文字の大きさ
大
中
小
536 / 2,093
最終章 前編 〈王都編〉
邪魔をするな
ハンゾウと共にレナは屋根の上を駆け抜け、瞬動術の能力を発動して一気に跳躍を行う。ハンゾウも日の国の忍者だけが扱える飛脚を利用して後を追跡し、二人は地上の様子を確認しながらバルとアイラを探す。
「レナ殿、あちらの方が騒がしいでござる」
「あっちか!?」
幼少の頃から鍛え上げた聴力でハンゾウは噴水が存在する広場の方で兵士達の騒ぎ声を耳にすると、建物の屋根の上から二人は広場の様子を確認する。どうやら王国兵が冒険者の集団と争っているらしく、怒声が行きかっていた。
「貴様等、隠し事をすると只では済まんぞ!!」
「うるせえっ!!俺達に指図するんじゃねえよ!!そんな女たちなんか知らねえと言っているだろうが!!」
「この場所にこの二人が駆けつけたという報告を受けている!!ここに居たお前達が見ていないはずがない!!」
「何よ偉そうに……知らない者は知らないと言っているでしょ!?」
冒険者と兵士が言い争う光景を見てレナは何が起きているのかとハンゾウに視線を向けると、彼女は会話を聞き取りながら彼等が争うまでの経緯を推理して説明する。
「どうやらこの広場でお二人を見かけたという一般人の報告を受けて兵士が駆けつけたところ、ここで休憩していた冒険者の方々と言い争っているようでござる」
「こんな場所で休憩?しかも夜に……」
「兵士のせいで王都の冒険者は仕事を引き受けられない状態でござるからな。そのせいで仕事も出来ずに街中を徘徊する冒険者も多いのでござるよ。最も、今回の冒険者の方々の中には革命団に通じる人間も居るようでござる」
ハンゾウは冒険者の中に革命団の協力者が存在する事に気付き、二人の捜索のために革命団の人間も協力してくれているらしい。その話を聞いてレナは自分が勝手に救出に向かったのに二人を助けるために動いてくれた革命団に感謝する一方、勝手に行動した事を後で謝罪する事を決めた。
「革命団か……ハンゾウはあの人達を信用できる?」
「拙者も世話になっている身でござるが、革命団の事は内々に調査済みでござる。彼等は信用できるとマリア殿も言っておられたでござる」
「そっか……ここには二人はいないようだし、先を急ごう」
「承知」
「あ、その前に……」
広場には二人が居ない事を確認するとレナは緑笛を取り出して近場に存在する緑影を呼び出す。笛を吹いてから10秒も経過しないうちに2名の緑影が訪れ、挨拶も無しに調査の結果だけを報告する。
「この周辺の建物は調査したが、ここにはお前達の探す二人はいない」
「だが、ここの住民によると確かに二人らしき人影を見かけたらしい。彼等の話しではこの道を通ったそうだ」
「ありがとう、なら俺達も向かおう」
「いや、我々は念のためにここをもう少し捜査する」
ラナと違って二人の緑影はまだレナ達を完全に信用していないのか内容だけを伝えると立ち去り、その二人の態度にレナとハンゾウは肩をすくめ、情報を頼りに二人が通り抜けた道を移動する。
バルとアイラはどちらも剣士と格闘家の職業のため、普通の人間よりも身体能力が高い。なので追跡する人間も二人を上回る速度で後を追わねばならず、休む暇もなく駆け続ける。その途中、レナは観察眼と遠視の能力を発動させて裏路地の方で人影を発見した。
「あそこに誰かがいる!!」
「あそこでござるな!!」
二人は裏路地に飛び降りると、上空から降りてきた二人に折れた大剣を掲げた人物が襲い掛かってきた。
「おらぁっ!!避けるんじゃないよ!!」
「うわっ!?ちょ、俺だよバル!?」
「ああっ!?一体誰だって……レナ?」
「バル殿、無事でござったか!!」
右目から血を流しながら折れた大剣を振り下ろしてきたバルに対し、真剣白刃取りで受け止めたレナは彼女を落ち着かせるために声を掛けると、バルはレナとハンゾウの顔を見て驚いた表情を浮かべる。その一方でレナとハンゾウもバルの状態を見て絶句し、彼女にこれほどの手負いを負わせる相手はこの王都には一人しか存在しない。
