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第二章 銃と仲間をゲット! なのに相方が聖剣・魔剣に夢中で草
第25話 冒険者用の訓練場を新設
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翌朝を迎えた。オレたちは朝食後、領地から出る。
「ホントにクニミツって、朝ごはんもおいしく作れるのね!」
お腹をさすりながら、ピエラが満足げに語った。
「簡単なやつだけならな」
目玉焼きと味噌汁とおにぎりだけだ。大したものは、作っていない。
「でも、素朴な味がクセになるモジャ」
「うむ。いつも感謝だな」
ルイやウニボーから、称賛される。
「クニミツは、謙遜しすぎ。もっと自信を持っていい」
モモコからも、お墨付きをもらった。
道中、モンスターを倒しつつ、先へ進む。このあたりは、まだ魔物も弱い。
ピエラの両親と合流して、先祖の迷惑を詫びる旅にピリオドを打つのだ。
「当面の目的は、第一村人を見つけることだね」
「いい人に会えるといいのだが」
オレたちの目的は、領地に人を集めて働いてもらうことである。遠出すれば、職にあぶれている人がいるに違いない。
しかし、懸念材料もある。
先日ドリスさんから、こんな相談を受けていた。「冒険者が、弱すぎる」と。
たしかにこの付近の若い冒険者は、ゴブリンの討伐にさえ手を焼いている。全体的に、平和すぎるのが原因だった。
「こんなに弱いのに、倒すのに一苦労とは」
肉の材料となる、一角ウサギをつかむ。
「私のせいだな。付近の魔物を、ほとんど狩り尽くしてしまったんだ」
ルイが、自責の念にかられている。
「いや、お前のせいじゃないな」
ここは全体的に、冒険者たちが育ちにくい。どちらかというと、農耕や商売の方が発達しているからな。
オレたちが活動して、付近の魔物を狩るという手もある。しかしそれでは、いつまで経っても若手が育たない。
「いいことを思いついた」
さっそくオレは、ポータルをウニボーに作ってもらう。領地に一旦戻った。かまどでゴーレムを作る。
「例の人形コピーをくれ」
「ほい」
モモコからコピー人形をもらって、ゴーレムの体内にはめ込む。
「これで、ゴースト・ゴーレムの完成だ」
ネクロマンサーの力で、やられても再生するように作ってある。
「それをどうするの?」
続いて、近所にあるダンジョンへと戻った。
「ダンジョンの奥に、ボス部屋を作って、と」
簡単な壁で間仕切りをして、ボスの部屋っぽくする。
「あとは、試運転だな」
せっかく作ったゴーレムを、剣で殴って叩き壊す。
「え、壊しちゃうの?」
「試運転だからな。見ていろ」
グググ、とゴーレムが再生を始める。
「数分ってところか」
「どういうこと?」
「これで、経験値を稼げる上に、ピエラの先祖を攻撃できる」
モンスターは数分経ったら再生するので、もう一度戦うことも可能だ。天才ノームの霊とある程度つながっているため、割と多めの経験値を稼げるはず。事実、オレもそれなりの経験値をもらった。
「なるほど! こちらから出向かなくても、来てもらったらいいのか!」
ルイが手を叩く。
「すごいね。私もやってみたい」
そこからは、順番で殴り合いとなった。
「ホントね。経験値が入るわ。身内を殴るからどうしようと思ったけど、うしろめたさなんて全然感じなかったわね」
どこまで嫌われていたんだろうな、このノームは。
続いて、アンファンの冒険者ギルドに「小さいダンジョンに、反撃してこないボス『フォサーティズゴースト』が出現」のお触れを出してもらう。
こうすれば、若手の冒険者だけではなく、ノームに嫌がらせを受けた住民も殺到するはずだ。フォサーティの名前があるのだから。
一日一体まで討伐可能という条件を付けて、ダンジョンに設置した。
「ありがとう、クニミツ。何から何まで」
「いや、昔遊んだゲームでそういうボスがいたなーと思い出しただけだ」
