぞ」
ガモン子爵がねっとりとした笑顔で迎える。
食事中、子爵は執拗にイラクサの加工法や水源の権利について探りを入れてきた。
アレックスはのらりくらりと交わしていたが、その目は油断なく料理とワインを観察していた。
だが、メインディッシュの肉料理が運ばれてきた頃――ソフィアの様子がおかしくなった。
「……っ」
(なんだか、頭がくらくらする……)
ソフィアはフォークを取り落としそうになり、慌ててテーブルに手をついた。
視界が揺れる。
吐き気が込み上げ、手足の先が冷たくなっているのに、体はやけに熱い。
額から脂汗が流れる。
「おや、ソフィア嬢。顔色が優れませんな。当家のワインが強すぎましたかな?」
ガモン子爵が勝ち誇ったようにニヤリと笑う。
アレックスが素早くソフィアの体を支えた。
「ソフィア! どうした、意識はあるか?」
「は、はい……。でも、急に目が回って……、お腹も、痛くて……」
「毒か……? いや、料理には何も入っていなかったはずだ」
アレックスの脳が高速で回転する。
食べたものは同じだ。
飲み物も同様だから、経口摂取の毒ではない。
ならば、ガスか?
いや、自分や給仕たちには症状がない。
ソフィアだけに作用するもの。
アレックスの視線が、ソフィアの首筋を伝う汗と、その肌に張り付く鮮やかな緑色のドレスに吸い寄せられた。
「……まさか」
彼はソフィアの手袋を強引に外し、その指先を見た。皮膚がわずかに赤くただれている。
さらに、彼女が着ているドレスの袖口を掴み、匂いを嗅いだ。
特有の金属臭。
「ガモン子爵。……貴様、よくも」
アレックスの声は、絶対零度のように冷え切っていた。
彼はテーブルの上のナイフを掴むと、ガモン子爵ではなく、ソフィアのドレスの袖を切り裂いた。
「な、何をする公爵!」
「ソフィア、息を止めろ! この部屋から出るぞ!」
アレックスはソフィアを抱きかかえるようにして立ち上がった。
「待ちたまえ! 我が家の好意を無にする気か! 彼女はただの貧血だろう!」
「貧血だと? ふざけるな!」
アレックスの怒号が食堂を震わせた。
彼は切り裂いた緑色の布切れを、ガモン子爵の目の前に突きつけた。
「このドレスの鮮やかな緑色。……これは花緑青や植物染料ではないな。もっと安価で、色落ちしにくい鉱物性の媒染剤を使っている。――重クロム酸カリウム、あるいは酢酸鉛か?」
「な……、何を……」
「とぼけるな! 金属を含む媒染剤は、繊維に色素を定着させるために使われるが、その多くは人体に有害な重金属だ!」
アレックスは汗だくのソフィアを指し示した。
「貴様はこの部屋の温度を異常なほど上げ、彼女に発汗を促した。人間の汗は弱酸性だ。そして一部の安価で粗悪な金属媒染剤は、酸性の汗と体温によってイオン化し、溶け出す性質がある!」
彼はソフィアの僅かだが赤くただれた肌を見せた。
「溶け出したクロムや鉛は、皮膚から直接吸収される。これは経口摂取よりもたちが悪い経皮毒だ! 急性の中毒症状を引き起こし、最悪の場合は内臓をやられる!」
ガモン子爵の顔から血の気が引いていく。
完全犯罪のつもりだったのだろう。食事に毒は入れず、ただドレスを着せて部屋を暑くしただけ。
証拠は残らないはずだった。
だが、アレックスの知識は、目に見えない化学反応を見逃さなかった。
「食器に毒を盛ればバレる。だが、着る物に毒を仕込めば、事故や病気に見せかけられると考えたか。……浅はかだ。その思考回路は腐った羊毛よりも脆い!」
アレックスは抱きかかえたソフィアを守るように、子爵を睨み据えた。
