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13.目に傷のある男
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「ララちゃんとリーフさんは衛兵さんに頼もう! まずは、目に傷のある男を探すわよ! 許せないわ!」
ララちゃんの家を出るなりそう大声で言い放った。
あぁ。そうだな。
あっちから現れてくれれば楽なんだがな。
そう思って実行したこの大声作戦。
恐らく、動向を監視しているであろう者が俺達を止めようと襲いかかってくるのではないかとよんだ。
だから敢えて大声で言ったのだが。
どうだろうか。
チラリと去っていく黒い影が見えた。
「聞こえたかな?」
大丈夫だろう。
これで、俺達に標的はかわると思う。
そして、ホントに捜索もする。
見つかるのは早いのに越したことはない。
でも、今日は休もう。
魔力がない。
「今日のところは宿に戻ろっか」
その日はよく食べて良く寝た。ミリアが。
俺はただ休んでいただけ。
ミリアさん、今日そんなに動いてなくない?
ほとんど俺がおぶってたじゃん。
でも、食べれるのいいなぁ。
その日に襲撃は無かった。
次の日。
まず、薬を売りに行った。
それが、なんと一瓶が金貨一枚で売れた。
三つ売ったから金貨三枚。
日本円で大体三十万くらいだ。
それを元手に買い物しながら情報を聞くことにした。
まずは、メインストリートにあるお肉屋さん。
老舗の雰囲気漂うお店には肉を使った料理が並んでいて、行列ができている。
ここならお客さんとしてあの男が来ているかもしれない。
「おばちゃん、このホーンラビットの照り焼きを一つください!」
「あいよ。どうもねぇ」
「おばちゃん、この辺で目に傷のある男を見たことない?」
「んーーー。さぁ。見たことがないねぇ」
「そっか。ありがと!」
ここはダメだったか。
そのままメインストリートのお店で買い物をしながら、目に傷のある男を見たことがある人を探してみた。
結果。メインストリートでは見た人はいないようだ。ここの通りには出てこないのか。
それなら、一本入ったとこほなら。
そうか。そうだよな。リーフさんも目撃したのは裏の通り。
リーフさん家の隣のパン屋さんに行ってみることにした。
「塩パンと、バターパンください!」
「はぁーい。ありがとー」
店番をしていたのは若いお姉さんであった。
いつも店番をしているんだろうか。
「お姉さんは、いつも店番してるんですかぁ?」
「うーん。そうよぉ。ここの娘だからねぇ」
「そうなんですね! あのぉ、ここら辺で目に傷のある男を見ませんでしたかぁ?」
「そうねぇ………………あっ。たまに買ってくれる方が目に傷があるわねぇ」
「その人って、誰か分かります?」
「ううん。分からないわ。いつもメインストリートじゃない方から来るから、そっちにお住いじゃないかしらぁ」
「そうなんですか……有難う御座います!」
ミリアがパンを受け取ってこちらに来ようとした時だった。
ドンッとミリアの肩が後から来た客に当たった。
それだけだと思った。
違かった。
ミリアの腹からは血が出ていた。
「カタタ!(ミリア!)」
駆け寄ると血が出ているところを抑える。
ぶつかった奴を見るとチラリとこちらを見て去っていくところだった。
あのヤロォー。
目に傷のある男だった。
調べてたのを敢えて目立つようにして引き付けたんだが。俺が守れるとタカをくくっていたせいだ。
ミリア。すまない。
「大丈夫ですか!?」
パン屋のお姉さんが声をかけてくれる。
俺がミリアを腹を抑えているのを見ると急いで冒険者ギルドから人を呼んでくれた。
腹に回復魔法をかけてくれた。
傷は塞がったようだ。
はぁ。よかった。
「安心してるとこ悪うけど、スケルトンに金貨一枚払えるのか?」
ギルドから来た魔法士がそんな事を言っている。一体どういう事だ?
首を傾げる。
「ふざけんじゃねぇぞ!? 治したんだから金払えよ!?」
あぁ。そういう事。
同じ冒険者でも、金とるんだ。
ふぅーん。
ミリアの俺の巾着から金貨を一枚出して渡す。
「なんだ持ってんじゃねぇか。あのなぁ、助けて貰ったら金で報いるのが普通だぞ? じゃあな。骸骨野郎」
なんだ。あいつ?
俺あぁいうやつ嫌いだなぁ。
やだやだ。
「……うっ……ん?」
ミリア、大丈夫か?
「あれ? 私……」
あのな、目に傷のある男に刺されたみたいなんだ。これで一度目立つのはやめた方がいい。じゃないと、今度は聞き込みした関係の無い人たちも巻き込む可能性がある。
「そっか。わかった。今日は帰ろう。あぁーぁ。この服気に入ってたのになぁ」
仕方ないだろ?
あっ、治療に金貨一枚払ったからな?
「うわー。ぼったくりじゃん!」
いや、来た冒険者が「これが普通だぞ?」とか言ってたぞ?
「くっそぉ。誰だ? 私がEランクだと思ってぇぇぇ。くそぉぉぉ」
いや、それは知らないと思うけど。
なんか嫌な奴だったぞ?
「うぅぅぅ。不覚。……でもさぁ。どうする?」
ローブを買っていこう。
しばらくローブを被って行動する。
そして、この裏通りの家に隠れ家があるかもしれない。
見張って足取りをつかもう。
「うん! 絶対に私を刺したことを後悔させてやるぅ!」
はははっ。ちょっと心配したけど、その調子なら大丈夫だな。
「ふふん! 私だって、冒険者なんだから!」
そういえば、一度冒険者ギルドに行っておいた方がいいんじゃないか? アンさん心配してるんじゃないか?
