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裏切りの気配
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「飲ませて」
「なんだか、碧衣は雰囲気が違うな」
と常盤が言う。
グラスを手にして、私の口元に運んでくる。
傾けたグラスからワインが注がれた。口腔から喉に流れる感覚を感じながらも、常盤の目を逸らせない。
私は、嫉妬しているのかもしれない。
常盤のルームウェアの襟ぐりを引っ張り、顔を近づける。
「味見する?」
と言ったら、
「普通に飲むよ」
と常盤は言った。
「いいな、いい日だったんだね」
と言って、強引に唇を重ねる。
なぜか、その瞬間に、あ、お、い、と緋々来の唇の形が浮かんだ。
急に、頬が熱くなった。
唇に常盤の吐息があたり、頬を支えるようにして角度をかえて深いキスがやって来る。頭の中に、なぜか緋々来の姿が浮かんだ。
「あおい」
と息があがった常盤が抱きしめて来た。
軽く飲みかわしていたら互いに視線が交わって、何度もキスを交わす。
抱きかかえられて、カウンターの上にお尻を乗せる形になった。身にまとっているものを脱いで、足を開けば、時間をかけることもなく、すぐに受け入れられる状態になっていた。
互いに短く声をあげながら、結ばれる。
花菜野と何をしていたの?
花菜野ともこんな風にしていたの?
聞くことはせずに、背中に指を食い込ませる。
常盤と結婚してから、こんな激しい感情になったことは一度もなかった。
「なんだか、碧衣は雰囲気が違うな」
と常盤が言う。
グラスを手にして、私の口元に運んでくる。
傾けたグラスからワインが注がれた。口腔から喉に流れる感覚を感じながらも、常盤の目を逸らせない。
私は、嫉妬しているのかもしれない。
常盤のルームウェアの襟ぐりを引っ張り、顔を近づける。
「味見する?」
と言ったら、
「普通に飲むよ」
と常盤は言った。
「いいな、いい日だったんだね」
と言って、強引に唇を重ねる。
なぜか、その瞬間に、あ、お、い、と緋々来の唇の形が浮かんだ。
急に、頬が熱くなった。
唇に常盤の吐息があたり、頬を支えるようにして角度をかえて深いキスがやって来る。頭の中に、なぜか緋々来の姿が浮かんだ。
「あおい」
と息があがった常盤が抱きしめて来た。
軽く飲みかわしていたら互いに視線が交わって、何度もキスを交わす。
抱きかかえられて、カウンターの上にお尻を乗せる形になった。身にまとっているものを脱いで、足を開けば、時間をかけることもなく、すぐに受け入れられる状態になっていた。
互いに短く声をあげながら、結ばれる。
花菜野と何をしていたの?
花菜野ともこんな風にしていたの?
聞くことはせずに、背中に指を食い込ませる。
常盤と結婚してから、こんな激しい感情になったことは一度もなかった。
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