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真・最終章 七魔将編
オウガの肉体の秘密
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「ぬおおっ!?お、落ちる!!」
「何やってんだい、あんたは!!」
「バルさん、あの方は放っておいても大丈夫です!!それよりもこの男を……」
「うりゃりゃりゃっ!!」
「てやぁっ!!」
バルは慌ててゴウライの元へ向かおうとしたが、彼女を救助する事をリンダが引き留め、戦闘に集中する事を忠告する。オウガの前では一瞬の隙を見せてはならないと判断し、既にアンジュとサーシャはオウガの元へ向かっていた。
二人は左右から大剣と双剣を振りかざし、この時にオウガは防御する素振りもなく、二人の攻撃を受けた。確実に二人の放った刃はオウガの肉体に当たったが、金属音が響くと攻撃を仕掛けた二人の方が弾かれてしまう。
「うわぁっ!?」
「きゃっ!?」
「そんな馬鹿な……!?」
「……消えろと言ったはずだ。これ以上に俺にちょっかいをかけるようならば例え女であろうと、容赦はしないぞ?」
攻撃を弾き返したオウガに対してリンダは信じられない表情を浮かべ、彼の肉体の硬度はあまりにも異常であり、格闘家であるリンダでも彼の様な真似はできない。オウガの肉体の異常な硬さに全員が戸惑う中、ここでティナとコトミンが何かに気付いた様に声を上げる。
「あ、あれ……もしかしてあの人」
「ティナも気づいた?」
「何だいあんた等、こいつの能力に何か気付いたのかい!?」
ティナとコトミンの反応にバルたちは驚き、武人でもない二人がオウガの肉体の硬さの秘密を見抜いたのかと驚くが、ここでティナとコトミンは瞼を閉じて集中するようにオウガに身体を向ける。
「……うん、やっぱりそうだ。この人から凄い魔力を感じるよ!!」
「さっき、攻撃を弾き返した時に一段と魔力が強まった……もしかしたら、ナイやホネミンみたいな魔鎧術を使えるのかもしれない」
「魔鎧術だって!?」
「まさか……!?」
「ほう……気付いたか、中々に勘の鋭い娘達だな」
武人ではないが魔術師であるティナとコトミンはレナと同様に魔力感知の技能を身に付けており、二人は戦闘の際中にオウガから強い魔力を感じ取った事を告げる。その答えに対してオウガは全員の前で右腕を伸ばすと、徐々に彼の身体に紅色の魔力が宿る。
オウガはレナやホネミンと同様に「魔鎧術」の使い手だと判明し、魔鎧術は元々は数百年前までは魔術師が扱っていた技術であり、現在はその技術は廃れてしまったがヨツバ王国では「魔刀術」という名前で今尚も伝わっている。魔鎧術と魔刀術は原理は同じだが、肉体を守るか武器に魔力を纏わせるかで違いがある。そしてオウガの場合はレナやホネミンのように全身を魔力の鎧で覆い込む事ができた。
「魔鎧術を知っている人間がまだ残っていたとはな……お前達がどれだけ攻撃をしようとこの俺の鎧を破壊しない限り、俺を倒す事はできん」
「ず、ずるいぞそんなの!!」
「ずるい?笑わせるな、この鎧は俺の身を守るための鎧ではない……この程度の鎧を突破できない奴に俺は本気で戦う価値はない」
「何だと……!!」
「ふははっ!!ならば吾輩が今度こそ破壊してやろう!!」
地割れからどうにか脱出したゴウライが地上に戻ると、彼女を見てオウガは面倒そうな表情を浮かべる。その一方でゴウライの方は闘技祭で戦ったレナ以来の強敵に心が高揚していた。
「さっき、吾輩の攻撃を受けた時にお前の肉体に痣が出きていたな。つまり、その鎧も無敵ではない!!このまま破壊してやろう!!」
「た、確かにそうだ……」
「魔鎧術といっても決して無敵ではありません!!魔力の鎧を突破する攻撃を加えれば……」
「ちっ……まだ戦うか」
オウガの肉体の秘密に気づいた者達は戦意を取り戻し、先ほどのゴウライの攻撃によってわずかではあるがオウガの肉体に痣ができた。この事からオウガの纏う魔力の鎧は決して無敵ではなく、彼を倒すために全員が身構えると、ここで更に乱入者が現れた。
「見つけたぞてめえ!!まだ決着はついてないぞ!!」
「ぬうっ!?」
「ハルナちゃん!?」
建物の扉を吹き飛ばしながら姿を現したのはハルナであり、彼女はオウガを発見すると彼に目掛けて突っ込み、全身に電流を帯びた状態で攻撃を加える。彼女もゴウライと同様にオウガに僅かながら損傷を与えた猛者であり、彼女の打撃に対してオウガは咄嗟に腕で防ぐ。
オウガが魔鎧術を纏っているのならばハルナの場合は雷の聖痕で常に雷属性の魔力を纏い、疑似的な魔鎧術を発動させている。二つの魔鎧術の衝突によってお互いに弾かれ、距離を取った。ハルナは攻撃を仕掛けた右腕が痺れるが、一方でオウガの方は彼女の拳を受けた際に完全には魔鎧術で防ぎきれず、拳の痕が残ってしまう。
「あいたぁっ……右手が痛い」
「ちっ……」
「き、効いてる!!攻撃が通じた!!」
「よし、なら私達も行くよ!!」
「待て!!こいつは吾輩の獲物だぞ!?」
「こんな時に何を言っているのですか!!」
