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第三章 元暗黒騎士、副業する
第27話 ドランゴ王国姫
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神輿に担がれて、傘を指した女性が舞い降りてくる。
その姿を、アクータ塔の住人たちが見上げていた。
女性が、傘を閉じる。
ツインテールの髪が、角のように巻き上がっていた。目つきは鋭く、氷のように冷たい。ヒナ王女と違って、ややふくよかな印象を受ける。金色の鱗を思わせる、スパンコールのドレスに身を包んでいた。
姫様の美しさは、ヒナ王女とも引けを取らない。しかし、どことなく冷たさを放っていた。
神輿を担いでいるのは、この間ヒナ王女が倒したドラゴンたちである。
あの女性も、竜か?
「なんだ、あれは?」
「彼女はドランゴ国のプリンセス、ジリーク姫だ」
「ドランゴ王国って……」
たしかドラゴンの納める国で、勇者の故郷であるエイジエイトと、親交が深かったはずだ。
「この間テレビでやってた、学生野球大会の試合があったろ? そのときの来賓者に、混じっていたぞ。モンは、見ていなかったのか?」
「そこまで、熱心に見てねえよ」
アンテナの修理もあったし。
「ピーザンも、ドラゴンだろ? お前とも、姉妹のようなもんじゃないのか?」
「そうなんだけどなー。アイツ、めちゃ野心家でさー。人間が世界を守ったってことを、快く思ってねーんだよなー」
なるほど。アイツだけが火種なわけか。
では俺たちは、ドラゴンの過激派にケンカを売ってしまったと。
「ようこそ、ジリーク姫」
「ごきげんよう、ヒナ・エイジアさま。先日のモナカ、大変おいしくいただきました。ありがとうございますわ」
「いえいえ。お口に合いまして、なにより」
何気ない会話のはずなのだが、漂う緊張感が鋭い。
場の空気が、一気に張り詰めていた。
俺たちも、ドランゴ国の従者たちも、動けないでいる。
「こんななにもないところに、よくおいでくださいましたね」
「なにもないだなんて、よくも言いますわね?あなたが次元の裂け目を私物化していることは、我々ドラゴンも重々承知している所存ですわ」
やはり、彼女も裂け目の文明を狙っているのか。
「先日のドラゴンは、あなたの差し金ですね?」
「ええ。あなたの強さを調べようとしましたが、実験体にもなりませんでしたね」
「悼むお気持ちは、ないと?」
一応、ピーザンはドラゴンを丁重に葬った。
「結構ですわ。あのような低俗者、アイスの棒でも刺していればよいのです」
不届き者とは言え、部下に対して随分な言い方である。
「いくらなんでも、ひどすぎないか?」
「あんなもんだぞ、アイツに限っては」
倫理観は、ないと思ったほうがいいな。
「あなたの強さなど、あのピーザンさんが配下になった時点で推し量れたのですわ。部下を切り捨てるまでもございませんでしたわ。情報のとおり」
「情報とは?」
「あなたは、人間ではございませんのね。勇者の家系と、次元の裂け目からきた侵略者との間に生まれたと」
その姿を、アクータ塔の住人たちが見上げていた。
女性が、傘を閉じる。
ツインテールの髪が、角のように巻き上がっていた。目つきは鋭く、氷のように冷たい。ヒナ王女と違って、ややふくよかな印象を受ける。金色の鱗を思わせる、スパンコールのドレスに身を包んでいた。
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あの女性も、竜か?
「なんだ、あれは?」
「彼女はドランゴ国のプリンセス、ジリーク姫だ」
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たしかドラゴンの納める国で、勇者の故郷であるエイジエイトと、親交が深かったはずだ。
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「そこまで、熱心に見てねえよ」
アンテナの修理もあったし。
「ピーザンも、ドラゴンだろ? お前とも、姉妹のようなもんじゃないのか?」
「そうなんだけどなー。アイツ、めちゃ野心家でさー。人間が世界を守ったってことを、快く思ってねーんだよなー」
なるほど。アイツだけが火種なわけか。
では俺たちは、ドラゴンの過激派にケンカを売ってしまったと。
「ようこそ、ジリーク姫」
「ごきげんよう、ヒナ・エイジアさま。先日のモナカ、大変おいしくいただきました。ありがとうございますわ」
「いえいえ。お口に合いまして、なにより」
何気ない会話のはずなのだが、漂う緊張感が鋭い。
場の空気が、一気に張り詰めていた。
俺たちも、ドランゴ国の従者たちも、動けないでいる。
「こんななにもないところに、よくおいでくださいましたね」
「なにもないだなんて、よくも言いますわね?あなたが次元の裂け目を私物化していることは、我々ドラゴンも重々承知している所存ですわ」
やはり、彼女も裂け目の文明を狙っているのか。
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「ええ。あなたの強さを調べようとしましたが、実験体にもなりませんでしたね」
「悼むお気持ちは、ないと?」
一応、ピーザンはドラゴンを丁重に葬った。
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「あんなもんだぞ、アイツに限っては」
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「あなたの強さなど、あのピーザンさんが配下になった時点で推し量れたのですわ。部下を切り捨てるまでもございませんでしたわ。情報のとおり」
「情報とは?」
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