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4.身体強化習得
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「ご飯食べに行こっか?」
コクリと頷くとミリアの後を追う。
下に降りていくと食堂へと向かう。
「ナイルは食べる?」
フルフルと横に頭を振る。
「そっか。おばちゃん、定食一つね」
「あいよ。その子はいいのかい?」
「うん。食べれないみたい」
「ハッハッハッ! そりゃそうだね。骨が食べ物食べれたら不思議だものねぇ」
「カタカタカタ」
俺も歯を鳴らして笑ってしまった。
食べてる横に控えていよう。
お姫様を守る騎士の如く。
食堂に行くと他のお客さんもいた。
少し目は気になるが、運ばれてきた定食をミリアが食べ始める。
少し経った頃だった。
「はぁ。なんでモンスターと飯食わなきゃ何ねぇんだよぉ?」
二つ隣の男が急に大声で文句をつけてきた。
「すみません! 私のテイムモンスターなんです! 賢いので大人しくしていますから」
「そういう事じゃねぇんだよ! モンスターがいる所で飯食ってると飯が不味くなるんだよ!」
冒険者だろう男が文句を言ってきた。
まぁ、いると思ったよ。
そういう風に言うやつがいるって……。
「そんな……」
ミリアが戸惑っている。
仕方ない。あっちに──────。
「私が許可したんだよ!? それに文句があるならあんたが出ていきな! あんたみたいなのは二度と来るんじゃないよ!?」
「ちっ!」
男は席を立って部屋に戻ると荷物を持って出ていった。
「おばちゃん……有難うございます!」
俺もペコりと頭を下げる。
「良いってことよ! あんな言われ方したらこっちまで気分が悪くなるだろう? あんなやつは二度と来なけりゃいいんだよ!」
気持ちのいいおばちゃんだな。
「カタカタカタ」
「はははっ! その子も笑ってるじゃないか! 良かったよ! ゆっくりして行きな!」
「はい! 有難うございます! よかったね。ナイル?」
コクリと頷く。
ミリアが食事を終えるのを静かに待っていたのであった。
全然腹は減らないし、疲れないし。
便利なんだかなんなんだか。
不思議な体だ。
「ご馳走様!」
部屋に戻るとミリアはベッドに飛び込んだ。
今日は疲れただろうな。
ふふふっ。いい顔してるじゃないか。
そのまま寝てしまった。
俺は邪魔しないように扉の横に座り。
やることも無いのでこの体の事を知ることにした。
瞑想して体の中を探る。
胸に意識を向ける。
何がエネルギーのようなものを感じる。
これはなんだろうか?
もしかして、この力が魔力だろうか?
前世でも魔力は扱った事がなかったから分からないが。
これのエネルギーを体に巡らせることは出来るのだろうか?
少し意識して引っ張ってみる。
中々難しいが、少し引っ張れた気がする。
なんだか、水飴を引っ張っているような感じ。
という事は練ったらいいのかも?
水飴のようにネリネリネリネリ。
柔らかくなってきた気がするな。
ネリネリネリネリネリネリ。
ビニョーン。
あっ。伸びた。
それを腕に、足に頭に伸ばしていく。
なんだか力が漲ってきた。
あれ?
これもしかして、身体強化魔法じゃない?
スキル獲得しなくてもできちゃったかも。
聴覚も強化されているようで、物音をキャッチした。
何人かの足音がこちらに近付いてくる。
丁度いい。
身体強化がなんぼのものか確かめよう。
さぁ。来るがいい。
扉の向こうから声がする。
「おぃ。この部屋であってるんだろうな?」
「はい。間違いありません」
「あの小娘舐めやがって。クソ骨ヤローも始末してやる」
あぁ。昼の奴らか。
ドアノブを回そうとするが、鍵がかかっている為に回らない。
ガチャガチャと音がしたかと思うと、扉が開いた。
あぁーあ。
開けちゃったのか。
こんな寝込みを襲って、タダで済むと思ってるんだろうか?
扉の影に潜みながら様子を伺っているとキョロキョロしている。
「あぁ? 骨野郎がいね──────」
ストロング流剣術 抜剣術
「カタカタ(皇《すめらぎ》)」
武器を持っていた両手を切り落とす。
そして、廊下へ蹴り飛ばす。
持っていた布をそいつの口に詰め込む。
「んんんーーんー!」
騒ぐなよ?
