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2-4 街作りミッション。回転寿司屋さんを建てよう。

ヌシとの対面!

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「では、あらためてようこそ、ビントバーの街へ」
 貝殻が開いて、ようやくビントバーの街が全貌を現す。

 島ほどの大きさがあるホタテ貝の上に、大都市ができていた。

「ねえ、動いてません?」
 よく見ると、こちらに近づいているような。

「島全体が、巨大な移動要塞なのです。けれど、海賊などに航路を阻まれると、お手上げなのです」

 一度、ズースミックへ進路を取っているという。
 停止していた交易と、要塞の修復をするためだ。

 ビントバーの要塞から橋が架かって、ボクたちの乗る船に取り付く。

 ベルガさんに先導してもらい、ビントバーの街を回った。

 自分の足で街を歩きたくなったのか、チサちゃんはボクから降りた。

 ボクも、チサちゃんと手を繋ぐ。

「ゴマトマとは、また違った豪華さだねっ!」

 ドワーフのお姫様であるオンコは、町の発展具合に興味を示す。

 やはりというか、エィハスは食事事情が気になるらしい。しきりに、飲食店に目を向けていた。

 ことゼーゼマンに関しては、言うまでもないだろう。目線はスケベだ。

「わきまえなよ、ゼーゼマン」
「失敬である。イエス、マーメイド・ノー、タッチのスピリッツは失っていないのである」
「ダメダメじゃん。どどめ色の脳細胞じゃん」

 ゼーゼマンが興奮するのも、無理はないと思えた。
 街行く人魚族たちは、美男美女が多い。
 足にヒレはなく、二本足で歩いている。パレオや腰蓑をはいていた。

「足があるんですね」

「ヒレを使うのは、泳ぐときだけです。歩くときは普通に足を用いますよ」

 街にいるのは、人魚族だけではない。
 半漁人というか。魚の頭や、フグの頭を持つ種族もいた。

 焼き牡蛎の屋台をしているのは、サメ頭の男性である。
 行列ができていて、一時間待ちだそうだ。

「人魚でも、色々いるんですね」
「我々の側からすれば、人間は珍しい生き物ですよ」

 それぞれの国には、それぞれの文化があって、考え方も違う。ボクは改めて気づかされた。

「さてみなさん、ヌシはこの先におりますわ。ついていらして」

 ベルガさんが向かう方向には、珊瑚でできた宮殿が建っている。外壁が虹色で、街のどんな施設よりも輝いていた。

 門の前に、真っ白いタキシードを着た半漁人が立っている。顔はナマズを思わせた。

「まあ、お父様! 恩人をお連れしましたわ」

 駆け足で、ベルガさんが半漁人さんと抱き合う。どうやら、彼がベルガさんの父親らしい。

「これはこれは。ようこそ、おいでくださいました」

「あなたがヌシ?」

 チサちゃんが尋ねると、ヌシは微笑んだ。

「はい。魔王サマ。ワタクシがこの要塞のヌシ、ビントバー王でございます」

 ヌシは、この街で最も背が低かった。
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