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外伝 ~ヨツバ王国編~
復活の時
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――予想外の出来事で反鏡剣を失うという災難に陥ったレナだが、無事に精霊薬の確保には成功し、村へと辿り着く。ダークエルフたちは本当にレナ一人で精霊薬を持ち帰ったという事実に驚き、一方でコトミン達は遂に石像にされた者達が復活すると聞いて喜ぶ。
今回の遠征で持ち帰った石像はデブリ国王、アルン王子、ノル王女の3人の王族が取り出され、この3人を復活させればカレハの独裁政権は終わりを迎える。レナは精霊薬をティナに渡すと、彼女の手で復活させるように促す。
「ティナ、はい精霊薬」
「うん、ありが……えっ!?な、ない……?」
「何でもない、いいから早く復活させてやりなよ」
ダークエルフの村にて3体の石像が取り出され、ティナは3人分の精霊薬を受け取ると緊張した面持ちで3人に近付き、精霊薬を注いでいく。しばらくすると石像が光り輝き、ゆっくりと石化が解除され、やがて驚愕の表情を浮かべた3人の王族が復活を果たす。
「むっ……こ、ここは!?」
「これはいったい……」
「ど、何処ですの!?」
「やった!!皆元に戻ったよ!!」
精霊薬を注いだ結果、石像と化していた者達が完全に元に戻り、それを確認したティナは全員を抱き寄せる。いったい何が起きているのか分からない3人の王族は戸惑うが、彼等の前にエリナとホムラが訪れる。
「国王様!!ご無事で何よりです!!」
「久しぶりだな、デブリ国王」
「おおっ!!お主は王国四騎士のエリナに、西聖将のホムラではないか!!いったい何がどうなっておるのだ?」
「それはですね――」
二人からここまでの経緯を知った3人はヨツバ王国が現在はカレハの手に落ち、既に六聖将の北聖将のハシラ、南聖将のレイビは死亡、東聖将のギンタロウと守備将のクレナイは石化、更にツバサは王都から追放されるかの如く北聖将の領地に追いやらた事を知る。
現在のヨツバ王国の王都にはカレハを信頼する者しかおらず、ツバサの妹にして剣聖であるハヤテ、投獄から解放されたライコフ、魔眼を手に入れた死霊使いのキラウ、そして最強の魔術師のマリアが新たな六聖将として加えられたという事実にデブリ国王は唖然とした。
「まさか、儂が石化されている間にそんな出来事が起きて居たとは……おおっ、カレハよ!!お主はなんてことをしてくれたのだ!!」
「レイビ様とハシラ様が死んだなんて……」
「カレハ……いったい何を考えてるんだ!!」
「カレハお姉ちゃん……」
自分達の身内の引き起こした凶行にデブリ国王は嘆き悲しみ、アルンもノルも衝撃を受けていた。隔離されていたカレハがまさかここまでの凶行を行うとは思わず、悲しみを隠せない。
「あの……すいません、重要な話はまだあるんです」
「ぬう?お主は……確か、バルトロス王国の第一王子のレナといったか?」
「はい、葬式以来ですね」
「どうしてレナ王子がここに!?」
レナが話しかけるとデブリ国王たちは不思議そうな表情を浮かべ、他国の王子が何故ヨツバ王国の領地へ存在するのかと戸惑うが、単刀直入にレナは用件を告げる。
「実は色々とありまして、ここにいるティナと俺は結婚しました」
「え、えへへ……」
『なにぃいいいいっ!?』
「まあっ!!それはおめでとうございますですわティナ!!」
ティナと肩を組んでレナは報告を行うとデブリ国王とアルンは声を合わせて驚愕し、一方でノルの方は妹の結婚を素直に祝う。だが、いきなり結婚と言われてもデブリ国王も納得できるはずがなく、一番可愛がっている娘がしかも森人族の基準では成人さえ迎えていないのに結婚と言われて認められるはずがない。
「どど、どういう事じゃっ!?何故、お主の様な青臭いガキに大切な娘を渡せるかっ!!」
「そうだ!!お兄ちゃんは納得しないぞ!!」
「落ち着け、それと誰のお陰でお前達は復活したと思ってるんだ」
「そうだよ!!レナたんは青臭いガキじゃないよお父さん!!お兄ちゃん!!」
事情を知っているホムラが間に割って入り、ティナもレナの悪口を言われて抗議を行う。大切な愛娘と立場的に命令を与えられないホムラに対しては流石にデブリ国王もたじたじとなり、二人の結婚の経緯を尋ねる。
「ティナよ、急に結婚とはどういう事なのだ……そういう大切な事は儂に相談しなければならないと言っただろう?」
「でも、ホムラちゃんがレナたんと結婚しないと神殿に入ったらダメだって……」
「その通りだ。そもそもお前達が復活したのはここにいる男がカンナギ神殿に入り、守護者を破って精霊薬を確保したからだ。まずは礼を言ったらどうだ?森人族は恩義を報いる種族だろう」
「な、なんじゃと!?あのカンナギ神殿にこの男……いや、この者が!?」
