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北方の地へ
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ウィリエール様は国王のお子であるのと同時に、魔獣の系譜を引いていらっしゃる。
ウィリエール様のお母様は王宮の空気に耐えられずに、魔獣が暮らすと聞く北方の地に逃げ帰ってしまったらしい。
北方の地はケセラスルン国から向かえばすぐに樹海が広がり、迷宮の森と言われていた。その先に進むのは非常に困難を極めるために未開の地とされており、ケセラスルン国の者の多くはその実態を知らない。
ウィリエール様ご自身もまた、何ご存知ないようだ。
「お母様は、物見遊山でケセラスルン国に遊びに出かけたところで、お父様に見初められたらしい。そのまま側室として迎え入れられたけれど、一年と経たずに逃げ出してしまっているんだよ」
とウィリエール様はおっしゃる。
ウィリエール様の身を案じ、お母様が残していった使い魔が世話係になっていたようだ。
護衛の役目をする攻撃派のラドルの他に、白鳥のような姿をとるお世話係のシュラン、情報収集能力にたけどこにでも忍び込む軟体生物のようなスクウィーンなど、ウィリエール様の生活の助けになる使い魔がいるようだった。
ウィリエール様のお母様は王宮の空気に耐えられずに、魔獣が暮らすと聞く北方の地に逃げ帰ってしまったらしい。
北方の地はケセラスルン国から向かえばすぐに樹海が広がり、迷宮の森と言われていた。その先に進むのは非常に困難を極めるために未開の地とされており、ケセラスルン国の者の多くはその実態を知らない。
ウィリエール様ご自身もまた、何ご存知ないようだ。
「お母様は、物見遊山でケセラスルン国に遊びに出かけたところで、お父様に見初められたらしい。そのまま側室として迎え入れられたけれど、一年と経たずに逃げ出してしまっているんだよ」
とウィリエール様はおっしゃる。
ウィリエール様の身を案じ、お母様が残していった使い魔が世話係になっていたようだ。
護衛の役目をする攻撃派のラドルの他に、白鳥のような姿をとるお世話係のシュラン、情報収集能力にたけどこにでも忍び込む軟体生物のようなスクウィーンなど、ウィリエール様の生活の助けになる使い魔がいるようだった。
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