BOYS

aika

文字の大きさ
42 / 61

♤『バスルーム』(SIDE 椎堂 獅)※R-18 ボーカル(俺様系)Xボーカル(ツンデレ)

しおりを挟む

~~~~登場人物~~~~



♤椎堂 獅(しどう れお) 24歳 

ロックバンド「ジュネス」のボーカル。フランスと日本のハーフ。金髪、青い瞳。
筋肉質で胸板が厚くがっしりとした体、190センチの長身。
女遊びが激しい俺様男。いつも偉そうな態度。声がでかい。
雷の弟で、アイドルの陸が好きだったが靡かず、同じ顔の雷にちょっかいをかける。



♤八神 雷(やがみ らい)19歳 

ロックバンドSAWのボーカル。
赤髪のウルフヘア、黒のインナーカラー。肩下10センチの長髪。
小柄だが声量がものすごい。きつい印象を与える目力があるが、童顔で可愛い顔立ちなのがコンプレックス。八重歯がかわいい。
性格はキレやすく攻撃的。舐められないように肩肘を張って生きている。
人見知り、ツンデレ、天邪鬼だが、根はとても繊細、純粋で傷つきやすい。寂しがり屋。






~~~~~~~~~~



♤『バスルーム』(SIDE 椎堂 獅)


合同合宿の後も、SAWのメンバーとはちょくちょく集まって
飲んだり、食べたり交流している。

合宿の買い出しでペアになった俺と雷は、連絡先を交換して2人で会うようになった。


ライブに行ったり、食事に行ったりした後、俺の部屋で過ごそうと提案しても、
ガードが固い雷はなかなか誘いに乗ってこない。

抱きたいと思ってから、その目的を達成するまでの道のりが、
険しければ険しいほど、俺は燃えてしまう。

なかなか手に入らないものを追いかけてしまうのは、雄の本能だろう。


ようやくあの生意気な天邪鬼を、自分のモノにするチャンスが目の前に転がり込んだ。


雷が行ってみたいと言った軽井沢のレストランまでドライブして、飯を食った帰り道。

大雨警報が出て、一時的に帰路が通行止めになった。

もう日も落ちていたし、大雨の中運転して帰るのも危ないという事になり、
近くにある俺の別荘に泊まることにした。

二人とも明日の仕事は午後開始のスケジュール。



大雨の中、駐車して別荘まで走る。
数十メートルの距離だというのに、激しく打ち付ける雨に俺たちはびしょ濡れになった。

屋内に入ってすぐに風呂を沸かす。

「すげー濡れたな。雷、このタオル使え。」

「あ、ありがと・・・」

雷は目も合わせず、素っ気なくバスタオルを受け取り、
窓のそばで外を見ながら髪を拭く。

様子がおかしい。

明らかに動きが硬い。緊張しているのか?



