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化け物たちとの遭遇編
魔女の凱旋
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【エルドラ山脈中腹】
「さーてと、そろそろ休憩もこの辺にして頂上を目指さないかい?」
連戦の為に紅茶休憩を取った彼女は、1時間弱ほどの時間を過ごした
「そうですね…あと1~2時間ほどで陽も傾いてくると思いますわ。深夜の移動は危険です。陽が沈む前に到着しないと、ですね」
カルーアの提案にエリエスが同意したのをキッカケに、アリスとサーシャも紅茶セットを片付け始めた
「エルドラ山脈の頂上付近は、かなり上位の魔物が住み着いていると聞きます。ですから、狼(ハイラ)さんとお馬さんはココに残しておいた方が良いでしょう」
エリエスはこれより先に、非力な動物たちを連れていくのは危険だと提案した
「でもぉ、この辺に置き去りにするのは可哀想だよぉ…」
ハイラに母親のように甘えられているアリスは、ハイラと馬の心配をしていた
「そうだね。長期型の認識阻害(ハードゥーン)を掛けて、水と食料を2日分置いておこうか?」
ハイラと馬が困らないように対処をした。上位の魔物の存在も理由だが、山頂に向けて道が険しくなるのも考慮しての事だった。そして彼女たちは頂上を目指した
【ベイ城】
時間は1日戻り、昨日の昼過ぎ。有栖は異世界勇者の優輝達を連れて魔族の将ベイ・ガウザーが統治する地域にある魔法陣の中に転移した
「有栖、ここは?」
「だいぶ昔に…ベイの城の近くに私が作った転移用魔法陣よ」
鬱蒼(うっそう)としげる森の中に彼らは転移した。有栖は「近く」と言っているが…ベイ城は肉眼で微かに見える程度の遠くにある
「何でこんな所に設置したのよ…うわぁ…いかにも何かが化けて出てきそう…薄気味悪い森…」
「ミクイの言う通り、この森は何だか感じの悪い魔力……いや、霊力の様なものを感じます。気を付けた方が良いわね…」
アサシンを生業(なりわい)とするミクイは、その職務上いろいろな場所に潜入してきたのだが……その中でも群を抜いての気味の悪さを、この森から感じていた
ダークエルフのミントスも何かを感じており、まるで何かが化けて出てきてもおかしくない様な口ぶりだ
「おっ!アサシンちゃんも、ダークエルフちゃん鋭いね。ここは別名【死者の森】って呼ばれている場所なのよ
噂に尾ひれが付いて、あの世に繋がる抜け道が有る。なんて噂もたっているくらいよ…ところで優輝……離しなさいよ!アンタ男でしょーが!女の私にしがみつくなんてカッコ悪いわよ!」
「ボカッ!」あまりの薄気味の悪さに足が震える優輝は、思わず有栖の腕にしがみついていた
「消去の魔女。どうしてベイの城の中じゃなくて、この森の中に転移した?城内に設置してあるんしょ?」
ミクイなりに、クラウン城で防御結界を張りに来てからの有栖を観察した上で、有栖ならそれくらいの段取りは既にしている。と予測したのだが、わざわざこんな所に転移した理由がわからなかった
「この森は敵味方問わずに誰も近付きたがらないからね。それに、ここはベイの城とイシスの城のほぼ中間地点だから、何か異常が無いか?確認するのに都合良いのよ」
「そりゃー、こんな幽霊が出そうな場所、誰も近付きたくないよ」
「そういう訳で、ベイ城に帰還するついでに周囲の安全確認もしておこう。って訳よ。さいわい、こんだけ人数も居ることだし♪」
有栖が先頭に立ち、ベイの城に向かった。有栖はこの辺の地理を、優輝達に説明しながら城を目指した。つまるところ、有栖は人間側に属していた彼ら3人が今日から敵対していた魔族側に付くのだから、色々とレクチャーしながら巡回も兼ねて移動することにしたのだ
半分くらい移動した辺りの平野で、有栖は異空間ポケットを展開しその中からテント1式を出し、認識阻害の魔法を掛けてそこで食事を摂り野宿することにした
……………………………………………
「もう、そろそろ良い頃かしらね?んっ、温まったわ。優輝食べなさい。お腹空いたでしょ?パンも何種類か有るから好きなのを食べなさい」
「ズズっ…ん!?これって、コンソメスープか?それに、このパンはメロンパンじゃないか!一体どうやって入手したんだ!?」
「コンソメスープ?」
「メロンパン?」
聞き慣れない単語にミントスとミクイは首を傾げたが、地球から転移してきた有栖と優輝にしてみれば、ものすごく懐かしい味だ!