「その傷……まさか、ミドルにやられたのか?」
「はあっ……くそ、ちょっと油断してね。いや、私も年を取ったというべきかな……いででっ!?」
「動かないで!!すぐに治療を……」
「そんな暇はないよ……あんたら、すぐにアイラさんの元へ向かいな」
治療を施そうとするレナとハンゾウの手を振り祓い、バルは二人の肩を掴んでアイラの救出を願う。この場にはバルしか存在せず、母親の姿が見当たらない事に気付いたレナは何が起きたのかを問う。
「バル、母上は何処に!?」
「アイラさんは……私をここに残して一人で兵士を引き付けて逃げたんだ。今ならまだ間に合う、すぐに追いかけてくれ……」
「レナ殿、すぐに空間魔法でバル殿を屋敷へ!!」
「分かった、ハンゾウはバルを頼む」
アイラが逃げた方向を指差すとバルは気絶したらしく、二人は彼女の身体を抱きかかえると空間魔法で深淵の森の屋敷へ送り込む。傷だらけのバルをハンゾウに任せたレナは一人で戻ると、示された方角に向けて駆け出す。
「母上っ……!!」
「おい、待て!!そこのお前、何者だ……うおっ!?」
「な、何だ!?」
移動の最中に兵士や一般人とすれ違うが、風のような速度でレナは彼等をすり抜け、母親の姿を探す。やがて街道に大勢の兵士の集団を発見し、その集団の中心では激しい金属音が鳴り響いている事と聞きなれた女性の声が響いてきた。
「くそ、何だこの女は!?」
「強すぎる……!!」
「捕獲は諦めろ!!殺せ!!」
兵士達の言葉を耳にしたレナは怒りの表情を浮かべ、足元に力を溜めて一気に兵士の集団を飛び越える。自分達の頭上を通り過ぎる少年の姿に兵士達は呆気に取られるが、その隙にレナは兵士達に囲まれた人物の元へ向かう。
「母上ぇっ!!」
「っ――!?」
兵士に囲まれていた人物はレナの声を聞いて上空を見上げると、そこには数年ぶりに再会を果たす息子が存在する事に気付き、アイラは歓喜の表情を浮かべてレナの名前を叫ぶ。
「レナ……」
「母上、頭を下げて!!」
「えっ!?」
だが、再会を喜び合う暇もなく、レナはアイラに頭を下げるように指示すると反鏡剣を引き抜き、加速剣撃を発動させてアイラの元へ切りかかろうとしてくる兵士の集団を薙ぎ払う。
「回転!!」
「きゃあっ!?」
『ぎゃあああっ!?』
アイラの頭上を刃が通り過ぎると、剣先から凄まじい衝撃波が放たれ、アイラを囲う様に構えていた大盾を所持していた兵士達が吹き飛ばされた。それを確認したアイラは呆然とした表情を浮かべ、その一方でレナは無事に着地すると、反鏡剣を構えてアイラと背中を合わせる。
「母上、色々と言いたいことがあるかもしれないけど、今はここを抜け出す事に集中して下さい!!」
「そ、そうね……でも、これだけは言わせてちょうだい。レナ、貴方本当に強くなったわね……」
意外にも冷静な息子の言葉にアイラは戸惑いながらも背中を合わせ、吹き飛んだ兵士達の姿を見てしばらく見ない間の息子の成長ぶりを見せつけられて驚きを隠せない。彼女のよく知っているレナは屋敷の裏庭でアリアの指導の元で必死に剣の素振りを行っていた子供だったが、数年ぶりに再会した今のレナはアイラの全盛期を上回る実力を身に着けていた。
一応は闘技祭で変装したレナは見かけてはいるが、あの時のアイラは状況的に他の人間の試合をゆっくりと観察する暇もなく、ミドルとの戦闘で助けたときもレナの実力を完全には把握できていなかった。再会した親子はお互いに背中を合わせると自分達を取り囲む兵士を睨みつけ、口元に笑みを浮かべる。この状況下で笑う二人に兵士達は不気味さを覚え、隊長格の男が号令を下す。
「殺せ!!邪魔をするならばその男も敵だ!!」
『うおおおおっ!!』
隊長の言葉に兵士達は雄たけびを上げて二人に押し寄せるが、彼等が相手を使用としているのは「剣姫」と呼ばれた前時代の最強の冒険者と、数多の強敵を打ち倒した最強の「剣鬼」である事を知らない。
※盛り上がってまいりましたね。次回「兵士死す(嘘)」!!
