どうして待ってると思った?

しゃーりん

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1.

 
 
5年前、王都にある学園内である事件が起こった。

ある男爵令息が幼馴染の男爵令嬢を刺し殺したという悲惨な事件。

しかし、刺した男爵令息の話の内容で謎が解けるという結果にもなった。




この年、学園の3年生になった王太子には4人の親しい友人たちがいた。
王太子と同学年が1人、2年生に2人、1年生に1人いた。

それぞれが将来、王太子のそばで活躍すると思われている者たち。
もちろん、名の知れた高位貴族で、それぞれ婚約者がいた。政略の者もいれば恋愛の者もいた。



そして、後に刺殺された男爵令嬢ケイトリンは1年生として入学してきた。
 
ケイトリンはとても可愛い容姿をしており、親しみやすい令嬢で人気があった。…令息たちに。
絶妙な距離感で接するので、婚約者になれるかもと期待する者が続出するのだ。



そんなケイトリンがついに王太子一行と出会う。
 
濡れた教科書を手に、うずくまって泣いていたケイトリン。

事情を聞くと、おそらく嫌がらせだと思われた。
名前と容姿で、噂の男爵令嬢だと気づいたから。 
 
確かに可愛い。だが、所詮は男爵令嬢。
王太子と高位貴族令息にとっては、良くて愛人にしかなれない。 
それに、嫌がらせをされるほど周りの印象は良くないということだ。

関わり合いになるつもりはなかった。

しかし、ケイトリンを立ち上がらせた令息の心境は違っていた。守ってやりたい。そう思った。
魅了された1人目の令息、ディック。騎士科の侯爵家次男で2年生である。


次に魅了されたのは騎士科2年生の公爵家次男でリオネル。

ディックと共に王太子たちのもとへ行く途中で悲鳴が聞こえ、向かった先にいたのがケイトリン。
誰かに押されたと言い、犯人が去った方に向かったディックとケイトリンを立ち上がらせたリオネル。


犯人を怖がるケイトリンを連れて王太子のもとに行き、事情を説明した。


教室に送ればいいものを、わざわざ連れて来た2人に呆れたが誰も顔には出さず、着席を許可した。
その時、ケイトリンの手に傷を見つけ、ハンカチを差し出したのが魅了された3人目。
公爵家長男の3年生でランドール。

授業に向かうため、席から立ち上がった時にふらついたケイトリンを支えて魅了されたのが4人目。
王太子アレクシス。3年生。

そして、同じ1年生だからと教室まで送って行くことになったのが魅了された5人目。
侯爵家長男のハンク。

 

5人の明暗は、婚約者に対する愛情の差によって分かれた。



 
 
 

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