2,012 / 2,091
蛇足編
ギガンの兄弟子
しおりを挟む
「勝負の邪魔をしないでもらおう!!」
「申し訳ないが大人しく見ていてもらおうか」
「大将軍!!どうか気にせずに勝負を!!」
「なっ!?何を考えているのですか貴方達は!?」
「退きなさい!!氷漬けにされたいの!?」
「邪魔しないで~!!」
「むうっ……」
巨人族の兵士に阻まれたシズネ達の声を聞いてレナは振り返ろうとすると、その隙を逃さずにゴウカは日輪を振りかざす。ゴウカは全身の筋力を込めてレナに叩きつけようとした。
「勝負の際中によそ見とはいい度胸だな!!撃剣!!」
「その技は……!?」
バルが得意とする戦技も扱えるらしく、ゴウカは渾身の一撃を放つ。咄嗟にレナは退魔刀を構えると正面から受け止めた。強烈な衝撃と金属音が響き渡り、予想以上の攻撃の重さにレナの足元が地面に沈む。
「ぐぅっ!?」
「なっ!?この一撃を受けて立っていた人間は初めてだ……だが、これまでだ!!」
「このっ……舐めるなっ!!」
自分の一撃を受けて耐え切ったレナにゴウカは驚いたが、すぐに日輪を引いてもう一度同じ攻撃を繰り出そうとした。だが、レナは退魔刀を構えて最小限の動きで攻撃を受け流す。
「流水!!」
「何!?」
受け流しの上位互換の戦技「流水」は最小限の動作で敵の攻撃の軌道を変える戦技であり、退魔刀の刃で日輪を受け止めて別方向へ受け流す。自分の攻撃を受け流されたゴウカは体勢を崩し、その隙を逃さずにレナは距離を取った。
先の一撃を受けた際にレナは両腕が痺れ、完全に回復するまで10秒ほど時間は必要だと判断した。しかし、その間にもゴウカは体勢を整えて彼に猛攻を繰り出す。
「流石だな!!あのギガンの弟子を打ち破っただけはある!!」
「ギガンの弟子……まさかゴンちゃん!?ゴンちゃんを知ってるんですか!?」
「知っているとも!!ゴンゾウは我が兄弟子のギガンの一番弟子だからな!!」
「兄弟子!?」
ゴウカはギガンとは同門であり、一時期はギガンと同じく格闘家だった。だから並の巨人族よりも肉体が強靭であり、持ち前の怪力を発揮して攻撃を繰り出す。
「喰らうがいい!!これが巨人族の剣技、地裂だ!!」
「剣技!?」
力技を得意とする巨人族らしく、ゴウカの繰り出した戦技は豪快で凄まじい一撃だった。ゴウカは地面に日輪を振り下ろすと、その一撃で地面に亀裂が走ってレナの足元にまで到達した。レナは足場が崩れたせいで体勢を崩し、その隙を逃さずにゴウカは踏み込む。
「うおおおおっ!!」
「くぅっ!?」
「レナ!?逃げなさい!!」
足場が崩れたせいでレナは踏ん張りがきかず、このままではゴウカの攻撃をまともに受けてしまう。シズネはレナに逃げるように促すが足が地面の亀裂に嵌まったせいで逃げることもままならない。その間にもゴウカは迫り、万事休すかと思われたがレナはある方法を思いつく。
(これしかない!!)