あれから何度かキスをしたが、それだけ。

俺は雷を抱きたくてウズウズしていたが、そう簡単にはやらせてくれそうになかった。



さらに激しくなった大雨の音は、部屋の閉塞感を増す。

この世界で二人きり、取り残されてしまったようだ。

お互いの存在のみを強く感じる。


「雷、なぁ。こっち来いよ。」

交差する視線が、熱を持っているようだった。

身体が熱くなる。



二人を現実に引き戻すように、

湯張り完了の電子音が、部屋に鳴り響いた。


驚いたのか、彼はビクッと身体を震わせて、

音の方向を見る。


「なぁ、一緒に入ろうぜ。」


「お前が先に入れよ、」

「風邪ひくだろ。お前に風邪引かせたら綾と亮に文句言われるのは俺だぜ?」


雷は俯いたまま、大人しく手を引かれてドレッシングルームまでついて来た。


俺が思い切りよく来ていたTシャツを脱ぐと、

雷は見ていられないという顔で、背を向けた。

「お前も脱げよ。風邪引くぞ。」

彼の背中から手を回して、シャツのボタンを外す。

黙って俯いたままでいる彼の耳は真っ赤で、この場で押し倒して
奥まで犯してやりたい衝動に駆られる。


「お前、可愛すぎるだろ。」

何とか理性を保つ。


元々俺は感情や衝動に身を任せるタイプで、理性なんてほとんど持ち合わせていない。

力づくで従わせたい。

押さえつけて、俺のモノでめちゃくちゃに鳴かせたい。

相手のことを考えて止まるなんてことは、今までなかった。


無理矢理犯したりしたら、もう二度と会ってもらえないかもしれない。

そう危惧する気持ちが、俺の衝動に歯止めをかけていた。



今までは一度寝たらそれきり、という相手が多かった。

一人の人間相手に深い興味を持った経験はない。

そんな俺が、関係を持った後のことまで考えるなんて。



それくらい俺は、雷のことを特別扱いしている。




下着までは脱がせず、ガラス張りの扉を開けて、シャワーを浴びる。


俺が湯船に浸かったところで、雷がバスルームに入ってきた。



激しい欲情が体内を駆け巡る。


彼の華奢な身体。


ようやく触れることができる距離にまで漕ぎ着けた。



泡風呂の中へ隠れるように、肩まで身を沈めた彼が、

俺に向き合うのが恥ずかしいのか、横をむいて顔を逸らす。


ベンチタイプの広々とした浴槽は、大人の男二人が入ってもまだ余裕があるサイズだ。



「なんだよ、こっち来いよ。」


「やだ・・・・」


「恥ずかしいのか?」


「ちが・・っ、そんなんじゃねぇよ、」



極度の恥ずかしがり屋で、天邪鬼。



腕を引っ張って引き寄せ、自分の腕の中にすっぽりと彼を包み込む。



「触るな・・・っ、」


俺の勃ちあがったモノが彼の背中に触れる。


彼は慌てて身を縮め、赤面した。




可愛い。




彼の腹から太ももにかけて、少しずつ手のひらで撫で下ろすと、

勃起した彼の中心が熱を主張している。


「や・・触る・・なぁ・・・っ」


声はすでに甘ったるく俺を誘うもので、

焦らされた分、何倍にも膨れてしまった欲求が体を突き動かした。



硬さを確かめるように、片手で彼のモノを握りしめる。


「んッ・・・あ・・・・」


強く握っただけで、彼は快感を逃すように身動いだ。



もう片方の手で、乳首を潰すようにこねくり回す。


苦しそうに前屈みに腰を折って、可愛い声をあげた。



「やだ・・・っ、れお・・・ッ」


「いやだ、じゃなくて、気持ちイイ、だろ?」



いやいや、と首を振る。



「素直に言えよ。」


「あ・・・ッ、ンンっ、あ!」


ゆさゆさと揺さぶるように、彼の裏筋を撫でると、

すぐに切羽詰まった声を上げた。



「気持ちイイこといっぱい教えてやるよ。」


雷が可愛くて、彼が泣き出すまでいじめ倒してやりたいという

歪んだ欲望が身を襲う。



「あっ、あ・・・ッダメ、れお・・・ッ」



顔が見たい。



「う~ッ、やだ・・・ッ」



苦しそうに腰を揺らす雷の耳元に口付けた。



「雷、イけよ、」



シュッシュッと激しくシゴくと、彼はすぐに絶頂に達した。


「あ・・ッ、あ・・・・・!!出ちゃ・・・ぅ・・・ッッ!!」



お湯が大きく波立ち、

泡が弾ける。


雷は何度か腰を震わせて、勢いよく射精した。


こちら側を向かせると、彼は涙目で俺を睨み上げる。



やべぇ、最高にそそる。



射精した直後だというのに、彼のペニスは変わらず反り立ったままだ。


貪るように唇に喰らいつく。



「ん・・ッ・・ふ・・・ッ」



湯船の淵に手をついて後ろを向かせ、彼の秘部を舌でほぐす。


彼は抵抗して多少暴れたが、秘部に指を深く差し込んだ途端、大人しくなった。


穴を広げるように指で円を描きながら、

彼の滑らかな肌に口付ける。


尻に口付けて強く吸うと、白い肌に赤い傷痕が残った。



「あッ・・・や・・・だ・・・ッ」


気持ちがイイ時は、嫌だと口にする。


この天邪鬼な性格が可愛くて、

つい意地悪をしたい気持ちになる。



「もしかして、シたことねぇのかぁ?セックス。」



雷は面白いくらいに、真っ赤に顔を染めた。



可愛い。




指を増やして、さらに深くほぐしていく。


ピクピクと、華奢な体が快感に跳ね上がる。



快楽に慣れていない、未熟なカラダ。




俺の中心は、もはや破裂寸前だった。




「雷、もう我慢できねぇ。お前の中に入りたくて、たまんねぇよ。」


指を引き抜き、自身の欲望に触れる。


これは痛いかもしれねぇなぁ。


自分のサイズのデカさは自覚があった。


この華奢な雷の身体に、耐えられるだろうか?



覚悟を決めたのか、大人しく衝撃に備える彼を抱え上げると、

湯船の中のベンチスペースに腰掛ける。


自分の膝に座らせて、向き合うと、彼は涙目で俺を見つめ返した。



「なるべく、優しくするから、少し我慢してろ。」


勃ち上がったペニスに、雷の腰を引き寄せる。


穴の中にグググと少しずつ俺の欲望が飲み込まれていく。



「痛い・・・ッ、あぁ・・ッや・・・だ・・・痛・・ぃ」


身をのけぞらせて痛みに耐える雷の頭を抱える。


これ以上、待ってやるのは無理だった。



「ほら、奥まで入ったから、落ち着け。な?」


「う~~ッ、・・あ、」


彼のペニスは上を向いたままで、苦痛だけではないとわかって安心する。



細い腰を両手で掴んで、ゆっくりと抜き差しすると、彼は声を上げながら

目を閉じて耐えていた。


「あ・・・ッ、うっ、あ・・!」


「あぁ~ッ、お前の中、最高・・・ッ」


「あぁ・・ん・・・ッ、あっ、あっ、」


気持ちイイ声が混ざり始める。


「あ~、締め付けすげぇ、力抜け・・雷、」


「んんっ・・あ、そこ・・・・やだ・・・ッ」



イイってことだよな。

素直じゃない彼に苦笑しながら、自分にももう余裕がなかった。



「雷、お前の中、吸い付いてきてすげぇ気持ちイイ・・・」



快感が込み上げてきて、これ以上は持ちそうになかった。


少しでも気を抜くと、出てしまいそうだ。



「ううッ~~、あ・・ッ、れお・・・れお・・ォ・・ッ!!」



必死に名前を呼ぶ雷が可愛くて、射精したいという欲は限界に達していた。


ラストスパートで一気に腰を打ち付ける。



「雷・・ッ、あぁ・・ッ、イク・・・ッ、イクぞ、雷・・・!!!」



「れお・・・ッ、れお・・・ッ、あ~、あっあッ・・・!!!」



最奥に腰を打ち付けたところで、先端から一気に精液が飛び出した。



ビュルビュルビュル・・・・!!ビュッ・・・!ビュッ・・・・・!!



すぐには止まらず、何度も彼の最奥に打ち付ける。


雷も同時に、欲望を放っていた。







♢♢♢♢♢♢♢♢♢




すっかりのぼせてしまった俺たちは、ベッドに横たわりながら、

相変わらず降り続いている大雨の音を聴いていた。



「腰が痛い・・・」


照れているのか、怒っているのか、不機嫌そうな顔をした雷が

うつ伏せで枕に顔を埋めた。


「無理させて悪かった。」


腰をさすってやると、彼はウトウトと眠りに落ちていった。



彼をモノにしたというのに、

俺の熱は一向に覚める気配がなかった。


これから毎日、どんな風に彼を抱いてやろうか、という

新たな欲望に塗れている自分がいる。



油断するとまた燃え上がってしまいそうな自分の欲望は見なかったことにして、

優しく彼の頭を撫でる。



快楽の余韻が眠りの世界へと誘い込む。


抗うことをやめて、俺はゆっくりと目を閉じた。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

処理中です...