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真・最終章 七魔将編
いざ、海底王国へ
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「潜水船ダイビングシャーク号!!発進!!」
「そんな名前だったの!?」
ホネミンが一番奥まで舵輪を押し込んだ瞬間、船の後部から出現した噴射機が発動して膨大な魔力を解き放つ。その結果、潜水船は洞窟を通り抜けて外へと飛び出す。凄まじい勢いで潜水船は移動するため、船の内部に居た人間にも衝撃を受ける。
さらにホネミンは舵輪を傾けると潜水船が徐々に沈んでいき、海中へと潜っていく。海底へ向けて船は移動を行い、徐々に視界が暗くなっていくとホネミンはちかくにあるスイッチを押して鮫の模様の目元の部分を光り輝かせる。
「発光石で照らします」
『ぬおっ!?こ、これは……海の中か!?』
「し、信じられません……」
「ま、まさか本当にこんな馬鹿でかい船が沈むなんて……」
操縦室から見える光景を見てダイン達は呆気に取られ、海中の風景に目を奪われてしまう。その間にホネミンは海図を取り出すと、かつて海底王国が存在した場所の確認を行う。
「ここから海底王国までは……そうですね、だいたい半日ぐらいの距離です」
「半日!?そんなにかかるのか?」
「普通の船だったら移動だけで何十日もかかる距離を半日で辿り着けるんですよ?むしろ早い方ですって」
「そ、そんなにも早いんですか?」
潜水船の移動速度はこの世界で作り出される船よりも比べ物にならない移動速度を誇り、海底王国まで半日もかからずに辿り着ける。しかし、海底王国に辿り着けば当然だが魚人に存在を知られ、攻撃を受ける可能性もあった。
あくまでもレナ達の目的は攫われたコトミンの救出であり、本格的に魚人と戦うつもりはない。できれば魚人王なる存在と交渉してコトミンを狙わないように説得するつもりだが、それは難しいと思われる。
「海底王国までは私が運転しますけど、皆さんも何か見つけたらすぐに言ってください」
「うわぁっ……なんか、神秘的な光景だな」
「ティナ様が居たら喜ばれたでしょうね……」
『おおっ……(←子供の様に目元を光り輝かせる)』
「綺麗でござる……」
「あ、いたんですかハンゾウさん……」
「最初からいたでござるよ!?」
海中の風景を見られる事は滅多になく、特にヨツバ王国は海に面していないためにリンダやゴウライは海中を見るのは初めてだった。潜水船は海中を進み、目的地である海底王国へ向けて移動を行う――
――その頃、潜水船を動かすための動力室ではマリアが魔力を台座に送り続けている間、レナはホネミンの与えた魔力回復薬を飲んでいた。この世界の魔力回復薬は普通の回復薬ほどの即効性はなく、魔力が完全に回復するまで時間が掛かる。
「ふうっ……大分楽になってきた。叔母様、もう何時でも交代できるよ」
「大丈夫よ、まだ平気だから休んでいなさい」
「レナ、無理をしては駄目よ」
レナはシズネに膝枕してもらい、身体を休める事に集中する。この時にシズネはレナの額に手を伸ばし、愛する人とのひと時を楽しんでいたが、レナはコトミンがどうしているのか心配だった。
「コトミンは大丈夫かな……」
「きっと大丈夫よ。敵の目的が誘拐だとしたら手荒な真似はされないはずよ」
「そうだね、もしかしたら攫った連中を逆に食べていたりして……」
「ふふっ……それもありそうね」
魚介類を好物とするコトミンは魚人をも捕食対象として捉えている節があり、彼女はかつて魚人のシークをも喰らおうとした事がある。ちなみにシークはレナ達が保護しており、今の所は冒険都市の近くに流れている川に放し飼いしていた。
シークもいざという時は海底王国に忍び込む事態に陥った時に力を貸して貰うかもしれず、それとコトミンが引き連れていたスラミンとヒトミンの力も借りる場面があるかもしれない。この2匹は水中でも行動できるため、もしかしたら力を借りる時が来るかもしれず、バルに面倒を任せている。
「ふうっ……ちょっと疲れてきたわね」
「なら交代するよ」
「いいえ、私に任せて頂戴」
マリアが額に汗を流すとレナが交代しようとしたが、その前にシズネが移動してマリアの代わりに魔力を送り込む。シズネは元々は並の魔術師よりも魔力を有し、更に彼女は聖痕を継承したお陰で魔力を増幅させていた。聖痕は魔力を増幅させる機能を持ち、この力を利用してシズネは魔力を送り込む。
「気をつけなさい、意外と魔力を使うわよ」
「平気よ、これぐらい……くぅっ!?」
「だから言ったでしょう?」
シズネは台座に掌を構えた途端に一気に魔力を持っていかれ、そんな彼女にマリアは注意を行う。シズネはレナとマリアがずっと台座に魔力を送り続けてきた事が信じられず、二人の魔力量に戦慄した。
(こ、こんなに魔力を吸われていたなんて……!?)
