3 / 53
終わらない仕事
しおりを挟む
ヴィルヘルムがさらさらと署名をする。カラン、とペンが転がった。
「……終わった」
呟いたその顔は一目で分かるほど疲れが滲んでいた。それもそのはず。徹夜で仕事をしていたのだから。私も同じような顔をしているだろう。
祭りは3日間。パーティーは最終日の夜だ。今はその1日目の早朝。ギリギリだが、これで全ての手配は終わった。
この部屋の中には3人しかいない。私とヴィルヘルムとダミアンだ。他の人たちは皆家に帰っている。この祭り期間、他国の貴族がたくさん訪れるので貴族は社交で忙しい。
私は必要な手配は全て終わらせ、あとはリヒャルトに任せてきた。どうせもうすぐリヒャルトが当主になるのだから私が表に出る必要もない。
ヴィルヘルムが書類を持って行くようにダミアンに指示するのをぼうっと見つめる。
間に合ったのはほとんど奇跡だった。もう無理だと何度思ったことか。人間、必死になれば大抵のことはできるようだ。
「これを届けたらそのまま帰ってもらって構わない。頼む」
ダミアンが「失礼します」と書類の束を抱えて部屋を出て行く。私は軽く伸びをして大きく息を吐いた。
祭りの業務は終わった。次は急がないからと後回しにしていたものを片付けなければならない。
「すまないな、リーゼロッテ」
ヴィルヘルムがポツリと呟いた。いいえ、と答えてペンを持つと、ヴィルヘルムもすぐに次の仕事に取り掛かった。
一言も喋ることなくひたすらに書類を片付けていく。ヴィルヘルムの動きが止まったような気がして顔を上げると目が合った。
真剣な表情。首を傾げるとヴィルヘルムは口を開いた。
「リーゼロッテ、私は、」
外で足音が聞こえ、この部屋の扉の前で止まった。
皆帰ったはず。普段ならともかく、祭りの今日、しかもこんな早朝に用事がある人なんてそう多くはない。
ヴィルヘルムと目を合わせて頷く。魔法陣の書いてある紙を手に取った。攻撃の魔法。魔力はもう入っているので周囲の円の途切れたところを閉じれば発動する。
魔力がもったいないし短剣の方が扱いやすいが、あのような毒を持っていることがバレると面倒なので自宅以外では魔法陣を使うようにしている。
しかし魔石はかなり高額なのだ。できれば使いたくない。
ゆっくりと扉が開く。さあ、招かれざる客は誰だ。
「も、申し訳ございませんー……」
警戒する私たちの目に入ったのは今にも泣き出しそうな顔のダミアンだった。素早く魔法陣を隠す。まさか入室と同時に攻撃しようとしていたなんてバレたら大変だ。
視界の端でヴィルヘルムがほっと息を吐くのが見えた。
「帰らなかったのか?」
「そ、それが……」
ダミアンは申し訳なさそうな顔で持っていた書類を私たちに見せた。厚さ5センチはありそうだ。
ヴィルヘルムの顔が引き攣った。
「書類の提出が終わって帰ろうとしたところ、バルテル侯爵に押し付けられてしまいまして……」
ヴィルヘルムが天を仰ぐ。
「その上これは明後日までに終わらせろと……」
バルテル侯爵はどうしてもヴィルヘルムを失脚させたいらしい。いや、過労死を狙っているのかもしれない。
ダン!というものすごい音にダミアンがビクッとなった。
ヴィルヘルムが机に拳を叩きつけたのだ。そして彼は深々と息を吐いた。
「も、申し訳ございませんんん!」
「リーゼロッテならばともかく、ダミアンに断れる訳がないのは分かっている。怒っているのはバルテル侯爵に対してだ。仕事を寄越せ」
ダミアンがバルテル侯爵の悪意の塊をヴィルヘルムに渡して、のそのそと机につく。
「ダミアンは帰ってもいいのよ?気にしないでちょうだい」
「どうせ分家の三男坊です。帰らなくても問題ありません」
