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風邪を引いて寝込んでました
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「アルベルト、ゼリー買ってきたぞ」
「えっ? なに? なんで義姉さまが食べさせてあげてるの!?」
「自分で食べられないほど重症じゃないだろ?」
「それ義姉さまが作ったの? 僕が食べるからさ、アルベルトはお店で買ってきたゼリー食べなよ」
「ああ、そうだな。美味しいと評判の店だぞ」
2人は怒涛のようにしゃべりだし、俺に話す余地を与えない。
「まぁ、私も評判のゼリーいただきたいですわ……でも、私の分もゼリーも作っちゃって……」
クラリスが手にしていたゼリーはミカエルが自然な形で受け取った。
あああ……俺のゼリー……
ジェスターはクラリスに微笑みかけると、クラリスの分のゼリーを手に取る。
「これは、僕が食べてあげるから、クラリスは評判のゼリーを食べなよ。美味しいよ。クラリスの好きなストロベリーのゼリーも買ってきたから」
「わぁ、ジェスター様、ありがとうございます! 良かったですわね、アルベルト様」
「お、俺、……クラリスのゼリー」
「義姉さま、いただきます!」
ミカエルが、パクリと俺の口に入るはずだったゼリーを美味しそうに食べる。
「……あ」
目の前で起こる事態のスピードの速さに頭がついていけず、クラリスのゼリーはミカエルの口にどんどん入っていく……
「義姉さま、上手に出来てる! 美味しいよ」
「クラリス、僕もいただくね」
ジェスターは、上品な手つきでゼリーをスプーンですくって口に入れると、うん、と呟き、ゆっくりゆっくり噛みしめる(ゼリーなのに!)その目は本当に嬉しそうな目をしていた。
「あ……」
俺……の……ゼリー……
最後に残ったゼリーに賭け、今まで静観していたナクサスに強い意志を込め、視線を送る。
お前がもらったゼリーは残しとけ!!
ナクサスは俺の視線を受け、したり顔で頷くと、クラリスに静かな笑顔をむけ、声を掛けた。
「クラリス様、ゼリー美味しゅうございました」
もう食べたのかぁ!?
「あら? ナクサス、もう食べたの?」
「このナクサス、クラリス様のお手製のゼリーがいただけて、感激でした。ごちそうさまでした」
「まぁ……嬉しいわ。ナクサス」
そ、それ、俺が言いたかったセリフ!
かくして、俺のために作られたクラリスのゼリーは、俺の口に入ることなく、消え去ってしまった……
失意の中、俺は決めた。
ナクサスは当分、減給にする、と。
「えっ? なに? なんで義姉さまが食べさせてあげてるの!?」
「自分で食べられないほど重症じゃないだろ?」
「それ義姉さまが作ったの? 僕が食べるからさ、アルベルトはお店で買ってきたゼリー食べなよ」
「ああ、そうだな。美味しいと評判の店だぞ」
2人は怒涛のようにしゃべりだし、俺に話す余地を与えない。
「まぁ、私も評判のゼリーいただきたいですわ……でも、私の分もゼリーも作っちゃって……」
クラリスが手にしていたゼリーはミカエルが自然な形で受け取った。
あああ……俺のゼリー……
ジェスターはクラリスに微笑みかけると、クラリスの分のゼリーを手に取る。
「これは、僕が食べてあげるから、クラリスは評判のゼリーを食べなよ。美味しいよ。クラリスの好きなストロベリーのゼリーも買ってきたから」
「わぁ、ジェスター様、ありがとうございます! 良かったですわね、アルベルト様」
「お、俺、……クラリスのゼリー」
「義姉さま、いただきます!」
ミカエルが、パクリと俺の口に入るはずだったゼリーを美味しそうに食べる。
「……あ」
目の前で起こる事態のスピードの速さに頭がついていけず、クラリスのゼリーはミカエルの口にどんどん入っていく……
「義姉さま、上手に出来てる! 美味しいよ」
「クラリス、僕もいただくね」
ジェスターは、上品な手つきでゼリーをスプーンですくって口に入れると、うん、と呟き、ゆっくりゆっくり噛みしめる(ゼリーなのに!)その目は本当に嬉しそうな目をしていた。
「あ……」
俺……の……ゼリー……
最後に残ったゼリーに賭け、今まで静観していたナクサスに強い意志を込め、視線を送る。
お前がもらったゼリーは残しとけ!!
ナクサスは俺の視線を受け、したり顔で頷くと、クラリスに静かな笑顔をむけ、声を掛けた。
「クラリス様、ゼリー美味しゅうございました」
もう食べたのかぁ!?
「あら? ナクサス、もう食べたの?」
「このナクサス、クラリス様のお手製のゼリーがいただけて、感激でした。ごちそうさまでした」
「まぁ……嬉しいわ。ナクサス」
そ、それ、俺が言いたかったセリフ!
かくして、俺のために作られたクラリスのゼリーは、俺の口に入ることなく、消え去ってしまった……
失意の中、俺は決めた。
ナクサスは当分、減給にする、と。
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