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アリス IN 異世界地球
消去の魔女の教え子
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【選手用通路】
そこでカルーア達は異世界転移者の優輝とアサシンマスターのミクイと出会った
「そうか、次はキミ達の出番だったね…てか、何でサーシャまで来てるのさ?」
「それがですね、お姉様…ミクイさんがサーシャに応援して貰えないと戦えない!と駄々を申してますのw」
「ミクイ!ほら、もう入場だから!」
「んー、残念。仕方ないから行ってくる。サーシャちゃん応援してね!愛してるわっ❤︎」
アサシンのミクイはサーシャにベッタリ引っ付いてやって来た。言う事を聞かない彼女に困っている感じの優輝
「でもさ、辺境の村長とその村唯一の魔法使いが相手で良かったじゃないか」
「昔から俺、クジ運だけは良いからな」
「ꉂꉂ(´▽`)アハ♪ポンコツ勇者にも得意な事があるのか…それは意外だな(笑)」
「ポンコツ言うなよ!」
相変わらず優輝はミクイにからかわれている。そんな彼に近寄るダークエルフのミントス
「ごめんなさいミクイ。本当なら私が組んで出たいのだけど…私は精霊魔法使いとして、もうカルーアにも遠く及ばないから私が出ても…」
自分を拾ってくれた優輝と一緒に参加したそうなミントスだが、今大会の出場者の異常なレベルの高さに、レア職であるアサシンマスターのミクイにパートナーを頼んでいたようだ
「1試合の度に豪華な食事を奢ってもらう。で手を打つからOK!それに、1回戦の相手は大した事なさそうだし…」
「カツン、カツーン…」
そんな事を言っていたら、対戦相手のキウとミアナがやって来た
「宜しくお願いしますね。俺、手は抜きませんから!」
「ほう…それは楽しみだ!」
「こちらこそ、お願い致します」
優輝は、この相手なら自分達も自信を持って戦えると踏んでいた。それで堂々と対戦相手に挨拶が出来たのだが…
「お師匠様!」
急にミアナが大きな声を上げた
「お師匠様!?」
どうやらミアナは、優輝達の背後の方へ声を掛けた様だ。振り返ると…
「やあミアナ。久しぶりだね、元気にしてた?」
優輝達の背後には徳川有栖が居た
「えっ!?…今回出場者の中に有栖の教え子が居る。って言ってたけど…それってエーデって子の事じゃないの?もしかして…」
「やーね、エーデは友達のフュールの唯一の弟子よ。私はあの子には、ほとんど何も教えてないわよ」
「はい。お師匠様の弟子として恥ずかしくない試合をお見せしたいと思っています。よろしかったら…応援してくださいね」
ミアナは久しぶりに再会した親愛なる師匠である徳川有栖を前にして、少し顔を赤らめながらモジモジして挨拶をしていた
「私が唯一育てた貴女なら、キット誇らしい姿を魅せてくれると信じてるわ。愛してるわよミアナ❤︎」
「(ᐥᐜᐥ)ん~♪私も愛していますぅ♪♪」
師弟愛をも軽く超えている仲の良さを見せ付けている有栖とミアナの姿から、彼女こそが【消去の魔女】の弟子だということが誰の目にも明らかだった
「ぬあーっ!じゃあ、もしかして…有栖の教え子って、俺らの対戦相手なのかぁ!?」
今回、有栖が大会の結界師を了承した理由に「自分の教え子が参加するので応援したいから」と、確かに言っていた
有栖は【消去の魔女】で、エーデが【不死の魔女】だから、教え子はエーデの事だと勘違いしていた優輝
自分の対戦相手のミアナこそが有栖の教え子だと知った優輝は、絶望のドン底に叩き落とされた
「ばーか、バーカ!!優輝のクジ運、最悪じゃんかよ!!どうしてくれんだよっ!!」
【消去の魔女】の教え子が対戦相手だと知り、絶望する優輝と彼を責めるミクイ
「え、エラい所を引いちゃったみたいだねw…流石に同情するよ……頑張ってね…」
カルーアでなくても、彼らが今大会の1回戦で最悪の場所を引いてしまった事を理解した。先程とは打って代わり、優輝達の足取りは途端に重くなった
【1回戦第3試合】
「さて皆様お待たせしました!1回戦の後半、第3試合を始めます
東ゲートからは…異世界から転生して来た勇者見習いの優輝・一条!パートナーは王都クラウンのアサシンマスターであるミクイ選手!」