ミリアが寝てるんだからな。
唖然として見ている、他三人。
ボーッとしてんなよ。
右に一人。左に二人。
右の足を切り裂く。
「ぐっ!」
足を抑えて蹲ったのを見た左の二人が斬りかかってきた。
ストロング流剣術 柔剣術
「カタタ(朧《おぼろ》)」
二人の剣を左右に受け流すと返す剣でそれぞれの腕を斬り飛ばす。
「ぐっわんんんーー!」
「わぁんんんんーー!」
二人の口にも布を入れる。
うるせえって。
ミリアが起きるだろ?
腕を抑えて悶えている三人と足を抑えている一人の脇を抱えて引きずって行く。
あぁ。力が入るな。
こりゃいいわ。
身体強化。
入口に行くと物音で起きたのだろう。
宿屋のおばちゃんが起きてきた。
「あんた……ナイルちゃんだっけ?」
はははっ。
ちゃん付けはむず痒いな。
コクリと頷くと。
おばちゃんは男達を見て察したようだ。
「あの子を襲いに来たのかい?」
コクリと頷くと。
凄い形相になった。
「あんな可愛い子に何しようとしたんだい? この下衆共が! 衛兵に突き出すよ! ちょっと待ってな!」
外に走っていき、少し経つと衛兵を連れてきた。
「コイツらは女の子を襲おうとしたんだよ!? 罰しておくれ!」
衛兵の前に投げ渡す。
「えっ? ス、スケルトン?」
「カタカタカタ」
笑いながらコクコクと頷く。
珍しいだろうな。
人間をこんなにするスケルトンなんて。
「コイツらにはキチッと罰を与えます! ご苦労様です!」
敬礼をすると、男達を引きずって連れていった。
巫山戯て敬礼を返すと驚愕の表情を浮かべていた。
一件落着したので部屋に戻るとミリアはグッスリ寝ていた。
魔力を戻すと突如力が抜け、膝を着く。
あぁ。そういう事か。
魔力が動力源なんだな。
回復には休息が必要みたいだな。
そのまま壁にもたれて眠るのであった。
コクリと頷くとミリアの後を追う。
下に降りていくと食堂へと向かう。
「ナイルは食べる?」
フルフルと横に頭を振る。
「そっか。おばちゃん、定食一つね」
「あいよ。その子はいいのかい?」
「うん。食べれないみたい」
「ハッハッハッ! そりゃそうだね。骨が食べ物食べれたら不思議だものねぇ」
「カタカタカタ」
俺も歯を鳴らして笑ってしまった。
食べてる横に控えていよう。
お姫様を守る騎士の如く。
食堂に行くと他のお客さんもいた。
少し目は気になるが、運ばれてきた定食をミリアが食べ始める。
少し経った頃だった。
「はぁ。なんでモンスターと飯食わなきゃ何ねぇんだよぉ?」
二つ隣の男が急に大声で文句をつけてきた。
「すみません! 私のテイムモンスターなんです! 賢いので大人しくしていますから」
「そういう事じゃねぇんだよ! モンスターがいる所で飯食ってると飯が不味くなるんだよ!」
冒険者だろう男が文句を言ってきた。
まぁ、いると思ったよ。
そういう風に言うやつがいるって……。
「そんな……」
ミリアが戸惑っている。
仕方ない。あっちに──────。
「私が許可したんだよ!? それに文句があるならあんたが出ていきな! あんたみたいなのは二度と来るんじゃないよ!?」
「ちっ!」
男は席を立って部屋に戻ると荷物を持って出ていった。
「おばちゃん……有難うございます!」
俺もペコりと頭を下げる。
「良いってことよ! あんな言われ方したらこっちまで気分が悪くなるだろう? あんなやつは二度と来なけりゃいいんだよ!」
気持ちのいいおばちゃんだな。
「カタカタカタ」
「はははっ! その子も笑ってるじゃないか! 良かったよ! ゆっくりして行きな!」
「はい! 有難うございます! よかったね。ナイル?」
コクリと頷く。
ミリアが食事を終えるのを静かに待っていたのであった。
全然腹は減らないし、疲れないし。
便利なんだかなんなんだか。
不思議な体だ。
「ご馳走様!」
部屋に戻るとミリアはベッドに飛び込んだ。
今日は疲れただろうな。
ふふふっ。いい顔してるじゃないか。
そのまま寝てしまった。
俺は邪魔しないように扉の横に座り。
やることも無いのでこの体の事を知ることにした。
瞑想して体の中を探る。
胸に意識を向ける。
何がエネルギーのようなものを感じる。
これはなんだろうか?
