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真・闘技祭 本選編
青の組 《シズネ、ホムラ、エリナ、ハンゾウ》
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――赤の組の勝者が決定した後、負傷した選手達はすぐに医療室へと運び込まれ、続けて青の組の選手が出場する。四方の城門が開かれると、姿を現したのはシズネ、ホムラ、エリナ、ハンゾウの4名であった。この中で特に一番注目を集めているのは「青の剣聖」と名高いシズネであり、一方で予選を圧倒的な強さで勝ち抜いたホムラも注目を浴びていた。
『赤の組の試合の興奮が収まらないうちに次の試合を行います!!選手の皆さん、準備はいいですか!?』
『それでは……試合開始っ!!』
試合開始の合図の銅鑼が鳴らされた瞬間、真っ先に動いたのはエリナであった。彼女は他の3人が動き出す前に弓を構えると、真っ先に狙いを定めたのはハンゾウであった。
(この試合、ホムラさんの姐さんの援護に徹するっす!!)
エリナは自分が勝ち残る事は考えず、同じく国の出身であるホムラの援護に徹する事を決めていた。彼女はハンゾウを狙ったのは忍者であるハンゾウを最も厄介な相手だと捉えたからである。和国出身の出場者は全員が何らかの特殊な技能を持っており、彼女はハンゾウが何かを仕掛ける前に先に仕留めるために矢を放つ。
北聖将であるハシラから受け取った黒弓を構えると、彼女は意識を集中させてハンゾウへ目掛けて矢を放つ。彼女が放つ矢はヨツバ王国の弓兵の中でも最も正確で威力も高く、その腕には師であるハシラにも劣らない。
「強化射撃!!」
「ぬうっ!?」
ハンゾウは自分に向けて接近する矢を確認すると、彼女は咄嗟に短刀で受けようとした。しかし、放たれた矢を刃で受けようとしたが、あまりの威力に刃は弾かれ、彼女の腹部に的中すると後方へと吹き飛ばす。
「のわぁっ!?」
「やった!!」
風の魔力を纏った矢の威力によってハンゾウは大きく後方へと吹き飛ばされ、そのまま場外へと向かう。その光景を見てエリナは勝利を確信したが、そんな彼女の元に近付く影が存在し、エリナの耳元に囁かれる。
「中々やるじゃない、でも今度からは周りをちゃんと見る事ね」
「えっ!?」
いつの間にか目前にまで迫っていたシズネは鞘を取りつけた状態の白百合を構えると、攻撃に集中して防御を疎かにしていたエリナに戦技を放つ。
「刺突!!」
「がはぁっ!?」
シズネの繰り出した突きが的中すると、エリナは涙目を浮かべて吹き飛び、ハンゾウと共に場外へと落ちていく。やがて時間差で二つの水飛沫が鳴り響き、試合開始早々に二人の選手が場外負けへと追い込まれた。
『おおっと!?これは予想外です、なんと試合開始数秒足らずでエリナ選手とハンゾウ選手が場外負けです!!』
「嘘だろおい!?」
「くっそぉっ……大穴に賭けていたのに!!」
「まじかよ……」
エリナとハンゾウが場外に落ちた事に観衆は騒ぎ、その一方で試合場に残ったシズネはホムラへと振り返ると、彼女は腕を組んだ状態で試合場の中央に待ち構えていた。その様子を見てシズネは訝しむが、とりあえずは向かってくる様子がないので自分の方から彼女の元に出向く。
ある程度まで距離を開いた状態で二人は向かい合うと、シズネはホムラを見据え、こうして二人きりで彼女と話し合うのは初めてだった。改めて見ると戦闘時のゴウライにも匹敵する威圧感を誇り、六聖将の中で最も強いのは彼女だとシズネは最初から確信していた。
――故人を含めた六聖将のハシラ、ギンタロウ、レイビ、ツバサ、クレナイ、ホムラ、この6人の中で最強と呼ばれているのは六聖将筆頭を務めるクレナイではあるが、彼の場合は功績が多い事と人望の厚さから最強と謳われていると言われてる節がある。
西聖将であるホムラは滅多な事では自分の領地から出てくることはなく、そのために彼女の活躍は王都までは届かない。しかし、その強さは六聖将の名に恥じず、しかも炎の聖痕の所有者でもある。彼女こそが真の六聖将最強の将である事は間違いない。
そんなヨツバ王国最強の将と向かい合ったシズネは無意識に口元に笑みを浮かべている事を知り、武人としての本能が騒いでいた。目の前に立つ強敵を相手にシズネは自分の力が通用するのか試さずにはいられず、彼女に問う。
「始めてもいいのかしら?」
「……もう始まっている」
シズネの問いかけにホムラは答えた直後、試合場に金属音が鳴り響く。雪月花と白百合を引き抜いたシズネがホムラへと向けて刃を放ち、その攻撃に対してホムラは薙刀で受け止めた。紅刀と名付けた薙刀を握りしめたホムラはシズネの攻撃を受け、彼女も笑みを浮かべる。
「お前とは本気で戦いたいと思っていた……聖痕の力は使いこなせるようになったのか?」
「それは見てのお楽しみよ!!」
レナと同じく二刀流となったシズネはホムラに対して切りかかると、その攻撃に対してホムラは薙刀で受け止め、遂に二人の決戦が始まった。
『赤の組の試合の興奮が収まらないうちに次の試合を行います!!選手の皆さん、準備はいいですか!?』
『それでは……試合開始っ!!』
試合開始の合図の銅鑼が鳴らされた瞬間、真っ先に動いたのはエリナであった。彼女は他の3人が動き出す前に弓を構えると、真っ先に狙いを定めたのはハンゾウであった。
(この試合、ホムラさんの姐さんの援護に徹するっす!!)
