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化け物たちとの遭遇編
包囲網完成!
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【有栖の部屋】
謁見の間に衛生兵たちが現れ、有栖の魔法二よって蘇生されたアナンナが治療室に運ばれて行った。有栖は優輝を連れて自室に入った
「…で有栖。アナンナさんを殺した犯人たちをどうやって見つけるんだ?」
「そうねぇ…ソイツらがマヌケじゃなけりゃ、もうこの城からは遠ざかっているでしょうね。この周辺で犯人たちが密会しそうな場所は…」
ベイに捜索しないで!と言った有栖がどんな方法で犯人を探すのか?質問していた時だった
「コンコン」
「消去の魔女さん。居る?」
ミクイが姿をあらわにして部屋に入ってきた
「あらミクイちゃん、おかえり!さっきは意地悪な質問しちゃってごめんね。今度美味しいご飯をご馳走するからさ、それで…」
「そんな事はどうでも……ご馳走!?うん、しっかりお願いする!あっ!そうじゃなくて、犯人たちを見付けたっ!」
「本当!?流石アサシンマスター、やるわね!」
「ふふん♪まぁね♪疑いは自分の手で晴らしてやったわ!」
絶対にみんなを納得させられる程の証拠を突き止めたミクイは、先ほど城から離れた森の中で見付けた者達のことを話した
【城の外周の森】
「なぁ、ホーネット。俺たちまだ、こんな所に居て大丈夫なのか?」
「なぁにフランクリン。ビビってんの?私の【認識阻害(ハードゥーン)】を破れる奴なんて、この地上には居ないって!それに、魔神【タイコンデロガ】まで居るのよ?」
城からかなり離れた位置にあるこの森で密会している3人が居た
「まぁ…俺としては…ベイ・ガウザーとやらと…戦ってみたかったがな…」
ブツ切れに話しているが、魔界から来たと思われる3人の中でブッチギリで強者のオーラを纏(まと)う彼は、ここの猛者であるベイと戦いたいようだ
「デロガもネットも軽く考えすぎだって!地上にも【消去の魔女】って化け物が居るだろーが!アイツはここの専属魔女らしいじゃねーか!遭遇したら絶対ヤバいんだから、作戦が成功したんなら、とっとと離れようぜ!」
「それも大丈夫よ!私が下調べで情報を集めといたけど、その魔女さん20年近く放浪していて、ずーっと不在らしいからさ!」
「消去の魔女か…アイツは嫌だな…10年前か?ふらーっと…魔界に遊びに来て…散々暴れて帰って行ったらしいからな…俺の師匠も…殺られた…アイツは…俺も勝てる気がせん」
3人はやはり魔界から来た猛者のようだ。今後の方針を話し合っていたのだが…彼らの背後の林の中から、大柄の男が現れる
「ほほう。貴様ら消去の魔女が居ないなら、か。ならばこの俺には勝てるとでも言うのか!」
「誰だっ!?」
「その声は、ベイ・ガウザー!」
「ほほぅ…お前がか…」
3人の後方から静かに歩み寄って来たのはベイ・ガウザー本人だった
「真ん中の男。貴様は骨がありそうだな。…ところでアナンナを殺ったのはドイツだ?んぅ!?正直に言えば…もしかすれば万が一殺さないかもしれんぞ…」
無理やり大人しく話しているが、この中にアナンナを殺った奴が居るのは明白だった
(ぐうぅ!有栖め、奴らの目的を聞き出してからだとっ?今すぐ3人まとめて叩き潰せば早いだろうが!)
今すぐにでもパワー全開で解決したいベイだが、有栖との約束を守る!と、アナンナの手前で誓っていたので、殺りたい衝動を必死に抑えていた
「ほら見ろ!バレてるじゃねーか!言わんこっちゃねー!俺は逃げさせてもらうからな!」
フランクリンという細身の魔界の男は一目散に森の奥へと走り出した。が…
「ビュヒイィィーン!」
彼の行く手を3メートルの一角巨馬(ユニコーンデストロイ)が遮っていた!