「異世界から呼ばれた転移者らしいな」
「でも、あんまり強くないらしいわよ」
「アサシンって強いのか?」
「マスターランクらしいぜ」
流石に第1試合、第2試合の出場者のネームインパクトが強過ぎたせいか、優輝達の登場に客席はそんなに湧かなかった
「西ゲートからは【プルージュ村】の村長のキウ・ケディータ選手と村唯一の魔道士ミアナ・ラドシャ選手です!」
「知ってるか?」
「いや、聞いた事もねーよ」
「そもそも何で村長なんだ?」
「村に1人しか魔法使い居ねーのかよ」
会場は今までと別の意味でザワついていた。異世界から呼ばれたとは言え、勇者見習い半年の優輝達と辺境の村の長達だ
前半2試合の参加者との知名度に開きがあり過ぎて、逆に観客達は動揺していた。その時、結界を張っている有栖が前に出た
「【拡張音域(ワールドヴォイス)】…えー、客席の皆様は参加者に多少疑問を持たれている様子なので、私が補足説明させて頂きます。まず、優輝は私と同じ出身地である【地球】と言う世界からやって来ました」
「あの【消去の魔女】と同じ世界から来たのか!?」
「おいおい、もしかしてすげぇんじゃねーの?」
「タダの見習いじゃなさそーだな」
その説明を聞いた観客達のテンションが急に上がったが…
「おいおい有栖…そんな期待されちゃうような事は言わないでくれよ…ハードルが上がっちまうよw」
期待されすぎると、それはそれで胃が痛い優輝だった
「えー、それに対して【ミアナ】は、かつての私の教え子です。1年を掛けて目いっぱい才能を伸ばしております。ですので、凄い試合になるのではないかと思います。御期待ください!」
「マジかよっ!?」
「【消去の魔女】の教え子だって?」
「そいつは見習い勇者にはキツいんじゃねーの?」
「この試合も必見だな」
【消去の魔女】徳川有栖の補足説明に、一気に沸いた観客達。その説明に焦る優輝と対照的に照れているミアナ
(ミアナが【消去の魔女】の教え子か…それも気になる!けど、あのキウとかいう奴もヤバい気がする)
冒険者ランクSS(ダブルエス)の熟練アサシンマスターのミクイは、ミアナだけじゃなくキウにも用心していた
そんな中、間もなく1回戦第3試合が始まろうとしている
続く
そこでカルーア達は異世界転移者の優輝とアサシンマスターのミクイと出会った
「そうか、次はキミ達の出番だったね…てか、何でサーシャまで来てるのさ?」
「それがですね、お姉様…ミクイさんがサーシャに応援して貰えないと戦えない!と駄々を申してますのw」
「ミクイ!ほら、もう入場だから!」
「んー、残念。仕方ないから行ってくる。サーシャちゃん応援してね!愛してるわっ❤︎」
アサシンのミクイはサーシャにベッタリ引っ付いてやって来た。言う事を聞かない彼女に困っている感じの優輝
「でもさ、辺境の村長とその村唯一の魔法使いが相手で良かったじゃないか」
「昔から俺、クジ運だけは良いからな」
「ꉂꉂ(´▽`)アハ♪ポンコツ勇者にも得意な事があるのか…それは意外だな(笑)」
「ポンコツ言うなよ!」
相変わらず優輝はミクイにからかわれている。そんな彼に近寄るダークエルフのミントス
「ごめんなさいミクイ。本当なら私が組んで出たいのだけど…私は精霊魔法使いとして、もうカルーアにも遠く及ばないから私が出ても…」
自分を拾ってくれた優輝と一緒に参加したそうなミントスだが、今大会の出場者の異常なレベルの高さに、レア職であるアサシンマスターのミクイにパートナーを頼んでいたようだ
「1試合の度に豪華な食事を奢ってもらう。で手を打つからOK!それに、1回戦の相手は大した事なさそうだし…」
「カツン、カツーン…」
そんな事を言っていたら、対戦相手のキウとミアナがやって来た
「宜しくお願いしますね。俺、手は抜きませんから!」
「ほう…それは楽しみだ!」
「こちらこそ、お願い致します」
優輝は、この相手なら自分達も自信を持って戦えると踏んでいた。それで堂々と対戦相手に挨拶が出来たのだが…
「お師匠様!」
急にミアナが大きな声を上げた
「お師匠様!?」
どうやらミアナは、優輝達の背後の方へ声を掛けた様だ。振り返ると…
「やあミアナ。久しぶりだね、元気にしてた?」
優輝達の背後には徳川有栖が居た
