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蛇足編
その頃、ダイン達は……
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「――ぎゃああああっ!?死ぬぅううっ!!」
「なんであんな単純な罠に引っかかるんですか!?」
「文句を言っている場合じゃない、全力で走れ!!」
獣人国に旅に出たダイン達は監獄都市に向かう途中、偶然にも発見した遺跡に訪れていた。こちらの遺跡は勇者が作り出した遺跡ではなく、大昔に獣人族が造り出したと思われる遺跡だった。遺跡の中で神殿らしき建物に入ったダイン達だったが、そこに待ち構えていたのは無数の罠だった。
神殿の奥には宝箱が設置されており、それを真っ先にダインが調べようとした瞬間、天井が崩壊して瓦礫が落ちてきた。ダイン達は瓦礫に押し潰される前に逃げ出そうとするが、建物の崩壊の方が速い。
「ちょっと、このままだと押し潰されますよ!?」
「そ、そう言われても……」
「いかん、でかいのが落ちてくる!?」
「うひぃっ!?」
天井を見上げたゴンゾウが巨大な瓦礫が迫ってくるのを確認し、咄嗟に彼は両手を構えて瓦礫を受け止めようとしたが、その前にダインが杖を床に突き刺して影魔法を発動させた。
「影人形!!」
「ぬおっ!?」
「おっと!?」
ゴンゾウよりも巨大な影人形を作り出したダインは天井から落ちてきた瓦礫を受け止めると、そのまま瓦礫を支えて他の瓦礫の盾代わりと利用する。しばらくすると天井が完全に崩れ落ちてダイン達はどうにか巨大な瓦礫を盾にして生き残った。
「はあっ、はあっ……し、死ぬかと思った」
「それはこっちの台詞ですよ!!これで何度目なんですか!?」
「ダイン……もっと慎重に行動してくれ」
「わ、悪かったよ……」
影人形のお陰で窮地を脱する事はできたが、そもそもの原因はダインが不用意に宝箱を開こうとしたからである。ダインに同行しているミイネとゴンゾウは文句を告げるが、建物が崩壊した事でもう罠を心配する必要はないと判断したダインは戻ろうとした。
「……よし、それじゃあさっきの場所に戻ろうか」
「ちょっと!?まだ懲りてないんですか!?」
「罠が残っていたらどうする!?」
「だ、大丈夫だって!!建物ごとなくなったんだから罠なんて残ってるはずが……」
先ほどの宝箱があった場所にダインが戻ろうとした瞬間、彼が踏んだ床の一部が凹む。それに気づいたダインは恐る恐る視線を向けると、彼が踏んだ場所の石床だけが色違いだった。
「な、何か踏んじゃったみたい……」
「ちょっと!?」
「……罠か?」
色違いの石床を踏んだダインにミイネとゴンゾウは驚愕し、周囲を見渡して警戒態勢を取った。すると少し離れた場所で轟音が鳴り響き、全員が視線を向けると瓦礫を押し退けながら床石の一部が盛り上がる。それを見たダイン達は盛り上がった場所に近付くと、驚くべき事に床の中から宝箱が出現した。
床から出てきた宝箱にダイン達は驚くが、宝箱は勝手に開かれると中には大量の金貨と銀貨が入っていた。それを見たダインは目を見開き、ミイネとゴンゾウは信じられない表情を浮かべる。
「こ、これは……」
「まさか……本物?」
「いやっほう!!お宝だぁあああっ!!」
偶然にも本物の宝箱を見つけ出したダインは歓喜の声を上げ、そんな彼にミイネとゴンゾウは呆れるが、罠に嵌まっても最後には得を得る彼の悪運に感心してしまう――
――見つけ出したお宝には大量の金貨と銅貨が入っており、これだけでも十分な収穫だと思われたが一つだけ問題があった。それは宝箱に収められている金貨と銀貨はこの時代では利用されておらず、現在の時代では使えないという問題だった。
