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4-3 ラストダンジョンへ!

ごっこじゃない、ごっこ遊び

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「どうだー。強そうだろー? お前たち魔物なんてやっつけてやるんだぞー」
「まあ、かまってあげてくれないか?」

 自信満々のアーデルハイドに対して、エィハスはこちらに慈愛の言葉を送る。

 エィハスの頼みだもんね。わかるよ。

「ダイキ、下がって」

 しかし、チサちゃんは本気モードである。玉座であるボクから降りて、単独で戦おうとしていた。

 そこまでする必要あるかな?

「うけてみよー」

 アーデルハイドが、ステッキから……ブレスを放射した!?

 チサちゃんが魔法のフィールドで防がなかったら、アウトだったね。

「マジカル流星落とし!」

 さっきブレスを吐き出したステッキの先端が、巨大化した。

「肉弾戦でも、魔王は負けない!」

 チサちゃんは、手持ちの杖で応戦する。

 その直後、ゼロ距離からパンチとキックが繰り出された。

「やるなー」
「そっちこそ」

 距離をとった後、魔法の応酬が始まる。

 アーデルハイドが電撃を飛ばす。

 対するチサちゃんは土魔法で、地面を盛り上げた。避雷針を作ったのである。

「なに今の!? すべてが消し飛びそうになったよ!?」

 それだけじゃない。さっきまで学校だったはずの景色まで、変わっているじゃないか。どこかの採掘場みたいな場面になっている。

「今、行われているのは、本気のままごとだ。我々にとってはごっこ遊びだが、彼女たちにはこういう風に映っている。それが、視覚化されているのだ」

 ああ、たしかマミちゃんと初めて会ったとき、砂遊びしたっけ。
 そのときも、リアリティのあるカードゲームだったよな。
 カードのモンスターが実体化して、実際に戦うスタイルだったのを思い出す。
 最終的には、チサちゃんとマミちゃんが本気で戦ったんだ。

「でも、アーデルハイドってエルフだよね? 大丈夫かな?」

 あの子はゼーゼマンの孫だ。
 ゼーゼマンがエルフなので、彼女もおそらくエルフだろう。

「エルフと魔族なら、戦力差は歴然だ。しかし、アーデルハイドは邪神ラヴクラホテプから力をもらっている」

 だから、あれだけの力を発しているのか。

「キミは参戦しないの、エィハス?」
「後見人だ。危なくなったら手を出すさ」

 チサちゃんは氷の魔法を込めたパンチを。

 迎え撃つアーデルハイドは、炎の魔法が付与された膝蹴りを繰り出す。

「ボクたちは、介入しないほうがいい?」
「かもな。これはごっこ遊びだ。飽きたら終わるさ。世界に被害も及ばない。それまで、行く末を見守ろうじゃないか」

 エィハスと、机をくっつけあった。

 二人がごっこに興じている間、お茶をいただくことにする。
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