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御祝 ―おいわい― side クラリス
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しおりを挟む「クラリスの顔を見てればね」
なぜ!? と口にしてないのに、ジェスター様は私の疑問にサラリと答える。
顔に書いてあるの!?
咄嗟に手で顔を隠した私の行動にきょとんとした後、我慢ができなくなったのかプハッと吹き出すジェスター様。
「もぉ、顔を隠しても無駄だってば。クラリスはホントかわいいな」
この世界の男性の社交辞令は紳士の嗜みの一つだけど、前世の記憶がある私はいつになってもこの風習に慣れず、照れてしまう。
「ザラ先生のとこ、僕も一緒に行こうかな」
「えっ!? え……っと、ローザ様は?」
ジェスター様の言葉に顔を上げ、ローザ様の名前を出してしまった私は、しまった……とすぐに口を噤んだ。
ローザ様との事は秘密なんだよね……きっと。
ジェスター様は首を傾げる。
「ローザ嬢? なんで? ……ザラ先生は僕の師でもあるしね。学園でもお世話になるなら、ご挨拶しないとね」
私の戸惑いをよそに、にこりと笑ったジェスター様の魅力的な笑顔に私の思考回路は崩れ落ちる。
ノーと言う単語が私の辞書から、この瞬間消え去った……
そして、今、私たち四人はザラ様の執務室にいる。
なぜ、四人か?
うん、それはね……門で待ってたミカエルとアルベルト様もついてきちゃったんだよぉ。
内緒で……という約束が守れず、縮こまる私の身体にザラ様の呆れた視線が容赦なくブスブス刺さる。
文句……文句言うってあんなに意気込んでたけど、もうすでにそんな事は言い出せない冷ややかな空気がその場を支配していた。
…………あーあ。
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