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最終部 決戦 風雲魔王城! 第一章 打倒勇者! 爆裂大運動会
イクミちゃんと口論
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「イクミちゃん!」
相変わらず、イクミちゃんは無愛想なままだ。
姿はこちらのルールに則って、ブルマ姿だが。
ディエロゴは、トカゲの着ぐるみを着ている。
ドラゴンか、二足歩行怪獣のつもりなのかも知れない。
「アタシが優勝するってわかってんのに、まだ挑んでくるの? こっちは勇者で、邪神【ラヴホ】の力もあるのよ」
イクミちゃんが引き連れているのは、玉座持ちの勇者たちだ。
勇者全員が全身真っ黒で、口だけ笑っている。玉座の人たちも同じだ。
「何よ。あんたになんか負けないわよ! 吠え面かかないでよね!」
マミちゃんが、毅然とした態度で言い返す。
「それはどっちのセリフかしら?」
「なんですって!?」
イクミちゃんから反論されて、マミちゃんも熱くなった。
「マミ、言い争いしても仕方ない。勝負で決着をつける」
チサちゃんが、マミちゃんをなだめる。
「そうよね。あなたの言うとおりだったわ、チサ。勇者、勝負は決勝でつけるわ!」
「望むところよ。もっとも、優勝をいただくのはアタシだけど。あんたも、なにか言ってやりなさいよディエロゴ!」
興奮しながら、イクミちゃんがディエロゴに話を振った。
「今日は、イクミと遊んでやってくれ。コイツはずっと一人で戦ってきたから、寂しいんだ」
あれだけ煽ってきたイクミちゃんが、ディエロゴの一言で黙り込む。
おそらく、図星?
「ちょ、あんた!」
「事実だろう。お前はやりすぎるところはあるが、実際は誰かと対等に遊びたいだけだ。やり方が回りくどいんだよ。もっと素直になれば」
「うるさいわね! もういいわ」
ディエロゴが、手を上げて背を向けようとした。
「では、ダイキ・オサナイ、また」
「ええ存分に遊ぼう。それと……」
ボクは、ディエロゴを呼び止める。
「キミとルチャとの関係を教えてくれ。ドレン相手だと、的を射なくてさ」
「……オレに勝ったら、教えてやる」
ボクたちに友好的だから、教えてくれると思っていた。
現実は、厳しいな。
鼻を鳴らして、イクミちゃんは整列するためにこの場を離れた。
「ネウロータくんの世界で戦った勇者と同じだろうね」
あの黒い勇者たちは全員、あのときの勇者と同等の強さと見ていいだろう。
「どうだろうな。ラヴクラホテップの力を分けてもらっているなら、もっと強い可能性もある」
ネウロータくんが、相手チームの力量をチェックする。
「LOのハメルカバーより、よっぽど危険な相手ですね」
ヨアンさんがいうなら、その通りなのだろう。
強い相手なのは、間違いない。
「ダイキ、わたしたちも強くなった。あのときとは違う」
ヘタレたボクを鼓舞するかのように、チサちゃんが励ましてくれた。
「そうだよね。弱気になってちゃダメだよね」
気持ちを引き締めて、整列する。
「みなさーん、ちゅうもーく」
魔王城のテラスから、現在の魔王ロイリさんが顔を出す。
その背後には、玉座である【邪神 ラヴクラホテップ】がいた。
相変わらず、イクミちゃんは無愛想なままだ。
姿はこちらのルールに則って、ブルマ姿だが。
ディエロゴは、トカゲの着ぐるみを着ている。
ドラゴンか、二足歩行怪獣のつもりなのかも知れない。
「アタシが優勝するってわかってんのに、まだ挑んでくるの? こっちは勇者で、邪神【ラヴホ】の力もあるのよ」
イクミちゃんが引き連れているのは、玉座持ちの勇者たちだ。
勇者全員が全身真っ黒で、口だけ笑っている。玉座の人たちも同じだ。
「何よ。あんたになんか負けないわよ! 吠え面かかないでよね!」
マミちゃんが、毅然とした態度で言い返す。
「それはどっちのセリフかしら?」
「なんですって!?」
イクミちゃんから反論されて、マミちゃんも熱くなった。
「マミ、言い争いしても仕方ない。勝負で決着をつける」
チサちゃんが、マミちゃんをなだめる。
「そうよね。あなたの言うとおりだったわ、チサ。勇者、勝負は決勝でつけるわ!」
「望むところよ。もっとも、優勝をいただくのはアタシだけど。あんたも、なにか言ってやりなさいよディエロゴ!」
興奮しながら、イクミちゃんがディエロゴに話を振った。
「今日は、イクミと遊んでやってくれ。コイツはずっと一人で戦ってきたから、寂しいんだ」
あれだけ煽ってきたイクミちゃんが、ディエロゴの一言で黙り込む。
おそらく、図星?
「ちょ、あんた!」
「事実だろう。お前はやりすぎるところはあるが、実際は誰かと対等に遊びたいだけだ。やり方が回りくどいんだよ。もっと素直になれば」
「うるさいわね! もういいわ」
ディエロゴが、手を上げて背を向けようとした。
「では、ダイキ・オサナイ、また」
「ええ存分に遊ぼう。それと……」
ボクは、ディエロゴを呼び止める。
「キミとルチャとの関係を教えてくれ。ドレン相手だと、的を射なくてさ」
「……オレに勝ったら、教えてやる」
ボクたちに友好的だから、教えてくれると思っていた。
現実は、厳しいな。
鼻を鳴らして、イクミちゃんは整列するためにこの場を離れた。
「ネウロータくんの世界で戦った勇者と同じだろうね」
あの黒い勇者たちは全員、あのときの勇者と同等の強さと見ていいだろう。
「どうだろうな。ラヴクラホテップの力を分けてもらっているなら、もっと強い可能性もある」
ネウロータくんが、相手チームの力量をチェックする。
「LOのハメルカバーより、よっぽど危険な相手ですね」
ヨアンさんがいうなら、その通りなのだろう。
強い相手なのは、間違いない。
「ダイキ、わたしたちも強くなった。あのときとは違う」
ヘタレたボクを鼓舞するかのように、チサちゃんが励ましてくれた。
「そうだよね。弱気になってちゃダメだよね」
気持ちを引き締めて、整列する。
「みなさーん、ちゅうもーく」
魔王城のテラスから、現在の魔王ロイリさんが顔を出す。
その背後には、玉座である【邪神 ラヴクラホテップ】がいた。
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