103 / 148
その他
珍しいカプの組み合わせ
しおりを挟む【澪×海斗】海斗side
俺の部屋で澪と勉強してる。
「今日皆来られないって……俺達だけってなんか新鮮だな」
「そうだね、……じゃあ今日は勉強教えてもらう立場だ」
未来斗がいないから、澪が教える人がいないらしい。
「いいよ、何が分からない?」
「えっと…保健体育。ここが分からない……」
そう言って見せられたページ。
「………ッ?!!」
それはまさかの性行為についてのところだった。
「………ッう、ぅ………」
「このさ、子供が出来るまでの過程で受精するって書いてあるんだけど、どうやって受精するの?」
しかもピンポイントな質問。
「……受精ね…、受精かぁ……うん」
「ネットで調べてもみたんだけど何故かエラーになっちゃって」
澪ってもはやインターネットにすら純粋さを保てと言われているのでは。
「そういうのは優馬達の方が詳しいんじゃ…「海斗、いつもテスト2位なのに知らないの?」」
知らない、というのはちょっとプライドが傷付く。
「いやぁ……でもなぁ………これ教えたら郁人達が怖いし……」
「怖い?」
おどおどしていると、痺れを切らした澪が詰め寄ってきた。
「いいから教えてよ、郁人達には内緒にするから」
ここまで来たら知らずには帰らない、と目を輝かせて顔を近づけて来る。
(っ………そんな目で見るなよ!!)
「み…澪!ディスタンスしよう!!ソーシャルディスタンス!!!」
「はぁ……?教えてくれるまで離れないから」
あ、無理ほんと無理っ
「……言葉が嫌なら、実践でもいいから。」
実践はもっとやばいやつですよね。
「頑張って考えたんだけど、これって2人でやることなんでしょ?精子と卵子だから」
澪の口からそんなの聞きたくなかった。
「澪……あのな、男同士ではそういうのは」
「どっちか女の人じゃないと駄目なの?じゃあ海斗が女の人やって」
好奇心怖い
「…………ね、お願い。」
「う………………」
これでも一度この人の事を好きになったから、そうやって興味津々な目を見せられるのには弱い。
「澪……そういう事するのは、」
「駄目…?」
こいつ自分の可愛さを分かってやがる。
目を逸らしたら、今度は押し倒された。
「………ッ!」
(これが好奇心だけで出来てるんだったら、…本当に、恐ろしい人なのかもしれない)
「教えて、くれるよね?」
そう言って少し意地悪そうに微笑んだ澪に、ちょっとした才能を感じた。
ーーー
【陸斗×未来斗】未来斗side 陸斗…海斗兄(27) 度を超えたブラコン
「こんにちはー」
休日、アポ無しで海斗の家に行ったらお兄さんがいた。
「ごめんね…海斗今出掛けてて」
「ああいや………あ、すみません!」
ココアをいれてもらった。
陸斗さんの部屋で、海斗を待つ事にした。
「海斗の部屋でも良かったのに…………」
「まあまあ。ここで待ってなよ」
なんか、「絶対弟無しで弟の部屋に入れない」って思われてる気がする。
(それにしてもお兄さんの部屋、初めてだな………)
広さに比べて物は少ない。
大学の近くの方に住んでいるみたいだけど、何かいつもここにいる気がする。
(ココア甘い…………)
しばらく部屋をちらちら見ていたら、
「……どう?何か気になるものでもあった?」
「…!」
バレてた。
「と、ととととくには!!!」
「そんなに使わないしあげてもいいよ。」
「いえいえ!!お義兄さんから物を貰うなんてめっそうもない!!」
...
「………難しい単語知ってるね?」
「あは…は……」
さりげなく「お義兄さん」呼びした事、絶対気付いてる。
「……でもね未来斗君」
「はい?……わっ」
お義兄さんの距離が近い。
「君に弟を任せた訳じゃないからね?」
「う……、わかってます」
前々から思ってはいたけど、やっぱりこの人は苦手だ。
なんか…………怖い。
「……初めてだから」
「え?」
「…海斗があんなに笑ったり悩んだりしてるの初めてだったんだ、………だから、ほんの少しは信頼してるけど。」
………!