「なんだぁコイツ!?くそっ、それなら…なにぃ!?」
彼が方向を変えようとしたが…既にベイの直近の戦士隊に周囲を取り囲まれていた
「アッハッハッハッハッ(笑)本当にまだ逃げずにこんな所でたむろしてたなんて、命知らずも良いところね!」
「おっ!有栖、お前も来たのか?」
ベイの背後から有栖もやって来た。ホーネット、タイコンデロガと対峙する2人
「もう…殺って…突破するしか…ないようだな…」
「くっ、デロガ!アテにするわよ!ベイ・ガウザーは任せたわ!私はあの有栖とか言う魔法使いの女をやるわ!」
「タイコンデロガか…貴様は俺を楽しませてくれそうだな!…だが、ホーネットとやら貴様では有栖の相手にはならんな」
「舐めないでよ!魔神の地位にはまだだけど、精霊魔法に関しては自信あるんだからね!」
本当にホーネットは魔法に対して自信があるようだ。ギラつかせた目がソレを本当だ。と語っていた。が…
「へぇ、アンタ魔法で私に勝てる自信があるんだ!そりゃー楽しみね」
「当たり前さ!地上の軟弱魔法使いに負けるハズが無いっての!勝ちたいなら【消去の魔女】でも連れて来るんだね!」
「はいっ!?」
後方で見守っていた優輝は彼女の言葉に驚いたし、有栖本人も呆れていた
「くはははははっ!!有栖、コイツお前が誰だか知らないようだぞ!」
流石のベイも大笑いしている
「おかしいなぁ?魔界には10年くらい前に遊びに行って【消去の魔女】さんの凄さを「これでもか!」って、知らしめてきたんだけどなぁ……まぁ良いよ。私がその【消去の魔女】よ。ホーネットさん」
「えっ!?」
「なん…だと…」
「嘘だろー!?帰って来てるじゃねーかっ!どーすんだよ!?」
彼らは10年前、地上から来た【消去の魔女】という女に勝負を挑んだ魔界の戦士たちが、なすすべも無くズタボロにやられた!という噂は知っていたのだが…顔を見た事が無かったのが運の尽きだった
「有栖よ、もう良いか?そろそろ我慢するのも限界なのだが!?」
「まぁ待ってよ。コイツらが何しに来たのか、聞き出さないと…」
「……無理を言うなーっ!!ひとりだけ半殺しで生かしておいて、後から聞けば良かろうが!!俺はもう我慢出来んのだーっ!!!」
「やれやれ、辛抱の限界か。まぁ、ベイにしては長く持ったほうね。仕方ない、その方向で行きますか!」
戦う前から殺意の波動を我慢し過ぎているベイは、既に頭部の血管がブチ切れそうなほど脈打っている!
魔界から来たという3人に詰め寄るベイと有栖と戦士長クラス達。ここに真犯人包囲網は完成した?
果たして有栖とベイは、魔界から来た3人を打ち倒せれるのだろうか?いや、その3人は無事に逃げられるのだろうか?
続く
謁見の間に衛生兵たちが現れ、有栖の魔法二よって蘇生されたアナンナが治療室に運ばれて行った。有栖は優輝を連れて自室に入った
「…で有栖。アナンナさんを殺した犯人たちをどうやって見つけるんだ?」
「そうねぇ…ソイツらがマヌケじゃなけりゃ、もうこの城からは遠ざかっているでしょうね。この周辺で犯人たちが密会しそうな場所は…」
ベイに捜索しないで!と言った有栖がどんな方法で犯人を探すのか?質問していた時だった
「コンコン」
「消去の魔女さん。居る?」
ミクイが姿をあらわにして部屋に入ってきた
「あらミクイちゃん、おかえり!さっきは意地悪な質問しちゃってごめんね。今度美味しいご飯をご馳走するからさ、それで…」
「そんな事はどうでも……ご馳走!?うん、しっかりお願いする!あっ!そうじゃなくて、犯人たちを見付けたっ!」
「本当!?流石アサシンマスター、やるわね!」
「ふふん♪まぁね♪疑いは自分の手で晴らしてやったわ!」
絶対にみんなを納得させられる程の証拠を突き止めたミクイは、先ほど城から離れた森の中で見付けた者達のことを話した
【城の外周の森】
「なぁ、ホーネット。俺たちまだ、こんな所に居て大丈夫なのか?」
「なぁにフランクリン。ビビってんの?私の【認識阻害(ハードゥーン)】を破れる奴なんて、この地上には居ないって!それに、魔神【タイコンデロガ】まで居るのよ?」
城からかなり離れた位置にあるこの森で密会している3人が居た
「まぁ…俺としては…ベイ・ガウザーとやらと…戦ってみたかったがな…」
ブツ切れに話しているが、魔界から来たと思われる3人の中でブッチギリで強者のオーラを纏(まと)う彼は、ここの猛者であるベイと戦いたいようだ
「デロガもネットも軽く考えすぎだって!地上にも【消去の魔女】って化け物が居るだろーが!アイツはここの専属魔女らしいじゃねーか!遭遇したら絶対ヤバいんだから、作戦が成功したんなら、とっとと離れようぜ!」
「それも大丈夫よ!私が下調べで情報を集めといたけど、その魔女さん20年近く放浪していて、ずーっと不在らしいからさ!」
「消去の魔女か…アイツは嫌だな…10年前か?ふらーっと…魔界に遊びに来て…散々暴れて帰って行ったらしいからな…俺の師匠も…殺られた…アイツは…俺も勝てる気がせん」
3人はやはり魔界から来た猛者のようだ。今後の方針を話し合っていたのだが…彼らの背後の林の中から、大柄の男が現れる
「ほほう。貴様ら消去の魔女が居ないなら、か。ならばこの俺には勝てるとでも言うのか!」
「誰だっ!?」
「その声は、ベイ・ガウザー!」
「ほほぅ…お前がか…」
3人の後方から静かに歩み寄って来たのはベイ・ガウザー本人だった
「真ん中の男。貴様は骨がありそうだな。…ところでアナンナを殺ったのはドイツだ?んぅ!?正直に言えば…もしかすれば万が一殺さないかもしれんぞ…」
無理やり大人しく話しているが、この中にアナンナを殺った奴が居るのは明白だった
(ぐうぅ!有栖め、奴らの目的を聞き出してからだとっ?今すぐ3人まとめて叩き潰せば早いだろうが!)