「レナ殿、あちらの方が騒がしいでござる」
「あっちか!?」
幼少の頃から鍛え上げた聴力でハンゾウは噴水が存在する広場の方で兵士達の騒ぎ声を耳にすると、建物の屋根の上から二人は広場の様子を確認する。どうやら王国兵が冒険者の集団と争っているらしく、怒声が行きかっていた。
「貴様等、隠し事をすると只では済まんぞ!!」
「うるせえっ!!俺達に指図するんじゃねえよ!!そんな女たちなんか知らねえと言っているだろうが!!」
「この場所にこの二人が駆けつけたという報告を受けている!!ここに居たお前達が見ていないはずがない!!」
「何よ偉そうに……知らない者は知らないと言っているでしょ!?」
冒険者と兵士が言い争う光景を見てレナは何が起きているのかとハンゾウに視線を向けると、彼女は会話を聞き取りながら彼等が争うまでの経緯を推理して説明する。
「どうやらこの広場でお二人を見かけたという一般人の報告を受けて兵士が駆けつけたところ、ここで休憩していた冒険者の方々と言い争っているようでござる」
「こんな場所で休憩?しかも夜に……」
「兵士のせいで王都の冒険者は仕事を引き受けられない状態でござるからな。そのせいで仕事も出来ずに街中を徘徊する冒険者も多いのでござるよ。最も、今回の冒険者の方々の中には革命団に通じる人間も居るようでござる」
ハンゾウは冒険者の中に革命団の協力者が存在する事に気付き、二人の捜索のために革命団の人間も協力してくれているらしい。その話を聞いてレナは自分が勝手に救出に向かったのに二人を助けるために動いてくれた革命団に感謝する一方、勝手に行動した事を後で謝罪する事を決めた。
「革命団か……ハンゾウはあの人達を信用できる?」
「拙者も世話になっている身でござるが、革命団の事は内々に調査済みでござる。彼等は信用できるとマリア殿も言っておられたでござる」
「そっか……ここには二人はいないようだし、先を急ごう」
「承知」
「あ、その前に……」
広場には二人が居ない事を確認するとレナは緑笛を取り出して近場に存在する緑影を呼び出す。笛を吹いてから10秒も経過しないうちに2名の緑影が訪れ、挨拶も無しに調査の結果だけを報告する。
「この周辺の建物は調査したが、ここにはお前達の探す二人はいない」
「だが、ここの住民によると確かに二人らしき人影を見かけたらしい。彼等の話しではこの道を通ったそうだ」
「ありがとう、なら俺達も向かおう」
「いや、我々は念のためにここをもう少し捜査する」
ラナと違って二人の緑影はまだレナ達を完全に信用していないのか内容だけを伝えると立ち去り、その二人の態度にレナとハンゾウは肩をすくめ、情報を頼りに二人が通り抜けた道を移動する。
バルとアイラはどちらも剣士と格闘家の職業のため、普通の人間よりも身体能力が高い。なので追跡する人間も二人を上回る速度で後を追わねばならず、休む暇もなく駆け続ける。その途中、レナは観察眼と遠視の能力を発動させて裏路地の方で人影を発見した。
「あそこに誰かがいる!!」
「あそこでござるな!!」
二人は裏路地に飛び降りると、上空から降りてきた二人に折れた大剣を掲げた人物が襲い掛かってきた。
「おらぁっ!!避けるんじゃないよ!!」
「うわっ!?ちょ、俺だよバル!?」
「ああっ!?一体誰だって……レナ?」
「バル殿、無事でござったか!!」