「それもそうね。明日行こっか」
その日は宿に帰ってゆっくり休むのだった。
その場を後にした時に影が見張っていたのはその時は気付かなかった。
ララちゃんの家を出るなりそう大声で言い放った。
あぁ。そうだな。
あっちから現れてくれれば楽なんだがな。
そう思って実行したこの大声作戦。
恐らく、動向を監視しているであろう者が俺達を止めようと襲いかかってくるのではないかとよんだ。
だから敢えて大声で言ったのだが。
どうだろうか。
チラリと去っていく黒い影が見えた。
「聞こえたかな?」
大丈夫だろう。
これで、俺達に標的はかわると思う。
そして、ホントに捜索もする。
見つかるのは早いのに越したことはない。
でも、今日は休もう。
魔力がない。
「今日のところは宿に戻ろっか」
その日はよく食べて良く寝た。ミリアが。
俺はただ休んでいただけ。
ミリアさん、今日そんなに動いてなくない?
ほとんど俺がおぶってたじゃん。
でも、食べれるのいいなぁ。
その日に襲撃は無かった。
次の日。
まず、薬を売りに行った。
それが、なんと一瓶が金貨一枚で売れた。
三つ売ったから金貨三枚。
日本円で大体三十万くらいだ。
それを元手に買い物しながら情報を聞くことにした。
まずは、メインストリートにあるお肉屋さん。
老舗の雰囲気漂うお店には肉を使った料理が並んでいて、行列ができている。
ここならお客さんとしてあの男が来ているかもしれない。
「おばちゃん、このホーンラビットの照り焼きを一つください!」
「あいよ。どうもねぇ」
「おばちゃん、この辺で目に傷のある男を見たことない?」
「んーーー。さぁ。見たことがないねぇ」
「そっか。ありがと!」
ここはダメだったか。
そのままメインストリートのお店で買い物をしながら、目に傷のある男を見たことがある人を探してみた。
結果。メインストリートでは見た人はいないようだ。ここの通りには出てこないのか。
それなら、一本入ったとこほなら。
そうか。そうだよな。リーフさんも目撃したのは裏の通り。
リーフさん家の隣のパン屋さんに行ってみることにした。
「塩パンと、バターパンください!」
「はぁーい。ありがとー」
店番をしていたのは若いお姉さんであった。
いつも店番をしているんだろうか。
「お姉さんは、いつも店番してるんですかぁ?」
「うーん。そうよぉ。ここの娘だからねぇ」
「そうなんですね! あのぉ、ここら辺で目に傷のある男を見ませんでしたかぁ?」
「そうねぇ………………あっ。たまに買ってくれる方が目に傷があるわねぇ」
「その人って、誰か分かります?」
「ううん。分からないわ。いつもメインストリートじゃない方から来るから、そっちにお住いじゃないかしらぁ」
「そうなんですか……有難う御座います!」
ミリアがパンを受け取ってこちらに来ようとした時だった。
ドンッとミリアの肩が後から来た客に当たった。
それだけだと思った。
違かった。
ミリアの腹からは血が出ていた。
「カタタ!(ミリア!)」
駆け寄ると血が出ているところを抑える。
ぶつかった奴を見るとチラリとこちらを見て去っていくところだった。
あのヤロォー。
目に傷のある男だった。
調べてたのを敢えて目立つようにして引き付けたんだが。俺が守れるとタカをくくっていたせいだ。
ミリア。すまない。
「大丈夫ですか!?」
パン屋のお姉さんが声をかけてくれる。
俺がミリアを腹を抑えているのを見ると急いで冒険者ギルドから人を呼んでくれた。
腹に回復魔法をかけてくれた。
傷は塞がったようだ。
はぁ。よかった。
「安心してるとこ悪うけど、スケルトンに金貨一枚払えるのか?」
ギルドから来た魔法士がそんな事を言っている。一体どういう事だ?
首を傾げる。
「ふざけんじゃねぇぞ!? 治したんだから金払えよ!?」
あぁ。そういう事。
同じ冒険者でも、金とるんだ。
ふぅーん。
ミリアの俺の巾着から金貨を一枚出して渡す。
「なんだ持ってんじゃねぇか。あのなぁ、助けて貰ったら金で報いるのが普通だぞ? じゃあな。骸骨野郎」
なんだ。あいつ?
俺あぁいうやつ嫌いだなぁ。
やだやだ。
「……うっ……ん?」
ミリア、大丈夫か?
「あれ? 私……」
あのな、目に傷のある男に刺されたみたいなんだ。これで一度目立つのはやめた方がいい。じゃないと、今度は聞き込みした関係の無い人たちも巻き込む可能性がある。
「そっか。わかった。今日は帰ろう。あぁーぁ。この服気に入ってたのになぁ」
仕方ないだろ?
あっ、治療に金貨一枚払ったからな?
「うわー。ぼったくりじゃん!」
いや、来た冒険者が「これが普通だぞ?」とか言ってたぞ?
「くっそぉ。誰だ? 私がEランクだと思ってぇぇぇ。くそぉぉぉ」
いや、それは知らないと思うけど。
なんか嫌な奴だったぞ?
「うぅぅぅ。不覚。……でもさぁ。どうする?」
ローブを買っていこう。
しばらくローブを被って行動する。
そして、この裏通りの家に隠れ家があるかもしれない。
見張って足取りをつかもう。
「うん! 絶対に私を刺したことを後悔させてやるぅ!」
はははっ。ちょっと心配したけど、その調子なら大丈夫だな。
「ふふん! 私だって、冒険者なんだから!」
そういえば、一度冒険者ギルドに行っておいた方がいいんじゃないか? アンさん心配してるんじゃないか?
「それもそうね。明日行こっか」
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その場を後にした時に影が見張っていたのはその時は気付かなかった。
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