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幼なじみを探して
2話(シキ視点)
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「___あーあ。俺の妹泣かしちゃって。ほんと……憎たらしいんだよ」
___ただの幼なじみのくせに。
部屋の窓から、玄関の前で涙を拭っているシズクの姿がみえた。隣に行った割には遅すぎるシズクを心配して窓から様子を伺ってみるとこれだ。
___多分、あの憎たらしい幼なじみ…レイになにかあったのだろう。シズクは優しいからね。
あーあ…___ほんと、そんなくだらないことで涙を流さなくてもいいのに。
___シズクは俺のものなんだよ?俺だけがあの綺麗な肌や可愛い唇に触れていい権利があるんだ。ただの幼なじみが気安く触れていいわけがない。それに___。
「___…シズクに想われていいのは、俺だけなんだよ。……ほんと、シズクは可愛いなぁ……俺以外と話すことも、目に映すのだって許さない。もちろん、触れることも。」
______絶対に。
俺の可愛いシズク。俺はお前のためなら何でもしてあげるし、するよ。お前の望みも全部叶えてあげる。だから…だからね、いつか____…その可愛い肌に触れていい権利を俺にちょうだい?
「___っあ、やっばい…あいつのあの綺麗な肌に触れていいとか言われたら、俺……ダメだ。めちゃくちゃにしたくなる…!あいつの肌を想像するだけで興奮してきた……!」
___可愛い可愛い俺のシズク。
___俺だけのシズク。
めちゃくちゃにしたあとのシズクの顔を想像し、無意識に口角があがった。自分でもわかるくらいに笑顔が歪む。
__なんて、愛おしいのだろう。
____いっそ、コワシタイホドニ。
__あぁ、可愛い可愛い俺のシズク。俺だけをその大きな瞳に映して?
お前の瞳に映した全てのモノが憎い。お前が映った全てのモノが憎い。
心の中で積もりに積もった大きな憎悪。
それは、幼い頃から積もり続けていたシズクに関わる周囲の全てに対する嫉妬の慣れ果て。
『シズクは俺だけのものなんだ』
幼い頃からずっと変わらないその考えは、やがて嫉妬を憎悪に変え、憎悪を歪んだ愛情へと変化させた。
___自分でも妹をここまで想うのはオカシイって分かってる。___…憎悪が歪んだ愛情に変わってしまったのも。
けれど、その歪んだ愛情が心の中に積もり続けることを止めはしない。だって、これも純粋な愛だと……そう思うから。
「___俺以外を想って涙を流したシズクには、少しお仕置きをしないとね……だってシズクは俺のものなんだから。」
酷く歪んだ口元を隠すためにそっと手を添え、窓に目を向ける。目を向けたのと同じくらいにシズクがドアノブに手をかけ、家に入って行った。
俺は部屋にシズクが来るだろう……と推測し、PCを立ち上げた___
___ただの幼なじみのくせに。
部屋の窓から、玄関の前で涙を拭っているシズクの姿がみえた。隣に行った割には遅すぎるシズクを心配して窓から様子を伺ってみるとこれだ。
___多分、あの憎たらしい幼なじみ…レイになにかあったのだろう。シズクは優しいからね。
あーあ…___ほんと、そんなくだらないことで涙を流さなくてもいいのに。
___シズクは俺のものなんだよ?俺だけがあの綺麗な肌や可愛い唇に触れていい権利があるんだ。ただの幼なじみが気安く触れていいわけがない。それに___。
「___…シズクに想われていいのは、俺だけなんだよ。……ほんと、シズクは可愛いなぁ……俺以外と話すことも、目に映すのだって許さない。もちろん、触れることも。」
______絶対に。
俺の可愛いシズク。俺はお前のためなら何でもしてあげるし、するよ。お前の望みも全部叶えてあげる。だから…だからね、いつか____…その可愛い肌に触れていい権利を俺にちょうだい?
「___っあ、やっばい…あいつのあの綺麗な肌に触れていいとか言われたら、俺……ダメだ。めちゃくちゃにしたくなる…!あいつの肌を想像するだけで興奮してきた……!」
___可愛い可愛い俺のシズク。
___俺だけのシズク。
めちゃくちゃにしたあとのシズクの顔を想像し、無意識に口角があがった。自分でもわかるくらいに笑顔が歪む。
__なんて、愛おしいのだろう。
____いっそ、コワシタイホドニ。
__あぁ、可愛い可愛い俺のシズク。俺だけをその大きな瞳に映して?
お前の瞳に映した全てのモノが憎い。お前が映った全てのモノが憎い。
心の中で積もりに積もった大きな憎悪。
それは、幼い頃から積もり続けていたシズクに関わる周囲の全てに対する嫉妬の慣れ果て。
『シズクは俺だけのものなんだ』
幼い頃からずっと変わらないその考えは、やがて嫉妬を憎悪に変え、憎悪を歪んだ愛情へと変化させた。
___自分でも妹をここまで想うのはオカシイって分かってる。___…憎悪が歪んだ愛情に変わってしまったのも。
けれど、その歪んだ愛情が心の中に積もり続けることを止めはしない。だって、これも純粋な愛だと……そう思うから。
「___俺以外を想って涙を流したシズクには、少しお仕置きをしないとね……だってシズクは俺のものなんだから。」
酷く歪んだ口元を隠すためにそっと手を添え、窓に目を向ける。目を向けたのと同じくらいにシズクがドアノブに手をかけ、家に入って行った。
俺は部屋にシズクが来るだろう……と推測し、PCを立ち上げた___
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