右目から血を流しながら折れた大剣を振り下ろしてきたバルに対し、真剣白刃取りで受け止めたレナは彼女を落ち着かせるために声を掛けると、バルはレナとハンゾウの顔を見て驚いた表情を浮かべる。その一方でレナとハンゾウもバルの状態を見て絶句し、彼女にこれほどの手負いを負わせる相手はこの王都には一人しか存在しない。
「その傷……まさか、ミドルにやられたのか?」
「はあっ……くそ、ちょっと油断してね。いや、私も年を取ったというべきかな……いででっ!?」
「動かないで!!すぐに治療を……」
「そんな暇はないよ……あんたら、すぐにアイラさんの元へ向かいな」
治療を施そうとするレナとハンゾウの手を振り祓い、バルは二人の肩を掴んでアイラの救出を願う。この場にはバルしか存在せず、母親の姿が見当たらない事に気付いたレナは何が起きたのかを問う。
「バル、母上は何処に!?」
「アイラさんは……私をここに残して一人で兵士を引き付けて逃げたんだ。今ならまだ間に合う、すぐに追いかけてくれ……」
「レナ殿、すぐに空間魔法でバル殿を屋敷へ!!」
「分かった、ハンゾウはバルを頼む」
アイラが逃げた方向を指差すとバルは気絶したらしく、二人は彼女の身体を抱きかかえると空間魔法で深淵の森の屋敷へ送り込む。傷だらけのバルをハンゾウに任せたレナは一人で戻ると、示された方角に向けて駆け出す。
「母上っ……!!」
「おい、待て!!そこのお前、何者だ……うおっ!?」
「な、何だ!?」
移動の最中に兵士や一般人とすれ違うが、風のような速度でレナは彼等をすり抜け、母親の姿を探す。やがて街道に大勢の兵士の集団を発見し、その集団の中心では激しい金属音が鳴り響いている事と聞きなれた女性の声が響いてきた。
「くそ、何だこの女は!?」
「強すぎる……!!」
「捕獲は諦めろ!!殺せ!!」
兵士達の言葉を耳にしたレナは怒りの表情を浮かべ、足元に力を溜めて一気に兵士の集団を飛び越える。自分達の頭上を通り過ぎる少年の姿に兵士達は呆気に取られるが、その隙にレナは兵士達に囲まれた人物の元へ向かう。
「母上ぇっ!!」
「っ――!?」
兵士に囲まれていた人物はレナの声を聞いて上空を見上げると、そこには数年ぶりに再会を果たす息子が存在する事に気付き、アイラは歓喜の表情を浮かべてレナの名前を叫ぶ。
「レナ……」
「母上、頭を下げて!!」
「えっ!?」
だが、再会を喜び合う暇もなく、レナはアイラに頭を下げるように指示すると反鏡剣を引き抜き、加速剣撃を発動させてアイラの元へ切りかかろうとしてくる兵士の集団を薙ぎ払う。
「回転!!」
「きゃあっ!?」
『ぎゃあああっ!?』
アイラの頭上を刃が通り過ぎると、剣先から凄まじい衝撃波が放たれ、アイラを囲う様に構えていた大盾を所持していた兵士達が吹き飛ばされた。それを確認したアイラは呆然とした表情を浮かべ、その一方でレナは無事に着地すると、反鏡剣を構えてアイラと背中を合わせる。
「母上、色々と言いたいことがあるかもしれないけど、今はここを抜け出す事に集中して下さい!!」
「そ、そうね……でも、これだけは言わせてちょうだい。レナ、貴方本当に強くなったわね……」
意外にも冷静な息子の言葉にアイラは戸惑いながらも背中を合わせ、吹き飛んだ兵士達の姿を見てしばらく見ない間の息子の成長ぶりを見せつけられて驚きを隠せない。彼女のよく知っているレナは屋敷の裏庭でアリアの指導の元で必死に剣の素振りを行っていた子供だったが、数年ぶりに再会した今のレナはアイラの全盛期を上回る実力を身に着けていた。