「何だよもう!!こんなにいっぱい金貨と銀貨があるのに結局今日も野宿かよ!!」
「仕方ありませんよ、明日には骨董品屋さんに尋ねて買い取ってもらいましょう」
「こういう日もある」
意気揚々と宝箱を持ち帰ったダインだったが、街の人間が金貨と銀貨を確認するとこの時代では現在は使用が禁止されている旧硬貨である事が判明する。数百年前までは使われていた硬貨らしいが、現在では使用は禁止されて今では価値はない。
骨董品屋に持ち込めばそれなりに高く買い取ってもらえるらしいが、生憎と骨董品屋が開く時間帯を過ぎていたので金がないダイン達は街の外で野宿を行う。どうして金がないのかと言うと、旅の間に持ち金を使い込んでしまったからである。
「だいたいお金がないのはダインさんのせいですよ。見栄を張って高いローブなんて買うから……」
「な、何だよ!!このローブは本当に性能良いんだぞ!?そういうお前こそ、こっそり本を買っているのは知ってるんだからな!!」
「な、なんですか!!僕の本はどれも価値があるんです!!要らなくなったら売ってお金に替える事だってできるんですよ!?」
「そういって今まで一度も買った本を売ってないだろ!?余計な荷物になるから旅の時は本を買うのを止めろよ!!」
「まあまあ、落ち着くんだ二人とも……」
「「お前(貴方)の食費が一番金掛かるんだよ(ですよ)!!」」
「……すまない」
旅の間にダインは黒杖以外の装備を一新し、ミイネは頻繁に本を購入する。ちなみに彼女が購入する本は主に過去に存在した勇者や英雄の冒険譚であり、監獄暮らしの時はこの手の娯楽品も手に入れられなかったので本を見かけるとすぐに購入する。しかし、意外にお金を使っているのはゴンゾウだった。
巨人族のゴンゾウは常人の10倍は食事を食べるため、旅の間も食費が凄かった。しかも獣人族はバルトロス王国よりも食べ物は高く、そのせいで余計に金が掛かってしまう。
「なんであんな単純な罠に引っかかるんですか!?」
「文句を言っている場合じゃない、全力で走れ!!」
獣人国に旅に出たダイン達は監獄都市に向かう途中、偶然にも発見した遺跡に訪れていた。こちらの遺跡は勇者が作り出した遺跡ではなく、大昔に獣人族が造り出したと思われる遺跡だった。遺跡の中で神殿らしき建物に入ったダイン達だったが、そこに待ち構えていたのは無数の罠だった。
神殿の奥には宝箱が設置されており、それを真っ先にダインが調べようとした瞬間、天井が崩壊して瓦礫が落ちてきた。ダイン達は瓦礫に押し潰される前に逃げ出そうとするが、建物の崩壊の方が速い。
「ちょっと、このままだと押し潰されますよ!?」
「そ、そう言われても……」
「いかん、でかいのが落ちてくる!?」
「うひぃっ!?」
天井を見上げたゴンゾウが巨大な瓦礫が迫ってくるのを確認し、咄嗟に彼は両手を構えて瓦礫を受け止めようとしたが、その前にダインが杖を床に突き刺して影魔法を発動させた。
「影人形!!」
「ぬおっ!?」
「おっと!?」
ゴンゾウよりも巨大な影人形を作り出したダインは天井から落ちてきた瓦礫を受け止めると、そのまま瓦礫を支えて他の瓦礫の盾代わりと利用する。しばらくすると天井が完全に崩れ落ちてダイン達はどうにか巨大な瓦礫を盾にして生き残った。
「はあっ、はあっ……し、死ぬかと思った」
「それはこっちの台詞ですよ!!これで何度目なんですか!?」
「ダイン……もっと慎重に行動してくれ」
「わ、悪かったよ……」