しかしそう言うダミアンはものすごく落ち込んで見える。ヴィルヘルムの言ったように彼のせいではない。しかし彼なりに罪悪感があるのだろう。少しだけ付き合ってもらおう。
私の気持ちは全てヴィルヘルムが表してくれた。椅子に座り直してヴィルヘルムの机から書類を取った。
しかし一つ言っておかなければならないことがある。
「ヴィルヘルム様、伯爵位の私ではバルテル侯爵の『お願い』は断れませんわよ」
ヴィルヘルムが唇の端を上げる。その目は全く笑っていない。
「いいや、リーゼロッテは私の名前を出してでも断るだろう?」
確かにな、と思った。
その日の夜遅く家に帰り、シャワーと食事をすませた。リヒャルトは何か言いたそうに私を見たが何も言わなかった。日中は特に何も問題なかったそうで安心した。
当主の仕事をしていると、すぐに外がほんのり明るくなった。机に座って朝を迎えるのは珍しくない。しかし2日連続というのはなかなかに珍しい。
冷めてしまったコーヒーを胃へ流し込む。
家のことはリヒャルトのおかげでどうにかなる。仕事に行かなければならない。リヒャルトへの書き置きをいくつか置いて、静かな屋敷を後にした。
ヴィルヘルムの執務室へ入ると、そこには昨日と同じ服を着たヴィルヘルムとダミアンが座っていた。
結局ダミアンも帰らなかったようだ。
「おはようございます」
私の声に反応してダミアンが顔を上げた。その顔があまりにも酷くてつい笑ってしまう。
「ヴィルヘルム様、ダミアン、シャワーを浴びてきたらいかがですか?」
「……水を浴びてきます」
ふらふらと立ち上がったダミアンが虚な目でそう言った。どうやら限界を迎えてそうだ。
「あとは私たちでしておくから帰ってもいいわよ」
元々ダミアンは祭り中は家に帰る予定だったのだ。家族も待っているだろう。
しかしダミアンは首を横に振った。
「ヴィルヘルム様も先輩も寝ていないのに、僕だけ寝るなんてできません」
そう言うと今にも倒れそうな顔で出て行った。
「リヒャルトは大丈夫か?」
ヴィルヘルムが死んだ目で問いかけてきた。はい、と頷く。私もこんな目をしているのだろうか。そう思うと少し笑ってしまった。
ヴィルヘルムが私を見る。何故か可笑しくなってまた笑いが込み上げた。
「元気だな」
一人で笑う私を見てヴィルヘルムは表情を変えずに呟き、部屋から出て行った。
元気だとかそういうのではない。徹夜続きで少しおかしくなってしまったのかもしれない。
顔を引き締め、椅子に座る。昨日の書類は半分くらいになっていた。
「これなら間に合いそうね」
一人でそう呟き、仕事へと取り掛かった。
「……終わった」
呟いたその顔は一目で分かるほど疲れが滲んでいた。それもそのはず。徹夜で仕事をしていたのだから。私も同じような顔をしているだろう。
祭りは3日間。パーティーは最終日の夜だ。今はその1日目の早朝。ギリギリだが、これで全ての手配は終わった。
この部屋の中には3人しかいない。私とヴィルヘルムとダミアンだ。他の人たちは皆家に帰っている。この祭り期間、他国の貴族がたくさん訪れるので貴族は社交で忙しい。
私は必要な手配は全て終わらせ、あとはリヒャルトに任せてきた。どうせもうすぐリヒャルトが当主になるのだから私が表に出る必要もない。
ヴィルヘルムが書類を持って行くようにダミアンに指示するのをぼうっと見つめる。
間に合ったのはほとんど奇跡だった。もう無理だと何度思ったことか。人間、必死になれば大抵のことはできるようだ。
「これを届けたらそのまま帰ってもらって構わない。頼む」
ダミアンが「失礼します」と書類の束を抱えて部屋を出て行く。私は軽く伸びをして大きく息を吐いた。
祭りの業務は終わった。次は急がないからと後回しにしていたものを片付けなければならない。
「すまないな、リーゼロッテ」