「ほら以前言ったでしょ?世界に対して張った認識阻害が強過ぎて、20年ほど誰にも気付かれずにボッチ生活してたって…あんまりにも暇だったから、地球の味を再現する料理も頑張っていたのよ」
その話を聞いた優輝は、顔の筋肉が緩みニヤニヤした
「なぁーんだ。有栖も【消去の魔女】とか恐れられていても、やっぱり女の子なんだな。可愛いところ有るじゃんかよ!」
「う、うっさいわね!!サッサと食べなさいよ!……ダークエルフにアサシン、アンタ達も食べて良いわよ。アンタ等はコレよりも肉の方が舌に合うでしょ?バーベキューセットも用意してるのよ♪」
「こんなに!?良いのか?」
「まさか…毒でも入れたのか?」
有栖はミントスとミクイの分も、ちゃんと出して分けてくれた。流石に最強と言われる魔女から提供される食事に、思わず警戒する2人だったが…
「うんめぇ!!これだよ、この味最高だよなぁ!うん、有栖は良いお嫁さんになれるよ!」
まさか、こっちの世界で地球での食事が味わえるとは思ってもいなかった優輝は、ガツガツと出されてた食材を食べている
「毒は無いようね」
「有り難くいただく!」
優輝の食べっぷりに安心した2人は、空腹を満たす為、有栖が提供した日本食を堪能した
【翌朝】
「おい!そこの怪しいお前たち止まれっ!」
朝日が登った頃から移動し始めた彼らは、昼前にはベイの城の正門に到着した。そこで門番達に呼び止められた
「はーい!お久しぶり!今帰ったわ、入れて頂戴」
「何だ貴様!?態度がデカイな。ここがベイ様の居城であると知っているのか!」
「ほほー…随分と横柄な態度ね…まぁ良いわ。ベイに伝えなさい。徳川 有栖が帰還したってね。まさかとは思うけど【消去の魔女様】を忘れてはいないでしょうね?」
「何っ!?消去の魔女?…Σ(゚□゚)あっ!!」
「ひいっ!!あ、有栖様…ようこそ無事にお帰りくださいましたっ!」
「あっ!自分、ベイ様に伝えて参りますっ!」
門番たちの横柄な態度に腹を立てた有栖は、ワザと彼らをからかう言い方をしたようだ。有栖の巨大な魔力を帯びた睨みに、大きな態度で制止してきた門番たちも恐怖した。もう1人の門番は、その場所から逃げ出すようにベイに報告に行った。すると、その直後に奥から1人のイカつい大男が現れた
「何だ貴様ら!持ち場を離れるとは何をして…んっ!?おおっ!!有栖様でしたか、これはまた…いつもながら突然居なくなっては、突然戻られますなぁ」
その男は一見、ヒューマンタイプの見た目だが、ところどころ人間とは違う箇所が見受けられた
全身のあちこちにゴツゴツとした岩が張り付き、まるで鎧の様に見えたし、眼は宝石の様な輝きをしている
「第1守備隊長、岩石魔人の【ロック・オーガント】じゃない。久しぶりね」
「今、あの男。消去の魔女に嫌味を言ったのよね?」
「だと思う。全く聞く耳持ってない感じだけど…」
かなり嫌味ったらしい言われ方をしたのに、まるで気にもしていない有栖の図太さに呆れるミントスとミクイだった
続く
「さーてと、そろそろ休憩もこの辺にして頂上を目指さないかい?」
連戦の為に紅茶休憩を取った彼女は、1時間弱ほどの時間を過ごした
「そうですね…あと1~2時間ほどで陽も傾いてくると思いますわ。深夜の移動は危険です。陽が沈む前に到着しないと、ですね」
カルーアの提案にエリエスが同意したのをキッカケに、アリスとサーシャも紅茶セットを片付け始めた
「エルドラ山脈の頂上付近は、かなり上位の魔物が住み着いていると聞きます。ですから、狼(ハイラ)さんとお馬さんはココに残しておいた方が良いでしょう」