「父上、どういう事ですか?カンナギ神殿とは……」
カンナギ神殿の存在に関して知っているのは現国王のデブリと西聖将のホムラだけであり、王族であるアルンとノルも知らない。デブリは仕方なくカンナギ神殿の説明を行い、ヨツバ王族と西聖将しか立ち入る事が許されていない聖域という事を伝える。
今回の遠征で持ち帰った石像はデブリ国王、アルン王子、ノル王女の3人の王族が取り出され、この3人を復活させればカレハの独裁政権は終わりを迎える。レナは精霊薬をティナに渡すと、彼女の手で復活させるように促す。
「ティナ、はい精霊薬」
「うん、ありが……えっ!?な、ない……?」
「何でもない、いいから早く復活させてやりなよ」
ダークエルフの村にて3体の石像が取り出され、ティナは3人分の精霊薬を受け取ると緊張した面持ちで3人に近付き、精霊薬を注いでいく。しばらくすると石像が光り輝き、ゆっくりと石化が解除され、やがて驚愕の表情を浮かべた3人の王族が復活を果たす。
「むっ……こ、ここは!?」
「これはいったい……」
「ど、何処ですの!?」
「やった!!皆元に戻ったよ!!」
精霊薬を注いだ結果、石像と化していた者達が完全に元に戻り、それを確認したティナは全員を抱き寄せる。いったい何が起きているのか分からない3人の王族は戸惑うが、彼等の前にエリナとホムラが訪れる。
「国王様!!ご無事で何よりです!!」
「久しぶりだな、デブリ国王」
「おおっ!!お主は王国四騎士のエリナに、西聖将のホムラではないか!!いったい何がどうなっておるのだ?」
「それはですね――」
二人からここまでの経緯を知った3人はヨツバ王国が現在はカレハの手に落ち、既に六聖将の北聖将のハシラ、南聖将のレイビは死亡、東聖将のギンタロウと守備将のクレナイは石化、更にツバサは王都から追放されるかの如く北聖将の領地に追いやらた事を知る。
現在のヨツバ王国の王都にはカレハを信頼する者しかおらず、ツバサの妹にして剣聖であるハヤテ、投獄から解放されたライコフ、魔眼を手に入れた死霊使いのキラウ、そして最強の魔術師のマリアが新たな六聖将として加えられたという事実にデブリ国王は唖然とした。
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「カレハ……いったい何を考えてるんだ!!」
「カレハお姉ちゃん……」
自分達の身内の引き起こした凶行にデブリ国王は嘆き悲しみ、アルンもノルも衝撃を受けていた。隔離されていたカレハがまさかここまでの凶行を行うとは思わず、悲しみを隠せない。
「あの……すいません、重要な話はまだあるんです」
「ぬう?お主は……確か、バルトロス王国の第一王子のレナといったか?」
「はい、葬式以来ですね」
「どうしてレナ王子がここに!?」
レナが話しかけるとデブリ国王たちは不思議そうな表情を浮かべ、他国の王子が何故ヨツバ王国の領地へ存在するのかと戸惑うが、単刀直入にレナは用件を告げる。
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「え、えへへ……」
『なにぃいいいいっ!?』
「まあっ!!それはおめでとうございますですわティナ!!」
ティナと肩を組んでレナは報告を行うとデブリ国王とアルンは声を合わせて驚愕し、一方でノルの方は妹の結婚を素直に祝う。だが、いきなり結婚と言われてもデブリ国王も納得できるはずがなく、一番可愛がっている娘がしかも森人族の基準では成人さえ迎えていないのに結婚と言われて認められるはずがない。
「どど、どういう事じゃっ!?何故、お主の様な青臭いガキに大切な娘を渡せるかっ!!」
「そうだ!!お兄ちゃんは納得しないぞ!!」
「落ち着け、それと誰のお陰でお前達は復活したと思ってるんだ」
「そうだよ!!レナたんは青臭いガキじゃないよお父さん!!お兄ちゃん!!」
事情を知っているホムラが間に割って入り、ティナもレナの悪口を言われて抗議を行う。大切な愛娘と立場的に命令を与えられないホムラに対しては流石にデブリ国王もたじたじとなり、二人の結婚の経緯を尋ねる。
「ティナよ、急に結婚とはどういう事なのだ……そういう大切な事は儂に相談しなければならないと言っただろう?」
「でも、ホムラちゃんがレナたんと結婚しないと神殿に入ったらダメだって……」
「その通りだ。そもそもお前達が復活したのはここにいる男がカンナギ神殿に入り、守護者を破って精霊薬を確保したからだ。まずは礼を言ったらどうだ?森人族は恩義を報いる種族だろう」
「な、なんじゃと!?あのカンナギ神殿にこの男……いや、この者が!?」
「父上、どういう事ですか?カンナギ神殿とは……」
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