ようこそ幼い嫁候補たち ②

龍之介21時

文字の大きさ
70 / 170
化け物たちとの遭遇編

ヨシュアの初体験

しおりを挟む
【キウの館】
遅めになったが食事にありつけた三姉妹達。ようやく2階から降りてきたヨシュアも混ざり、用意された大きなテーブルにモニカ手作りの食事が並べられた

「凄い食事ですの!」
「美味しそうなの!」
「何か貴族様が食べそうな食事みたいだね」
「頂きますぅ!」

見たこともない豪華な食事に歓喜するサーシャ、コハラコ、カルーア、アリス。そのアリスが魔獣族の4人に「モニカさんが頑張って用意してくれたんだよぉ!」と説明していた

「うむ。相変わらずモニカの料理は非の打ち所が無いな!」
「モニカさんの料理を食べると帰ってきた。って安心します」
「お姉さんの料理は私も自慢なんです」
「お、おひしひじゃねーか…」

食べ慣れているキウ、ミアナ、クレアも今日の食事は大満足の様だ。その中でただ1人、顔を赤くしたまま食事をするヨシュア

「ヨシュア様、顔が赤いですよ。どうかしたのですか?」

自分達を待っている間に腕相撲をしていたとは聞いていたミアナだが、勝負の結果…アリスがヨシュアの彼女(父親と兄の公認で)になった事を知らなかった

「な、な、なんでもねーし!」

ヨシュアは必死に平然を取り繕うのだが…ワザとなのか?天然なのか?代わりに答えてしまうエルデス

「ヨシュア様は~アリスさんを~彼女になされたんですよ~」

「あうぅ!」
「ぐほっ!?言うなよ!」

照れるアリスと焦るヨシュア。更にソレを聞いたサーシャが、何やら企んでいる笑顔を浮かべる

(サーシャのあの顔、また何か良からぬ事を企んでいそうだね…やれやれ…)

今までサーシャに何度も嫌な目に合わされているカルーアは、妹サーシャの怪しい笑顔に悪い予感が働いている

「そうなんですのね!アリスお姉様の彼氏になられたんですのね(クスクス)♪」

「い、一応な。一応だぞ!その…」

恥ずかしさから言い訳をしようとするヨシュアだが…その様子を見た元魔王(ザッド)が立ち上がった!

「ヨシュアっ!一応とは何だ!勝負の結果とは言え、アリスちゃんはお前の彼女になる事を受け入れてくれたんだぞ!男なら彼女に対して、優しく誠実な態度を取れなくてどうするんだっ!」

「は、はい…真面目なお付き合いをさせて頂きます…すみません…」

父親のキウ(ザッド)に喝を入れられ、態度を改めるヨシュア

「ところでキウさん。お聞きしたい事があるのですが、宜しいですの?」

(ほうら、やっぱりキタよ!)

サーシャの言葉に、悪い予感が当たっている事を確信するカルーア

「何かな?」

「魔族では男女のお付き合いとは、どんな感じなのですの?お風呂を一緒にするんですの?一緒のお布団で就寝するんですの?」
 

サーシャはただ悪ノリしている様な言い方をしているが、もちろんソレだけでは無い。アリスが男運が無く、これまでの男との付き合いが上手く行ってない事を心配しているが故の、サーシャなりの気遣いなのだ

「ムフフ、どうなんですの?」

たぶん、そのハズだ……

「ちょっ!?何言ってんだよ!」

サーシャの問いに焦るヨシュア

「アタシと…一緒に…お風呂入りたいのぉ?」

「待てマテまて!彼女になったと言っても、初めて会ったその日に一緒に風呂は早いんじゃねーの?(汗)」

純粋無垢なアリスは真に受けて、照れながらも真剣に悩んでいる。ヨシュアは流石にマズイだろ?と言う感じだが…

「そうだな……流石に2人とも若いし、素肌の付き合いは…早かろうな…まぁ、同じ布団で寝るだけなら良かろう。な?ヒイロ君?」

「アリスはどうなんだ?」

「あの……うん。一緒に寝るくらいなら良いよぉ…彼女だもんね…ね?」

アリスは隣りに座っているヨシュアの方にゆっくり向き直り、頬をピンク色に染めて覗き込むように見てきた

(ぐはっ!何だコイツ?なんでイキナリそんな可愛い顔しやがんだよ!…あ!マズイ、さっき嗅いだ甘い匂いが蘇って来やがる!)