自分も無事では済まないがこの窮地を脱するためにレナは右手に魔力を込めて地面に押し当てる。そして彼は「土塊」の魔法を利用して割れた地面を元に戻す。土塊は土砂を操作する魔法のため割れた地面を戻すこともできた。
ゴウカが迫る前に足場を元に戻したレナは退魔刀を握りしめ、奥の手である「加速剣撃」を発動させた。手元に紅色の魔力を纏わせた状態で剣を握りしめ、複合戦技を繰り出す。
「「撃剣!!」」
二人は同時に同じ剣技を繰り出すと、今日一番の強烈な衝撃と金属音が鳴り響く。日輪と退魔刀が衝突した瞬間に熱波が当たりに広がり、退魔刀の一撃で日輪に纏っていた炎が掻き消える。そして退魔刀の一撃で日輪の刃に罅が入った。
「馬鹿なっ!?」
「うおらぁあああっ!!」
本来ならば両腕が痺れた状態なのでレナは思う存分に力を込めることはできないが、魔力を利用することで手元を固定させる。この状態ならば武器が手元から離れることはないので全力で繰り出すことができた。ゴウカの敗因はレナを剣士だと思い込んで戦ったことであり、魔術師ならではの方法でレナは打ち破る。
武器を破壊されかけようとしているゴウカは反射的に武器を戻すが、その隙を逃さずにレナは踏み込む。退魔刀を手放してゴウカに目掛けて紅色の魔力をまとった状態で掌底を繰り出す。彼が纏う紅色の魔力の正体は土属性の魔力であり、重力を操る力を持つ。
「リンダ直伝!!疑似発勁!!」
「ぐはぁっ!?」
「そ、そんな技は教えた覚えがありませんがっ!?」
レナがゴウカに両手を突き出した瞬間に重力の衝撃波が放たれ、まともに受けたゴウカの巨体が吹き飛ぶ。ゴウカは派手に地面に転がり込むと動かなくなり、それを見た巨人族の兵士は慌てて彼の元へ駆け出す。
「ゴ、ゴウカ大将軍!?」
「そんな馬鹿な……あんな人間に大将軍が敗れたのか!?」
「しっかりしてください!!」
「う、ううっ……」
兵士に抱き起されたゴウカは足元を抑え、身長の差でレナは掌底を当てることができたのは膝の辺りまでだった。両足を負傷したゴウカを巨人族の兵士は心配するが、そんな彼を見てレナはコトミンに声をかける。
「申し訳ないが大人しく見ていてもらおうか」
「大将軍!!どうか気にせずに勝負を!!」
「なっ!?何を考えているのですか貴方達は!?」
「退きなさい!!氷漬けにされたいの!?」
「邪魔しないで~!!」
「むうっ……」
巨人族の兵士に阻まれたシズネ達の声を聞いてレナは振り返ろうとすると、その隙を逃さずにゴウカは日輪を振りかざす。ゴウカは全身の筋力を込めてレナに叩きつけようとした。
「勝負の際中によそ見とはいい度胸だな!!撃剣!!」
「その技は……!?」
バルが得意とする戦技も扱えるらしく、ゴウカは渾身の一撃を放つ。咄嗟にレナは退魔刀を構えると正面から受け止めた。強烈な衝撃と金属音が響き渡り、予想以上の攻撃の重さにレナの足元が地面に沈む。
「ぐぅっ!?」
「なっ!?この一撃を受けて立っていた人間は初めてだ……だが、これまでだ!!」
「このっ……舐めるなっ!!」
自分の一撃を受けて耐え切ったレナにゴウカは驚いたが、すぐに日輪を引いてもう一度同じ攻撃を繰り出そうとした。だが、レナは退魔刀を構えて最小限の動きで攻撃を受け流す。
「流水!!」
「何!?」
受け流しの上位互換の戦技「流水」は最小限の動作で敵の攻撃の軌道を変える戦技であり、退魔刀の刃で日輪を受け止めて別方向へ受け流す。自分の攻撃を受け流されたゴウカは体勢を崩し、その隙を逃さずにレナは距離を取った。
先の一撃を受けた際にレナは両腕が痺れ、完全に回復するまで10秒ほど時間は必要だと判断した。しかし、その間にもゴウカは体勢を整えて彼に猛攻を繰り出す。
「流石だな!!あのギガンの弟子を打ち破っただけはある!!」
「ギガンの弟子……まさかゴンちゃん!?ゴンちゃんを知ってるんですか!?」
「知っているとも!!ゴンゾウは我が兄弟子のギガンの一番弟子だからな!!」
「兄弟子!?」
ゴウカはギガンとは同門であり、一時期はギガンと同じく格闘家だった。だから並の巨人族よりも肉体が強靭であり、持ち前の怪力を発揮して攻撃を繰り出す。
「喰らうがいい!!これが巨人族の剣技、地裂だ!!」
「剣技!?」
力技を得意とする巨人族らしく、ゴウカの繰り出した戦技は豪快で凄まじい一撃だった。ゴウカは地面に日輪を振り下ろすと、その一撃で地面に亀裂が走ってレナの足元にまで到達した。レナは足場が崩れたせいで体勢を崩し、その隙を逃さずにゴウカは踏み込む。
「うおおおおっ!!」
「くぅっ!?」
「レナ!?逃げなさい!!」
足場が崩れたせいでレナは踏ん張りがきかず、このままではゴウカの攻撃をまともに受けてしまう。シズネはレナに逃げるように促すが足が地面の亀裂に嵌まったせいで逃げることもままならない。その間にもゴウカは迫り、万事休すかと思われたがレナはある方法を思いつく。
(これしかない!!)