「あ……あの、お義兄さん」
「何?」
やっぱり、認めてもらいたい。
「俺………何でもします!だから俺に海斗を任せてくれませんか…?」
海斗は俺にとって大切な人。
それはこの人も同じなはずだから。
「…………ふぅん。……じゃあ、ちょっとした試練を出すね?」
「試練ですか?!…ッ、~……、……は…はい!任せてください!!」
一瞬怯んだけど決めた。
「……ふふ、じゃあ………」
ーーー
「っん、ひぁ……、…ぉ…おにいさん、」
試練ってまさか………こういう事。
「海斗と付き合うってことは当然家族である俺とも仲良くしなきゃいけないからね?嫌な事を素直に受け入れられる試練だよ」
「い…嫌って、…別に…………」
…………まずい。
指が、すごく気持ち良い。
(お義兄さん……なんか凄く上手いような)
中に指を入れられるのは抵抗があるけど、それすらも忘れるくらい気持ちが良かった。
「うん……、…あ、ここかな」
「あぁぅ”……ッ?!!」
前立腺に指先が当たった。
「ひぁ”ッ!!おにいさん、やめ”…………ッ」
そこを集中的につつかれると、すぐに達してしまう。
「~~~ッ!!」
体がビクン、と跳ねて一瞬頭が真っ白になった。
「……はぁ、…はぁ、」
「思ったより早いね~、……さてと、」
「あ”ぇ……っ?!」
何故か達したのに指の動きが止まらない。
「おおぉぉお義兄さん!!?」
「1回で済ませるわけないでしょー、試練だよ?分かってる?」
いや分からない、苦しい
「海斗が帰ってくるまでねー」
「ーーーッ!!!」
やっぱりお義兄さん怖いーーーー…………☆
ーーー
(陸斗side)
「ただいまー、……ってえ?!未来斗…?」
帰ってきた海斗が俺の部屋に寄ってくれた。
「ああごめん、話してたら眠くなったみたいで」
「そ…そうなんだ……」
「あと起きたら海斗の部屋に連れてくよ、部屋で待ってて」
「分かった」と素直に応じてくれたので助かった。
(………さて、)
とりあえず毛布をかけていたからバレなかったとは思うけど、
「み…未来斗君……大丈夫?」
ちょっとやりすぎた。
「あ”……っ、まだ、止まんな”ぃ”、」
「ごめんね…………」
やりすぎて痙攣させてしまった。
「ごめん!今度からは気を付けるねっ」
早く治りますようにーーー……☆
ーーー
【郁人(李世)×真冬】郁人side
「…………あっ」
飲み物を買いに来たら、真冬さんを見つけた。
「…こんにちは、真冬さん」
この人ちょっと澪みたいで絡んでみたくなる。
声をかけたのはいいけど、
「……」スタコラスタコラ
「あ……っ」
読んでた本を閉じて、逃げられてしまった。
「行っちゃった………、………ん?」
すると、真冬さんがいた場所にもう一冊本があって、
好奇心で読んでみると、それは、
(…………えっ、BL?)
腐ってるやつだった。
「…………っ、嘘、そんなまさか、」
まさか………………
(こんな近くに、仲間がいるなんて………!!!)
生憎僕もそっちの類だった。
「……!」
…と、真冬さんが戻ってきた。
「……か、…返して」
「…!」
初めて声が聞けたのが嬉しくていじわるしてしまった。
「駄目でーす、これは僕が没収します」
「!」フルフル
首を横に振るだけの抵抗が可愛い。
「う……ぅ、」プルプル
「おほほほほほほほ」
本を持つ手を高いところまであげたら、とれなくて同じように手を伸ばして震えてる。
(あー…久々にいじりがいのある可愛いもの見ちゃった)
最近あのクソに負かされてばっかりだったから、これは快感すぎる。
「…………ふふ、」
ちょっとドS~な笑みが出た、その時。
「………ぅぐッ!!」
勢いよく腹パンされた。
「あぁぁ”ぁ”ぁ”」
「……」パシッ
あ、クソ持ってかれた
「……」スタコラスタコラスタコラ
「っ~~~」
あんなチビにも負けるなんて………悔しい
ーーー
その翌日。
「「……!」」
また会った。
「……真冬さん、今日も1人?」
そういえば、真冬さんの隣に李世さんがいない。
「……」フイ
「………」
あ、これは
(喧嘩中かな…………?)