「早い者勝ち……でいいと思う」
ゴウライは一人で戦いたかったが、他の者がそれを許すはずがなく、ここで七魔将のオウガを仕留めるために全員が動き出す。
「何やってんだい、あんたは!!」
「バルさん、あの方は放っておいても大丈夫です!!それよりもこの男を……」
「うりゃりゃりゃっ!!」
「てやぁっ!!」
バルは慌ててゴウライの元へ向かおうとしたが、彼女を救助する事をリンダが引き留め、戦闘に集中する事を忠告する。オウガの前では一瞬の隙を見せてはならないと判断し、既にアンジュとサーシャはオウガの元へ向かっていた。
二人は左右から大剣と双剣を振りかざし、この時にオウガは防御する素振りもなく、二人の攻撃を受けた。確実に二人の放った刃はオウガの肉体に当たったが、金属音が響くと攻撃を仕掛けた二人の方が弾かれてしまう。
「うわぁっ!?」
「きゃっ!?」
「そんな馬鹿な……!?」
「……消えろと言ったはずだ。これ以上に俺にちょっかいをかけるようならば例え女であろうと、容赦はしないぞ?」
攻撃を弾き返したオウガに対してリンダは信じられない表情を浮かべ、彼の肉体の硬度はあまりにも異常であり、格闘家であるリンダでも彼の様な真似はできない。オウガの肉体の異常な硬さに全員が戸惑う中、ここでティナとコトミンが何かに気付いた様に声を上げる。
「あ、あれ……もしかしてあの人」
「ティナも気づいた?」
「何だいあんた等、こいつの能力に何か気付いたのかい!?」
ティナとコトミンの反応にバルたちは驚き、武人でもない二人がオウガの肉体の硬さの秘密を見抜いたのかと驚くが、ここでティナとコトミンは瞼を閉じて集中するようにオウガに身体を向ける。
「……うん、やっぱりそうだ。この人から凄い魔力を感じるよ!!」
「さっき、攻撃を弾き返した時に一段と魔力が強まった……もしかしたら、ナイやホネミンみたいな魔鎧術を使えるのかもしれない」
「魔鎧術だって!?」
「まさか……!?」
「ほう……気付いたか、中々に勘の鋭い娘達だな」
武人ではないが魔術師であるティナとコトミンはレナと同様に魔力感知の技能を身に付けており、二人は戦闘の際中にオウガから強い魔力を感じ取った事を告げる。その答えに対してオウガは全員の前で右腕を伸ばすと、徐々に彼の身体に紅色の魔力が宿る。
オウガはレナやホネミンと同様に「魔鎧術」の使い手だと判明し、魔鎧術は元々は数百年前までは魔術師が扱っていた技術であり、現在はその技術は廃れてしまったがヨツバ王国では「魔刀術」という名前で今尚も伝わっている。魔鎧術と魔刀術は原理は同じだが、肉体を守るか武器に魔力を纏わせるかで違いがある。そしてオウガの場合はレナやホネミンのように全身を魔力の鎧で覆い込む事ができた。
「魔鎧術を知っている人間がまだ残っていたとはな……お前達がどれだけ攻撃をしようとこの俺の鎧を破壊しない限り、俺を倒す事はできん」
「ず、ずるいぞそんなの!!」
「ずるい?笑わせるな、この鎧は俺の身を守るための鎧ではない……この程度の鎧を突破できない奴に俺は本気で戦う価値はない」
「何だと……!!」
「ふははっ!!ならば吾輩が今度こそ破壊してやろう!!」
地割れからどうにか脱出したゴウライが地上に戻ると、彼女を見てオウガは面倒そうな表情を浮かべる。その一方でゴウライの方は闘技祭で戦ったレナ以来の強敵に心が高揚していた。
「さっき、吾輩の攻撃を受けた時にお前の肉体に痣が出きていたな。つまり、その鎧も無敵ではない!!このまま破壊してやろう!!」
「た、確かにそうだ……」
「魔鎧術といっても決して無敵ではありません!!魔力の鎧を突破する攻撃を加えれば……」
「ちっ……まだ戦うか」
オウガの肉体の秘密に気づいた者達は戦意を取り戻し、先ほどのゴウライの攻撃によってわずかではあるがオウガの肉体に痣ができた。この事からオウガの纏う魔力の鎧は決して無敵ではなく、彼を倒すために全員が身構えると、ここで更に乱入者が現れた。
「見つけたぞてめえ!!まだ決着はついてないぞ!!」
「ぬうっ!?」
「ハルナちゃん!?」
建物の扉を吹き飛ばしながら姿を現したのはハルナであり、彼女はオウガを発見すると彼に目掛けて突っ込み、全身に電流を帯びた状態で攻撃を加える。彼女もゴウライと同様にオウガに僅かながら損傷を与えた猛者であり、彼女の打撃に対してオウガは咄嗟に腕で防ぐ。
オウガが魔鎧術を纏っているのならばハルナの場合は雷の聖痕で常に雷属性の魔力を纏い、疑似的な魔鎧術を発動させている。二つの魔鎧術の衝突によってお互いに弾かれ、距離を取った。ハルナは攻撃を仕掛けた右腕が痺れるが、一方でオウガの方は彼女の拳を受けた際に完全には魔鎧術で防ぎきれず、拳の痕が残ってしまう。
「あいたぁっ……右手が痛い」
「ちっ……」
「き、効いてる!!攻撃が通じた!!」
「よし、なら私達も行くよ!!」
「待て!!こいつは吾輩の獲物だぞ!?」
「こんな時に何を言っているのですか!!」
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