自分も無事では済まないがこの窮地を脱するためにレナは右手に魔力を込めて地面に押し当てる。そして彼は「土塊」の魔法を利用して割れた地面を元に戻す。土塊は土砂を操作する魔法のため割れた地面を戻すこともできた。
ゴウカが迫る前に足場を元に戻したレナは退魔刀を握りしめ、奥の手である「加速剣撃」を発動させた。手元に紅色の魔力を纏わせた状態で剣を握りしめ、複合戦技を繰り出す。
「「撃剣!!」」
二人は同時に同じ剣技を繰り出すと、今日一番の強烈な衝撃と金属音が鳴り響く。日輪と退魔刀が衝突した瞬間に熱波が当たりに広がり、退魔刀の一撃で日輪に纏っていた炎が掻き消える。そして退魔刀の一撃で日輪の刃に罅が入った。
「馬鹿なっ!?」
「うおらぁあああっ!!」
本来ならば両腕が痺れた状態なのでレナは思う存分に力を込めることはできないが、魔力を利用することで手元を固定させる。この状態ならば武器が手元から離れることはないので全力で繰り出すことができた。ゴウカの敗因はレナを剣士だと思い込んで戦ったことであり、魔術師ならではの方法でレナは打ち破る。
武器を破壊されかけようとしているゴウカは反射的に武器を戻すが、その隙を逃さずにレナは踏み込む。退魔刀を手放してゴウカに目掛けて紅色の魔力をまとった状態で掌底を繰り出す。彼が纏う紅色の魔力の正体は土属性の魔力であり、重力を操る力を持つ。
「リンダ直伝!!疑似発勁!!」
「ぐはぁっ!?」
「そ、そんな技は教えた覚えがありませんがっ!?」
レナがゴウカに両手を突き出した瞬間に重力の衝撃波が放たれ、まともに受けたゴウカの巨体が吹き飛ぶ。ゴウカは派手に地面に転がり込むと動かなくなり、それを見た巨人族の兵士は慌てて彼の元へ駆け出す。
「ゴ、ゴウカ大将軍!?」
「そんな馬鹿な……あんな人間に大将軍が敗れたのか!?」
「しっかりしてください!!」
「う、ううっ……」
兵士に抱き起されたゴウカは足元を抑え、身長の差でレナは掌底を当てることができたのは膝の辺りまでだった。両足を負傷したゴウカを巨人族の兵士は心配するが、そんな彼を見てレナはコトミンに声をかける。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
離婚する両親のどちらと暮らすか……娘が選んだのは夫の方だった。
しゃーりん
恋愛
夫の愛人に子供ができた。夫は私と離婚して愛人と再婚したいという。
私たち夫婦には娘が1人。
愛人との再婚に娘は邪魔になるかもしれないと思い、自分と一緒に連れ出すつもりだった。
だけど娘が選んだのは夫の方だった。
失意のまま実家に戻り、再婚した私が数年後に耳にしたのは、娘が冷遇されているのではないかという話。
事実ならば娘を引き取りたいと思い、元夫の家を訪れた。
再び娘が選ぶのは父か母か?というお話です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。