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2-2 おねショタ魔王と激突する。

勝負形式、決定!

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「わたしは、戦わなくていい?」
「それくらいのハンデはつけてやる。お前は玉座がやられるところを黙って見ていろ」

「ホントのホントに?」

「何度も言わせるな。決定事項だ。こちらに決定権があるって、お前が言ったんだぞ」
 よほど自信があるのか、ネウロータくんは不敵に笑った。

「ダイキは、それでいい?」
「ボクは、全力を尽くすだけだよ」

 女性の魔王とは、何度も対決している。手加減は考えていない。
 相手だって、その腹づもりなんだと思う。だからこんな大戦形式をふっかけてきたんだろうし。

「どうなんだ。勝負を受けるのか? 何もせずに帰るのか?」
「受けて立つ」

「決まりだ」
 話し合いの結果、ボクとトシコさんの勝負が決まった。

「いいんですか?」

 トシコさんの意見を聞かず、一方的に決まったが。

 ボクのいた世界だと、セクハラになるよ。

「いいんです。慣れていますから」

 オホホ、トシコさんはなんでもないように笑う。

「女の子が相手だと、いつもこうなんです」

 魔王が女子の時に限って、玉座であるトシコさんが対処するそうだ。



「でも、お強いんでしょう?」
「それなりには」

 二層まで生き残っているんだ。これまで、数々の玉座を倒してきたのだろう。主であるネウロータくんに代わり、海のカードを守ってきた強者と見ていい。


 ボクと同じ日本から来たんだ。レベルも同じくらいか、それ以上かも。


「で、ネウロータ。何で戦う?」
「そうだな……」

 ネウロータくんが考えていると、二人の魔王がお腹を鳴らす。

「あらあら、朝はちゃんと食べたのに。緊張しちゃったのね」

 トシコさんが、ネウロータくんの髪を撫でながら優しく声をかける。

「ううううるさい! クッキーを食べて胃が活性化しただけだ!」
 苦しい言い訳を、ネウロータくんが言う。

「ダイキ、わたしもおなかすいた。クッキーを見たらわたしも食べたくてガマンの限界だった」

 食いしん坊のチサちゃんが、あんなおいしそうな食べっぷりを見て耐えられるわけがなかった。

「勝負はごはんの後でいい?」
「チサ様のいうとおりです。今日はお客様なんです。ごちそうしますわ。ダイキ様、勝負はお食事の後になさいません?」
「はい。ボクもお手伝いします」

 チサちゃんが、「わたしも」っと両手を挙げる。

「あらあら。お客様の手を患わせるなんて、悪いですわ」
「構いませんよ。押しかけちゃったのは、こちらですし」

 話が決まりかけた途端、ネウロータくんが立ち上がる。

「決めた! 勝負は料理対決だ!」
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