「この布切れは持ち帰らせてもらう。成分分析にかければ、殺人未遂の動かぬ証拠となるだろう。……覚悟しておくことだ。我がクロード家の法務部と科学班は、貴様を社会的に漂白するまで止まらないぞ」
「ひっ……!」
腰を抜かす子爵を放置し、アレックスはソフィアを抱えて走り出した。
「ソフィア、しっかりしろ! すぐにドレスを脱いで、体を洗うんだ!」
「あ、アレックス、様……、私……」
「喋るな! 解毒剤はないが、曝露を止めれば助かる。……くそっ、私の目が節穴だった。君をあんな毒の布で包ませてしまうとは!」
馬車の中で、アレックスは震える手でソフィアのドレスの紐を解き、上着をかけてやった。
その必死な横顔を見て、薄れゆく意識の中でソフィアは思った。
この人は自分のために、本当に怒ってくれている。
翌日、ソフィアは高熱を出したが、迅速な処置のおかげで命に別状はなく、数日で回復した。
一方、ガモン子爵のもとには王家の憲兵団と、クロード公爵家からの莫大な損害賠償請求書が届いた。
その請求書には、慰謝料と共にドレス代の返金(粗悪品のため)という皮肉な項目が付け加えられていたという。
ガモン子爵は、以前から領地境界の権利や水利権を巡って難癖をつけてくる、強欲で知られる男だ。
今回の招待も、親睦とは名ばかりの、アレックスたちの成功の秘密を探るための罠であることは明白だった。
「……行きたくないですね」
「同感だ。あの男の顔の脂で、私の眼鏡が曇りそうだ」
馬車の中でアレックスは嫌そうに吐き捨てたが、隣領との外交を無下にするわけにもいかず、二人はガモン邸へと向かった。
屋敷に到着するなり、アクシデントが起きた。
出迎えのメイドが足を滑らせ、手に持っていた赤ワインをソフィアのドレスにぶちまけたのだ。
「も、申し訳ございません!」
「あらあら、大変。ソフィア様、すぐに着替えをご用意させますわ」
白々しいほどの手際の良さで、ガモン子爵夫人が代わりのドレスを持ってきた。
それは、目の覚めるような鮮やかな緑色――エメラルドグリーンのシルクドレスだった。
「これは……、ずいぶん鮮やかな色ですね」
「ええ、当家自慢の特注品ですの。さあ、どうぞ」
断ることもできず、ソフィアはそのドレスに着替えて晩餐会に出席することになった。
食堂に通されると、異様なほどの熱気が二人を包んだ。
季節は初冬だというのに、暖炉には薪がくべられ、窓は全て閉め切られている。
「やあ、ようこそ公爵閣下。寒かろうと思って暖かくしておきましたぞ」
ガモン子爵がねっとりとした笑顔で迎える。
食事中、子爵は執拗にイラクサの加工法や水源の権利について探りを入れてきた。
アレックスはのらりくらりと交わしていたが、その目は油断なく料理とワインを観察していた。
だが、メインディッシュの肉料理が運ばれてきた頃――ソフィアの様子がおかしくなった。
「……っ」
(なんだか、頭がくらくらする……)
ソフィアはフォークを取り落としそうになり、慌ててテーブルに手をついた。
視界が揺れる。
吐き気が込み上げ、手足の先が冷たくなっているのに、体はやけに熱い。
額から脂汗が流れる。
「おや、ソフィア嬢。顔色が優れませんな。当家のワインが強すぎましたかな?」
ガモン子爵が勝ち誇ったようにニヤリと笑う。
アレックスが素早くソフィアの体を支えた。
「ソフィア! どうした、意識はあるか?」
「は、はい……。でも、急に目が回って……、お腹も、痛くて……」
「毒か……? いや、料理には何も入っていなかったはずだ」
アレックスの脳が高速で回転する。
食べたものは同じだ。
飲み物も同様だから、経口摂取の毒ではない。
ならば、ガスか?