「ヨシュア様!何を焦ってるんですか?だいぶ前ですが一緒に寝てあげた事、何回もあるでしょーが」

「モニカ達と一緒に寝たのなんて、もう5年以上も前の話じゃねーか!」

ヨシュアはサーシャとモニカに囃し立てられ、心の余裕がなくなっていた

「アリスと…一緒に寝る…のか…」

上手く丸められたヨシュアは、アリスと一緒に寝るのは避けられないと覚悟をしていた


「それじゃ姉さん。魔王の息子さんと同じ布団で寝るんだから、身体を綺麗にしにお風呂借りようか?クレアさん良いよね?」

「はい。右奥の部屋が浴室になっております。5人くらいまでなら一緒に入れる広さがあります。今から入れますのでお待ちくださいね」



【大浴場】
一番にアリス、カルーア、サーシャ、コハラコ、エルデスが一緒に入浴した

「うーん…サーシャも胸のサイズには結構自信があるんですけど…エルデスさんは凄いですの!とてもひとつ下とは思えませんの!」

「おっきーい!柔らかーい!」

「あはは!くすぐったいですよ~。小さい頃から~既に大きくなっちゃってました~」

サーシャよりひとつ下の年齢で、彼女よりもひと回り大きいサイズを誇るエルデスの胸に魅入るサーシャ。思わずムニムニと揉むコハラコ

「ぐぬぬ…流石にこれは…目の錯覚どころの差じゃないねw……はぁ…正直に羨ましいよ」

流石のカルーアも自分とのサイズの差は歴然なので、素直に認めざるを得なかった。そんな話題で盛り上がる中、ひとりブツブツ言っているアリス

「ヨシュア君、優しくしてくれるかなぁ?」

そんな心配をしているアリスに、ミアナが優しい言葉を掛ける

「大丈夫ですよ!ヨシュア様は、みんなの前ではあんな態度ですけど、2人になったら優しくなれる人です。なにしろ元魔王(ザッド)様の息子ですからね」

ミアナの笑顔に安心を覚えるアリス


「次は魔獣族の4人で入ってきたまえ……そうだった、言葉が通じないのだな。アリスちゃん、通訳をして欲しい」

「はい。分かったよぉ」

風呂から上がったアリスが服を着て髪をタオルで拭いていると、元魔王(ザッド)から魔獣族の4人に「風呂に入れ」と伝えてくれと頼まれた。彼らと会話できるのはアリスだけだから仕方ない



【ヨシュアの部屋】
彼のひとり部屋のベッドではあるが、魔王の息子のだけはあり、2人くらいなら余裕で入れる大きさだ。アリスは先に布団に入り、ヨシュアが風呂を終えて来るのを待っていた


「ガチャ」しばらくしてから、部屋のドアが静かに開いた

「お、遅くなっちまったな…もう、寝ちまったか?」

「ううん…起きてるよぉ…」

「そ、そうか。待たせちまったかな?…入るぞ?」

「うん、どうぞぉ…今夜は優しくしてね…」
 

「( ゚∀゚):∵グハッ!!…お、お前…そのセリフはどういう時に使うか分かって言ってんのか?」

「んーん。サーシャが「そう言っておいたら間違いない」って言ってたから…」

「サーシャかよ…末っ子が1番厄介かも知れねーな…」

サーシャはエロい女だ。と認識したヨシュア。一方…男と同じ布団で寝る事には慣れているアリスだが、相手の男がこんなに緊張しているのは初めてなので、アリスも釣られて緊張していた

(だ、大丈夫だ。何も間違いを起こさなきゃ良いんだ!それに、あの三姉妹の中じゃアリスが長女だが、どう見ても一番色恋沙汰には経験が無さそうだ
次女と…特にあの末っ子なら恋愛経験が豊富かも知れないが…アリスなら男性経験は無いはずだ!何も起きるハズが無い…何も…)

普通に見たら1番奥手に見えるアリスが、1番異性との経験が低く見えて当然なのだが…実はアリスだけが生で男のキカン棒を受け入れた経験を持っているのだが、当然初対面のヨシュアに、そんな事は知り得るハズもなかった



続く
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

乳首当てゲーム

はこスミレ
恋愛
会社の同僚に、思わず口に出た「乳首当てゲームしたい」という独り言を聞かれた話。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

なほ
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

処理中です...