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アリス IN 異世界地球
武闘女神 実力発揮!
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【1回戦第2試合】
【決死の構え】をとり闘気を上げているレイドに対し、無造作に近づいて来るアテナから、強者のオーラのようなモノが溢れていた
「そろそろマックスに成ったかえ?」
「何時でも!」
エリエスの生気を得て若返っているアテナは、楽しみだった遊びをするのが我慢の限界にきている。という感じの笑みを浮かべた後、レイドに向けて突進した!
「せいっ!」
凄まじく速い手刀を紙一重で避けたレイドは、次の攻撃を打たせまいと肘打ちで反応するのだが、ソレも華麗に避けて回し蹴りをレイドの横腹に入れた!
「ぐあっ!」
鎧の上からの回し蹴りだったにも関わらず、レイドの内蔵に確実なダメージを与えていた。反対にアテナは素足で強固な鎧を蹴ったのに、まるで痛くもないようだ
「そのゴツイ鎧は重そうじゃのう?動きが鈍い気がするが…脱いだ方が良くはないかえ?」
「すみません…お時間をください」
闘気を全開にして最高速度で動いても、【舞闘女神】の前ではスロー過ぎる様だ。2人は一旦試合を止める。そしてレイドは手甲を残して、それ以外の防具を全て外した
重い鎧を纏っていてはレイドの攻撃はかすりもしない。アテナにスタミナを削られていって、負けてしまう結果しかないのを理解したようだ
「……お待たせしました。それでは続きをお願いします!」
「ふはは、この程度で終わるでないぞ?」
再びアテナが距離を詰めるが、今度はソレに合わせてソードを振るレイド
「なんのっ!」
アテナは十分余力を残して彼のソードを避けた。そして反撃に移ろうとした時、通り過ぎた彼のソードが戻って来てアテナの首筋を襲った
「はぁはぁ…今のも避けられますか…」
「なるほど【円曲剣舞(ソードワルト)】を会得しておったか…爺さんが騎士団を引退する間際に、後輩達に伝えた業(ワザ)じゃったかのう?」
現役のヘパイトスが引退間際に伝えた、隙の少ない輪を描く様にソードを振る剣技だ
「どうれ、もっと味わってみようかのぅ…」
そう言うと再びアテナはレイドに迫る!のだが、彼の【円曲剣舞(ソードワルト)】を避けつつ放つ拳撃では、レイドに致命傷は与えられなかった。逆に攻撃を続けるレイドのソードは、徐々に加速して行った
(良いぞ!第1騎士団に所属していた時の最盛時のチカラと感覚が蘇るぞ…これならば!)
「チイイィンっ!」遂にレイドの剣戟がアテナを僅かに捕らえ、彼女の戦闘服の胸元を斬り裂いた!
「ほっほっほ…危なかったのぅ…せっかく若返ったお肌に傷を付けられる所じゃったわ!」
【剣道三倍段】と言う言葉がある。剣を極めた者は他の格闘を極めた者よりも3倍の強さに値すると言う言葉だ
騎士道を極めたレイドの剣は、いかに【舞闘女神】と言えど無手では、ソードを持つ者には3倍の強さを必要とする!という事である
「はぁはぁ…続けてもよろしいですか?アテナ様…」
これはレイドがアテナを舐めた訳ではなく、これ以上戦っても問題無いのか?の確認だった
「ふううぅぅぅぅ…やはり若い肉体とは言え、ババアの時でも可能な動きではお前さんには敵わんか…
仕方ないのぅ…年が戻った後、筋肉痛になりそうじゃが…現役時のチカラを出そうかの? そいじゃあ…遊びはここまでにしようかねぇ!!」
そう言うとアテナの顔から笑みが消えた。獲物を狩る戦士の目だ!ソレを見て咄嗟に身構えたレイド。だが…
「バキイィィ!!」
「あれ?いつの間に?」
「何があったんだ?」
「アテナ様は何処だ?」
遠巻きから見ていた観客達も不思議な物を見たかのような感想を言った。レイドの前に立っていたハズのアテナが、いつの間にかレイドの後方で突きの形で立っていたからだ
「( ゚∀゚):∵ぐはっ!!」
口から吐血し、ゆっくりとその場に崩れ落ちたレイド
「な!?何があったのさ?」
「いや、分からん!気が付いたら既にあそこに居たぞ?」
レイド達の戦いを舞台袖から観戦していたカルーアとヒイロにも、今アテナがレイドを倒した攻撃が全く目で追えなかったのだ
「あっ!勝者…アテナ様!!勝利は【チーム・クーパー】だっ!」
「うおおおおぉっ!」
「すげぇ!何だ今の速さは!?」
「アテナ様ー!最高ですっ!」
「流石【武闘女神】様だぜぇ!」
静寂していたコロシアムだったが、アテナの勝利を認識すると会場が震えんばかりの大歓声が巻き起こった!