影人形のお陰で窮地を脱する事はできたが、そもそもの原因はダインが不用意に宝箱を開こうとしたからである。ダインに同行しているミイネとゴンゾウは文句を告げるが、建物が崩壊した事でもう罠を心配する必要はないと判断したダインは戻ろうとした。
「……よし、それじゃあさっきの場所に戻ろうか」
「ちょっと!?まだ懲りてないんですか!?」
「罠が残っていたらどうする!?」
「だ、大丈夫だって!!建物ごとなくなったんだから罠なんて残ってるはずが……」
先ほどの宝箱があった場所にダインが戻ろうとした瞬間、彼が踏んだ床の一部が凹む。それに気づいたダインは恐る恐る視線を向けると、彼が踏んだ場所の石床だけが色違いだった。
「な、何か踏んじゃったみたい……」
「ちょっと!?」
「……罠か?」
色違いの石床を踏んだダインにミイネとゴンゾウは驚愕し、周囲を見渡して警戒態勢を取った。すると少し離れた場所で轟音が鳴り響き、全員が視線を向けると瓦礫を押し退けながら床石の一部が盛り上がる。それを見たダイン達は盛り上がった場所に近付くと、驚くべき事に床の中から宝箱が出現した。
床から出てきた宝箱にダイン達は驚くが、宝箱は勝手に開かれると中には大量の金貨と銀貨が入っていた。それを見たダインは目を見開き、ミイネとゴンゾウは信じられない表情を浮かべる。
「こ、これは……」
「まさか……本物?」
「いやっほう!!お宝だぁあああっ!!」
偶然にも本物の宝箱を見つけ出したダインは歓喜の声を上げ、そんな彼にミイネとゴンゾウは呆れるが、罠に嵌まっても最後には得を得る彼の悪運に感心してしまう――
――見つけ出したお宝には大量の金貨と銅貨が入っており、これだけでも十分な収穫だと思われたが一つだけ問題があった。それは宝箱に収められている金貨と銀貨はこの時代では利用されておらず、現在の時代では使えないという問題だった。
「何だよもう!!こんなにいっぱい金貨と銀貨があるのに結局今日も野宿かよ!!」
「仕方ありませんよ、明日には骨董品屋さんに尋ねて買い取ってもらいましょう」
「こういう日もある」
意気揚々と宝箱を持ち帰ったダインだったが、街の人間が金貨と銀貨を確認するとこの時代では現在は使用が禁止されている旧硬貨である事が判明する。数百年前までは使われていた硬貨らしいが、現在では使用は禁止されて今では価値はない。
骨董品屋に持ち込めばそれなりに高く買い取ってもらえるらしいが、生憎と骨董品屋が開く時間帯を過ぎていたので金がないダイン達は街の外で野宿を行う。どうして金がないのかと言うと、旅の間に持ち金を使い込んでしまったからである。
「だいたいお金がないのはダインさんのせいですよ。見栄を張って高いローブなんて買うから……」
「な、何だよ!!このローブは本当に性能良いんだぞ!?そういうお前こそ、こっそり本を買っているのは知ってるんだからな!!」
「な、なんですか!!僕の本はどれも価値があるんです!!要らなくなったら売ってお金に替える事だってできるんですよ!?」
「そういって今まで一度も買った本を売ってないだろ!?余計な荷物になるから旅の時は本を買うのを止めろよ!!」
「まあまあ、落ち着くんだ二人とも……」
「「お前(貴方)の食費が一番金掛かるんだよ(ですよ)!!」」
「……すまない」
旅の間にダインは黒杖以外の装備を一新し、ミイネは頻繁に本を購入する。ちなみに彼女が購入する本は主に過去に存在した勇者や英雄の冒険譚であり、監獄暮らしの時はこの手の娯楽品も手に入れられなかったので本を見かけるとすぐに購入する。しかし、意外にお金を使っているのはゴンゾウだった。
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