エリエスはこれより先に、非力な動物たちを連れていくのは危険だと提案した
「でもぉ、この辺に置き去りにするのは可哀想だよぉ…」
ハイラに母親のように甘えられているアリスは、ハイラと馬の心配をしていた
「そうだね。長期型の認識阻害(ハードゥーン)を掛けて、水と食料を2日分置いておこうか?」
ハイラと馬が困らないように対処をした。上位の魔物の存在も理由だが、山頂に向けて道が険しくなるのも考慮しての事だった。そして彼女たちは頂上を目指した
【ベイ城】
時間は1日戻り、昨日の昼過ぎ。有栖は異世界勇者の優輝達を連れて魔族の将ベイ・ガウザーが統治する地域にある魔法陣の中に転移した
「有栖、ここは?」
「だいぶ昔に…ベイの城の近くに私が作った転移用魔法陣よ」
鬱蒼(うっそう)としげる森の中に彼らは転移した。有栖は「近く」と言っているが…ベイ城は肉眼で微かに見える程度の遠くにある
「何でこんな所に設置したのよ…うわぁ…いかにも何かが化けて出てきそう…薄気味悪い森…」
「ミクイの言う通り、この森は何だか感じの悪い魔力……いや、霊力の様なものを感じます。気を付けた方が良いわね…」
アサシンを生業(なりわい)とするミクイは、その職務上いろいろな場所に潜入してきたのだが……その中でも群を抜いての気味の悪さを、この森から感じていた
ダークエルフのミントスも何かを感じており、まるで何かが化けて出てきてもおかしくない様な口ぶりだ
「おっ!アサシンちゃんも、ダークエルフちゃん鋭いね。ここは別名【死者の森】って呼ばれている場所なのよ
噂に尾ひれが付いて、あの世に繋がる抜け道が有る。なんて噂もたっているくらいよ…ところで優輝……離しなさいよ!アンタ男でしょーが!女の私にしがみつくなんてカッコ悪いわよ!」
「ボカッ!」あまりの薄気味の悪さに足が震える優輝は、思わず有栖の腕にしがみついていた
「消去の魔女。どうしてベイの城の中じゃなくて、この森の中に転移した?城内に設置してあるんしょ?」
ミクイなりに、クラウン城で防御結界を張りに来てからの有栖を観察した上で、有栖ならそれくらいの段取りは既にしている。と予測したのだが、わざわざこんな所に転移した理由がわからなかった
「この森は敵味方問わずに誰も近付きたがらないからね。それに、ここはベイの城とイシスの城のほぼ中間地点だから、何か異常が無いか?確認するのに都合良いのよ」
「そりゃー、こんな幽霊が出そうな場所、誰も近付きたくないよ」
「そういう訳で、ベイ城に帰還するついでに周囲の安全確認もしておこう。って訳よ。さいわい、こんだけ人数も居ることだし♪」
有栖が先頭に立ち、ベイの城に向かった。有栖はこの辺の地理を、優輝達に説明しながら城を目指した。つまるところ、有栖は人間側に属していた彼ら3人が今日から敵対していた魔族側に付くのだから、色々とレクチャーしながら巡回も兼ねて移動することにしたのだ
半分くらい移動した辺りの平野で、有栖は異空間ポケットを展開しその中からテント1式を出し、認識阻害の魔法を掛けてそこで食事を摂り野宿することにした
……………………………………………
「もう、そろそろ良い頃かしらね?んっ、温まったわ。優輝食べなさい。お腹空いたでしょ?パンも何種類か有るから好きなのを食べなさい」
「ズズっ…ん!?これって、コンソメスープか?それに、このパンはメロンパンじゃないか!一体どうやって入手したんだ!?」
「コンソメスープ?」
「メロンパン?」
聞き慣れない単語にミントスとミクイは首を傾げたが、地球から転移してきた有栖と優輝にしてみれば、ものすごく懐かしい味だ!