いや、自分や給仕たちには症状がない。
ソフィアだけに作用するもの。
アレックスの視線が、ソフィアの首筋を伝う汗と、その肌に張り付く鮮やかな緑色のドレスに吸い寄せられた。
「……まさか」
彼はソフィアの手袋を強引に外し、その指先を見た。皮膚がわずかに赤くただれている。
さらに、彼女が着ているドレスの袖口を掴み、匂いを嗅いだ。
特有の金属臭。
「ガモン子爵。……貴様、よくも」
アレックスの声は、絶対零度のように冷え切っていた。
彼はテーブルの上のナイフを掴むと、ガモン子爵ではなく、ソフィアのドレスの袖を切り裂いた。
「な、何をする公爵!」
「ソフィア、息を止めろ! この部屋から出るぞ!」
アレックスはソフィアを抱きかかえるようにして立ち上がった。
「待ちたまえ! 我が家の好意を無にする気か! 彼女はただの貧血だろう!」
「貧血だと? ふざけるな!」
アレックスの怒号が食堂を震わせた。
彼は切り裂いた緑色の布切れを、ガモン子爵の目の前に突きつけた。
「このドレスの鮮やかな緑色。……これは花緑青や植物染料ではないな。もっと安価で、色落ちしにくい鉱物性の媒染剤を使っている。――重クロム酸カリウム、あるいは酢酸鉛か?」
「な……、何を……」
「とぼけるな! 金属を含む媒染剤は、繊維に色素を定着させるために使われるが、その多くは人体に有害な重金属だ!」
アレックスは汗だくのソフィアを指し示した。
「貴様はこの部屋の温度を異常なほど上げ、彼女に発汗を促した。人間の汗は弱酸性だ。そして一部の安価で粗悪な金属媒染剤は、酸性の汗と体温によってイオン化し、溶け出す性質がある!」
彼はソフィアの僅かだが赤くただれた肌を見せた。
「溶け出したクロムや鉛は、皮膚から直接吸収される。これは経口摂取よりもたちが悪い経皮毒だ! 急性の中毒症状を引き起こし、最悪の場合は内臓をやられる!」
ガモン子爵の顔から血の気が引いていく。
完全犯罪のつもりだったのだろう。食事に毒は入れず、ただドレスを着せて部屋を暑くしただけ。
証拠は残らないはずだった。
だが、アレックスの知識は、目に見えない化学反応を見逃さなかった。
「食器に毒を盛ればバレる。だが、着る物に毒を仕込めば、事故や病気に見せかけられると考えたか。……浅はかだ。その思考回路は腐った羊毛よりも脆い!」
アレックスは抱きかかえたソフィアを守るように、子爵を睨み据えた。
「この布切れは持ち帰らせてもらう。成分分析にかければ、殺人未遂の動かぬ証拠となるだろう。……覚悟しておくことだ。我がクロード家の法務部と科学班は、貴様を社会的に漂白するまで止まらないぞ」
「ひっ……!」
腰を抜かす子爵を放置し、アレックスはソフィアを抱えて走り出した。
「ソフィア、しっかりしろ! すぐにドレスを脱いで、体を洗うんだ!」
「あ、アレックス、様……、私……」
「喋るな! 解毒剤はないが、曝露を止めれば助かる。……くそっ、私の目が節穴だった。君をあんな毒の布で包ませてしまうとは!」
馬車の中で、アレックスは震える手でソフィアのドレスの紐を解き、上着をかけてやった。
その必死な横顔を見て、薄れゆく意識の中でソフィアは思った。
この人は自分のために、本当に怒ってくれている。
翌日、ソフィアは高熱を出したが、迅速な処置のおかげで命に別状はなく、数日で回復した。
一方、ガモン子爵のもとには王家の憲兵団と、クロード公爵家からの莫大な損害賠償請求書が届いた。
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