「えー、1回戦の前半2試合が終わりましたので、一旦20分のインターバルを挟みます。御手洗が混雑すると思われますが、皆さん慌てずご利用ください!」
司会者の言葉で観客達はトイレを目指した
「ヘルメス名物野菜ドリンクは如何ですニャン?」
「名物グルメの【サメ焼き】は如何かニャ?」
「ちょっとヒイロ…今、知っている声が聞こえなかったかい?」
「( ̄▽ ̄;)あぁ…グレイス姉妹みたいだな。テルアやミルも来てるみたいだぞ!しっかりと稼ぎに来ているようだな」
「流石だね。商売根性が逞しいじゃないかw」
どうやらヘルメスの街からグレイス姉妹達の【サメ焼き屋】が、しっかりとコロシアムにまで出張営業に来ている様だ
【選手控え室】
「レイドっ!良かった、気が付いたね!」
「んっ…キッチュか?…済まなかったな、アルバート兄妹と戦わせられなかったな…」
「んーん、カッコ良かった。もう良いの!」
キッチュはレイドの善戦を賛辞している
「恥ずかしいが…最後、アテナ様に何をされたのかも分からなかったぜ…ヒイロ。次の試合、精々頑張れよ!」
「そうなんだよな…次の対戦相手なんだよな…カルーア。どうにか出来そうか?」
「凄く難しいね…ま、何か考えておくよ…」
レイドが手も足も出せずに負けたクーパー祖母と孫娘に、次の試合であたるヒイロとカルーアは頭を悩ませていた
続く
【決死の構え】をとり闘気を上げているレイドに対し、無造作に近づいて来るアテナから、強者のオーラのようなモノが溢れていた
「そろそろマックスに成ったかえ?」
「何時でも!」
エリエスの生気を得て若返っているアテナは、楽しみだった遊びをするのが我慢の限界にきている。という感じの笑みを浮かべた後、レイドに向けて突進した!
「せいっ!」
凄まじく速い手刀を紙一重で避けたレイドは、次の攻撃を打たせまいと肘打ちで反応するのだが、ソレも華麗に避けて回し蹴りをレイドの横腹に入れた!
「ぐあっ!」
鎧の上からの回し蹴りだったにも関わらず、レイドの内蔵に確実なダメージを与えていた。反対にアテナは素足で強固な鎧を蹴ったのに、まるで痛くもないようだ
「そのゴツイ鎧は重そうじゃのう?動きが鈍い気がするが…脱いだ方が良くはないかえ?」
「すみません…お時間をください」
闘気を全開にして最高速度で動いても、【舞闘女神】の前ではスロー過ぎる様だ。2人は一旦試合を止める。そしてレイドは手甲を残して、それ以外の防具を全て外した
重い鎧を纏っていてはレイドの攻撃はかすりもしない。アテナにスタミナを削られていって、負けてしまう結果しかないのを理解したようだ
「……お待たせしました。それでは続きをお願いします!」
「ふはは、この程度で終わるでないぞ?」
再びアテナが距離を詰めるが、今度はソレに合わせてソードを振るレイド
「なんのっ!」
アテナは十分余力を残して彼のソードを避けた。そして反撃に移ろうとした時、通り過ぎた彼のソードが戻って来てアテナの首筋を襲った
「はぁはぁ…今のも避けられますか…」
「なるほど【円曲剣舞(ソードワルト)】を会得しておったか…爺さんが騎士団を引退する間際に、後輩達に伝えた業(ワザ)じゃったかのう?」
現役のヘパイトスが引退間際に伝えた、隙の少ない輪を描く様にソードを振る剣技だ
「どうれ、もっと味わってみようかのぅ…」
そう言うと再びアテナはレイドに迫る!のだが、彼の【円曲剣舞(ソードワルト)】を避けつつ放つ拳撃では、レイドに致命傷は与えられなかった。逆に攻撃を続けるレイドのソードは、徐々に加速して行った
(良いぞ!第1騎士団に所属していた時の最盛時のチカラと感覚が蘇るぞ…これならば!)
「チイイィンっ!」遂にレイドの剣戟がアテナを僅かに捕らえ、彼女の戦闘服の胸元を斬り裂いた!
「ほっほっほ…危なかったのぅ…せっかく若返ったお肌に傷を付けられる所じゃったわ!」
【剣道三倍段】と言う言葉がある。剣を極めた者は他の格闘を極めた者よりも3倍の強さに値すると言う言葉だ
騎士道を極めたレイドの剣は、いかに【舞闘女神】と言えど無手では、ソードを持つ者には3倍の強さを必要とする!という事である
「はぁはぁ…続けてもよろしいですか?アテナ様…」
これはレイドがアテナを舐めた訳ではなく、これ以上戦っても問題無いのか?の確認だった
「ふううぅぅぅぅ…やはり若い肉体とは言え、ババアの時でも可能な動きではお前さんには敵わんか…
仕方ないのぅ…年が戻った後、筋肉痛になりそうじゃが…現役時のチカラを出そうかの? そいじゃあ…遊びはここまでにしようかねぇ!!」
そう言うとアテナの顔から笑みが消えた。獲物を狩る戦士の目だ!ソレを見て咄嗟に身構えたレイド。だが…
「バキイィィ!!」
「あれ?いつの間に?」
「何があったんだ?」
「アテナ様は何処だ?」
遠巻きから見ていた観客達も不思議な物を見たかのような感想を言った。レイドの前に立っていたハズのアテナが、いつの間にかレイドの後方で突きの形で立っていたからだ
「( ゚∀゚):∵ぐはっ!!」
口から吐血し、ゆっくりとその場に崩れ落ちたレイド
「な!?何があったのさ?」
「いや、分からん!気が付いたら既にあそこに居たぞ?」
レイド達の戦いを舞台袖から観戦していたカルーアとヒイロにも、今アテナがレイドを倒した攻撃が全く目で追えなかったのだ
「あっ!勝者…アテナ様!!勝利は【チーム・クーパー】だっ!」
「うおおおおぉっ!」
「すげぇ!何だ今の速さは!?」
「アテナ様ー!最高ですっ!」
「流石【武闘女神】様だぜぇ!」
静寂していたコロシアムだったが、アテナの勝利を認識すると会場が震えんばかりの大歓声が巻き起こった!
「えー、1回戦の前半2試合が終わりましたので、一旦20分のインターバルを挟みます。御手洗が混雑すると思われますが、皆さん慌てずご利用ください!」
司会者の言葉で観客達はトイレを目指した
「ヘルメス名物野菜ドリンクは如何ですニャン?」
「名物グルメの【サメ焼き】は如何かニャ?」
「ちょっとヒイロ…今、知っている声が聞こえなかったかい?」
「( ̄▽ ̄;)あぁ…グレイス姉妹みたいだな。テルアやミルも来てるみたいだぞ!しっかりと稼ぎに来ているようだな」
「流石だね。商売根性が逞しいじゃないかw」
どうやらヘルメスの街からグレイス姉妹達の【サメ焼き屋】が、しっかりとコロシアムにまで出張営業に来ている様だ
【選手控え室】
「レイドっ!良かった、気が付いたね!」
「んっ…キッチュか?…済まなかったな、アルバート兄妹と戦わせられなかったな…」
「んーん、カッコ良かった。もう良いの!」
キッチュはレイドの善戦を賛辞している
「恥ずかしいが…最後、アテナ様に何をされたのかも分からなかったぜ…ヒイロ。次の試合、精々頑張れよ!」
「そうなんだよな…次の対戦相手なんだよな…カルーア。どうにか出来そうか?」
「凄く難しいね…ま、何か考えておくよ…」
レイドが手も足も出せずに負けたクーパー祖母と孫娘に、次の試合であたるヒイロとカルーアは頭を悩ませていた
続く
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