もしかして、この力が魔力だろうか?
前世でも魔力は扱った事がなかったから分からないが。
これのエネルギーを体に巡らせることは出来るのだろうか?
少し意識して引っ張ってみる。
中々難しいが、少し引っ張れた気がする。
なんだか、水飴を引っ張っているような感じ。
という事は練ったらいいのかも?
水飴のようにネリネリネリネリ。
柔らかくなってきた気がするな。
ネリネリネリネリネリネリ。
ビニョーン。
あっ。伸びた。
それを腕に、足に頭に伸ばしていく。
なんだか力が漲ってきた。
あれ?
これもしかして、身体強化魔法じゃない?
スキル獲得しなくてもできちゃったかも。
聴覚も強化されているようで、物音をキャッチした。
何人かの足音がこちらに近付いてくる。
丁度いい。
身体強化がなんぼのものか確かめよう。
さぁ。来るがいい。
扉の向こうから声がする。
「おぃ。この部屋であってるんだろうな?」
「はい。間違いありません」
「あの小娘舐めやがって。クソ骨ヤローも始末してやる」
あぁ。昼の奴らか。
ドアノブを回そうとするが、鍵がかかっている為に回らない。
ガチャガチャと音がしたかと思うと、扉が開いた。
あぁーあ。
開けちゃったのか。
こんな寝込みを襲って、タダで済むと思ってるんだろうか?
扉の影に潜みながら様子を伺っているとキョロキョロしている。
「あぁ? 骨野郎がいね──────」
ストロング流剣術 抜剣術
「カタカタ(皇《すめらぎ》)」
武器を持っていた両手を切り落とす。
そして、廊下へ蹴り飛ばす。
持っていた布をそいつの口に詰め込む。
「んんんーーんー!」
騒ぐなよ?
ミリアが寝てるんだからな。
唖然として見ている、他三人。
ボーッとしてんなよ。
右に一人。左に二人。
右の足を切り裂く。
「ぐっ!」
足を抑えて蹲ったのを見た左の二人が斬りかかってきた。
ストロング流剣術 柔剣術
「カタタ(朧《おぼろ》)」
二人の剣を左右に受け流すと返す剣でそれぞれの腕を斬り飛ばす。
「ぐっわんんんーー!」
「わぁんんんんーー!」
二人の口にも布を入れる。
うるせえって。
ミリアが起きるだろ?
腕を抑えて悶えている三人と足を抑えている一人の脇を抱えて引きずって行く。
あぁ。力が入るな。
こりゃいいわ。
身体強化。
入口に行くと物音で起きたのだろう。
宿屋のおばちゃんが起きてきた。
「あんた……ナイルちゃんだっけ?」
はははっ。
ちゃん付けはむず痒いな。
コクリと頷くと。
おばちゃんは男達を見て察したようだ。
「あの子を襲いに来たのかい?」
コクリと頷くと。
凄い形相になった。
「あんな可愛い子に何しようとしたんだい? この下衆共が! 衛兵に突き出すよ! ちょっと待ってな!」
外に走っていき、少し経つと衛兵を連れてきた。
「コイツらは女の子を襲おうとしたんだよ!? 罰しておくれ!」
衛兵の前に投げ渡す。
「えっ? ス、スケルトン?」
「カタカタカタ」
笑いながらコクコクと頷く。
珍しいだろうな。
人間をこんなにするスケルトンなんて。
「コイツらにはキチッと罰を与えます! ご苦労様です!」
敬礼をすると、男達を引きずって連れていった。
巫山戯て敬礼を返すと驚愕の表情を浮かべていた。
一件落着したので部屋に戻るとミリアはグッスリ寝ていた。
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