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化け物たちとの遭遇編
有栖 in 故郷日本
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【夜の東京上空】
戦車隊の放った弾は全てファルバァスに命中した!それだけファルバァスが巨体である訳のだが、自衛隊の練度の高さもあっての事だった。普段の都内の光景とはかけ離れた構図だった。都内上空で人を喰う魔物に全力砲撃している自衛隊。まさに怪獣映画のワンシーンだ
「全弾命中っ!」
「奴はどうなった?」
…………………………………
「ギシェェェっ!」
ファルバァスには特に変化は無く、逃げ遅れている人々を捕食し続けていた
「くそっ!戦闘ヘリの出動を要請しろ!もっと高い火力をぶつけるんだ!」
自衛隊の上官は戦争中でしか使用許可の降りない火力の高い兵器を使用する必要が有る!と上層部に連絡していた
【ヘリコプター内】
「戦車砲が効かないのか…なんて化け物なんだ」
「………徳川さん。最後の弾が命中した時に光った爆発の上に何か見えませんでしたか?」
「爆発の上!?」
2人は目を凝らし、佐々木が言った場所の上を見つめた。すると…
「ふぃ~、危なかったわねー。にしてもエリスアちゃんってば、転送ポイントをもっと考慮して欲しいわね。当たっちゃうとこだったじゃない…」
有栖は別れ際、エリスアから手渡された魔女の帽子(飛行補助&魔力補給効果中)を被り、アンナローザにビリビリに破かれた服の代わりとして、教え子であるミアナから貰ったいかにも【The魔女】な服装との相乗効果で、何処からどう見ても魔女そのものだった
「魔女!?」
「魔女だと…まさかっ!?」
惑星エリスアに帰って行ったアリスから聞かされた、25年前に姿を消した彼女と同じ名前の自分の娘が向こうでは【消滅の魔女】と言われている。という言葉を思い出した徳川パパ
「パイロット!ヘリをあの魔女の方に近付けてくれないか!…私の娘かも知れないんだ!」
「は、はい…」
「ドスンっ!?」
「な、なんだ!?」
ヘリが軌道を変えて有栖の方に向かおうとした時、突然ヘリコプターが大きく揺れた。後部座席の方を振り向く佐々木
「あ、痛たたた…」
「(´º ◽︎º`)えっ!?優輝君か?」
惑星神エリスアは有栖をファルバァスの近くに現出させたが、戦闘の役に立ちそうにない優輝は優香たちが乗っているヘリに現出させたようだ
【惑星エリスア】
「ふひぃ~疲れたのです…しばらく回復魔法はお休みさせて欲しいのです~……」
「サーシャ、お疲れ様ぁ!」
「お姉様っ!?」
アリスは天使族の超回復魔法で、瀕死の重症を負っている人々を治癒し続けた末っ子を労う冷えたドリンクを手渡した
「ぷはぁ!生き返りますの。お姉様、無事で帰ってきてくれてありがとうなのです!」
「サーシャ…少し見ない間に、回復魔法がとんでもなくレベルアップしたんだねぇ!」
「姉さん、サーシャは姉さんが居なくなったスグ後に1度死んだんだよ」
「えっ!?うえぇぇ!?本当にぃ?」
目の前で美味しそうにドリンクを飲んでいるサーシャが1度死んでいた事を知らされ、驚愕しているアリス
「そうなんですの。エリスア様の遺伝子を貰って天使族になっちゃいましたの♪エッヘンですの♬」
「でさ、姉さんは向こうに行ってた間に何かレベルアップとかしたのかい?」
「うーんとねぇ…沖田小町さんの弟さんに稽古を付けて貰ったよぉ!」
「……ドルイド王国の王女様の弟さんから!?」
三姉妹は互いの成長に、お互い驚いていた
「それはそうと、ヒイロ。さっき言ってた有栖さん達が、地球でどのみち大変な目に合いそうだ。ってのは、どういう事なんだい?」
「ああ、それな。前に聞いた地球での生活の話だと…いわゆる魔物が存在してないらしいんだ。そこへ現れた獣神に地球の人はバニックになるだろうな…【消去の魔女】に助けられたとしても、ソレを見た目20歳の有栖さんが倒したら…どう思われるだろうな?」
「彼女も化け物に見られると?」
「生命を助けられて【化け物】呼ばわりされるなんて事、有り得るんですの?」
この星での常識で言えば…助けてくれた人を悪く言ったり恐れたりする事なんて、まぁまず考えられないのだが…
「うん…ソレは十分有り得るねぇ…」
向こうで人を助けたのに【化け物】呼ばわりされたアリスには、ヒイロの話は十分有り得る事だと、身をもって知っていた
【千代田区外れ】
「……パパっ!」
「有栖ぅー!」
徳川有栖とその父親が、ビルの屋上で25年振りの再会のハグをしていた
「優輝君か?」
「佐々木さん、お久しぶりです。半年ぶりくらいですね」
同じ沖田道場で剣の修行をしていた佐々木と優輝も、再会の握手をした
………………………
「やはりアレは【惑星エリスア】から来たものだったか…古代の13獣神のひとつ【ファルバァス】と言うのか…」
「そうだ!有栖ちゃん」
「ちよっと待って!ひとつイイかしら?私こんな見た目だけど、もう40歳ですからね!」
モチロンだが、佐々木は有栖とは初対面だ。見た目が大学生くらいなので、思わず「ちゃん」付けしてしまった
「あ、あの…有栖さん。有栖さんはあの化け物を倒せるんですよね?だから、追っかけて来たんですよね?」
「やれるのか?有栖…」
2人は有栖が惑星エリスアで【最強の魔女】と言われているとアリスから聞かされていた
そんな彼女があの獣神を追って来たのだから、倒して東京を救ってくれると期待していたが…
「ごめんなさい。今のところ打つ手無しです」
「そうなのか…」
「そんな!」
徳川パパも佐々木も失意する。戦車隊の砲撃を効かない獣神に【最強の魔女】と言われている彼女も打つ手無しでは、お先真っ暗と言うものだ
【戦闘ヘリ部隊】
「アレが報告にあった化け物か!?」
「あんな巨体が空に浮かんで人々を襲っているなんて…まるで映画じゃないか…」
「そにしてもB2弾の使用許可が降りるんだからな、チンケな特撮とかでは無さそうだ…」
東京付近に配備されている戦闘ヘリが緊急発進して、千代田区に集合していた。対戦艦用の特殊砲弾まで搭載して…
有栖達は無事に地球に到着した。しかし、依然として魔法はファルバァスのエネルギー補給にしかならない。戦車隊がダメージを与えられなかったので、次は戦闘ヘリが特殊砲弾による攻撃を開始しようとしていた
続く
戦車隊の放った弾は全てファルバァスに命中した!それだけファルバァスが巨体である訳のだが、自衛隊の練度の高さもあっての事だった。普段の都内の光景とはかけ離れた構図だった。都内上空で人を喰う魔物に全力砲撃している自衛隊。まさに怪獣映画のワンシーンだ
「全弾命中っ!」
「奴はどうなった?」
…………………………………
「ギシェェェっ!」
ファルバァスには特に変化は無く、逃げ遅れている人々を捕食し続けていた
「くそっ!戦闘ヘリの出動を要請しろ!もっと高い火力をぶつけるんだ!」
自衛隊の上官は戦争中でしか使用許可の降りない火力の高い兵器を使用する必要が有る!と上層部に連絡していた
【ヘリコプター内】
「戦車砲が効かないのか…なんて化け物なんだ」
「………徳川さん。最後の弾が命中した時に光った爆発の上に何か見えませんでしたか?」
「爆発の上!?」
2人は目を凝らし、佐々木が言った場所の上を見つめた。すると…
「ふぃ~、危なかったわねー。にしてもエリスアちゃんってば、転送ポイントをもっと考慮して欲しいわね。当たっちゃうとこだったじゃない…」
有栖は別れ際、エリスアから手渡された魔女の帽子(飛行補助&魔力補給効果中)を被り、アンナローザにビリビリに破かれた服の代わりとして、教え子であるミアナから貰ったいかにも【The魔女】な服装との相乗効果で、何処からどう見ても魔女そのものだった
「魔女!?」
「魔女だと…まさかっ!?」
惑星エリスアに帰って行ったアリスから聞かされた、25年前に姿を消した彼女と同じ名前の自分の娘が向こうでは【消滅の魔女】と言われている。という言葉を思い出した徳川パパ
「パイロット!ヘリをあの魔女の方に近付けてくれないか!…私の娘かも知れないんだ!」
「は、はい…」
「ドスンっ!?」
「な、なんだ!?」
ヘリが軌道を変えて有栖の方に向かおうとした時、突然ヘリコプターが大きく揺れた。後部座席の方を振り向く佐々木
「あ、痛たたた…」