ヴィルヘルムがポツリと呟いた。いいえ、と答えてペンを持つと、ヴィルヘルムもすぐに次の仕事に取り掛かった。
一言も喋ることなくひたすらに書類を片付けていく。ヴィルヘルムの動きが止まったような気がして顔を上げると目が合った。
真剣な表情。首を傾げるとヴィルヘルムは口を開いた。
「リーゼロッテ、私は、」
外で足音が聞こえ、この部屋の扉の前で止まった。
皆帰ったはず。普段ならともかく、祭りの今日、しかもこんな早朝に用事がある人なんてそう多くはない。
ヴィルヘルムと目を合わせて頷く。魔法陣の書いてある紙を手に取った。攻撃の魔法。魔力はもう入っているので周囲の円の途切れたところを閉じれば発動する。
魔力がもったいないし短剣の方が扱いやすいが、あのような毒を持っていることがバレると面倒なので自宅以外では魔法陣を使うようにしている。
しかし魔石はかなり高額なのだ。できれば使いたくない。
ゆっくりと扉が開く。さあ、招かれざる客は誰だ。
「も、申し訳ございませんー……」
警戒する私たちの目に入ったのは今にも泣き出しそうな顔のダミアンだった。素早く魔法陣を隠す。まさか入室と同時に攻撃しようとしていたなんてバレたら大変だ。
視界の端でヴィルヘルムがほっと息を吐くのが見えた。
「帰らなかったのか?」
「そ、それが……」
ダミアンは申し訳なさそうな顔で持っていた書類を私たちに見せた。厚さ5センチはありそうだ。
ヴィルヘルムの顔が引き攣った。
「書類の提出が終わって帰ろうとしたところ、バルテル侯爵に押し付けられてしまいまして……」
ヴィルヘルムが天を仰ぐ。
「その上これは明後日までに終わらせろと……」
バルテル侯爵はどうしてもヴィルヘルムを失脚させたいらしい。いや、過労死を狙っているのかもしれない。
ダン!というものすごい音にダミアンがビクッとなった。
ヴィルヘルムが机に拳を叩きつけたのだ。そして彼は深々と息を吐いた。
「も、申し訳ございませんんん!」
「リーゼロッテならばともかく、ダミアンに断れる訳がないのは分かっている。怒っているのはバルテル侯爵に対してだ。仕事を寄越せ」
ダミアンがバルテル侯爵の悪意の塊をヴィルヘルムに渡して、のそのそと机につく。
「ダミアンは帰ってもいいのよ?気にしないでちょうだい」
「どうせ分家の三男坊です。帰らなくても問題ありません」
しかしそう言うダミアンはものすごく落ち込んで見える。ヴィルヘルムの言ったように彼のせいではない。しかし彼なりに罪悪感があるのだろう。少しだけ付き合ってもらおう。
私の気持ちは全てヴィルヘルムが表してくれた。椅子に座り直してヴィルヘルムの机から書類を取った。
しかし一つ言っておかなければならないことがある。
「ヴィルヘルム様、伯爵位の私ではバルテル侯爵の『お願い』は断れませんわよ」
ヴィルヘルムが唇の端を上げる。その目は全く笑っていない。
「いいや、リーゼロッテは私の名前を出してでも断るだろう?」
確かにな、と思った。
その日の夜遅く家に帰り、シャワーと食事をすませた。リヒャルトは何か言いたそうに私を見たが何も言わなかった。日中は特に何も問題なかったそうで安心した。
当主の仕事をしていると、すぐに外がほんのり明るくなった。机に座って朝を迎えるのは珍しくない。しかし2日連続というのはなかなかに珍しい。
冷めてしまったコーヒーを胃へ流し込む。
家のことはリヒャルトのおかげでどうにかなる。仕事に行かなければならない。リヒャルトへの書き置きをいくつか置いて、静かな屋敷を後にした。
ヴィルヘルムの執務室へ入ると、そこには昨日と同じ服を着たヴィルヘルムとダミアンが座っていた。
結局ダミアンも帰らなかったようだ。
「おはようございます」
私の声に反応してダミアンが顔を上げた。その顔があまりにも酷くてつい笑ってしまう。