「ほら以前言ったでしょ?世界に対して張った認識阻害が強過ぎて、20年ほど誰にも気付かれずにボッチ生活してたって…あんまりにも暇だったから、地球の味を再現する料理も頑張っていたのよ」
その話を聞いた優輝は、顔の筋肉が緩みニヤニヤした
「なぁーんだ。有栖も【消去の魔女】とか恐れられていても、やっぱり女の子なんだな。可愛いところ有るじゃんかよ!」
「う、うっさいわね!!サッサと食べなさいよ!……ダークエルフにアサシン、アンタ達も食べて良いわよ。アンタ等はコレよりも肉の方が舌に合うでしょ?バーベキューセットも用意してるのよ♪」
「こんなに!?良いのか?」
「まさか…毒でも入れたのか?」
有栖はミントスとミクイの分も、ちゃんと出して分けてくれた。流石に最強と言われる魔女から提供される食事に、思わず警戒する2人だったが…
「うんめぇ!!これだよ、この味最高だよなぁ!うん、有栖は良いお嫁さんになれるよ!」
まさか、こっちの世界で地球での食事が味わえるとは思ってもいなかった優輝は、ガツガツと出されてた食材を食べている
「毒は無いようね」
「有り難くいただく!」
優輝の食べっぷりに安心した2人は、空腹を満たす為、有栖が提供した日本食を堪能した
【翌朝】
「おい!そこの怪しいお前たち止まれっ!」
朝日が登った頃から移動し始めた彼らは、昼前にはベイの城の正門に到着した。そこで門番達に呼び止められた
「はーい!お久しぶり!今帰ったわ、入れて頂戴」
「何だ貴様!?態度がデカイな。ここがベイ様の居城であると知っているのか!」
「ほほー…随分と横柄な態度ね…まぁ良いわ。ベイに伝えなさい。徳川 有栖が帰還したってね。まさかとは思うけど【消去の魔女様】を忘れてはいないでしょうね?」
「何っ!?消去の魔女?…Σ(゚□゚)あっ!!」
「ひいっ!!あ、有栖様…ようこそ無事にお帰りくださいましたっ!」
「あっ!自分、ベイ様に伝えて参りますっ!」
門番たちの横柄な態度に腹を立てた有栖は、ワザと彼らをからかう言い方をしたようだ。有栖の巨大な魔力を帯びた睨みに、大きな態度で制止してきた門番たちも恐怖した。もう1人の門番は、その場所から逃げ出すようにベイに報告に行った。すると、その直後に奥から1人のイカつい大男が現れた
「何だ貴様ら!持ち場を離れるとは何をして…んっ!?おおっ!!有栖様でしたか、これはまた…いつもながら突然居なくなっては、突然戻られますなぁ」
その男は一見、ヒューマンタイプの見た目だが、ところどころ人間とは違う箇所が見受けられた
全身のあちこちにゴツゴツとした岩が張り付き、まるで鎧の様に見えたし、眼は宝石の様な輝きをしている
「第1守備隊長、岩石魔人の【ロック・オーガント】じゃない。久しぶりね」
「今、あの男。消去の魔女に嫌味を言ったのよね?」
「だと思う。全く聞く耳持ってない感じだけど…」
かなり嫌味ったらしい言われ方をしたのに、まるで気にもしていない有栖の図太さに呆れるミントスとミクイだった
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