なんとなく、雰囲気で分かった。
「真冬さん、大丈夫?」
「……」
……あ、そうだ僕嫌われてるんだった。
まあ……自分を嫌がる人にしつこく話しかけるのって最高に可愛いんだけどね?
「僕もそれ好きなんだー、真冬さんは年下受け派?下克上派?」
「……」
「僕は下克上派!まあ一番は同級生同士かな~」
「……」
僕1人で喋ってる虚しい奴になってる。
「…………あの」
「うん?」
途端、真冬さんが声を上げた。
「……李世、来る」
………?
「分かるの?」
「……」コク
だから席外せって事かな。
「……分かった」
ーーー
分かったと言いつつ物陰に隠れて見てた。
「真冬ー、いい加減反省した?」
「……」
……やっぱり喧嘩中か。
「……悪いのは李世」
「ボクじゃないよ?悪いのは真冬」
一体何が原因なんだろうと聞いていると、
「だってボクは赤崎が受けだと思ったもん!真冬の白瀬受けは理解出来ない」
一瞬で理解した。
(わかる……それはすごい分かる………僕も未来斗とCP合わないとよく喧嘩するなぁ…………)
『白瀬は、メンヘラで構ってちゃんな赤崎にいつも優しい、メンヘラに優しい爽やか男子は皆受け』
「ありえないありえない!!メンヘラが受けでしょ?!」
僕はリバ派です。
「真冬ってほんと趣味合わない!!大っ嫌い!」
「……っ、僕も、李世なんて嫌い…!」
……!
(真冬さん、少し泣きそうだな)
CP戦争とはいえ親友に嫌われるのは堪えたんだろう。
(まぁ……李世さんがいないと1人そうだもんな、真冬さんって)
真冬さんは子供のように泣くのを堪えて、必死に無表情を保ってる。
でもやっぱり耐えられず、目の下が濡れた。
…………と、その時。
「……」チラ
「…?」
李世さんが何故かこっちをチラ見してから
「…ふふっ、真冬泣いちゃったぁ」
そう言って真冬と目線を合わせて、
「……ッ!!」
涙を舐めた。
「っ~~~ッ!!」
それには流石に僕も動揺して、
「李世…………?…っ、んむ」
見ていたらそれはもっと過激になって、
「ん……はっ、んぐ、……り…りせ、ぇ……?」
舌が舌を絡めては唾液が下のコンクリートを濡らしていく。
「……んん”ーーーッ!!」
しばらくして真冬さんがびくん、と体を震わせたかと思えば、ようやく終わった。
「…………はぁ…はぁッ、……いきなり…なんで……?」
「涙が甘くて美味しかったのでうっかりお口もいただきましたー♪……なんてね?」
唖然とする真冬さんに「あ、涙なら眼球の方が良かった?」なんて平気そうな李世さん。
「さ…………最低、クズ」
「ふふ……っ、今回はこれで許してあげる。」
「……そ、そもそも李世が優位だった訳じゃない、」
「えーでもボクの方が味方が多いもんね~っ♪」
…………あ、これは駄目だ
(真冬さん………李世さんにはもう口数が違う)
信頼されてるかされてないかでこんなに口数が違うなんて。
「……はは、」
(あと李世さん絶対こっち気付いててやったよね)
……うん、今もすっごいこっち見てるし、「真冬は寝盗らせませんよ」って可愛げのある表情で言ってるし。
(真冬さんに深入りするのやめよ…………)
0
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる