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化け物たちとの遭遇編
終わりと始まり
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【地球のビルの上】
「ふぅ…かなり危なそうに見えたが…娘が勝ったみたいだな、良かった」
「優輝くんは…加勢に行った意味が無かったなw」
テレビ中継でファルバァスが倒され、有栖が生き延びた事を見ていた徳川パパと佐々木。すると、彼らの背後に魔法陣が現れ…ソコに地球の神ガイア様が現れた
「そんな事を言うものではありませんよ。確かに少年は役には立ちませんでしたが…彼女を救う為に身を呈したその心意気は、有栖を喜ばせたのですから」
地球の女神【ガイア】が有栖と優輝を抱きかかえて、佐々木達の元へ空間転移して来た
「パパ……ほら!無事に終わったでしょ?(笑)」
「あぁ、私の娘は世界最高だ!」
本当は生きて帰ってこれた事が奇跡的な事と、有栖本人も思っている程にギリギリの戦いだったのだが…父親を安心させたくて有栖は渾身の笑顔を魅せた
娘の無事を直接確認した徳川パパは安堵し、優しく娘(ありす)を抱きしめていた
「有難うございました。ガイア様!」
「良いのよ。貴女の覚悟と戦い、素晴らしかったわ。さて、人間達とのコミニュケーション自体が禁じられていますので、私はそろそろ…」
「すいません!その前にひとつお願いしたい事があるんです!」
佐々木は姿を消そうとするガイアを必死に呼び止めた
「何でしょうか?」
「この岸田は惑星エリスアから迷い込んだヴォィド虫に、卵を植え付けられています。ガイア様のおチカラで助けてやってもらえませんでしょうか?」
「なるほど…どれどれ…」
ガイアは他の星からの驚異が原因だった事もあり、何も言わず岸田の身体に手のひらをかざし全身にスライドさせた
「腸の中に10個の卵を確認しました。これですね」
「そう!それなんです!何とかなりませんか?」
「大丈夫ですよ。もう消しておきましたから」
「えっ?もう、ですか?」
アレだけ伊勢市で猛威を奮ったヴォィド虫の卵を、調べて見つけると同時に消滅させたガイアのチカラに驚嘆した佐々木
「では有栖。ファルバァスがこじ開けた転移門は、私のチカラで維持していますが…期間は1週間が限度でしょう
帰りたい日が決まったら私を呼びなさい。エリスアまで付き添って送り届けてあげますから」
「はい!有難うございます!」
有栖の返事を聞くと、ガイアは音も立てずに姿を消した
「お疲れ様 有栖。さぁ伊勢に戻ろう!」
「そうだね!25年振りに母さんの手料理も食べたくなってきたよ」
「父さん自慢のコーヒーもご馳走様してあげるぞ!」
「ふふ、それは楽しみね!【認識阻害(ハードゥーン)】」
「今のは魔法かい?」
「そうよパパ。皆から見られないようにする為の魔法なの。私たち目立っちゃったからね」
こうして獣神ファルバァスを撃破した有栖達は、有栖の魔法を隠れ蓑にして目立たぬ様にヘリで伊勢市に帰って行った
【惑星エリスア】
翌朝、部屋をknockする音が響いた
「おはようヒイロ、姉さん」
「おはようございますですの」
「ヒイロ、アリス、おはようノ」
入ってきたのはカルーア、サーシャ、コハラコだ
「んぁ?あぁ…おはよう、みんな」
「(´-﹃-`)Zz……」
「アリスお姉様ったら、まだ夢の中ですのね…やれやれですの」
「昨夜はお楽しみでしたね」
「アリス、お寝坊なノ」
「転移門でやっと帰って来たら…いきなり巨大な獣神が大暴れしていてクラウンは壊滅状態だったから…疲れたんだろうな」
「ふーん…疲れた原因はそれだけかい?」
ジト目でヒイロを見つめているカルーア。恐らく彼女は、昨夜ヒイロとアリスが熱く致したんだろうと、確信に近い予想をしていた様だ。まぁ、大当たりなのだが…
「お兄様がアリスお姉様も受け入れるなら、またお姉様達のせめぎ合いが始まるのですね?うふふ♪」
「サーシャは嬉しそうだねぇw」
人の悩み事を喜ばないでよ!…と、言いたいカルーアなのだが…
「ようやく三姉妹が揃って仲良く出来るのですの!こんな嬉しい事は無いですの!」
「確かにね。姉さんが転移した直後にサーシャが突然死んでしまった時は、姉妹が揃うのは未来永劫、2度と訪れないんだな…って絶望したからね。1日も早く工房に帰って日常を再開したいよね」
「ぐががが…」
カルーアとサーシャが三姉妹の再集結に喜んで微笑みあっている横で、長女のアリスは高いびきで気持ち良く寝ていた
「コハラコも帰りたいノ!」
「そうだなぁ…とは言え、クラウン城と城下町は壊滅状態だからな…放ったらかしで俺たちだけ帰る訳にもイカンよなぁ…」
「1週間くらい復興の手伝いをしてから帰らせて欲しいと、王様に相談してみましょうなの」
「だね!王都も気にはなるけど、わたし達の家も長くは留守にしてられないからね」
【クラウン執務室】
ここでは姫であるケイトスが事務仕事をしながら、部下たちからの相談窓口になっていた
「えっ!?クラウン近郊で新しいタイプの魔族の目撃情報ですか?…もしや、西の魔族の手の者ですか?」
「いえ。目撃情報は王都の北東部の渓谷地帯にある【キシュウ村】からでして、西の魔族の城の者ではないと思うのですが…」
「それは妙な話ですね。王都周辺と東側のエリアは、騎士隊による魔物討伐による安定が渓谷地帯であっても行き届いていたハズ…何か別の原因があるのかも知れませんね」
【その日の午後】
「失礼します。魔道士ミアナです」
「入ってください」
執務室を訪れた有栖の教え子のミアナ・ラドシャだった。キウとミアナはクラウンの復興作業の手伝いの為、王都に残って働いていた
「ケイトスさん。私の魔法が新手の魔物の活動を探知しました。その件に関して気になる話がありますので、お耳に入れておこうと思い伺いました」
「貴女たちほど優秀な者の意見であれば、コチラの方から是非ともお聞かせ願いたいわ」
ケイトスは外れの村の者の意見であろうが、優秀な者の意見には素直に耳を傾けられる考えの持ち主のようだ
「それでですね。先代王派が生命と引き換えにファルバァスを召喚した際に、近隣諸国で何ヶ所か…魔界領と繋がったGATEを確認しています」
「魔界領とですか!?」
「はい。地下深くに住む彼らがその新しいGATEを通過して現れたのかも知れない。それがキウ様の見解です」
「…有り得ますね」
王都クラウンで猛威を奮った獣神ファルバァスの脅威は去ったが、新しい問題が発生していたが…三姉妹も巻き込まれて行く事になる
続く
「ふぅ…かなり危なそうに見えたが…娘が勝ったみたいだな、良かった」
「優輝くんは…加勢に行った意味が無かったなw」
テレビ中継でファルバァスが倒され、有栖が生き延びた事を見ていた徳川パパと佐々木。すると、彼らの背後に魔法陣が現れ…ソコに地球の神ガイア様が現れた
「そんな事を言うものではありませんよ。確かに少年は役には立ちませんでしたが…彼女を救う為に身を呈したその心意気は、有栖を喜ばせたのですから」
地球の女神【ガイア】が有栖と優輝を抱きかかえて、佐々木達の元へ空間転移して来た
「パパ……ほら!無事に終わったでしょ?(笑)」
「あぁ、私の娘は世界最高だ!」
本当は生きて帰ってこれた事が奇跡的な事と、有栖本人も思っている程にギリギリの戦いだったのだが…父親を安心させたくて有栖は渾身の笑顔を魅せた
娘の無事を直接確認した徳川パパは安堵し、優しく娘(ありす)を抱きしめていた
「有難うございました。ガイア様!」
「良いのよ。貴女の覚悟と戦い、素晴らしかったわ。さて、人間達とのコミニュケーション自体が禁じられていますので、私はそろそろ…」
「すいません!その前にひとつお願いしたい事があるんです!」
佐々木は姿を消そうとするガイアを必死に呼び止めた
「何でしょうか?」
「この岸田は惑星エリスアから迷い込んだヴォィド虫に、卵を植え付けられています。ガイア様のおチカラで助けてやってもらえませんでしょうか?」
「なるほど…どれどれ…」
ガイアは他の星からの驚異が原因だった事もあり、何も言わず岸田の身体に手のひらをかざし全身にスライドさせた
「腸の中に10個の卵を確認しました。これですね」
「そう!それなんです!何とかなりませんか?」
「大丈夫ですよ。もう消しておきましたから」
「えっ?もう、ですか?」
アレだけ伊勢市で猛威を奮ったヴォィド虫の卵を、調べて見つけると同時に消滅させたガイアのチカラに驚嘆した佐々木
「では有栖。ファルバァスがこじ開けた転移門は、私のチカラで維持していますが…期間は1週間が限度でしょう