「(´º ◽︎º`)えっ!?優輝君か?」
惑星神エリスアは有栖をファルバァスの近くに現出させたが、戦闘の役に立ちそうにない優輝は優香たちが乗っているヘリに現出させたようだ
【惑星エリスア】
「ふひぃ~疲れたのです…しばらく回復魔法はお休みさせて欲しいのです~……」
「サーシャ、お疲れ様ぁ!」
「お姉様っ!?」
アリスは天使族の超回復魔法で、瀕死の重症を負っている人々を治癒し続けた末っ子を労う冷えたドリンクを手渡した
「ぷはぁ!生き返りますの。お姉様、無事で帰ってきてくれてありがとうなのです!」
「サーシャ…少し見ない間に、回復魔法がとんでもなくレベルアップしたんだねぇ!」
「姉さん、サーシャは姉さんが居なくなったスグ後に1度死んだんだよ」
「えっ!?うえぇぇ!?本当にぃ?」
目の前で美味しそうにドリンクを飲んでいるサーシャが1度死んでいた事を知らされ、驚愕しているアリス
「そうなんですの。エリスア様の遺伝子を貰って天使族になっちゃいましたの♪エッヘンですの♬」
「でさ、姉さんは向こうに行ってた間に何かレベルアップとかしたのかい?」
「うーんとねぇ…沖田小町さんの弟さんに稽古を付けて貰ったよぉ!」
「……ドルイド王国の王女様の弟さんから!?」
三姉妹は互いの成長に、お互い驚いていた
「それはそうと、ヒイロ。さっき言ってた有栖さん達が、地球でどのみち大変な目に合いそうだ。ってのは、どういう事なんだい?」
「ああ、それな。前に聞いた地球での生活の話だと…いわゆる魔物が存在してないらしいんだ。そこへ現れた獣神に地球の人はバニックになるだろうな…【消去の魔女】に助けられたとしても、ソレを見た目20歳の有栖さんが倒したら…どう思われるだろうな?」
「彼女も化け物に見られると?」
「生命を助けられて【化け物】呼ばわりされるなんて事、有り得るんですの?」
この星での常識で言えば…助けてくれた人を悪く言ったり恐れたりする事なんて、まぁまず考えられないのだが…
「うん…ソレは十分有り得るねぇ…」
向こうで人を助けたのに【化け物】呼ばわりされたアリスには、ヒイロの話は十分有り得る事だと、身をもって知っていた
【千代田区外れ】
「……パパっ!」
「有栖ぅー!」
徳川有栖とその父親が、ビルの屋上で25年振りの再会のハグをしていた
「優輝君か?」
「佐々木さん、お久しぶりです。半年ぶりくらいですね」
同じ沖田道場で剣の修行をしていた佐々木と優輝も、再会の握手をした
………………………
「やはりアレは【惑星エリスア】から来たものだったか…古代の13獣神のひとつ【ファルバァス】と言うのか…」
「そうだ!有栖ちゃん」
「ちよっと待って!ひとつイイかしら?私こんな見た目だけど、もう40歳ですからね!」
モチロンだが、佐々木は有栖とは初対面だ。見た目が大学生くらいなので、思わず「ちゃん」付けしてしまった
「あ、あの…有栖さん。有栖さんはあの化け物を倒せるんですよね?だから、追っかけて来たんですよね?」
「やれるのか?有栖…」
2人は有栖が惑星エリスアで【最強の魔女】と言われているとアリスから聞かされていた
そんな彼女があの獣神を追って来たのだから、倒して東京を救ってくれると期待していたが…
「ごめんなさい。今のところ打つ手無しです」
「そうなのか…」
「そんな!」
徳川パパも佐々木も失意する。戦車隊の砲撃を効かない獣神に【最強の魔女】と言われている彼女も打つ手無しでは、お先真っ暗と言うものだ
【戦闘ヘリ部隊】
「アレが報告にあった化け物か!?」
「あんな巨体が空に浮かんで人々を襲っているなんて…まるで映画じゃないか…」
「そにしてもB2弾の使用許可が降りるんだからな、チンケな特撮とかでは無さそうだ…」
東京付近に配備されている戦闘ヘリが緊急発進して、千代田区に集合していた。対戦艦用の特殊砲弾まで搭載して…
有栖達は無事に地球に到着した。しかし、依然として魔法はファルバァスのエネルギー補給にしかならない。戦車隊がダメージを与えられなかったので、次は戦闘ヘリが特殊砲弾による攻撃を開始しようとしていた
続く
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