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最終部 決戦 風雲魔王城! 第一章 打倒勇者! 爆裂大運動会
魔王候補、集結
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最終ステージ、魔王城の庭園にて、開会式が行われることとなった。
「ここが、魔王城」
庭園といっても、魔王たち全員が整列しても余るくらいだ。
運動場どころか、野球場と言っても差し支えないだろう。
こんなにも巨大な世界を操れる存在と、ボクたちは戦おうとしているのか。
「おはよう、チサ!」
相変わらずの大声で、同じく魔王候補のマミ・ニムちゃんが声をかけてきた。
「ダイキ様チサ様、ごきげんよう」
マミちゃんを乗せて四つん這い状態になっているのは、玉座のケイスさんだ。
「おはようございます。ケイスさん」
「いよいよラストバトルなのですね。本当はもっと仲良くしたかったのですが、勝負とあっては」
「はい。やるからには全力で行くしかないんですよね」
かくいうボクも、ロボットの外装を着込んでいる。
これは、ボクが今まで装備してきた着ぐるみと融合した。
よって、すべての能力を継承しているトンデモ装備だ。
「頼もしそうです、ダイキ様。搭乗するチサ様の姿も麗しく」
ケイスさんの言う通り、チサちゃんはロボット型着ぐるみのお腹部分にあるコクピットに腰掛けている。
金属製の小さなハンドルをギュッと掴んで、気分はすっかりパイロットだろう。
デパートの屋上にある「パンダの乗り物」を想像してもらえばいいかな? あれが、お腹についている感じである。
「ケイスさんの、その格好は」
「ライオンさん」
ボクがツッコミ、チサちゃんが興奮した。
動物型のロボット着ぐるみを着ているのは、ボクだけではない。ケイスさんも、ライオンさん型の着ぐるみになっていた。
「サイドカーが急に光ったと思ったら、こうなっておりまして」
ケイスさんまで。
「私たちもよー」
「トシコさん」
ラミア族の少年を連れて女性が、こちらにやってきた。
「おお。トシコ、ペンギン」
トシコさんのキグルミは、ペンギン柄のレオタードだ。上半身は着ぐるみだけど、下はタイツを履いた素足である。ボクたちの中で、もっとも動きやすそうだけど。
「ぼくのトシコに、お前ら見惚れるなよ」
ラミア族の魔王候補ネウロータくんが、ヤキモチを焼いた。
ネウロータくんの隣には、人魚族のベルガが。
「久しぶり、ベルガ」
「おはようございます。今日は、みなさんのサポートに参りました」
ペコリと、ベルガが頭を下げる。
「ごきげんよう、みなさん」
「お、おはようございます」
自信満々なククちゃんと、自信なさげにヨアンさんがやってきた。
小さくて偉そうだが、ククちゃんの方が玉座だ。そんなククちゃんの衣装は、ハムスターである。これ以上ないチョイスだ。
「うれしいですわ。本来、決勝に参加する権利はなかったですのに」
準決勝の【カリ・ダカ】レースを棄権したからだ。
しかし、レースを妨害した神【ハメルカバー】を撃退したという功績から、敗者復活枠を手に入れたのである。
「こうなったらわたくし、精一杯ヨアンお嬢様の玉座を勤め上げますわ!」
「頼りにしていますよ、クク様」
ヨアンさんに応援されて、ククちゃんはすぐに赤面した。
「ふん、楽しんでいられるのも今のうちよ!」
そう声をかけてきたのは、ライバルの「勇者」、イクミ・モットーちゃんだ。
「ここが、魔王城」
庭園といっても、魔王たち全員が整列しても余るくらいだ。
運動場どころか、野球場と言っても差し支えないだろう。
こんなにも巨大な世界を操れる存在と、ボクたちは戦おうとしているのか。
「おはよう、チサ!」
相変わらずの大声で、同じく魔王候補のマミ・ニムちゃんが声をかけてきた。
「ダイキ様チサ様、ごきげんよう」
マミちゃんを乗せて四つん這い状態になっているのは、玉座のケイスさんだ。
「おはようございます。ケイスさん」
「いよいよラストバトルなのですね。本当はもっと仲良くしたかったのですが、勝負とあっては」
「はい。やるからには全力で行くしかないんですよね」
かくいうボクも、ロボットの外装を着込んでいる。
これは、ボクが今まで装備してきた着ぐるみと融合した。
よって、すべての能力を継承しているトンデモ装備だ。
「頼もしそうです、ダイキ様。搭乗するチサ様の姿も麗しく」
ケイスさんの言う通り、チサちゃんはロボット型着ぐるみのお腹部分にあるコクピットに腰掛けている。
金属製の小さなハンドルをギュッと掴んで、気分はすっかりパイロットだろう。
デパートの屋上にある「パンダの乗り物」を想像してもらえばいいかな? あれが、お腹についている感じである。
「ケイスさんの、その格好は」
「ライオンさん」
ボクがツッコミ、チサちゃんが興奮した。
動物型のロボット着ぐるみを着ているのは、ボクだけではない。ケイスさんも、ライオンさん型の着ぐるみになっていた。
「サイドカーが急に光ったと思ったら、こうなっておりまして」
ケイスさんまで。
「私たちもよー」
「トシコさん」
ラミア族の少年を連れて女性が、こちらにやってきた。
「おお。トシコ、ペンギン」
トシコさんのキグルミは、ペンギン柄のレオタードだ。上半身は着ぐるみだけど、下はタイツを履いた素足である。ボクたちの中で、もっとも動きやすそうだけど。
「ぼくのトシコに、お前ら見惚れるなよ」
ラミア族の魔王候補ネウロータくんが、ヤキモチを焼いた。
ネウロータくんの隣には、人魚族のベルガが。
「久しぶり、ベルガ」
「おはようございます。今日は、みなさんのサポートに参りました」
ペコリと、ベルガが頭を下げる。
「ごきげんよう、みなさん」
「お、おはようございます」
自信満々なククちゃんと、自信なさげにヨアンさんがやってきた。
小さくて偉そうだが、ククちゃんの方が玉座だ。そんなククちゃんの衣装は、ハムスターである。これ以上ないチョイスだ。
「うれしいですわ。本来、決勝に参加する権利はなかったですのに」
準決勝の【カリ・ダカ】レースを棄権したからだ。
しかし、レースを妨害した神【ハメルカバー】を撃退したという功績から、敗者復活枠を手に入れたのである。
「こうなったらわたくし、精一杯ヨアンお嬢様の玉座を勤め上げますわ!」
「頼りにしていますよ、クク様」
ヨアンさんに応援されて、ククちゃんはすぐに赤面した。
「ふん、楽しんでいられるのも今のうちよ!」
そう声をかけてきたのは、ライバルの「勇者」、イクミ・モットーちゃんだ。
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