エリナは自分が勝ち残る事は考えず、同じく国の出身であるホムラの援護に徹する事を決めていた。彼女はハンゾウを狙ったのは忍者であるハンゾウを最も厄介な相手だと捉えたからである。和国出身の出場者は全員が何らかの特殊な技能を持っており、彼女はハンゾウが何かを仕掛ける前に先に仕留めるために矢を放つ。
北聖将であるハシラから受け取った黒弓を構えると、彼女は意識を集中させてハンゾウへ目掛けて矢を放つ。彼女が放つ矢はヨツバ王国の弓兵の中でも最も正確で威力も高く、その腕には師であるハシラにも劣らない。
「強化射撃!!」
「ぬうっ!?」
ハンゾウは自分に向けて接近する矢を確認すると、彼女は咄嗟に短刀で受けようとした。しかし、放たれた矢を刃で受けようとしたが、あまりの威力に刃は弾かれ、彼女の腹部に的中すると後方へと吹き飛ばす。
「のわぁっ!?」
「やった!!」
風の魔力を纏った矢の威力によってハンゾウは大きく後方へと吹き飛ばされ、そのまま場外へと向かう。その光景を見てエリナは勝利を確信したが、そんな彼女の元に近付く影が存在し、エリナの耳元に囁かれる。
「中々やるじゃない、でも今度からは周りをちゃんと見る事ね」
「えっ!?」
いつの間にか目前にまで迫っていたシズネは鞘を取りつけた状態の白百合を構えると、攻撃に集中して防御を疎かにしていたエリナに戦技を放つ。
「刺突!!」
「がはぁっ!?」
シズネの繰り出した突きが的中すると、エリナは涙目を浮かべて吹き飛び、ハンゾウと共に場外へと落ちていく。やがて時間差で二つの水飛沫が鳴り響き、試合開始早々に二人の選手が場外負けへと追い込まれた。
『おおっと!?これは予想外です、なんと試合開始数秒足らずでエリナ選手とハンゾウ選手が場外負けです!!』
「嘘だろおい!?」
「くっそぉっ……大穴に賭けていたのに!!」
「まじかよ……」
エリナとハンゾウが場外に落ちた事に観衆は騒ぎ、その一方で試合場に残ったシズネはホムラへと振り返ると、彼女は腕を組んだ状態で試合場の中央に待ち構えていた。その様子を見てシズネは訝しむが、とりあえずは向かってくる様子がないので自分の方から彼女の元に出向く。
ある程度まで距離を開いた状態で二人は向かい合うと、シズネはホムラを見据え、こうして二人きりで彼女と話し合うのは初めてだった。改めて見ると戦闘時のゴウライにも匹敵する威圧感を誇り、六聖将の中で最も強いのは彼女だとシズネは最初から確信していた。
――故人を含めた六聖将のハシラ、ギンタロウ、レイビ、ツバサ、クレナイ、ホムラ、この6人の中で最強と呼ばれているのは六聖将筆頭を務めるクレナイではあるが、彼の場合は功績が多い事と人望の厚さから最強と謳われていると言われてる節がある。
西聖将であるホムラは滅多な事では自分の領地から出てくることはなく、そのために彼女の活躍は王都までは届かない。しかし、その強さは六聖将の名に恥じず、しかも炎の聖痕の所有者でもある。彼女こそが真の六聖将最強の将である事は間違いない。
そんなヨツバ王国最強の将と向かい合ったシズネは無意識に口元に笑みを浮かべている事を知り、武人としての本能が騒いでいた。目の前に立つ強敵を相手にシズネは自分の力が通用するのか試さずにはいられず、彼女に問う。
「始めてもいいのかしら?」
「……もう始まっている」
シズネの問いかけにホムラは答えた直後、試合場に金属音が鳴り響く。雪月花と白百合を引き抜いたシズネがホムラへと向けて刃を放ち、その攻撃に対してホムラは薙刀で受け止めた。紅刀と名付けた薙刀を握りしめたホムラはシズネの攻撃を受け、彼女も笑みを浮かべる。
「お前とは本気で戦いたいと思っていた……聖痕の力は使いこなせるようになったのか?」
「それは見てのお楽しみよ!!」
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