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逡巡
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71: 俊也:16/12/02(金)00:32:54 ID:sr8主 ×
松尾山
「桃配山より狼煙でございまする!」
物見より報告を受ける金吾中納言・・・・・小早川秀秋は、逡巡と焦燥の真っただ中にいた。
「そろそろ動かれたほうがよいのでは?金吾殿。」
家康より目付として派遣されている軍監、奥平貞治である。
拳に力を籠める若き大将。
「心得て・・・・・おる。いますこし待たれよ・・・・・・・・」
その目は若干泳いでいた。
「天満山よりも狼煙があがっております!石田治部殿から・・・・・」
「あ、ああ・・・・・・・・」
秀秋麾下の1万5000の兵力は、いまだその向かうべき相手を定められずにいた。
73: ↓名無し:16/12/02(金)00:43:07 ID:rL1 ×
おつやで
74: 名無し:16/12/02(金)01:33:16 ID:Dhg ×
乙。
まずは歴史の入り口を変えたな
75: 名無し:16/12/02(金)01:52:13 ID:McF ×
島津強すぎィ!!
79: 名無し:16/12/02(金)10:21:15 ID:RcZ ×
わくてか
80: 俊也:16/12/02(金)23:52:29 ID:sr8主 ×
笹尾山 西軍本陣
「ぐっ・・・・・・ここまで優勢な様を見せても動かぬか小早川・・・・・・」
三成は焦りを隠し切れない。
彡(゚)(゚)「もうひと押しといったところでしょう。あとは彼らが動いてくれれば・・・・・」
81: 俊也:16/12/02(金)23:53:36 ID:sr8主 ×
南宮山である。
「前方の吉川隊に申し伝えい!手筈通り先陣を切るか、あるいは我らに道を譲るか、どちらかにせよと!
これでは我らが参戦できぬ!」
「そ、それが吉川民部少輔様、これから兵に弁当を食わせるなどと申されておりまして・・・・・」
「なにィ!!」
若き大将毛利秀元は苛立ちを隠せなかった。
(ぐぬぬ・・・・あの恩慈英なる奇怪な者が申しておったことが誠であったということか。
広家伯父が内府に内通を・・・・・)
では、我らはどうすればよい・・・・・・?
82: 名無し:16/12/02(金)23:58:01 ID:Dks ×
さて毛利はどうする
83: 俊也:16/12/02(金)23:59:25 ID:sr8主 ×
藤川台 大谷吉継陣
大谷隊は寡兵ながら、東軍藤堂高虎、京極高知勢を相手に善戦していた。
「藤堂勢騎馬隊寄せてきます!」
「鉄砲隊、弓隊前へ、撃ちかけよ!」
「藤堂隊後退!!」
「よし!両翼より騎馬隊かかれい!!」
吉継は輿の上から矢継ぎ早に指令を下し、「百万の兵を与えて戦ぶりを見たい」
と太閤秀吉をして言わしめた戦巧者ぶりをいかんなく発揮した。
84: 俊也:16/12/03(土)00:01:59 ID:EqL主 ×
とはいえ、敵の陣容は重厚である。
これだけの猛者たちを手懐け猟犬のごとく戦場に展開させ、のみならず西軍内部にすら内通者を作る・・・・・
内府家康公の政戦両略における辣腕ぶりには今更ながら舌を巻く思いである。
85: 俊也:16/12/03(土)00:04:06 ID:EqL主 ×
正直、わが盟友三成では役者不足の感は否めない。きわめて潔癖で優秀な官僚ではあっても、
海道一の弓取り家康と大戦をするだけの将器はない。彼の腹心島左近も痛感していることであろう。
じゃが、それでも・・・・・・・・
儂は三成との友誼に殉ずる道を選んだ。儂が業病に冒されても変わらぬ友誼を結んでくれた三成の義に・・・・・・・
(あとは松尾山と南宮山がどう動くかじゃ・・・・戦局を変えるには・・・・・・)
86: 俊也:16/12/03(土)00:09:28 ID:EqL主 ×
午前11時
南宮山
吉川広家隊が動かないからといって、なにも毛利本隊まで停滞することはない。
さっさとサボタージュしている広家を踏み越えて進撃すれば良いではないか。
当然そう考えるところであるが、秀元を縛っていたのは当時の武家の慣習「先手備えの権限」であった。
先手の大将に与えられた裁量権は大きく、総大将たる大名主君であってもこれを尊重しなければならない。
先手の部隊を差し越して進撃した場合は「抜け駆け」と見なされ、同士討ちに発展してもおかしくない禁忌とされていた。
87: 俊也:16/12/03(土)00:10:35 ID:EqL主 ×
(しかし・・・・・広家伯父が内府に内通しておるとなれば話は別じゃ・・・
・・・・吉川勢を迂回してでも攻め手にでるべきなのでは・・・・・・・・)
秀元も小早川秀秋同様、巨大な逡巡の渦の中にいた。
88: 名無し:16/12/03(土)00:13:27 ID:710 ×
友情に殉じる大谷吉継すこ
89: 俊也:16/12/03(土)00:21:57 ID:EqL主 ×
彡(゚)(゚)「左近様、お話が・・・・・・」
「うむ、言わずともわかっておる。」
彡(゚)(゚)「ご無理をさせて申し訳ありませぬ・・・・・・・」
「なんの、この命、すでに殿の義にささげておる。」
90: 俊也:16/12/03(土)00:22:36 ID:EqL主 ×
そして・・・・・・
前線近くに運び出された大砲が再度咆哮し、東軍兵士がなぎ倒される。
島左近部隊は、再び黒田、細川両隊に向け突撃を敢行した。
松尾山
「桃配山より狼煙でございまする!」
物見より報告を受ける金吾中納言・・・・・小早川秀秋は、逡巡と焦燥の真っただ中にいた。
「そろそろ動かれたほうがよいのでは?金吾殿。」
家康より目付として派遣されている軍監、奥平貞治である。
拳に力を籠める若き大将。
「心得て・・・・・おる。いますこし待たれよ・・・・・・・・」
その目は若干泳いでいた。
「天満山よりも狼煙があがっております!石田治部殿から・・・・・」
「あ、ああ・・・・・・・・」
秀秋麾下の1万5000の兵力は、いまだその向かうべき相手を定められずにいた。
73: ↓名無し:16/12/02(金)00:43:07 ID:rL1 ×
おつやで
74: 名無し:16/12/02(金)01:33:16 ID:Dhg ×
乙。
まずは歴史の入り口を変えたな
75: 名無し:16/12/02(金)01:52:13 ID:McF ×
島津強すぎィ!!
