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4-4 運命の戦い! それぞれの世界線!
イクミ、融合
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もう、戦うしかないのか。
「ダイキ、やるしかない」
「そうだね」
戦闘が始まる。極めてオーソドックスな戦いだ。
チサちゃんが、火球を撃つ。
対するイクミちゃん側は、ディエロゴが魔法で反撃してきた。雷で障壁を張り、こちらへ魔法を打ち返してくる。イクミちゃんは近接担当のようだ。
ボクたちとは、近接と魔法攻撃の担当が違うのか。
イクミちゃんの、光線剣が迫る。
偃月刀と剣がぶつかって、ツバ迫り合いに。
「待ってよ、イクミちゃん! みんなで協力する道だってあるはずだ」
ラヴクラホテップは、こんな世界を作り上げるような存在だ。一人でやったって勝つ想像が浮かばない。全員でかかった方がいいと思うが。
「これまでの魔王たちは、単身でアイツに挑んできた。戦いを通して、自分たちの世界線を守ってきた。今度はアイツがやられる番」
イクミちゃんの怒りは、ボクたちに向いていない。ラヴクラホテップに向けられている。
「アイツは、あたしの大事な黒竜ルチャを消し飛ばした。許せない」
やはり、イクミちゃんが周りを拒絶するのは、ルチャへの思いがあるからだ。
「復讐なんて、ルチャだって望んでいないよ!」
「アンタになにがわかるの!? ルチャでもないくせに!」
「ルチャじゃなくったって、わかる!」
黒竜ルチャは、イクミちゃんにこんなことをしてほしいわけない。
「ボクは聞いた。ルチャの声を! イクミちゃんを止めてくれって」
あの声は、きっと黒竜ルチャなんだ。
「ウソだ! ルチャがあんたみたいなデクノボウに何かを託すなんて考えられない!」
しかし、イクミちゃんの耳には届かない。
イクミちゃんが、ボクたちを弾き飛ばす。
「あたしは、ラヴクラホテップを倒す。そして、ルチャを取り戻す……融合!」
イクミちゃんとディエロゴが、融合を始めた。
ディエロゴのヨロイがウロコに変わり、黄金のドラゴンへと姿を変える。等身はボクたちと変わらない。頭がドラゴンへと変形し、首からはイクミちゃんが顔を出す。いわゆる着ぐるみだ。
「これが、あたしたちの力だ」
ドラゴンが、炎を吐く。
これは防ぎきれない。ボクは横へと逃げた。
炎は、岩をも溶かす。
本気だ。
イクミちゃんは本気で、ボクたちを消そうとしている。
「ディエロゴ、キミだってイクミちゃんに、こんなことをして欲しくはないはずだ」
「オレは、彼女の気が済むまで協力するだけだ」
あくまでも、主体性はないと。
「ダイキ。二人を目覚めさせるには、本気になるしかない」
全力でぶつかって、勝つしかない。
「それじゃあ、イクミちゃんは」
「大丈夫。問題ない」
「ボクに、イクミちゃんを倒せるかな?」
「イクミの暗い気を晴らすことができるのは、ルチャの気持ちを知っているダイキだけ」
こんな頼りないボクを、チサちゃんは信頼してくれている。
「チサちゃん、【黒龍拳】に全部のポイントを振り直すよ」
「ダイキ、やるしかない」
「そうだね」
戦闘が始まる。極めてオーソドックスな戦いだ。
チサちゃんが、火球を撃つ。
対するイクミちゃん側は、ディエロゴが魔法で反撃してきた。雷で障壁を張り、こちらへ魔法を打ち返してくる。イクミちゃんは近接担当のようだ。
ボクたちとは、近接と魔法攻撃の担当が違うのか。
イクミちゃんの、光線剣が迫る。
偃月刀と剣がぶつかって、ツバ迫り合いに。
「待ってよ、イクミちゃん! みんなで協力する道だってあるはずだ」
ラヴクラホテップは、こんな世界を作り上げるような存在だ。一人でやったって勝つ想像が浮かばない。全員でかかった方がいいと思うが。
「これまでの魔王たちは、単身でアイツに挑んできた。戦いを通して、自分たちの世界線を守ってきた。今度はアイツがやられる番」
イクミちゃんの怒りは、ボクたちに向いていない。ラヴクラホテップに向けられている。
「アイツは、あたしの大事な黒竜ルチャを消し飛ばした。許せない」
やはり、イクミちゃんが周りを拒絶するのは、ルチャへの思いがあるからだ。
「復讐なんて、ルチャだって望んでいないよ!」
「アンタになにがわかるの!? ルチャでもないくせに!」
「ルチャじゃなくったって、わかる!」
黒竜ルチャは、イクミちゃんにこんなことをしてほしいわけない。
「ボクは聞いた。ルチャの声を! イクミちゃんを止めてくれって」
あの声は、きっと黒竜ルチャなんだ。
「ウソだ! ルチャがあんたみたいなデクノボウに何かを託すなんて考えられない!」
しかし、イクミちゃんの耳には届かない。
イクミちゃんが、ボクたちを弾き飛ばす。
「あたしは、ラヴクラホテップを倒す。そして、ルチャを取り戻す……融合!」
イクミちゃんとディエロゴが、融合を始めた。
ディエロゴのヨロイがウロコに変わり、黄金のドラゴンへと姿を変える。等身はボクたちと変わらない。頭がドラゴンへと変形し、首からはイクミちゃんが顔を出す。いわゆる着ぐるみだ。
「これが、あたしたちの力だ」
ドラゴンが、炎を吐く。
これは防ぎきれない。ボクは横へと逃げた。
炎は、岩をも溶かす。
本気だ。
イクミちゃんは本気で、ボクたちを消そうとしている。
「ディエロゴ、キミだってイクミちゃんに、こんなことをして欲しくはないはずだ」
「オレは、彼女の気が済むまで協力するだけだ」
あくまでも、主体性はないと。
「ダイキ。二人を目覚めさせるには、本気になるしかない」
全力でぶつかって、勝つしかない。
「それじゃあ、イクミちゃんは」
「大丈夫。問題ない」
「ボクに、イクミちゃんを倒せるかな?」
「イクミの暗い気を晴らすことができるのは、ルチャの気持ちを知っているダイキだけ」
こんな頼りないボクを、チサちゃんは信頼してくれている。
「チサちゃん、【黒龍拳】に全部のポイントを振り直すよ」
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