古いゲームだが。
とまあ、これで何の気兼ねもなく、旅ができそうだ。
「それでは、今度こそ行くか」
「いざ、第一村人探し!」
「ホントにクニミツって、朝ごはんもおいしく作れるのね!」
お腹をさすりながら、ピエラが満足げに語った。
「簡単なやつだけならな」
目玉焼きと味噌汁とおにぎりだけだ。大したものは、作っていない。
「でも、素朴な味がクセになるモジャ」
「うむ。いつも感謝だな」
ルイやウニボーから、称賛される。
「クニミツは、謙遜しすぎ。もっと自信を持っていい」
モモコからも、お墨付きをもらった。
道中、モンスターを倒しつつ、先へ進む。このあたりは、まだ魔物も弱い。
ピエラの両親と合流して、先祖の迷惑を詫びる旅にピリオドを打つのだ。
「当面の目的は、第一村人を見つけることだね」
「いい人に会えるといいのだが」
オレたちの目的は、領地に人を集めて働いてもらうことである。遠出すれば、職にあぶれている人がいるに違いない。
しかし、懸念材料もある。
先日ドリスさんから、こんな相談を受けていた。「冒険者が、弱すぎる」と。
たしかにこの付近の若い冒険者は、ゴブリンの討伐にさえ手を焼いている。全体的に、平和すぎるのが原因だった。
「こんなに弱いのに、倒すのに一苦労とは」
肉の材料となる、一角ウサギをつかむ。
「私のせいだな。付近の魔物を、ほとんど狩り尽くしてしまったんだ」
ルイが、自責の念にかられている。
「いや、お前のせいじゃないな」
ここは全体的に、冒険者たちが育ちにくい。どちらかというと、農耕や商売の方が発達しているからな。
オレたちが活動して、付近の魔物を狩るという手もある。しかしそれでは、いつまで経っても若手が育たない。
「いいことを思いついた」
さっそくオレは、ポータルをウニボーに作ってもらう。領地に一旦戻った。かまどでゴーレムを作る。
「例の人形コピーをくれ」
「ほい」
モモコからコピー人形をもらって、ゴーレムの体内にはめ込む。
「これで、ゴースト・ゴーレムの完成だ」
ネクロマンサーの力で、やられても再生するように作ってある。
「それをどうするの?」
続いて、近所にあるダンジョンへと戻った。
「ダンジョンの奥に、ボス部屋を作って、と」
簡単な壁で間仕切りをして、ボスの部屋っぽくする。
「あとは、試運転だな」
せっかく作ったゴーレムを、剣で殴って叩き壊す。
「え、壊しちゃうの?」
「試運転だからな。見ていろ」
グググ、とゴーレムが再生を始める。
「数分ってところか」
「どういうこと?」
「これで、経験値を稼げる上に、ピエラの先祖を攻撃できる」
モンスターは数分経ったら再生するので、もう一度戦うことも可能だ。天才ノームの霊とある程度つながっているため、割と多めの経験値を稼げるはず。事実、オレもそれなりの経験値をもらった。
「なるほど! こちらから出向かなくても、来てもらったらいいのか!」
ルイが手を叩く。
「すごいね。私もやってみたい」
そこからは、順番で殴り合いとなった。
「ホントね。経験値が入るわ。身内を殴るからどうしようと思ったけど、うしろめたさなんて全然感じなかったわね」
どこまで嫌われていたんだろうな、このノームは。
続いて、アンファンの冒険者ギルドに「小さいダンジョンに、反撃してこないボス『フォサーティズゴースト』が出現」のお触れを出してもらう。
こうすれば、若手の冒険者だけではなく、ノームに嫌がらせを受けた住民も殺到するはずだ。フォサーティの名前があるのだから。
一日一体まで討伐可能という条件を付けて、ダンジョンに設置した。
「ありがとう、クニミツ。何から何まで」
「いや、昔遊んだゲームでそういうボスがいたなーと思い出しただけだ」
古いゲームだが。
とまあ、これで何の気兼ねもなく、旅ができそうだ。
「それでは、今度こそ行くか」
「いざ、第一村人探し!」
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