ようこそ幼い嫁候補たち ②

龍之介21時

文字の大きさ
124 / 170
化け物たちとの遭遇編

カルーアの脅威

しおりを挟む
【一軒家屋外】
「きゃうぅっ!?」

カルーアの雷撃に吹き飛ばされたサーシャ

「サーシャぁ!大丈夫ぅ!?」

5メートルほど吹き飛ばされたが、先程カルーアを包み込んだ闇の波動を描き消そうとしたのが、カルーアの攻撃を遅らせる事になったので、サーシャは何とか結界を張るが間に合い、かすり傷程度で済んでいた

「危なかったですの…もう少し遅かったら、肌を焼かれてましたの…」

「防がれたか……」

サーシャを見詰めゆっくり向き直るカルーア。彼女の目はどこか、ぼうっとしている感じで心が灯ってないようににも見える

「カルーアちゃんが洗脳された!?」
(エリエス。あの男、メイジリッチーの様です。異常に魔力が高すぎます、危険です!)
「メイジリッチー?…リッチーの上位職なのですか?」

「ほほう!赤毛の戦士よ、随分と博識ではないですか!いかにも!ワシ様はメイジリッチーと呼ばれていまーす!
エルフの娘をワシ様の眷属にしようとしましたが…なんと高い抵抗力!ソレに回復師の強い光の魔力のせいで……一時的に支配下に置いたに過ぎませんねー。ワシ様の呪縛から解放される前に…エルフの娘よ!最大魔法でその娘をヤルのです!」

「分かったよ…マスター…」

「カルーア、駄目ぇ!!」

メイジリッチーをマスターとあおぐカルーアは、魔力を急速に高め始めた

「世界を彩る七精霊よ…」

「あっ!あの呪文は!?」
「サーシャぁっ!」

カルーアが唱え始めた詠唱の1フレーズで、脅威を感じたエリエスとアリス。アリスは一目散にサーシャの元へ走り出した

「マスターの敵を討ち滅ぼすチカラと成れ!【七精守護霊(ハーロウィーン)】!」

カルーア最大級の攻撃魔法が、サーシャに向けて放たれた!

「掴まってぇ!!」

全速力で走り寄って来たアリスがサーシャの服を掴むと、カルーアの魔法攻撃のライン上から逃がす為に、別の場所へ放り投げた

「ドシャ!」
「きゃうっ!?アリスお姉さまっ!」

カルーアの放った七精守護霊のライン上から逃げ延びたサーシャだが、足を踏ん張って彼女を投げたアリスに、その魔法が襲い掛かる!!

「ちょわあぁっ!!」

アリスは全身のバネを最大に爆発させ、真上に10メートルほど飛び上がった

「ゴバアァッ!!」

先程までサーシャが座り込んでいた位置に、カルーアが放った【七精守護霊(ハーロウィーン)】が太い光線となって駆け抜けていく

「ふわあっ!撃たれる方だとぉ、カルーアのあの魔法ってぇ、すんごく怖いぃ!」
 

アリスは上空から、足元を突き抜けていく妹カルーアの超極大魔法の威力に、心の奥底から恐怖を感じた

「カルーアお姉様のあの魔法…味方だとあんなに嬉しかったですのに、今は凄く怖いですの…」

「うんうん!アタシもだよぉ!」

姉妹であるカルーアの超極大魔法を、初めて恐ろしいと感じたアリスとサーシャ

「素ん晴らしいっ!只者ではないと思いましたがこれ程とはっ!…んおっ!?もしや、伝え聞くところの【ハイエルフ】とか言う種族なのですか!?」

支配下に置いたカルーアの超強力な【七精守護霊(ハーロウィーン)】に歓喜するメイジリッチー

その様子をメイジリッチーと対峙しながら見守っているエリエス
(ヤバいですわ…カルーアさんが支配された事で、私たちはとんでもないピンチになりましたわ)

アリス、サーシャ、エリエスは今までに経験した事のないカルーアとの対立に戦慄していた。対立する三姉妹を眺め考えるエリエス

(私のスピードと斬撃でしたら、操られていて反応が低い今のカルーアさんなら……殺す気ならば……ヤレル!しかし、そんな事をしたらアリスお姉様から嫌われます………出来ません!)

超人類の剣士エリエスならば殺す気で攻撃すれば、カルーアをやれない事はなかった…カルーアが敵ならば…

「アリスお姉様!」

サーシャはアリスの背中に「だいしゅきホールド」の構えで張り付いた

「サーシャぁ?何ぃ?(汗)」

「アリスお姉様!サーシャを背負ったまま戦ってください!サーシャが光のエネルギーをお姉様の2本のソードに流しますから。そうすればソードで、カルーアお姉様の雷は叩き切れるハズです!」

「そっかぁ!サーシャ凄いぃ!」

メイジリッチーに操られている状態のカルーアは、いつもの様な深い頭脳戦は出来ないようだ。それに動作も鈍く、ひとつひとつの動きが流れる感じではない

「【雷光龍(ジャムルフィン)】」

同時に複数放たれる威力の高い追尾式の雷撃を、アリスは2本のソードで巧みに叩き落とす!

「やったぁ!斬れるよぉ!」

(とりあえず、カルーアお姉様が得意とする雷撃は対処出来ましたの…ですが、雷撃を斬るのはアリスお姉様の精神力を激しく削るハズですの。このままでは…サーシャ達が先に…)

「ぬぬぬぬ!あの2人めぇ…まさか、あのエルフ娘の攻撃を凌ぐとは…こうなればワシ様も…」

「てやあーっ!」

エリエスはメイジリッチーに背後から斬りかかった

「うおっとー、危ないですねー!」

ロマーニャの精霊力を帯びたエクスカリバーの斬撃を「ヒラリ」と避けるメイジリッチー

「殺す気で振り抜きましたが…今の攻撃を回避しますか…ですが!邪魔はさせません!」
 

「危ない、危ない。ですが、貴女たちの1人を支配下に置いている以上、ワシ様たちの優位は動かないのですよ?」

カルーアVSアリス&サーシャ
エリエスVSメイジリッチー

ひとりフリーなメイジゴーストは、離れた場所でアリスとエリエスから受けたダメージを回復させながら、攻撃する絶好の機会を伺っていた



続く
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

乳首当てゲーム

はこスミレ
恋愛
会社の同僚に、思わず口に出た「乳首当てゲームしたい」という独り言を聞かれた話。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

なほ
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

処理中です...