帰りたい日が決まったら私を呼びなさい。エリスアまで付き添って送り届けてあげますから」
「はい!有難うございます!」
有栖の返事を聞くと、ガイアは音も立てずに姿を消した
「お疲れ様 有栖。さぁ伊勢に戻ろう!」
「そうだね!25年振りに母さんの手料理も食べたくなってきたよ」
「父さん自慢のコーヒーもご馳走様してあげるぞ!」
「ふふ、それは楽しみね!【認識阻害(ハードゥーン)】」
「今のは魔法かい?」
「そうよパパ。皆から見られないようにする為の魔法なの。私たち目立っちゃったからね」
こうして獣神ファルバァスを撃破した有栖達は、有栖の魔法を隠れ蓑にして目立たぬ様にヘリで伊勢市に帰って行った
【惑星エリスア】
翌朝、部屋をknockする音が響いた
「おはようヒイロ、姉さん」
「おはようございますですの」
「ヒイロ、アリス、おはようノ」
入ってきたのはカルーア、サーシャ、コハラコだ
「んぁ?あぁ…おはよう、みんな」
「(´-﹃-`)Zz……」
「アリスお姉様ったら、まだ夢の中ですのね…やれやれですの」
「昨夜はお楽しみでしたね」
「アリス、お寝坊なノ」
「転移門でやっと帰って来たら…いきなり巨大な獣神が大暴れしていてクラウンは壊滅状態だったから…疲れたんだろうな」
「ふーん…疲れた原因はそれだけかい?」
ジト目でヒイロを見つめているカルーア。恐らく彼女は、昨夜ヒイロとアリスが熱く致したんだろうと、確信に近い予想をしていた様だ。まぁ、大当たりなのだが…
「お兄様がアリスお姉様も受け入れるなら、またお姉様達のせめぎ合いが始まるのですね?うふふ♪」
「サーシャは嬉しそうだねぇw」
人の悩み事を喜ばないでよ!…と、言いたいカルーアなのだが…
「ようやく三姉妹が揃って仲良く出来るのですの!こんな嬉しい事は無いですの!」
「確かにね。姉さんが転移した直後にサーシャが突然死んでしまった時は、姉妹が揃うのは未来永劫、2度と訪れないんだな…って絶望したからね。1日も早く工房に帰って日常を再開したいよね」
「ぐががが…」
カルーアとサーシャが三姉妹の再集結に喜んで微笑みあっている横で、長女のアリスは高いびきで気持ち良く寝ていた
「コハラコも帰りたいノ!」
「そうだなぁ…とは言え、クラウン城と城下町は壊滅状態だからな…放ったらかしで俺たちだけ帰る訳にもイカンよなぁ…」
「1週間くらい復興の手伝いをしてから帰らせて欲しいと、王様に相談してみましょうなの」
「だね!王都も気にはなるけど、わたし達の家も長くは留守にしてられないからね」
【クラウン執務室】
ここでは姫であるケイトスが事務仕事をしながら、部下たちからの相談窓口になっていた
「えっ!?クラウン近郊で新しいタイプの魔族の目撃情報ですか?…もしや、西の魔族の手の者ですか?」
「いえ。目撃情報は王都の北東部の渓谷地帯にある【キシュウ村】からでして、西の魔族の城の者ではないと思うのですが…」
「それは妙な話ですね。王都周辺と東側のエリアは、騎士隊による魔物討伐による安定が渓谷地帯であっても行き届いていたハズ…何か別の原因があるのかも知れませんね」
【その日の午後】
「失礼します。魔道士ミアナです」
「入ってください」
執務室を訪れた有栖の教え子のミアナ・ラドシャだった。キウとミアナはクラウンの復興作業の手伝いの為、王都に残って働いていた
「ケイトスさん。私の魔法が新手の魔物の活動を探知しました。その件に関して気になる話がありますので、お耳に入れておこうと思い伺いました」
「貴女たちほど優秀な者の意見であれば、コチラの方から是非ともお聞かせ願いたいわ」
ケイトスは外れの村の者の意見であろうが、優秀な者の意見には素直に耳を傾けられる考えの持ち主のようだ
「それでですね。先代王派が生命と引き換えにファルバァスを召喚した際に、近隣諸国で何ヶ所か…魔界領と繋がったGATEを確認しています」
「魔界領とですか!?」
「はい。地下深くに住む彼らがその新しいGATEを通過して現れたのかも知れない。それがキウ様の見解です」
「…有り得ますね」
王都クラウンで猛威を奮った獣神ファルバァスの脅威は去ったが、新しい問題が発生していたが…三姉妹も巻き込まれて行く事になる
続く
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