一応は闘技祭で変装したレナは見かけてはいるが、あの時のアイラは状況的に他の人間の試合をゆっくりと観察する暇もなく、ミドルとの戦闘で助けたときもレナの実力を完全には把握できていなかった。再会した親子はお互いに背中を合わせると自分達を取り囲む兵士を睨みつけ、口元に笑みを浮かべる。この状況下で笑う二人に兵士達は不気味さを覚え、隊長格の男が号令を下す。
「殺せ!!邪魔をするならばその男も敵だ!!」
『うおおおおっ!!』
隊長の言葉に兵士達は雄たけびを上げて二人に押し寄せるが、彼等が相手を使用としているのは「剣姫」と呼ばれた前時代の最強の冒険者と、数多の強敵を打ち倒した最強の「剣鬼」である事を知らない。
※盛り上がってまいりましたね。次回「兵士死す(嘘)」!!
感想 5,097
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『ベルンハルト・フォン・バーデンは平穏に暮らしたい』
GamaFrog男爵家三男、ベルンハルト・フォン・バーデン。
家督継承権はなく、本来ならどこかの官職に就くか、他家へ仕えるか、婿入りするか――そんな将来が待っているはずだった。
しかしベルは少しだけ優秀すぎた。
小遣い稼ぎのつもりで始めた商売は成功し、気付けば父親より金を持ち、長男より領地経営に詳しく、次男より商売が上手くなっていた。
本人に出しゃばる気はない。
ただ普通に生きていただけだ。
それでも、優秀すぎる三男の存在は家族との距離を少しずつ広げていった。
家に居場所がなくなった。
だからベルは学園へ来た。
貴族だから一応入学した。
家にいるより気楽だったから。
静かに暮らしたかったから。
寄付金を積んで手に入れた広い寮部屋で、本を読み、昼寝をし、卒業後は適当な文官になって平穏に生きる
そのはずだった。
だが現実は違った。
男装令嬢に懐かれ。
王太子に目を付けられ。
商会には囲い込まれ。
気付けば平穏はどこへやら。
本人はただ平穏に暮らしたいだけ。
周囲はなぜか放っておいてくれない。
これは、面倒事を嫌う規格外の天才が、静かな人生を目指して失敗し続ける物語である。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
真の皇帝は俺です ~面倒だから幼なじみに帝位を任せていたら、婚約者に捨てられました。正体を明かしたら全員後悔してももう遅い~
由香皇帝の仕事が面倒だったレインは、信頼する幼なじみアレクシスに表向きの皇帝を任せ、自身は陰から帝国を支えていた。
だがある日、婚約者エミリアは「権力も将来性もない」と彼を見限り婚約破棄を宣言する。
しかし彼女は知らなかった。
帝国を動かしていた真の支配者が誰なのかを。
これは全てを持ちながら隠していた男と、見るべきものを見失った者たちの後悔の物語。
クラス全員で異世界召喚されたが、俺だけ教室に取り残されたのでとりあえず帰宅した
中山(ほ) クラス全員で異世界召喚されたが、先生と俺が残っていた。
魔法もチートスキルもステータス画面すら表示されない、ただの「残され損」
異世界に行けなかった俺を待っていたのは、世知辛い現実だった。
AI使用状況
GoogleのGeminiさん使ってます〜
誤字脱字チェックと調べ物お願いしてます
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。