79: 名無し:16/12/02(金)10:21:15 ID:RcZ ×
わくてか
80: 俊也:16/12/02(金)23:52:29 ID:sr8主 ×
笹尾山 西軍本陣
「ぐっ・・・・・・ここまで優勢な様を見せても動かぬか小早川・・・・・・」
三成は焦りを隠し切れない。
彡(゚)(゚)「もうひと押しといったところでしょう。あとは彼らが動いてくれれば・・・・・」
81: 俊也:16/12/02(金)23:53:36 ID:sr8主 ×
南宮山である。
「前方の吉川隊に申し伝えい!手筈通り先陣を切るか、あるいは我らに道を譲るか、どちらかにせよと!
これでは我らが参戦できぬ!」
「そ、それが吉川民部少輔様、これから兵に弁当を食わせるなどと申されておりまして・・・・・」
「なにィ!!」
若き大将毛利秀元は苛立ちを隠せなかった。
(ぐぬぬ・・・・あの恩慈英なる奇怪な者が申しておったことが誠であったということか。
広家伯父が内府に内通を・・・・・)
では、我らはどうすればよい・・・・・・?
82: 名無し:16/12/02(金)23:58:01 ID:Dks ×
さて毛利はどうする
83: 俊也:16/12/02(金)23:59:25 ID:sr8主 ×
藤川台 大谷吉継陣
大谷隊は寡兵ながら、東軍藤堂高虎、京極高知勢を相手に善戦していた。
「藤堂勢騎馬隊寄せてきます!」
「鉄砲隊、弓隊前へ、撃ちかけよ!」
「藤堂隊後退!!」
「よし!両翼より騎馬隊かかれい!!」
吉継は輿の上から矢継ぎ早に指令を下し、「百万の兵を与えて戦ぶりを見たい」
と太閤秀吉をして言わしめた戦巧者ぶりをいかんなく発揮した。
84: 俊也:16/12/03(土)00:01:59 ID:EqL主 ×
とはいえ、敵の陣容は重厚である。
これだけの猛者たちを手懐け猟犬のごとく戦場に展開させ、のみならず西軍内部にすら内通者を作る・・・・・
内府家康公の政戦両略における辣腕ぶりには今更ながら舌を巻く思いである。
85: 俊也:16/12/03(土)00:04:06 ID:EqL主 ×
正直、わが盟友三成では役者不足の感は否めない。きわめて潔癖で優秀な官僚ではあっても、
海道一の弓取り家康と大戦をするだけの将器はない。彼の腹心島左近も痛感していることであろう。
じゃが、それでも・・・・・・・・
儂は三成との友誼に殉ずる道を選んだ。儂が業病に冒されても変わらぬ友誼を結んでくれた三成の義に・・・・・・・
(あとは松尾山と南宮山がどう動くかじゃ・・・・戦局を変えるには・・・・・・)
86: 俊也:16/12/03(土)00:09:28 ID:EqL主 ×
午前11時
南宮山
吉川広家隊が動かないからといって、なにも毛利本隊まで停滞することはない。
さっさとサボタージュしている広家を踏み越えて進撃すれば良いではないか。
当然そう考えるところであるが、秀元を縛っていたのは当時の武家の慣習「先手備えの権限」であった。
先手の大将に与えられた裁量権は大きく、総大将たる大名主君であってもこれを尊重しなければならない。
先手の部隊を差し越して進撃した場合は「抜け駆け」と見なされ、同士討ちに発展してもおかしくない禁忌とされていた。
87: 俊也:16/12/03(土)00:10:35 ID:EqL主 ×
(しかし・・・・・広家伯父が内府に内通しておるとなれば話は別じゃ・・・
・・・・吉川勢を迂回してでも攻め手にでるべきなのでは・・・・・・・・)
秀元も小早川秀秋同様、巨大な逡巡の渦の中にいた。
88: 名無し:16/12/03(土)00:13:27 ID:710 ×
友情に殉じる大谷吉継すこ
89: 俊也:16/12/03(土)00:21:57 ID:EqL主 ×
彡(゚)(゚)「左近様、お話が・・・・・・」
「うむ、言わずともわかっておる。」
彡(゚)(゚)「ご無理をさせて申し訳ありませぬ・・・・・・・」
「なんの、この命、すでに殿の義にささげておる。」
90: 俊也:16/12/03(土)00:22:36 ID:EqL主 ×
そして・・・・・・
前線近くに運び出された大砲が再度咆哮し、東軍兵士がなぎ倒される。
島左近部隊は、再び黒田、細川両隊に向け突撃を敢行した。
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