「えっ!?…今回出場者の中に有栖の教え子が居る。って言ってたけど…それってエーデって子の事じゃないの?もしかして…」
「やーね、エーデは友達のフュールの唯一の弟子よ。私はあの子には、ほとんど何も教えてないわよ」
「はい。お師匠様の弟子として恥ずかしくない試合をお見せしたいと思っています。よろしかったら…応援してくださいね」
ミアナは久しぶりに再会した親愛なる師匠である徳川有栖を前にして、少し顔を赤らめながらモジモジして挨拶をしていた
「私が唯一育てた貴女なら、キット誇らしい姿を魅せてくれると信じてるわ。愛してるわよミアナ❤︎」
「(ᐥᐜᐥ)ん~♪私も愛していますぅ♪♪」
師弟愛をも軽く超えている仲の良さを見せ付けている有栖とミアナの姿から、彼女こそが【消去の魔女】の弟子だということが誰の目にも明らかだった
「ぬあーっ!じゃあ、もしかして…有栖の教え子って、俺らの対戦相手なのかぁ!?」
今回、有栖が大会の結界師を了承した理由に「自分の教え子が参加するので応援したいから」と、確かに言っていた
有栖は【消去の魔女】で、エーデが【不死の魔女】だから、教え子はエーデの事だと勘違いしていた優輝
自分の対戦相手のミアナこそが有栖の教え子だと知った優輝は、絶望のドン底に叩き落とされた
「ばーか、バーカ!!優輝のクジ運、最悪じゃんかよ!!どうしてくれんだよっ!!」
【消去の魔女】の教え子が対戦相手だと知り、絶望する優輝と彼を責めるミクイ
「え、エラい所を引いちゃったみたいだねw…流石に同情するよ……頑張ってね…」
カルーアでなくても、彼らが今大会の1回戦で最悪の場所を引いてしまった事を理解した。先程とは打って代わり、優輝達の足取りは途端に重くなった
【1回戦第3試合】
「さて皆様お待たせしました!1回戦の後半、第3試合を始めます
東ゲートからは…異世界から転生して来た勇者見習いの優輝・一条!パートナーは王都クラウンのアサシンマスターであるミクイ選手!」
「異世界から呼ばれた転移者らしいな」
「でも、あんまり強くないらしいわよ」
「アサシンって強いのか?」
「マスターランクらしいぜ」
流石に第1試合、第2試合の出場者のネームインパクトが強過ぎたせいか、優輝達の登場に客席はそんなに湧かなかった
「西ゲートからは【プルージュ村】の村長のキウ・ケディータ選手と村唯一の魔道士ミアナ・ラドシャ選手です!」
「知ってるか?」
「いや、聞いた事もねーよ」
「そもそも何で村長なんだ?」
「村に1人しか魔法使い居ねーのかよ」
会場は今までと別の意味でザワついていた。異世界から呼ばれたとは言え、勇者見習い半年の優輝達と辺境の村の長達だ
前半2試合の参加者との知名度に開きがあり過ぎて、逆に観客達は動揺していた。その時、結界を張っている有栖が前に出た
「【拡張音域(ワールドヴォイス)】…えー、客席の皆様は参加者に多少疑問を持たれている様子なので、私が補足説明させて頂きます。まず、優輝は私と同じ出身地である【地球】と言う世界からやって来ました」
「あの【消去の魔女】と同じ世界から来たのか!?」
「おいおい、もしかしてすげぇんじゃねーの?」
「タダの見習いじゃなさそーだな」
その説明を聞いた観客達のテンションが急に上がったが…
「おいおい有栖…そんな期待されちゃうような事は言わないでくれよ…ハードルが上がっちまうよw」
期待されすぎると、それはそれで胃が痛い優輝だった
「えー、それに対して【ミアナ】は、かつての私の教え子です。1年を掛けて目いっぱい才能を伸ばしております。ですので、凄い試合になるのではないかと思います。御期待ください!」
「マジかよっ!?」
「【消去の魔女】の教え子だって?」
「そいつは見習い勇者にはキツいんじゃねーの?」
「この試合も必見だな」
【消去の魔女】徳川有栖の補足説明に、一気に沸いた観客達。その説明に焦る優輝と対照的に照れているミアナ
(ミアナが【消去の魔女】の教え子か…それも気になる!けど、あのキウとかいう奴もヤバい気がする)
冒険者ランクSS(ダブルエス)の熟練アサシンマスターのミクイは、ミアナだけじゃなくキウにも用心していた
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