いちばん好きな人…

麻実

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徹夫 / 雪子

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待ち伏せか?待ち伏せだろ?

写真を思い切り撮られたぞ!
ん!?  
最近の探偵はスマホで写真撮るのか?
いや、最近は何でもスマホだからな。
スマホで撮るか、うん。

佳代の奴、さっさと逃げやがって!
電話も掛けてこない。

俺は悪くない。
雪子が痩せているから悪いんだ。
俺は豊満な女が好きなんだ。
悪いのは帰ってこない雪子だ。
勝手な奴だ!


徹夫は拳を握り締めた。





佳代という女は160㎝の夫と同じくらいの背丈だった。

ああいう感じを肉感的というのかしら。肥りじし、ともいうわね。
顔は・・・よく視なかったわ。普通?
まあ、どうでもいいかしらね。
夫とお似合いの女のことなんて。

夫からは電話もメールもないし、あんなところを見られても、謝りも言い訳もなしなのね。
まあ、
自分から何かをする人ではないものね。

自分としては、会心の一言をぶつけることが出来て、ちょっとスッキリしたわ。
こたえてないとは思うけど。


雪子はひとり微笑んだ。




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