今すぐにでもパワー全開で解決したいベイだが、有栖との約束を守る!と、アナンナの手前で誓っていたので、殺りたい衝動を必死に抑えていた
「ほら見ろ!バレてるじゃねーか!言わんこっちゃねー!俺は逃げさせてもらうからな!」
フランクリンという細身の魔界の男は一目散に森の奥へと走り出した。が…
「ビュヒイィィーン!」
彼の行く手を3メートルの一角巨馬(ユニコーンデストロイ)が遮っていた!
「なんだぁコイツ!?くそっ、それなら…なにぃ!?」
彼が方向を変えようとしたが…既にベイの直近の戦士隊に周囲を取り囲まれていた
「アッハッハッハッハッ(笑)本当にまだ逃げずにこんな所でたむろしてたなんて、命知らずも良いところね!」
「おっ!有栖、お前も来たのか?」
ベイの背後から有栖もやって来た。ホーネット、タイコンデロガと対峙する2人
「もう…殺って…突破するしか…ないようだな…」
「くっ、デロガ!アテにするわよ!ベイ・ガウザーは任せたわ!私はあの有栖とか言う魔法使いの女をやるわ!」
「タイコンデロガか…貴様は俺を楽しませてくれそうだな!…だが、ホーネットとやら貴様では有栖の相手にはならんな」
「舐めないでよ!魔神の地位にはまだだけど、精霊魔法に関しては自信あるんだからね!」
本当にホーネットは魔法に対して自信があるようだ。ギラつかせた目がソレを本当だ。と語っていた。が…
「へぇ、アンタ魔法で私に勝てる自信があるんだ!そりゃー楽しみね」
「当たり前さ!地上の軟弱魔法使いに負けるハズが無いっての!勝ちたいなら【消去の魔女】でも連れて来るんだね!」
「はいっ!?」
後方で見守っていた優輝は彼女の言葉に驚いたし、有栖本人も呆れていた
「くはははははっ!!有栖、コイツお前が誰だか知らないようだぞ!」
流石のベイも大笑いしている
「おかしいなぁ?魔界には10年くらい前に遊びに行って【消去の魔女】さんの凄さを「これでもか!」って、知らしめてきたんだけどなぁ……まぁ良いよ。私がその【消去の魔女】よ。ホーネットさん」
「えっ!?」
「なん…だと…」
「嘘だろー!?帰って来てるじゃねーかっ!どーすんだよ!?」
彼らは10年前、地上から来た【消去の魔女】という女に勝負を挑んだ魔界の戦士たちが、なすすべも無くズタボロにやられた!という噂は知っていたのだが…顔を見た事が無かったのが運の尽きだった
「有栖よ、もう良いか?そろそろ我慢するのも限界なのだが!?」
「まぁ待ってよ。コイツらが何しに来たのか、聞き出さないと…」
「……無理を言うなーっ!!ひとりだけ半殺しで生かしておいて、後から聞けば良かろうが!!俺はもう我慢出来んのだーっ!!!」
「やれやれ、辛抱の限界か。まぁ、ベイにしては長く持ったほうね。仕方ない、その方向で行きますか!」
戦う前から殺意の波動を我慢し過ぎているベイは、既に頭部の血管がブチ切れそうなほど脈打っている!
魔界から来たという3人に詰め寄るベイと有栖と戦士長クラス達。ここに真犯人包囲網は完成した?
果たして有栖とベイは、魔界から来た3人を打ち倒せれるのだろうか?いや、その3人は無事に逃げられるのだろうか?
続く
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