レナとマリアの魔力量は間違いなく世界の中でもトップクラスであり、シズネは結局は10分も耐えられずに交代を余儀なくされた――
「そんな名前だったの!?」
ホネミンが一番奥まで舵輪を押し込んだ瞬間、船の後部から出現した噴射機が発動して膨大な魔力を解き放つ。その結果、潜水船は洞窟を通り抜けて外へと飛び出す。凄まじい勢いで潜水船は移動するため、船の内部に居た人間にも衝撃を受ける。
さらにホネミンは舵輪を傾けると潜水船が徐々に沈んでいき、海中へと潜っていく。海底へ向けて船は移動を行い、徐々に視界が暗くなっていくとホネミンはちかくにあるスイッチを押して鮫の模様の目元の部分を光り輝かせる。
「発光石で照らします」
『ぬおっ!?こ、これは……海の中か!?』
「し、信じられません……」
「ま、まさか本当にこんな馬鹿でかい船が沈むなんて……」
操縦室から見える光景を見てダイン達は呆気に取られ、海中の風景に目を奪われてしまう。その間にホネミンは海図を取り出すと、かつて海底王国が存在した場所の確認を行う。
「ここから海底王国までは……そうですね、だいたい半日ぐらいの距離です」
「半日!?そんなにかかるのか?」
「普通の船だったら移動だけで何十日もかかる距離を半日で辿り着けるんですよ?むしろ早い方ですって」
「そ、そんなにも早いんですか?」
潜水船の移動速度はこの世界で作り出される船よりも比べ物にならない移動速度を誇り、海底王国まで半日もかからずに辿り着ける。しかし、海底王国に辿り着けば当然だが魚人に存在を知られ、攻撃を受ける可能性もあった。
あくまでもレナ達の目的は攫われたコトミンの救出であり、本格的に魚人と戦うつもりはない。できれば魚人王なる存在と交渉してコトミンを狙わないように説得するつもりだが、それは難しいと思われる。
「海底王国までは私が運転しますけど、皆さんも何か見つけたらすぐに言ってください」
「うわぁっ……なんか、神秘的な光景だな」
「ティナ様が居たら喜ばれたでしょうね……」
『おおっ……(←子供の様に目元を光り輝かせる)』
「綺麗でござる……」
「あ、いたんですかハンゾウさん……」
「最初からいたでござるよ!?」
海中の風景を見られる事は滅多になく、特にヨツバ王国は海に面していないためにリンダやゴウライは海中を見るのは初めてだった。潜水船は海中を進み、目的地である海底王国へ向けて移動を行う――
――その頃、潜水船を動かすための動力室ではマリアが魔力を台座に送り続けている間、レナはホネミンの与えた魔力回復薬を飲んでいた。この世界の魔力回復薬は普通の回復薬ほどの即効性はなく、魔力が完全に回復するまで時間が掛かる。
「ふうっ……大分楽になってきた。叔母様、もう何時でも交代できるよ」
「大丈夫よ、まだ平気だから休んでいなさい」
「レナ、無理をしては駄目よ」
レナはシズネに膝枕してもらい、身体を休める事に集中する。この時にシズネはレナの額に手を伸ばし、愛する人とのひと時を楽しんでいたが、レナはコトミンがどうしているのか心配だった。
「コトミンは大丈夫かな……」
「きっと大丈夫よ。敵の目的が誘拐だとしたら手荒な真似はされないはずよ」
「そうだね、もしかしたら攫った連中を逆に食べていたりして……」
「ふふっ……それもありそうね」
魚介類を好物とするコトミンは魚人をも捕食対象として捉えている節があり、彼女はかつて魚人のシークをも喰らおうとした事がある。ちなみにシークはレナ達が保護しており、今の所は冒険都市の近くに流れている川に放し飼いしていた。
シークもいざという時は海底王国に忍び込む事態に陥った時に力を貸して貰うかもしれず、それとコトミンが引き連れていたスラミンとヒトミンの力も借りる場面があるかもしれない。この2匹は水中でも行動できるため、もしかしたら力を借りる時が来るかもしれず、バルに面倒を任せている。
「ふうっ……ちょっと疲れてきたわね」
「なら交代するよ」
「いいえ、私に任せて頂戴」
マリアが額に汗を流すとレナが交代しようとしたが、その前にシズネが移動してマリアの代わりに魔力を送り込む。シズネは元々は並の魔術師よりも魔力を有し、更に彼女は聖痕を継承したお陰で魔力を増幅させていた。聖痕は魔力を増幅させる機能を持ち、この力を利用してシズネは魔力を送り込む。
「気をつけなさい、意外と魔力を使うわよ」
「平気よ、これぐらい……くぅっ!?」
「だから言ったでしょう?」
シズネは台座に掌を構えた途端に一気に魔力を持っていかれ、そんな彼女にマリアは注意を行う。シズネはレナとマリアがずっと台座に魔力を送り続けてきた事が信じられず、二人の魔力量に戦慄した。
(こ、こんなに魔力を吸われていたなんて……!?)
レナとマリアの魔力量は間違いなく世界の中でもトップクラスであり、シズネは結局は10分も耐えられずに交代を余儀なくされた――
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