「ヴィルヘルム様、ダミアン、シャワーを浴びてきたらいかがですか?」
「……水を浴びてきます」
ふらふらと立ち上がったダミアンが虚な目でそう言った。どうやら限界を迎えてそうだ。
「あとは私たちでしておくから帰ってもいいわよ」
元々ダミアンは祭り中は家に帰る予定だったのだ。家族も待っているだろう。
しかしダミアンは首を横に振った。
「ヴィルヘルム様も先輩も寝ていないのに、僕だけ寝るなんてできません」
そう言うと今にも倒れそうな顔で出て行った。
「リヒャルトは大丈夫か?」
ヴィルヘルムが死んだ目で問いかけてきた。はい、と頷く。私もこんな目をしているのだろうか。そう思うと少し笑ってしまった。
ヴィルヘルムが私を見る。何故か可笑しくなってまた笑いが込み上げた。
「元気だな」
一人で笑う私を見てヴィルヘルムは表情を変えずに呟き、部屋から出て行った。
元気だとかそういうのではない。徹夜続きで少しおかしくなってしまったのかもしれない。
顔を引き締め、椅子に座る。昨日の書類は半分くらいになっていた。
「これなら間に合いそうね」
一人でそう呟き、仕事へと取り掛かった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】仕事のための結婚だと聞きましたが?~貧乏令嬢は次期宰相候補に求められる
仙冬可律
恋愛
「もったいないわね……」それがフローラ・ホトレイク伯爵令嬢の口癖だった。社交界では皆が華やかさを競うなかで、彼女の考え方は異端だった。嘲笑されることも多い。
清貧、質素、堅実なんていうのはまだ良いほうで、陰では貧乏くさい、地味だと言われていることもある。
でも、違う見方をすれば合理的で革新的。
彼女の経済観念に興味を示したのは次期宰相候補として名高いラルフ・バリーヤ侯爵令息。王太子の側近でもある。
「まるで雷に打たれたような」と彼は後に語る。
「フローラ嬢と話すとグラッ(価値観)ときてビーン!ときて(閃き)ゾクゾク湧くんです(政策が)」
「当代随一の頭脳を誇るラルフ様、どうなさったのですか(語彙力どうされたのかしら)もったいない……」
仕事のことしか頭にない冷徹眼鏡と無駄使いをすると体調が悪くなる病気(メイド談)にかかった令嬢の話。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
【完結】勤労令嬢、街へ行く〜令嬢なのに下働きさせられていた私を養女にしてくれた侯爵様が溺愛してくれるので、国いちばんのレディを目指します〜
鈴木 桜
恋愛
貧乏男爵の妾の子である8歳のジリアンは、使用人ゼロの家で勤労の日々を送っていた。
誰よりも早く起きて畑を耕し、家族の食事を準備し、屋敷を隅々まで掃除し……。
幸いジリアンは【魔法】が使えたので、一人でも仕事をこなすことができていた。
ある夏の日、彼女の運命を大きく変える出来事が起こる。
一人の客人をもてなしたのだ。
その客人は戦争の英雄クリフォード・マクリーン侯爵の使いであり、ジリアンが【魔法の天才】であることに気づくのだった。
【魔法】が『武器』ではなく『生活』のために使われるようになる時代の転換期に、ジリアンは戦争の英雄の養女として迎えられることになる。
彼女は「働かせてください」と訴え続けた。そうしなければ、追い出されると思ったから。
そんな彼女に、周囲の大人たちは目一杯の愛情を注ぎ続けた。
そして、ジリアンは少しずつ子供らしさを取り戻していく。
やがてジリアンは17歳に成長し、新しく設立された王立魔法学院に入学することに。
ところが、マクリーン侯爵は渋い顔で、
「男子生徒と目を合わせるな。微笑みかけるな」と言うのだった。
学院には幼馴染の謎の少年アレンや、かつてジリアンをこき使っていた腹違いの姉もいて──。
☆第2部完結しました☆
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
〖完結〗聖女の力を隠して生きて来たのに、妹に利用されました。このまま利用されたくないので、家を出て楽しく暮らします。
藍川みいな
恋愛
公爵令嬢のサンドラは、生まれた時から王太子であるエヴァンの婚約者だった。
サンドラの母は、魔力が強いとされる小国の王族で、サンドラを生んですぐに亡くなった。
サンドラの父はその後再婚し、妹のアンナが生まれた。
魔力が強い事を前提に、エヴァンの婚約者になったサンドラだったが、6歳までほとんど魔力がなかった。
父親からは役立たずと言われ、婚約者には見た目が気味悪いと言われ続けていたある日、聖女の力が覚醒する。だが、婚約者を好きになれず、国の道具になりたくなかったサンドラは、力を隠して生きていた。
力を隠して8年が経ったある日、妹のアンナが聖女だという噂が流れた。 そして、エヴァンから婚約を破棄すると言われ……
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
ストックを全部出してしまったので、次からは1日1話投稿になります。
辺境に追放されたガリガリ令嬢ですが、助けた男が第三王子だったので人生逆転しました。~実家は危機ですが、助ける義理もありません~
香木陽灯
恋愛
「そんなに気に食わないなら、お前がこの家を出ていけ!」
実の父と義妹に虐げられ、着の身着のままで辺境のボロ家に追放された伯爵令嬢カタリーナ。食べるものもなく、泥水のようなスープですすり、ガリガリに痩せ細った彼女が庭で拾ったのは、金色の瞳を持つ美しい男・ギルだった。
「……見知らぬ人間を招き入れるなんて、馬鹿なのか?」
「一人で食べるのは味気ないわ。手当てのお礼に一緒に食べてくれると嬉しいんだけど」
二人の奇妙な共同生活が始まる。ギルが獲ってくる肉を食べ、共に笑い、カタリーナは本来の瑞々しい美しさを取り戻していく。しかしカタリーナは知らなかった。彼が王位継承争いから身を隠していた最強の第三王子であることを――。
※ふんわり設定です。
※他サイトにも掲載中です。
地味で役に立たないと言われて捨てられましたが、王弟殿下のお相手としては最適だったようです
有賀冬馬
恋愛
「君は地味で、将来の役に立たない」
そう言われ、幼なじみの婚約者にあっさり捨てられた侯爵令嬢の私。
社交界でも忘れ去られ、同情だけを向けられる日々の中、私は王宮の文官補佐として働き始める。
そこで出会ったのは、権力争いを嫌う変わり者の王弟殿下。
過去も噂も問わず、ただ仕事だけを見て評価してくれる彼の隣で、私は静かに居場所を見つけていく。
そして暴かれる不正。転落していく元婚約者。
「君が隣にいない宮廷は退屈だ」
これは、選ばれなかった私が、必要とされる私になる物語。
拾った指輪で公爵様の妻になりました
奏多
恋愛
結婚の宣誓を行う直前、落ちていた指輪を拾ったエミリア。
とっさに取り替えたのは、家族ごと自分をも売り飛ばそうと計画している高利貸しとの結婚を回避できるからだ。
この指輪の本当の持ち主との結婚相手は怒るのではと思ったが、最悪殺されてもいいと思ったのに、予想外に受け入れてくれたけれど……?
「この試験を通過できれば、君との結婚を継続する。そうでなければ、死んだものとして他国へ行ってもらおうか」
公爵閣下の19回目の結婚相手になったエミリアのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる